■水盤舎■すいばんしゃ
こちらが増上寺の水盤舎です。参拝者が身を浄めるための場所ですね。「ちょうずや(手水舎)」という呼び方の方が一般的でしょうか。
説明板があります。こちらはもともと徳川綱重の霊廟にあったものだそうです。
綱重?
説明板にもある通り、この方は甲斐甲府藩主で、三代将軍徳川家光の三男です。五代将軍綱吉の兄、そして六代将軍徳川家宣の父でもあります。随分豪華な父・兄・息子ですね。綱重は甲斐甲府藩主ではありますが、将軍家の一員として江戸の屋敷で生活していたそうです。
徳川家の家紋が随所に刻まれています
綱重は1678年に35歳という若さで逝去し(死因については諸説ありますが今回は省略します)、当初は小石川伝通院に埋葬されましたが、家宣が将軍の時に徳川家菩提寺である増上寺へ移されました。霊廟は増上寺本堂の裏手にあったようですが、昭和の戦火で建物はほとんどが焼失したそうです。難を逃れた水盤舎が、現在も増上寺境内で使用されているというわけです。
私のような素人目にも凝った造りですが、もっと深い意味で、貴重な建造物なのですね
ということで
増上寺の水盤舎のお話でした。徳川家の菩提寺である増上寺は見どころが多いですが、当ブログがきっかけで、手を清める時に意識してもらえたら嬉しいです。
■訪問:増上寺水盤舎
[東京都港区芝公園]4-7-35
■参考:現地説明板
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