アフィリエイト広告を利用しています

2023年01月07日

重厚な仕切門と櫓門(小田原城)枡形虎口の銅門

<銅門>あかがねもん
Odawara-Castle-Second-compartment-Masugatamon.JPG
威風堂々の渡櫓門

今回は近世城郭となった小田原城二の丸の表門の話です。

<住吉堀と二の丸虎口>
Odawarajo-Akaganemon-Masugata.JPG
ここは二の丸入口です。手前側は馬屋曲輪で、堀に架かる橋を渡って門をくぐると、壁で囲まれた区画、そして次の門が待っています。いわゆる枡形門ですね。ここが江戸時代に二の丸だったことは明らかですが、北条氏の居城だった戦国時代にも、何らかの役割を担った区画と推定されています。

<住吉橋>すみよしばし
Odawarajo-Sumiyoshibashi.JPG
住吉堀を渡る住吉橋です。ご覧の通り、途中までは土台が土と石垣、門の手前がいわゆる橋となっています。両方セットで住吉橋です。いざという時、木橋を破壊してしまえば二の丸へは渡れませんね。

<内仕切門>うちしきりもん
Odawarajo-Akaganemon-Masugata (2).JPG
石垣の一部が途切れて門となっています。城好きの人のなかには、江戸時代の枡形門と聞けば、比較的屋根が小さい高麗門を想像する人も多いかと思います。しかしここはかなり違う印象ですね。死角が生まれるような気もしますが、土塀の穴(狭間)が多数ですので、余計な心配ですかね

<枡形門>ますがたもん
Odawara-Castle-Second-compartment-Yagura.JPG
最初の門を通過すると壁に囲まれた区画に出ます。そして左奥には2つ目の門。門の上部が櫓になっている櫓門といいます。まぁ櫓門で良いのですが、石垣と石垣との間を渡すように(まるで渡廊下のように)櫓が築かれている場合、渡櫓門(わたりやぐらもん)ともよびます。念のため。

<土塀と狭間>さま
Odawara-Castle-Second-compartment-wall.JPG
内側から見た城壁。適所に狭間(飛び道具で攻撃するための穴)が設けられています

<武者走り>
Odawara-Castle-Second-compartment-wall-stone-steps.JPG
城兵が石垣の上に登って移動するための石段

<枡形>ますがた
Odawara-Castle-architectural-technique.JPG
壁に囲まれている区画。正面と右手の壁の狭間は外の敵を狙うためのものですが、左側の土壁の狭間は、この区画に侵入してきた敵を狙うためのものです。よく見ると、城兵が石垣の上を移動できるようにはなっていませんね。

最後に

<銅門説明板>
Explanation-board-Odawara-Castle-Second-compartment.JPG
Explanation-board-Phot.JPG
説明文には銅門が『江戸時代の小田原城二の丸の表門にあたる枡形型式の城門』であることや、『渡櫓の門扉や鏡柱に耐火を兼ねた銅の装飾がなされていたこと』が名の由来といったことが記されいます。写真は明治5年に取り壊される直前のものとのこと。かなり傷んでいますね。説明書きにも『維持できなくなった様子を示す』と表現されています『』内は説明板の原文を転記しています)

ということで
堀と橋と桝形門を組み合わせた重厚な城門のご紹介でした。外見からは伝わりにくいですが、土塀は昔の技法を駆使して造り上げています。城のなごりを今に伝える貴重な復元です。

■訪問:小田原城銅門
(二の丸表門)
[神奈川県小田原市城内]3

■参考及び出典
・現地説明板
(小田原城総合管理事務所)
・Wikipedia:2023/1/7



お城巡りランキング
タグ:神奈川
posted by Isuke at 23:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 城跡[関東]
この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/11803949
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
検索
記事ランキング
[アクセスランキング]
  1. 1. 上杉謙信の軍旗 毘沙門天と懸かり乱れ龍
  2. 2. 真田の城 上州沼田城
  3. 3. 刑場近くの橋のなごり 泪橋と思川
  4. 4. 高遠城のなごり
  5. 5. 関東の連れ小便・政宗白装束の舞台 (石垣山城)
  6. 6. 矢之門から帯曲輪へ(白河市)小峰城
  7. 7. 小峯御鐘ノ台大堀切のなごり(小田原城)
  8. 8. 火の玉不動 大宮宿の水路と刑場のなごり
  9. 9. 金沢城のなごり
  10. 10. 大石内蔵助 終焉の地 細川家下屋敷跡
  11. 11. 暗渠と城跡34 渋取川と蓮上院土塁(小田原市)
  12. 12. 高天神城のなごり
写真ギャラリー
カテゴリーアーカイブ
プロフィール
Isukeさんの画像
Isuke
もともとは無趣味の仕事人間。土日は家でゴロゴロ。本ブログは、そんな男が急に城跡巡りに目覚め、てくてくと歩き始めた記録です。
プロフィール
X (Twitter) Twitter-Isuke.JPG Isuke@shirononagori
最新記事

お城巡りランキングに参加中 [参加させて頂いた雑誌]

アクティブライフ・シリーズ009 クルマで行く 山城さんぽ 100【電子書籍】[ 交通タイムス社 ]

[当サイトお勧め本]

小説 上杉鷹山 全一冊 (集英社文庫(日本)) [ 童門 冬二 ]


感想(39件)