<上杉謙信の歌碑>
こちらです。
<説明板>
説明板が設置されています。こちらによれば『天正初年(一五七三年)上杉謙信が越後の精兵を引き連れて越中へ侵入し魚津城外にたむろした時の歌』とのこと。謙信の越中出兵は、この数年前から始まっていましたが、粘り強い抵抗に悩まされ続けていました。そんな謙信が、なかなか制圧しきれない異国の地、魚津城の近くで詠んだ歌が刻まれているわけですね。
つづいて『時は初秋、過雁一声 鎧のまま野伏した謙信が思わず旅愁をそそられてこの一句を口ずさんだものと思われる句詩』とあります。過雁は飛び去っていくガンということですから、秋の気配とその鳴き声に、感じるものがあったのでしょう。
武士の
鎧の袖を片しきて
枕に近き
初雁の声
もののふの
よろいのそでをかたしきて
まくらにちかき
はつかりのこえ
鎧の袖は、肩や腕を保護するあの楯状の武具のことですね。普通は両肩に付けますので、その片方を下にして、つまり武具をつけたまま横になって野宿していたのでしょう。そんな時に、秋の訪れを告げる鳥の鳴き声が聞こえてきた。
句の解釈として正しいのかどうか分かりませんが、謙信のその時の思いが、少しだけわかるような気がしました。謙信はやがて越中を平定することになりますが、その途上での句ということですね。
■訪問:上杉謙信の歌碑
(大町幼稚園敷地内)
[富山県魚津市本町]1
■参考及び出典
現地説明板
(魚津市教育委員会)
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