2016年06月04日
自転車の改正道交法から1年が経過…
2015年6月に自転車の14項目の危険行為を盛り込んだ改正道交法が施行され1年が経過した。
管理人も街中を自転車で乗っていると以前よりはルール通りに走る自転車を見かけるようになった気がするものの、依然として違反者はみかけるのが現状である。1年足らずで劇的に改善するとは考えづらいので仕方ない部分だろうか...
そして新聞やテレビ、WEBニュースでもまる1年が経過したことに対する報道があった。2つほどピックアップしてみよう。まずは静岡新聞。
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自転車違反登録499人 制度開始1年で静岡県内
(2016/6/1 11:30)
自転車で危険な法令違反をした人を登録し、違反登録が2回になった場合に講習を課す「自転車運転者講習制度」のスタートから1日で1年。静岡県警の31日のまとめによると、県内で1回目の違反登録をされた人は30日現在、499人(速報値)だった。このうち10代が237人で約半数を占め、高校生が178人と目立った。
2回以上違反を繰り返し、講習の対象になった人はいなかった。
県警によると、499人のうち大半が事故を起こすなどして警察の調べを受けた際に違反登録された。事故形態は、交差点で車両や歩行者と出合い頭に衝突するケースが8割近くを占めた。
違反登録された人を世代別にみると、65歳以上の高齢者が96人、20代が57人、30代が40人。違反の行為別では、一時不停止が247人で最多。前方不注意などの安全運転義務違反101人、信号無視81人と続いた。
一方、この期間の県内の自転車事故は4145件(前年同期比381件減)で、死者は21人(同4人減)だった。
県交通安全対策協議会は同制度や自転車ルール・マナーを伝える副読本6万7千部を作成し、県内全ての中学、高校の1年生に配布する。県警の担当者は「自転車は手軽で便利な乗り物だが、一歩間違えば悲惨な事故につながると知ってほしい」と話した。
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要点を抜き出すと静岡県内で1回目の違反登録(すなわち赤切符交付)をされたのは499人。このうち約半分が10代。違反項目別に見ると一時不停止が最多の247人となっている。管理人も交差点で一時停止しない自転車をよくみかけるが、これはそれが原因で事故となった結果を示している。特に住宅街では建物や塀、木々なんかで左右の見通しが悪い交差点が多い。広い道路ではなくこういった住宅街の小さな交差点での事故ではないかと思われる。
もうひとつは読売新聞。
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自転車の危険運転、全国ワースト1は… 法改正1年
信号無視や一時不停止など、自転車の「危険行為」を繰り返した人に自転車運転者講習(有料講習)を義務づける改正道路交通法の施行から、6月で1年になる。4月末までに各都道府県警で1万件超の危険行為を確認したが、3分の1を占めてワースト1になったのは、大阪だった。取り締まる府警も頭を抱える。
警察庁によると、昨年6月から今年4月末に講習の対象になった危険行為は全国で1万3455件。大阪は4594件(34・1%)で、東京(3184件)、兵庫(1745件)が続いた。違反別では最多の信号無視が全国で5765件で、大阪はそのうち3074件と半数以上を占めた。
危険行為はどのようにカウントされるのか。まずは、その行為を目撃した警察官が「指導警告」をする。従わなければ、刑事処分の対象となる交通切符(赤切符)を切る。これで一つの危険行為となる。
一定期間に危険行為を繰り返すと、有料で講習を受けなければならない。4月末までに全国で21人が講習の対象になったが、このうち大阪が11人だった。府警によると、今後さらに3人の受講が予定されている。
大阪では男女6人がピスト(競技用自転車)などブレーキのない自転車を繰り返し運転して講習を受けた。府警の調べに「ブレーキを外している方がかっこいいから」などと話したという。府警自転車対策室の居島伸一室長は「急に止まれず、事故のもとになる」と悪質性を指摘する。
一方、昨年8月と今年1月に2度の信号無視を摘発されて講習を受けた70代女性は「左右から車が来なかった。急いでいた」などと理由を説明したという。
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このブログでも数回とりあげた大阪の自転車に関するものだ。要点は昨年6月〜今年4月までの間に全国で講習対象となった違反行為は1万3455件。このうち大阪は34.1%の4594件と全国最多となっている。また、赤切符2回以上で発動する違反者講習は全国で21件のうち大阪は約半分の11人とこちらもワースト1。自転車にからむワースト1を過去に紹介しているが、今年もその地位はゆるぎなさそうだ。
ということで1年が経過しての実態をニュースから読み取ることができた。14項目の危険行為で摘発された件数は今年4月までに全国で1万5000件ほどあり、34%は大阪。実際は各都道府県の警察署の取り締まり計画、警察官自体のやる気によって差があったり自転車利用者に対して警察官の数も少ないためこれ以上の違反件数はあるとみていいだろう。
1年足らずではすぐに改善しない部分は仕方ないとして、これら原因は幼少からの自転車教育にあると思うので、少なくとも中高では徹底した自転車教育。早い場合は自転車に乗り出す小学校から継続的に自転車教育が必要だと考える。と同時に自転車が走りやすい走行環境(自転車レーン)の整備も必要だ。特に今回の事例でわかった危険行為からの事故を実際の安全教室などでフィードバックできるとより実体的な安全教室につながるだろう。そしてただ上から教えるのではない受けてが自ら考え、「自転車=車両」と認識できるような自転車教育が望ましい部分である。そういった趣旨を反映できる「通学許可としての(独自)自転車免許」は一定効果の事故減少につながり、少しづづだが全国的に増えてきている。少なくとも昔ながらのふんわりとした自転車教育、もしくは何も教わらなかった事が現状のルール違反を招いている部分は間違いないはず。
管理人も街中を自転車で乗っていると以前よりはルール通りに走る自転車を見かけるようになった気がするものの、依然として違反者はみかけるのが現状である。1年足らずで劇的に改善するとは考えづらいので仕方ない部分だろうか...
そして新聞やテレビ、WEBニュースでもまる1年が経過したことに対する報道があった。2つほどピックアップしてみよう。まずは静岡新聞。
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自転車違反登録499人 制度開始1年で静岡県内
(2016/6/1 11:30)
自転車で危険な法令違反をした人を登録し、違反登録が2回になった場合に講習を課す「自転車運転者講習制度」のスタートから1日で1年。静岡県警の31日のまとめによると、県内で1回目の違反登録をされた人は30日現在、499人(速報値)だった。このうち10代が237人で約半数を占め、高校生が178人と目立った。
2回以上違反を繰り返し、講習の対象になった人はいなかった。
県警によると、499人のうち大半が事故を起こすなどして警察の調べを受けた際に違反登録された。事故形態は、交差点で車両や歩行者と出合い頭に衝突するケースが8割近くを占めた。
違反登録された人を世代別にみると、65歳以上の高齢者が96人、20代が57人、30代が40人。違反の行為別では、一時不停止が247人で最多。前方不注意などの安全運転義務違反101人、信号無視81人と続いた。
一方、この期間の県内の自転車事故は4145件(前年同期比381件減)で、死者は21人(同4人減)だった。
県交通安全対策協議会は同制度や自転車ルール・マナーを伝える副読本6万7千部を作成し、県内全ての中学、高校の1年生に配布する。県警の担当者は「自転車は手軽で便利な乗り物だが、一歩間違えば悲惨な事故につながると知ってほしい」と話した。
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要点を抜き出すと静岡県内で1回目の違反登録(すなわち赤切符交付)をされたのは499人。このうち約半分が10代。違反項目別に見ると一時不停止が最多の247人となっている。管理人も交差点で一時停止しない自転車をよくみかけるが、これはそれが原因で事故となった結果を示している。特に住宅街では建物や塀、木々なんかで左右の見通しが悪い交差点が多い。広い道路ではなくこういった住宅街の小さな交差点での事故ではないかと思われる。
もうひとつは読売新聞。
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自転車の危険運転、全国ワースト1は… 法改正1年
信号無視や一時不停止など、自転車の「危険行為」を繰り返した人に自転車運転者講習(有料講習)を義務づける改正道路交通法の施行から、6月で1年になる。4月末までに各都道府県警で1万件超の危険行為を確認したが、3分の1を占めてワースト1になったのは、大阪だった。取り締まる府警も頭を抱える。
警察庁によると、昨年6月から今年4月末に講習の対象になった危険行為は全国で1万3455件。大阪は4594件(34・1%)で、東京(3184件)、兵庫(1745件)が続いた。違反別では最多の信号無視が全国で5765件で、大阪はそのうち3074件と半数以上を占めた。
危険行為はどのようにカウントされるのか。まずは、その行為を目撃した警察官が「指導警告」をする。従わなければ、刑事処分の対象となる交通切符(赤切符)を切る。これで一つの危険行為となる。
一定期間に危険行為を繰り返すと、有料で講習を受けなければならない。4月末までに全国で21人が講習の対象になったが、このうち大阪が11人だった。府警によると、今後さらに3人の受講が予定されている。
大阪では男女6人がピスト(競技用自転車)などブレーキのない自転車を繰り返し運転して講習を受けた。府警の調べに「ブレーキを外している方がかっこいいから」などと話したという。府警自転車対策室の居島伸一室長は「急に止まれず、事故のもとになる」と悪質性を指摘する。
一方、昨年8月と今年1月に2度の信号無視を摘発されて講習を受けた70代女性は「左右から車が来なかった。急いでいた」などと理由を説明したという。
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このブログでも数回とりあげた大阪の自転車に関するものだ。要点は昨年6月〜今年4月までの間に全国で講習対象となった違反行為は1万3455件。このうち大阪は34.1%の4594件と全国最多となっている。また、赤切符2回以上で発動する違反者講習は全国で21件のうち大阪は約半分の11人とこちらもワースト1。自転車にからむワースト1を過去に紹介しているが、今年もその地位はゆるぎなさそうだ。
ということで1年が経過しての実態をニュースから読み取ることができた。14項目の危険行為で摘発された件数は今年4月までに全国で1万5000件ほどあり、34%は大阪。実際は各都道府県の警察署の取り締まり計画、警察官自体のやる気によって差があったり自転車利用者に対して警察官の数も少ないためこれ以上の違反件数はあるとみていいだろう。
1年足らずではすぐに改善しない部分は仕方ないとして、これら原因は幼少からの自転車教育にあると思うので、少なくとも中高では徹底した自転車教育。早い場合は自転車に乗り出す小学校から継続的に自転車教育が必要だと考える。と同時に自転車が走りやすい走行環境(自転車レーン)の整備も必要だ。特に今回の事例でわかった危険行為からの事故を実際の安全教室などでフィードバックできるとより実体的な安全教室につながるだろう。そしてただ上から教えるのではない受けてが自ら考え、「自転車=車両」と認識できるような自転車教育が望ましい部分である。そういった趣旨を反映できる「通学許可としての(独自)自転車免許」は一定効果の事故減少につながり、少しづづだが全国的に増えてきている。少なくとも昔ながらのふんわりとした自転車教育、もしくは何も教わらなかった事が現状のルール違反を招いている部分は間違いないはず。
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