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2020年07月25日

玄奘塔 あの三蔵法師の霊骨が埼玉に(旧岩槻市)慈恩寺

今回はあの三蔵法師の霊骨が分骨されているという岩槻の寺院を訪ねた話です。

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三蔵法師といえば西遊記を思い出す方が大半ではないでしょうか?孫悟空や沙悟浄、猪八戒の顔まで連想してしまいます(世代的に夏目雅子と堺正章・岸部シロー・西田敏行になってしまいますが)。
そんなドラマや映画で親しんだ三蔵法師の遺骨がさいたま市にある。初めて聞いた時は驚きでした。そもそも日本にあると思っていませんし、更に奈良でも京都でもなく埼玉ということが意外でした。

ということで
お邪魔させて頂きました

■現地訪問■
私は東武鉄道野田線の豊春駅から徒歩で現地へ向かいました。迷わず歩いて30分弱でしょうか。豊春は春日部市。目指す慈恩寺は旧岩槻市。両市の境目あたりに位置しています。

<豊春橋>
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豊春という住所はなく、これはかつての村の名前です。駅名や地区名が、かつての村の名をいまに留めています。

<道のり>
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穏やかな道のり

そして

<現地到着>
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こちらですね。到着です。慈恩寺の本堂は離れたところにあり、ここは石塔のみです。ではお邪魔致します。

<玄奘塔>げんじょうとう
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遺骨を奉安した塔。ここに収められているのですね。独特の雰囲気に息をのみました

<玄奘塔>
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高さ18m。十三重の石塔です

<説明>
shirononagori456a (2).jpg

三蔵法師については言うまでもありませんが、中国の唐の時代の僧侶ですね。長安を出発して、長い長い年月を費やし、インドのナーランダ寺院から経典を持ち帰った高僧です。経典といっても言語が違いますので、サンスクリット語から漢語へコツコツと訳し続けました。

<玄奘西城紀行図>
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砂漠や山脈を越えて行ったのですね。いや、更に戻ってきたわけです。

あと、ちょっと正確に言うと、三蔵法師というのは経蔵・律蔵・論蔵の三蔵に精通した僧侶のこと。我々が思い浮かべる三蔵法師の固有名詞ではありません。玄奘三蔵といった場合の玄奘(げんじょう)はご本人の戒名ですので、こちらを使う方が良いのかも知れませんね。

さて
では玄奘三蔵の遺骨がどうして岩槻に

遺骨は宋の時代に長安から南京にもたらされたのち、太平天国の乱で行方不明となっていました。戦争中に南京を占領していた日本軍が、土木作業中に頭骨を納めた石箱を偶然発見。南京政府に戻されましたが、日本へも分骨されるに至りました。

当初は増上寺に安置されたようです。これは納得。しかし当時の東京は空襲の被害が広がっており、一時埼玉県蕨市の三学院に移され、のちに三蔵法師の建立した中国の大慈恩寺にちなんで命名された岩槻の慈恩寺に移されました

なるほど
いわば戦時中の疎開がきっかけだったわけですね。その後、岩槻の慈恩寺から台湾の玄奘寺や奈良の薬師寺へも分骨されたとのこと

来てみて良かった
納得して豊春駅へ戻りました


最後に
実は個人的にどうしても訪ねたい理由がありました
<大雁塔>だいがんとう
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玄奘三蔵が持ち帰った経典などを保存するために、長安の大慈恩寺に建てられた塔です。古い古い写真で恐縮です。学生時代に中国を旅した時に撮影したものです。優雅な旅?とんでもありません。服はボロボロ、バックパッカーの貧乏旅行です。今では観光スポットですが、当時は人影もまばらでした。若い頃にここを訪ねた記憶に突き動かされ、駅からてくてくと歩いたような気がします。

<玄奘塔>
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玄奘三蔵の霊骨が眠る場所です

■訪問:慈恩寺の玄奘塔
[埼玉県さいたま市岩槻区大字慈恩寺]


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タグ:埼玉
この記事へのコメント
GORIさん
昔は直行便とかはなかったので、香港から入国して電車やバスを乗り継いで旅しました。いま同じことをしろと言われても、もうできません(笑)

岩槻駅でみなさんと合流してからのことは、次の記事にまとめました。良かったら覗いてみて下さい。
Posted by Isuke at 2020年07月26日 19:30
あの日はお疲れ様でした。訪問の背景には過去の思い出があったんですね。ブログを拝見して私も現地を訪問してみたくなりました。(豊春の方ですよ)

ちなみに私は中国へは香港ですら足を踏み入れたことがありませぬ。
Posted by GORI at 2020年07月26日 10:08
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