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2020年06月15日

城用語 井戸曲輪 (いどくるわ)

城には本丸や二の丸といった主要な曲輪以外に、大小様々な区画が設けられています。ネーミングも様々ですが、今回は比較的よく耳にする『井戸曲輪』について触れさせて頂きます。

■井戸曲輪■いどくるわ
名前の通りで、井戸が設けられている曲輪ですが、溜池が確保されているとか、要するに城内の貴重な水を確保している区画という大きな意味で受け止めてもらった方が良いかもしれません。
<高天神城の井戸曲輪>
sn438 (2).JPG

<高天神城の絵図>
sn437b (1).JPG
[現地撮影:高天神城想像図]
中央に大きく「井戸曲輪」と記載されています。単なる水汲みの場ではなく、一定の区画を設けて曲輪としています。

<井戸>
sn438 (3).JPG
『かな井戸』と呼ばれる井戸があります。現地説明文によれば、『かな』は鉄分が含まれていることと関係がありそうです
sn438 (1).JPG
内部が石積された深い井戸です

籠城の際などは、飲み水などを供給できる井戸曲輪は生き残りをかけた生命線となります。防衛上重要な役割を担う場所ということですね。


別の城の井戸曲輪を見てみますかね

<石垣山城の井戸曲輪>
shirononagoriI437c.jpg
ここは山中の湧水地。そしてその四面を石垣で囲むという大掛かりな曲輪です。

<井戸跡と説明板>
sn438f (1).jpg
もともと沢のようになっていた地形を利用して造られたようです。井戸は『淀君化粧井戸』とも呼ばれているそうです。秀吉が呼び寄せた淀君もここを利用したのでしょうね。

<石垣>
sn438ad.jpg
野面積みのこの石垣は当時のまま。多少は崩れているものの、何度も大きな地震を経験しながら形を保っていることが驚きです。

重要な曲輪。頑丈に造られていたわけですね。

以上です。水手曲輪(みずのてくるわ)という言葉を耳にすることもありますが、同じ意味です。
posted by Isuke at 04:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 城用語
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