アフィリエイト広告を利用しています

2021年03月09日

旧江戸城大手門のなごり 増上寺大門

今回は増上寺表門である『大門』の話です。

城の話ではないのか?

まぁ今となってはそうなりますが、古い江戸城の城門と関係あると知ったら、多少は見え方が変わるかもしれません。そんな思いも込めてご紹介させて頂きます。

<大門>だいもん
Daimon-Gate.JPG
この付近の地名の由来にもなっている門です。浜松町方面から増上寺へ向かう途中にあります。鉄筋コンクリート製ですが、あまりそれを感じさせない出で立ちです。門の形でいうと高麗門ですね。

■江戸城からの移設■
かつて日比谷にあった増上寺は、江戸城の拡張工事に伴って芝へ移転しました。これが1598年(慶長3年)のお話。この時、旧江戸城の大手門だった高麗門が、徳川家康のはからいで増上寺表門として移設されたそうです。つまり、芝増上寺の大門の歴史は、江戸城からの移設から始まるということです。城門が寺院に転用される話はよく耳にしますよね。江戸城の大手門というあたりが、いかにも徳川家菩提寺に相応しいお話です。

<徳川家菩提寺の表門>
Shiba-Daimon.JPG
そういわれて見るとそう見えなくもない

残念ながらその当時の門はもう残っていません。老朽化に伴い大門が再建される際に、別な場所に移されていましたが、その後戦火で失われたそうです。一方、鉄筋に生まれ変わった大門は戦火にもめげず、いまも健在です。再建に際しては、もともとの大門の形状や色彩を充分に考慮したうえで、サイズを1.5倍にして造られたそうです(1937年)。鉄筋コンクリートでありながら、周囲と調和し、何となく昔の雰囲気が漂うのは、そういう工夫があってのことなのですね。

<増上寺所有の門>
ZOJOJI-GATE.JPG
ちなみに、諸事情で長らく東京都の所有となっていましたが、最近になって増上寺へ譲渡され、それを機に補修作業が施されたそうです。そういえば、何となく新しい。


<夜の大門>
Daimon-at-night.jpeg
江戸城の大手門から始まる増上寺の表門です。当ブログがきっかけで、城門をイメージしながら眺めてくれる人がいれば嬉しいです。

■訪問:増上寺大門
[東京都港区芝公園]

■参考
Wikipedia:2021/3/9



お城巡りランキング

-----------(追 記)-----------
大門のすぐそばでこんなバネルを見かけましたので画像を貼っておきます。
<浮世絵>
DAI-Mon.JPG
広重の浮世絵です。タイトルは『東海道名所之内 芝増上寺』。増上寺を正面から描いた作品ですね

<拡大>
Shibadaimon.JPG
増上寺大門はこんな感じだったのですね

以上です
タグ:23区
この記事へのコメント
ネコシバさん
こんばんわ!大門駅を利用する人でも、わざわざ大門を眺める人は少ないかもしれませんね。本文でもふれさせて頂きましたが、鉄筋による復元とはいえ元々の形状や色彩が考慮されているとのこと。立ち止まって見上げてくれたら、ご紹介した甲斐があります。
コメントありがとうございます。
Posted by Isuke at 2021年03月11日 22:51
こんばんわ!
なじみの深い大門、まさか鉄筋だったなんて
知りませんでした。
でも違和感ありませんね。
羽田に行くときよく駅は行きましたが
大門にいったことないかも。
機会があったら眺めてみたいです。
Posted by ネコシバ at 2021年03月11日 22:10
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/10589154
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
検索
記事ランキング
[アクセスランキング]
  1. 1. 上杉謙信の軍旗 毘沙門天と懸かり乱れ龍
  2. 2. 真田の城 上州沼田城
  3. 3. 刑場近くの橋のなごり 泪橋と思川
  4. 4. 高遠城のなごり
  5. 5. 関東の連れ小便・政宗白装束の舞台 (石垣山城)
  6. 6. 矢之門から帯曲輪へ(白河市)小峰城
  7. 7. 小峯御鐘ノ台大堀切のなごり(小田原城)
  8. 8. 火の玉不動 大宮宿の水路と刑場のなごり
  9. 9. 金沢城のなごり
  10. 10. 大石内蔵助 終焉の地 細川家下屋敷跡
  11. 11. 暗渠と城跡34 渋取川と蓮上院土塁(小田原市)
  12. 12. 高天神城のなごり
写真ギャラリー
カテゴリーアーカイブ
プロフィール
Isukeさんの画像
Isuke
もともとは無趣味の仕事人間。土日は家でゴロゴロ。本ブログは、そんな男が急に城跡巡りに目覚め、てくてくと歩き始めた記録です。
プロフィール
X (Twitter) Twitter-Isuke.JPG Isuke@shirononagori
最新記事

お城巡りランキングに参加中 [参加させて頂いた雑誌]

アクティブライフ・シリーズ009 クルマで行く 山城さんぽ 100【電子書籍】[ 交通タイムス社 ]

[当サイトお勧め本]

小説 上杉鷹山 全一冊 (集英社文庫(日本)) [ 童門 冬二 ]


感想(39件)