今回は「3つの県の境となる場所」のお話です。
■ 三県境 ■さんけんきょう
県境というのは比較的身近なお話ですね。3つの県の境となると、そんなにあるものではありません。それでも、全国で40以上はあるそうですが、大半は山奥だったり大きな川だったりということで、そうやすやすとは行けません。
今回ご紹介する例は特例。歩いて行けます。具体的には、埼玉県・群馬県・栃木県の三県境です。
<三県境>
県の境は細いとはいえ水路になっています。
左上が埼玉県加須市。右上が群馬県板倉町。手前が栃木県栃木市です。これなら他県を二つ経由して、3歩目で元の県に戻れますね。
これが何よりの証拠です。緯度経度も記されています。
3つの県の境は、最初からこんな平坦な場所だったのか?
<手書きの説明>
これは分りやすいですね。
もともとは利根川水系の渡良瀬川上が三県境だったようです。しかし、遊水地を造る際に渡良瀬川の流路は変更され、その渡良瀬川に合流していた(群馬と埼玉の境を流れていた)谷田川の流れも変わり、更には廃川となりました。かといって県境の位置は変わりません。沼地となっていたところに、渡良瀬遊水地造成の時に出た土砂が運ばれ、平坦な土地となり、今に至っています。
<渡良瀬遊水地>わたらせゆうすいち
三県境はこの広大な遊水地の西側です。渡良瀬遊水地は治水と利水の役割を担っていますが、造られた当初の目的は、足尾鉱毒事件の鉱毒を沈殿させ、無害化することでした。つまりこの事件が無ければ、三県境はいまのようにはなっていなかったかもしれませんね。
<最寄駅>
駐車場が用意されていますが、徒歩の場合最寄駅は東武日光線「柳生駅」になります。駅の所在地は埼玉県加須市です。ここから徒歩で7〜8分程度ですかね。
ということで、三県境のご紹介でした。
ちょっと頭の隅に置いておいて、近くを通った時にでも寄ってみては如何でしょうか。
■訪問:三県境
[埼玉県加須市小野袋]
[栃木県栃木市藤岡町下宮]
[群馬県邑楽郡板倉町海老瀬]
2019年01月13日
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