つわものどもが夢の跡
山形県米沢市で、上杉鷹山ゆかりの地を訪ねました。
■米沢の鎮守■
<白子神社>
[米沢市城北]2丁目
米沢の鎮守『白子神社』。創建はそうとう古く712年(和同5年)です。上杉氏以前の歴代領主(長井氏や伊達氏) からも崇められた米沢の守り神です。
旧名(江戸時代)は白子大明神。「白子」の名は、神のお告げによりこの地に無数のカイコが現れ、桑林がまるで雪のように白くなったことに由来します。桑と蚕。まゆも白いですし、何となく光景が思い浮かびますね(田舎育ちなので納得)。
<社殿>
修理期間中で、全体がシートで覆われていました。下は以前訪問した時の画像です。
<白子神社(夏)>
ちょっと季節が違いますが、外見はまぁこんな感じです。あまり大きくはありませんが、風格のある神社です。
鳥居の外で立ち止まった人が、手を合わせてから通りすぎる姿を目にしました。地元の人たちに親しまれている神社のようですね。ご利益は火防守護•家内安全•商売繁盛•五穀豊穣。
■大倹約を誓う■
藩の大倹約を決めた鷹山は、米沢の鎮守であるこの神社に誓詞を納めました。
<白子神社内>鷹山公誓詞の石碑
連年国家衰微民人相泥・・・
読めません。調べました。
『連年(れんねん)国家衰微し、民人相泥(たみひとあいなず)み困り候。因って大倹相行い中興仕り度祈願仕候。決断もし相怠るにおいては忽ち神罰(しんばつ)を蒙るべきもの也』
[米沢市ホームページより]2017/12/22
つまりは
出来ないなら神罰を受ける覚悟だ!
という強い決意表明ですね。
藩主がここまでしても、倹約を浸透させることは容易ではありませんでした。凡人であっても、一時の使命感で鷹山と同じ台詞は言えるかもしれません。鷹山の非凡なところは、この意志を貫き通したことでしょう。普通なら心が折れそうなところを、決して諦めない。放棄しない。何かを成しえる人は、このあたりが人と違っているような気がします。
------(以下は米沢城址の画像)------
<米沢城址の石碑>
なせば成る なさねば成らぬ何事も 成らぬは人のなさぬなりけり
後半の『成らぬは人のなさぬなりけり』。実現しないのは、人が本気で実現しようとしていないからだ。そんなふうに受けとめました。無理を早めに見積もることは、大人の分別として必要です。ただ、どうしてもと思うこと。これは願い続けなければ叶わない。そうでなければ事は成らぬ。そんな感じでしょうか。
<米沢城址の鷹山公>
語り継がれるだけの理由がある。鷹山の生き様は家臣や領民だけでなく、現代を活きる私たちをも勇気づけてくれます。
■参考にした文献■
小説 上杉鷹山(集英社文庫)
著者:童門冬二
お城巡りランキング
2017年12月22日
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