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2023年01月14日

馬屋曲輪と馬出門(小田原城)

今回は小田原城二の丸の更に外側の馬屋曲輪、そして枡形の馬出門の話です。

<馬屋曲輪>うまやくるわ
Odawara-Castle-Umayakuruwa.JPG
奥の建物の向こう側は二の丸。手前が馬屋曲輪です

<馬屋曲輪説明板>
Odawara-jo-Umayakuruwa.JPG
冒頭『馬屋曲輪はL字型を呈する独立した曲輪である。』と記されています。

<説明板拡大>
Photokakudai-Umaya.JPG
確かにL字型の曲輪ですね。周囲には石垣を巡らせ、その上に土塁と塀を備え、上へ登る階段や櫓が設けられていました。説明文をそのまま引用させて頂くと『この曲輪は、三の丸より東側は「馬出門」、南側は「南門」を経て「御茶壺曲輪」から二の丸表玄関である「銅門」へと至る重要な位置にある。』とのこと。馬屋のための曲輪ではなく、馬屋もある防衛上重要な曲輪と受け止めました。

とはいえ
かつての城の痕跡は、馬と関係があるものが多いですかね。

<馬屋跡>
Umaya-ato-Odawarajo.JPG
馬屋は言うまでもなく馬小屋のことですが、徳川将軍家用であったとのこと。

<切石敷井戸跡>きりいししきいど
Kiriishikiido-ato.JPG
馬屋近くには井戸の跡。外側が円形で内側は六角形の井戸で、大陸から伝わったと説明板には記されていました。この井戸も徳川将軍家用とのこと。将軍家は常駐していませんが、普段から他とは区別しているのですね

<大腰掛跡>おおこしかけ
Ookoshokake-ato-Odawarajo.JPG
腰掛とは詰所のことです

説明板ばかりなので少し形のあるものを

<雁木>がんぎ
Gangi-Stair-to-earthen-wall-Odawara-Castle.JPG
土塁と階段です。小田原城に限らず、雁木と呼ぶ場合があります。階段が、さながら雁が並んで飛んでいる様子と似ているためです。ここの雁木が他とちょっと異なるのは、階段がまっすくではなく、やや斜めに設置してあることです。なんでですかね?

<櫓台跡>
Two-story-tower-Umaya-kuruwa.JPG
二重隅櫓の櫓台です。櫓そのものは当時の形がはっきりしないことから、あえて復元していないそうです。形の整った現在の櫓台は復元ですが、石材の一部はかつてのものがそのまま使われています。

つぎに
この馬屋曲輪の一部といってよい枡形門へ。区画を取り囲む城壁と二つの門がしっかり復元されています。

<馬出門>うまだしもん
Umadashimon-masugata-Odawara-Castle.JPG
枡形の内側を撮影しました。左手の高麗門が馬出門ですが、枡形となっている区画そのものの呼び名も馬出門です(分かりにくい?)。違う言い方をすると、左手の門(馬出門)と右手の門(内冠木門:うちかぶきもん)の二つの門、そして石垣と土塀で四角に囲んだ区画の総称も馬出門です(今度は分かった!?)

<馬出門説明板>
Umadashimon-masugata-Odawarajo.JPG
説明板の写真の方が枡形の構造がわかりやすいですね。復元はこういった発掘調査の裏付けにもとづいて行われています。

ということで
小田原城の馬屋曲輪、そして隣接する馬出門のご紹介でした。

<馬出門と土橋>
Odawara-Castle-Umadashi-Gate.JPG
小田原城址公園には、城の正面から4つの城門をくぐって天守を目指す「正規登城ルート」というお勧めコースがあります。馬出門はその入口です。

■訪問:小田原城馬出曲輪
[神奈川県小田原市城内]3

■参考及び出典
・現地説明板
(小田原城総合管理事務所)



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タグ:神奈川
posted by Isuke at 23:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 城跡[関東]
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