■実物■
実物を見た方が分かり易いですね
<実物>
虎ノ門駅の『江戸城外堀跡地下展示室』から撮影した石垣です。矢穴、どこだかお分かりになりますでしょうか?
<矢穴と刻印の説明>
こちらは展示室内のパネルです。説明文には『石垣表面には石を割った矢穴や大名を示す刻印が見られます』となっています。石の中央の印は刻印。上部の四角い窪みが矢穴です。
<他の例>
こちらは石垣山城の駐車場に展示されていた石垣用の石です。矢穴、どこだかわかりますね。
<実際の石垣>
こちらは二本松城の石垣です。矢穴の場所、わかりますでしょうか?
赤で加筆させて頂きました。クサビを打込んだ跡がくっきり残っていますね。
石の割り方もいろいろですが、矢穴を使ったこの方法は主に江戸時代に用いられた技法だそうです。つまりお城の石垣に矢穴をみつけたら、江戸時代に積み上げられた可能性が高いということですね。確率が高いということであって、絶対とは言い切れませんので、その辺りはご了承下さい。
■石垣石の割り方■
さて
具体的な方法ですが、矢穴は石目(いしめ)と割りたい石のサイズを想定して彫り、そこに矢(クサビ)を打込みます。石目とは割れやすい状態になっている方向のことですね。
下の画像は仙台城で撮影しました。ちょっと引用させて頂きます。
<石垣石の割り方>
[撮影:仙台城]
ノミで矢穴をあける
↓
矢穴に矢をさしこむ
↓
矢と矢穴に水をかける
↓
矢の頭をかけやでたたく
↓
石、割れる
分かり易いですね。水をかけるというのは、木製の矢の膨張を促す効果があるのでしょう。
ということで
石垣に関連する城用語として矢穴を紹介させて頂きました。お役に立てれば幸いです。
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