今回は警備を天職として従事して
いる人には申し訳ないのですが、
警備業界の使う側を見ていけば、前に
出すぎない事が、リスクヘッジ
(危機管理)になり得る、という話です。
カテゴリ「エピローグ〜さらば警備
業界編」での事。
青果市場警備に異動になったばかりの
僕は、そこでベテラン隊員の話を聞きます。
勤めたD社は地元では、中堅どころで、
社長は目立ちたがり屋。
やり手という噂も聞いていましたが、
別な意味でもそうだったようです。
D社の給与は地元では最低レベルで
退職者が相次いでいました。
現場が回らなくなる恐れがあるのでは
ないか、と思っていたところベテラン
隊員の弁。
警備で儲からなくなったら、別の事業を
すればいいと思っている。
経営者のリスクヘッジとしては当然でしょう。
だけれども、何が本業がわからなくなって
いる、地元の警備会社もあります。
本業を真面目にやらない片手間のスタンス
が、使う側に見抜かれてしまっている。
こうなると、従業員は全力を出すわけが
ありません。
他に行くところがない人が、居続けること
になります。
それでも上記のスタンスがまかり通っている
のは、時々僕のような単純なカモが転職して
くるから。
検定資格を持ち、経験のある隊員を捕縛して
使う方が、1から育成するよりコストダウン
になるに決まっています。
それ故検定資格取得への取り組みも、
現場任せ。水を撒いてりゃ木が育つ、
のような感覚。
「いかに隊員を安く使うか」これを徹底する
D社社長はやり手です。
但しこのスタンスが透けて見え、現場隊員に
揶揄されるような組織はどうなのか?長く働く
に値する職場なのか。
こんな環境では、責任者になったり資格取得
に勤しむのはリスキーです。
言われたことだけやり、失敗のないように
事なかれ主義でやり過ごす。
年金まで、カウントダウンの年齢なら
有効な立ち回りでしょう。
会社という環境に深入りしない事が、搾取
を免れるリスクヘッジだったりします。
さて、このような状況で生きていくには、
どうすればいいのでしょうか。
警備に留まるのなら、入札で警備会社が
変わるのを待ち、現場に残留するという
技があります。
責任者や、有資格者でなくても
クライアント側と良好な関係を持って
いれば、チャンスはあるでしょう。
前に出すぎないけれど、トラブルがなく
いぶし銀の存在感を出すことは要ります。
新たに落札した会社が、以前より待遇が
良ければラッキーです。運の要素は排除
できませんが。
もう一つは、とことんのめりこんで
検定資格を取り、責任者も引き受けて
警備業界と心中する覚悟で?臨む。
これは言い過ぎでしたが、言わんとする
のは、警備を突き抜ける覚悟で突っ走る。
僕のように経験と検定を持つ隊員は
もはや平隊員で使ってくれません。
どこの警備会社に行ってもそうです。
リーダーとして期待され、安い給料で
こき使われる。これがいやなら突き抜ける
しかない。
もう警備業界、いやビルメンテナンス業界
に安住の地はないのです。
そこまで期待されるなら、搾取されるほど
有為ならば、新天地を求めてもいいじゃないか。
会社から検定資格取得の話が来て、
責任者を将来期待されるなら、
煮詰まった時の出口戦略が要ります。
40代で、警備に人生を捧げようと
するのは、天職ならともかくどうなのか。
同じような仕事内容であれば、もっと
待遇のいい業界で働きたいですよね。
僕は散々煮詰まって、上記の結論に
たどり着きました。
最後に僕が個人的に思う、中年になった
警備員の処世術は2つに1つ。
事なかれ主義で年金までやり過ごすか、
それとも痛い目に逢いながらでも警備を
突き抜けて、業界ごとぶっちぎるか。
僕は要領が悪いので、後者を選ぶしか
ありませんでした。
要領よく、立ち回れるのであれば
前者で生きていくのもリスクヘッジ
なのです。
転職は自己責任で行う分の悪いガチャ
なのです。警備業界で生きていく選択肢
が劣っているとは思いません。
【国内最速No.1】高性能レンタルサーバーConoHa WING
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image