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2023年09月03日

利水事業で貢献した米沢藩士ゆかりの地(高国寺)黒井忠寄墓所

近藤勇墓所として訪問させて頂いた米沢市の高国寺で、こんな説明を読むことになりました。

<黒井半四郎忠寄の墓> ただより
Kokokuji-Yonezawa.JPG
黒井半四郎とは…

米沢市と米沢観光協会による『黒井半四郎忠寄の墓』と題した説明です。抜粋させて頂きながらご紹介させて頂きます(『』内は原文の転記です)。

まずは黒井半四郎忠寄について
こちらによれば『和算家』つまり算術に優れ、『鷹山公の第一次藩政改革期には勘定頭として、第二次(寛三の改革)には中の間年寄として財政再建に貢献した』人物とのこと。

上杉鷹山の藩政改革に大きく貢献した人物ということですね。鷹山ファンでありながら、そんな重要な家臣の名を知りませんでした。中級家臣でありながら、破産寸前の藩の財務を任されるのですから、鷹山やその側近からよほど信頼されていたのでしょう。

そして
『寛政年間、灌漑事業として北條郷三十か村に用水路をめぐらすことを進言し、自ら測量設計して延べ三〇q余の水路を造成した』とあります。

提案するだけでなく、自分でやったということですね。実務の裏付けが伝わってきて魅力的です。算術は財務だけではなく、測量にも活かされていたようです。米沢を流れる松川の水を、30qにも及ぶ水路を築くことで雨不足に悩む北条郷に還元。農村の復興を重視した鷹山の期待に応える仕事です。会社に例えるなら、経理部長のあとに土木部長をやったようなもの。凄い人です。功績が認められ、水路は黒井堰と命名されました。

更に『飯豊山に導水路を穿つ穴堰の工事に着手』とあります。山に、いわばトンネルの水路を造ろうとしたわけですね。ただ黒井忠寄は同年に没してしまいます。工事は続行され、19年後に完成したとありますので、当時としてはかなり厳しい工事だったことが伝わってきます。

以上です。大変勉強になりました。

<高国寺>
yonozawa-kokokuji-kondisamibosho.JPG
鷹山を具体的な仕事で支えた黒井忠寄、通称半四郎が眠っている寺です。蒲生氏郷開基という由緒ある寺で、近藤勇の墓所でもあります。訪問できて良かったです。

■訪問:高国寺
[山形県米沢市鍛冶町]4586

■参考及び出典
・Wikipedia:2023/9/3
・現地説明板
(米沢市/米沢観光協会)



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-----------( 追 記 )-----------
<鍛冶町>かじまち
yonezawa-kaji-machi.JPG
高国寺は現在の住所だと米沢市鍛冶町。かつての鍛冶職人の町ですね。

<松川>まつかわ
Yonazawa-Sansaku-Matsukawa.JPG
こちらは高国寺訪問後に松川橋から撮影した松川。米沢市内では松川と呼ばれていますが、最上川のことです。文中の黒井堰は画像のずっとずっと奥、米沢の北部に位置します。当ブログでは水路なども取り上げているのに、いまに残る黒井堰を見られなかったことが心残りです。

posted by Isuke at 19:05| Comment(0) | TrackBack(0) | ゆかりの地
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