<三宝荒神>さんぼうこうじん
やや地味な神社ですので、地元の人以外は素通りしてしまうかもしれません。私の場合、すぐ近くの「鍛冶町」を示す看板のお陰で足を止めることができました。
<鍛冶町>かじまち
こちらです。まさに「鍛冶町」を目指して歩いてきたので、これを見つけてちょっと安心しました。鍛冶町会館のお隣に三宝荒神と記されています。この地で大切にされているであろう神社を意識した瞬間でした。
ちなみに
<城下町散策>
こちらは今回の米沢散策で随分とお世話になった「城下町散策」の標柱と「旧町名由来」。ここでは鍛冶町に関する説明が記されています。どうやら、現在の鍛冶町に加えて、中央三丁目もむかしは鍛冶町だったようです。せっかくですので、以下に転記させて頂きます(『』内は原文のまま)。
『その名のとおり鍛冶職人を集めた職人町で、江戸前期では60軒中50軒が鍛冶屋であった。藩の仕事を努めた御用鍛冶は屋敷も広く税が免除された。江戸中期からは鍬や鎌などの農具製造も盛んとなり、特に鍛冶町で製造された鎌は評判であった。』
鍛冶町という地名は、全国にたくさんあります。例外もあるかもしれませんが、大半はここ米沢と同じで、城下町において職業別集住制が行われたなごりです。大工とか石工、あるいは染師とか畳屋とか…職業が地名の由来になっているのをよく見かけます。鍛冶屋だから鍛冶町。分かりやすいです。現在は存在しませんが、米沢にはかつて鉄砲屋町という町名もあったようです。
さて
話を三宝荒神に戻すと
<鍛冶町の三宝荒神神社>
三宝荒神は仏法僧の三宝を守護する神ですが、日本での信仰はさまざまで、そのうちのひとつが「火の神」としての信仰です。火を使う鍛冶職人が、守護神として祀るのも納得できますね。一般的にも「かまどの神」として親しまれており、台所に祀られていたりもします。
清浄を尊び不浄を嫌う荒神は、やがて全てを浄化する火の信仰と結びついた、という理解で良いでしょうか(ちょっと大ざっぱですみません)?御由緒などの説明板があればもっと詳しく知れたのですが、知識不足の私はここまでです。
まぁご利益は他にもいろいろとあろうかと思いますが、ここは鍛冶職人の町ですので、やはり「火を司る神」祀られたことが始まりなのでしょう。
そう受けとめることにして、現地をあとにしました。
拙ブログにお付き合い頂き、ありがとうございました。
■訪問:三宝荒神神社
[山形県米沢市鍛冶町]4561
■参考及び出典
・Wikipedia:2023/9/4
・城下町散策説明板
『旧町名由来 鍛冶町』
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