日本全国には3万を超す城跡があるであろうといわれています。ただ、これらの大半は一般の方がイメージする城とはかけ離れた「土の城」です。これはこれで魅力的ですが、本日は城の日を意識して、「城らしい城」をご紹介させて頂きます。
<犬山城>
天守が国宝に指定されている犬山城です。
天守がある城は全国にたくさんありますが、その多くは復元されたものです。江戸時代までに建築され、現在に至るまで維持されている城は12城しかありません。重要文化財に指定されているこの現存12天守のうち、国宝にも指定されている天守は5城のみ(国宝五城)。犬山城はそのうちの一つなのです。他は松本城、彦根城、姫路城、松江城です。
犬山城は戦国時代には既に存在していましたが、現在のような佇まいとなったのはいつ頃なのでしょうか?諸説ありますが、江戸時代初期という説が有力です。1617年、徳川家の重臣である成瀬正成が城主となり、この頃の改修によって現在の天守の姿ができ上ったと考えられています。
現状を維持するだけでも大変そう
これは城好きの間では有名な話ですが、犬山城は平成になっても個人所有の城でした。凄いことですね。所有者は成瀬氏。先述の成瀬正成以降、犬山城主は幕末まで成瀬氏代々が務めました。明治の廃藩置県で城は県の所有となり、天守以外の建物は次々と取り壊されました。そして1891年の大地震(濃尾大地震)により、残された天守も半壊。これを修復することを条件に、犬山城は県から旧藩主である成瀬氏に譲与されました。多額の資金が必要となりますが、成瀬氏と犬山町民が募金を募り、修復に至ったそうです。
現在は財団法人犬山城白帝文庫の所有となっています。
ということで
国宝の城のご紹介でした。
■訪問:犬山城天守
[愛知県犬山市犬山北古券]
■参考
・Wikipedia:2022/4/6
・犬山城内説明板
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