2017年12月18日

米沢藩上杉家跡 鷹山ゆかりの地@ 

つわものどもが夢の跡
上杉家の劇的ドラマの舞台である米沢藩上杉家跡を訪ねました。

城跡じゃない?
はい。
今回は上杉ファンが「ゆかりの地」を訪ねたというお話です。越後でも米沢でもなく東京都内。何かのついでにふと思い出して、立ち寄ってもらえたら嬉しいです。

■現地訪問■
<記念碑>
sirononagori169 (2).jpg
[東京都千代田区霞が関]
屋敷らしい痕跡はなく、このモニュメントだけ。場所は法務省の敷地内です。どこだろうと思って歩いていたら、植え込みの中から突然現れました。私はウロウロと迷って多少時間を要しましたが、有楽町線桜田門駅から歩いて数分で来られる場所です。

仕事が東京の方でも、あまり馴染みのないエリアですよね。警視庁もすぐそば。この付近、テレビでは良く見かけますが、ゆっくりと散歩するのは初めてかもしれません。近くの「桜田門」までなら何度か来てるはずですがね(城跡として)。そこから道を渡って、わざわざこっちまで来ることはありませんでした。

<法務省の旧館>
sirononagori169 (1).jpg
法務省の旧館赤レンガ。こんなに近づいて見たのは初めてです。立派ですね。

<上杉家の家紋>
sirononagori169 (3).jpg
ここは東京のどまん中。なんとなく感慨深いものがあります。

よく「藩邸」という言葉が使われますが、厳密には「藩」ではなく「家」に対して敷地が与えられたようです。つまりこの場所も、米沢藩にではなく、上杉家に与えられた敷地ということですね。

■上杉家上屋敷■
こんなブログをやっているわりに、江戸の歴史にあまり詳しくありません。ただ戦国時代が中心ですが、上杉ファンの端くれです。江戸時代の上杉家上屋敷と聞くと。2つの出来事を思い出します。『赤穂事件』、そして『上杉鷹山の改革』ですね。この二つ、時期は異なるものの繋がりがあります。


■赤穂事件と上杉家■ 忠臣蔵
元赤穂藩士47人が、主君の仇討ちのために高家旗本の吉良家を襲撃した事件。有名なお話ですね。討たれる側の吉良上野介、この実子(長男)が米沢藩4代当主上杉綱憲です。3代藩主が後継者を定めないまま急死し、上杉家はお取り潰しの危機に。吉良家から養子を迎えることでなんとか存続しました。ただし、30万石の所領は15万石に半減。ペナルティですね。そして綱憲の舵取りにより、藩の財政はますます悪化したと伝わります。

さて、その上杉綱憲にしてみれば、実家が浪人たちに襲撃されている訳です。兵を率いて屋敷を飛び出し、吉良邸まで助けに行きたいところですね。しかし、もうそれができる立場ではありません。映画やラマなどでは、まだ若い藩主を家老が必死に止めに入るなど、この屋敷でのやりとりがちょっとした見せ場となっています。これと別に、幕府の命令で止められたという話もありますね。まぁ史実はわかりません。とにかく、赤穂浪士の討ち入りについては、藩主の個人的な思いは別として、藩そのものが巻き込まれることを誰も良しとは思わなかった。上杉家の屋敷内は、そういう雰囲気だったようです。

■鷹山の改革■
上記のような経緯で、米沢藩15万石の財政は最悪。この破産寸前の藩で改革を成功させたのが、9代藩主の上杉治憲(はるのり)。のちの鷹山です。
先述の綱憲同様、鷹山も名門家に養子で入った人物。その改革は、米沢本国に入る以前、つまりここ江戸屋敷で始まりました。財政そのものの以前に、まず人の心を変えなくてはならない。当主となった鷹山は、名門の家臣団ならではの「意識の壁」に立ち向かいました。鷹山の改革を補佐する竹俣当綱(たけのまたまさつな)や莅戸善政(のぞきよしまさ)とは、ここ江戸屋敷で出会っています。

上杉鷹山を題材にした書籍はたくさんあります。私が一番感動した作品は童門冬二さんの小説『上杉鷹山』。この本との出会いは、自分の会社員人生にも大きく影響したと思っています。特に前半は涙なくして読めませんでした(今よりずっと若い私としては)。今回この地を訪問したのも、むかし感動した本のことを思い出し、改めて鷹山と向き合いたいと思ったからです。

童門冬二さんの小説から言葉を頂くなら、『火種』をもらいに来た。そんな感じですかね。

ということで、米沢藩上杉家跡のご紹介でした。最後までお読み頂き、ありがとうございます。

■参考にした文献■
小説 上杉鷹山(集英社文庫)
著者:童門冬二



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タグ:上杉 鷹山
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