<街の秘境>
よそ者は通らない谷です。そこへ入り込んでいる人の暮らし。絶景と感じるのは私だけでしょうか。
■赤羽台の細道■
訪問したのは北区の赤羽台。表通りから奥へ入れば、街の喧騒から切り離された独特の世界が広がります。以下はその時撮影した画像です。
人ひとりが通るのが精一杯の細道
急勾配ですが、人が暮していれば道はできます。赤羽台の奥の細道
暮らしと細道
段差のある細道
狭所の細道
コンクリの壁と細道
コンクリの壁に納まらない木と細道
人の暮らしを支える構造物と、それらと関係なく命を謳歌する苔や草木。造成しきれなかった元々の地形を舞台に、両者がせめぎあったり、何となく調和していたりと、何とも不思議な空間ではないですか!
コンクリの街の秘境
私にはそんな風に映りました。
■その他の秘境■
最も心に残った赤羽台を最初にご紹介しましたが、この日の街探索は赤羽西から桐ヶ丘を経由して赤羽台へ北上するルート。その途上で撮影した画像も以下に貼っておきます。
<稲付川>
[北区赤羽西]2丁目付近
こちらは当ブログで何度かご紹介済の稲付川。道?はい。地下に埋設され、いわゆる暗渠になっています。
<支流>
誰も通らないこの細道もちょっとした秘境。こういったところの水を集めながら、稲付川は赤羽から東へ向かって流れ、隅田川へ合流します。
<稲付城跡>
[北区赤羽西]1-22
こちらは太田道灌が築城したと伝わる稲付城跡です。
現在は静勝寺。道灌ゆかりの地であることは確かですが、位置的にもともとは宿敵・豊島氏の拠点だったのではないかと個人的には思っています。あくまで個人的に。
分類すると山城です。23区内に残る貴重な城のなごり。
続きまして
<田んぼと民家>
[北区赤羽西]5-2
これはどこの田舎か?
ここも赤羽。北区の秘境です。大昔ならどこにでもありそうな光景ですが、いまとなっては景勝地。それにしても、丘にも谷にも住宅がひしめく北区で、一体どうやってこんな敷地が確保できたのでしょうか?
実はここ、もともとは自衛隊の駐屯地だったそうです。跡地が『赤羽自然観察公園』として整備されています。
この公園は1999年の開園とのこと。もともとこのエリアに生息していた植物を植栽し、過度に人の手は加えないでこの環境を維持しているようです。
遠くへ行かなくても、綺麗な景色はあるものです
田んぼあり、湧水や小川ありの素敵な場所でした。
最後に謎の細道
<北区立赤羽緑道公園>
また暗渠か?
ではなく、むかしの線路の跡です。赤羽にはかつて軍事基地がありました。似たような幅で続くこの道は、軍事物資専用線路のなごりです。
線路の模様が描かれています。
こちらは鉄橋を模したモニュメント。この位置に橋があったかは不明です。
いまでは住みたい街ランキングで上位に名を連ねる赤羽ですが、よく探せば、かつて軍都と呼ばれたなごりを感じることもできます。
ということで
脈略ないですが赤羽の細道、秘境あるいは街に溶け込んでいるむかしのなごりのご紹介でした。最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
<橋のなごり>
それに気付けば見る目も変わります
お城巡りランキング
タグ:23区
浦和の天王川に続き、今回もいろいろお世話になりました。暗渠が中心の会ですが、今回は地形そのものが魅力的でしたね。2020年も引き続き宜しくお願いします!
赤羽は待ち歩き好きにとっては盛り沢山の街でわくわくしました。自然観察公園なんか駅から徒歩10分ちょっとのところにあって、自衛隊の駐屯地が前身だったと伺い納得しました。そうでも無い限り広大な敷地を確保できませんものね。
是非また赤羽のセンベロ街で呑みましょう!