今回は本のご紹介です。城跡ブログでありながら、当ブログにたびたび登場する『暗渠』の文字。その関連図書で、個人的にお勧めの本を2つ選んでみました。
<暗渠本>
人気暗渠ブロガーがタッグを組んだ暗渠本「暗渠マニアック!」。もともとお二人のブログの読者だった私にとっては待望の一冊でした。タイトルの通り、ちょっとマニアックです。
そして更に今回、暗渠マニアックのお二人を含む四名の暗渠人により、「はじめての暗渠散歩」という本が出版されました。暗渠にまだ馴染みのない方も、きっと気軽に読んでもらえるような気がします。
◆今回のお勧め◆
はじめての暗渠散歩(ちくま文庫)
本田創/山英男/吉村生/三土たつお
はじめての暗渠散歩 水のない水辺をあるく (ちくま文庫) [ 本田 創 ] 価格:836円 |
◆私の愛読書◆
暗渠マニアック!(柏書房)
値段もそれなりですが(笑)内容も濃い
吉村生/山英男
【中古】 暗渠マニアック!/吉村生(著者),高山英男(著者) 価格:1331円 |
暗渠本は他にもあるのですが、当ブログではこの二つをお勧めします。
■暗渠について■
以下は暗渠にちょっとだけ足を突っ込んだ私個人の解説です。
⇒暗渠とは
見慣れないこの字では「あんきょ」と読みます。「地下に埋設された川」という意味に受け取って下さい。なくなってしまった川。蓋をされた川。そんな感じですかね。
⇒暗渠化
川の風景は失われました。その後も風景は変わり続け、街の一部として得体の知れぬ小道が残るだけ。
⇒水は流れている
暗渠化されていても水が途絶えた訳ではありません。見方を変えれば今でも川。その流路は谷筋、雨が降れば水が集まる場所です。大雨を受けとめ、下流へ水を逃がす川。誰にも意識されず、溢れたり悪臭を放つと注目されます。
<暗渠の道>
川面の見えない川です。
<暗渠の橋>
残された橋です。
⇒それをどう見るのか
暗渠を知ると、街の見え方は変わります。ではどう見えるのか?それは人により異なります。どこに着目し、何に拘り、どう受け止めるのか・・・。絶対にこう見るべきとか感じるべきとか、そんなものはありません。あった方が楽ですかね?でも自分で考えたほうがいい。それが答えだと思います。その人にとっての。
答えがあるとすれば、それぞれの人の心の中。人によっては、心のずっとずっと奥に答えがあるのかも知れません。
タグ:暗渠
こんな弱小ブログに著者ご本人からコメントを頂き光栄です。ありがとうございます。「暗渠マニアック」他の書籍のみならず、ブログ「東京peeling」も楽しく拝見させて頂いております。今後のますますの活躍を祈願致します。
たびたびこちらでは暗渠も話題にしてくださり、日頃から大変感謝しております。
城址を愛でるみなさんとは、どこか通ずるメンタリティがある気がしております。
痕跡だけを目の前にして、在りし日の姿や、そこに共通した何か違うものを心に思い浮かべる…。
それは見る者のクリエイティビティが問われるあそび(という言葉をあえて使います)だと思っています。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。