アフィリエイト広告を利用しています

2023年02月05日

作延城のなごり (川崎市)

つわものどもが夢の跡
城跡が霊園となっている川崎市高津区の丘を訪問しました。

<作延城>さくのべじょう
Sakunobe-castle.JPG
石碑には作延城址と刻まれています。

■現地訪問■
<津田山駅前の地図>
Sakunobe-Map.JPG
現地はJR南武線の津田山駅から徒歩で15分程度です。

といっても、坂を登りながらの訪問になります。石材店が軒を連ねる道をすすむと、霊園入口が見えてきます。

<緑ヶ丘霊園>
Kanagawa-kawasaki-sakunobejo.JPG
ここですね。霊園の入口。よそ者で事情がわからないため、入って良いのか?迷いました

<標識>
Sakunobejo-sign.JPG
どうやら一般人も進んで良いようです。区画でいうと6区裏側とのこと

<造成された斜面>
Sakunobe-jo.JPG
城の遺構ではなく霊園造成のための段差

墓地ではありますが、薄暗くじめじめとした雰囲気はまったくありません。陽の当たる丘陵地帯に広がる巨大施設となっていて、とても解放的です。

振り返ると

<丘の上>
Sakunobejo-view.JPG
ここは低地に突き出た台地上です。かなり遠くまで見渡せます

そして

<城址碑と説明板>
DirectionbBoard-StoneMonument-Sakunobejo.JPG
Sakunobejo-stone-monument.JPG
Direction-Board-Sakunobe-Castle.JPG
霊園の一角に城址碑と説明板が設置されています。説明板には、この城が鎌倉幕府御家人・稲毛三郎重成の枡形山城から近いことから、その支城であろうと考えてられていることが記されています。

<説明板地図>
Direction-Board-Map-Sakunobe-Castle.JPG
多摩川の右岸の枡形山城と作延城の位置関係です。距離にして約4qくらいでしょう。枡形山城を拠点とする稲毛氏が、領内を統治する出先機関として拠点を設けたのかもしれません。

ただ、枡形山城は鎌倉時代だけでなく、戦国時代にも城として利用されています。1504年の立河原の戦い(現在の立川市)ではあの北条早雲が入城、1569年の武田信玄による小田原攻めでは、北条氏に味方する地元豪族の横山弘成が土塁を築いたりしています。鎌倉時代と比較すると、枡形山城はその後ますます激しい戦に巻き込まれていました。

よって、仮に稲毛氏との関係が不確かだとしても、枡形山城に比較的近いここ作延城は、戦闘の拠点として大きな意味を持っていたのではないでしょうか?

詳細は伝わっていませんが、大小さまざまな山城が築かれた多摩丘陵において、作延城も幾度となく何らかの役割を担ったと思われます(最後はかなり個人意見です)。


Sakunobejo.JPG
つわものどもが夢の跡

---------■ 作延城 ■---------
築城主:不明(稲毛重成)
築城年:不明(鎌倉時代)
城 主:稲毛重成
廃城年:詳細不明
現 況:緑ヶ丘霊園
[神奈川県川崎市高津区下作延]

■参考
・Wikipedia:2023/2/5
・現地説明板
(川崎市環境保全局)



お城巡りランキング
タグ:神奈川
posted by Isuke at 22:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 城跡[関東]
この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/11851153
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
検索
記事ランキング
[アクセスランキング]
  1. 1. 上杉謙信の軍旗 毘沙門天と懸かり乱れ龍
  2. 2. 真田の城 上州沼田城
  3. 3. 刑場近くの橋のなごり 泪橋と思川
  4. 4. 高遠城のなごり
  5. 5. 関東の連れ小便・政宗白装束の舞台 (石垣山城)
  6. 6. 矢之門から帯曲輪へ(白河市)小峰城
  7. 7. 小峯御鐘ノ台大堀切のなごり(小田原城)
  8. 8. 火の玉不動 大宮宿の水路と刑場のなごり
  9. 9. 金沢城のなごり
  10. 10. 大石内蔵助 終焉の地 細川家下屋敷跡
  11. 11. 暗渠と城跡34 渋取川と蓮上院土塁(小田原市)
  12. 12. 高天神城のなごり
写真ギャラリー
カテゴリーアーカイブ
プロフィール
Isukeさんの画像
Isuke
もともとは無趣味の仕事人間。土日は家でゴロゴロ。本ブログは、そんな男が急に城跡巡りに目覚め、てくてくと歩き始めた記録です。
プロフィール
X (Twitter) Twitter-Isuke.JPG Isuke@shirononagori
最新記事

お城巡りランキングに参加中 [参加させて頂いた雑誌]

アクティブライフ・シリーズ009 クルマで行く 山城さんぽ 100【電子書籍】[ 交通タイムス社 ]

[当サイトお勧め本]

小説 上杉鷹山 全一冊 (集英社文庫(日本)) [ 童門 冬二 ]


感想(39件)