2007年06月09日
「名寄せ」って?
この覚書をご覧の方でしたらご存知でしょうが、私、コンピュータ関係の仕事をしていまして主にSEとして働いていますがこの世界、名ばかりでプログラマーも兼任しているようなファジーな働きっぷりをしています。そしてあちこちのプロジェクトにもぐりこんで仕事をしているんですが、業種によって専門用語がイロイロと飛び交います。
例えば「シク抜き」と言う言葉、パチンコ業者のシステムの時に出てきたものですし、先物取引では「ザラ場」「板寄せ」と言う言葉を知らなきゃ話にならない。そして「与信」と言う言葉を個人への融資を行う会社のシステムで使いましたが・・・ある企業への融資を行うシステムで「名寄せ」って何?と聞くと「君、融資のシステムの経験があるんだよね!?」と言われてしまった事があります。
「名寄せ」とは簡単に言うと、支店をいくつか抱える会社が各支店ごとに融資を受けていたとします。で、新たに融資を申し込んできた場合に「それじゃ、会社全体でいくら融資してるの?」と言うことになる。つまりはその会社の「名前」を元に融資の履歴を寄せ集める作業を言いますが、もっと正確な説明はネット上で探してください(笑)。
まぁ、言い換えれば個人に融資をする場合に「名寄せ」と言う作業は発生しえませんので知らなくても仕方なかったのですが・・・年金の話で(個人相手の話のクセに)「名寄せ」が出てきたのには少々驚きました。いかに出来の悪いシステムかということでしょう。
先日の審議で現在のシステムに乗っかっている(電子化されている)情報の名寄せを行い、その後に電子化漏れのデータ反映を行うとした計画に「順番が逆」(電子化漏れの反映が先だろ!)と言う意見が飛び交っていました。一応、専門家の端くれとして言いますと・・・これはケースバイケース、システムをしっかり評価しないとどちらが有効かは分かりません。(つまりは何も言っていないのと同じです(笑))
ただ疑問点を上げると、1年で名寄せが完成するのか?そして完成した名寄せのデータは(電子化漏れがあるので)意味のあるものなのか?名寄せ後に漏れたデータの反映を行うにしても、その際にも漏れがあるでしょうし、そもそも漏れがあるという事はデータ入力全体に信頼性が低いのでは?と言うものがどんどん出てきます。
まぁ、ダブルチェックもしてないデータに人生を左右するお金を乗せているってのは恐いなぁ・・・