2015年04月26日
「高齢者の歩行実態」〜なぜ高齢者は飛び出すのか〜 北海道警察より
(自動車や自転車にかぎらず)街中を走っていると、交通量が多いのにもかかわらずお年寄りが無理に横断しようと飛び出してくる光景を目にすることがある。特に自動車に乗っている時に出くわすことが多いがこれにはきちんとした理由がある。
北海道警察では「高齢者歩行者の行動実態」と題して統計やドライブレコーダー、街中を実際に観測してその原因と対策をまとめたビデオを平成27年4月に公開した。自動車の運転中だけでなく車道を自転車で走っている時にも高齢者が飛び出してくるケースはたまにあるので安全運転の参考として要点を紹介しよう。
まずは北海道の事故統計とその内訳だ。過去5年間の類型では65歳以上の高齢者の事故が全体の4割以上あり、その高齢者の中でも歩行者が一番多くなっている。
次に参考までに北海道の高齢者人口の推移。全体で見ると人口はゆるやかに減少しているが、高齢化社会を迎え北海道でも年々65歳以上人口の割合が多くなっている。これからも高齢者が増えることが予測されることから、事故で一番多い65歳以上高齢者&歩行中の事故を分析し対策することが重要のようだ。
続いて本題へ。高齢者が飛び出す要因の一つに「接近する車との距離感・速度感の把握が困難」という理由がある。
画像のように年齢を重ねると判断能力が衰え、接近する車が速いのか、遅いのか判断に時間がかかったり不正確になっているのだ。具体的には接近する車を確認して横断できるかいなかの「見切り時期」の判断が難しいということである。高齢者以外の人であればたとえば左から来る車の速度から何秒後に目の前を通過するか、自分の横断がそれに間に合うかを瞬時に判断し、さらにいえば横断スピードも高齢者より速いために事故は起こりづらいが、高齢者の場合は判断が難しく、かつ横断時間も遅いために事故に合いやすいとビデオでは言っていた。
この他にも要因があるのだが、まとめるとこのようになる。
(今一度抜き出すと・・・)
----------------------------------------------------
○左右の安全確認の動作が遅い
○横断開始の判断が遅い
○視線が足元にいきがち
○横断中の左右確認がない
----------------------------------------------------
となっている。視線が足元にいきがちなのは加齢による足の衰えからよく足元を注意するようになるためとのこと。
さらにこれが夜間では前方に歩行者が居ることの認識が遅れ、昼間よりも事故に繋がりやすいと紹介していた。
特にライトの構造上、右前方は左前方よりも照射範囲が狭く発見が遅れやすいとのこと。また、高齢者自身もヘッドライトの明かりしか接近の判断材料が無く、昼間よりも「遠いのか、近いのか、速いのか、遅いのか」の判断が悪くなる。この2点から夜間の高齢歩行者事故がおこりやすくなるそうだ。
高齢者の飛び出しは体の衰えから来るところが多く、本人はあまり自覚は無いものの結果として原因を招いていることが動画でわかった。高齢者自身もこのことをしっかりと認識し危険な横断など行わないように心がけて欲しいが、自動車や自転車に乗る側も高齢者(歩行者)が居そうな住宅街や商店街などではスピードの出しすぎに注意し、いつでも止まれるように運転することが大事である。
今後高齢化社会がさらに進めば今以上にこの問題は大きくなるだろう。
北海道警察では「高齢者歩行者の行動実態」と題して統計やドライブレコーダー、街中を実際に観測してその原因と対策をまとめたビデオを平成27年4月に公開した。自動車の運転中だけでなく車道を自転車で走っている時にも高齢者が飛び出してくるケースはたまにあるので安全運転の参考として要点を紹介しよう。
まずは北海道の事故統計とその内訳だ。過去5年間の類型では65歳以上の高齢者の事故が全体の4割以上あり、その高齢者の中でも歩行者が一番多くなっている。
次に参考までに北海道の高齢者人口の推移。全体で見ると人口はゆるやかに減少しているが、高齢化社会を迎え北海道でも年々65歳以上人口の割合が多くなっている。これからも高齢者が増えることが予測されることから、事故で一番多い65歳以上高齢者&歩行中の事故を分析し対策することが重要のようだ。
続いて本題へ。高齢者が飛び出す要因の一つに「接近する車との距離感・速度感の把握が困難」という理由がある。
画像のように年齢を重ねると判断能力が衰え、接近する車が速いのか、遅いのか判断に時間がかかったり不正確になっているのだ。具体的には接近する車を確認して横断できるかいなかの「見切り時期」の判断が難しいということである。高齢者以外の人であればたとえば左から来る車の速度から何秒後に目の前を通過するか、自分の横断がそれに間に合うかを瞬時に判断し、さらにいえば横断スピードも高齢者より速いために事故は起こりづらいが、高齢者の場合は判断が難しく、かつ横断時間も遅いために事故に合いやすいとビデオでは言っていた。
この他にも要因があるのだが、まとめるとこのようになる。
(今一度抜き出すと・・・)
----------------------------------------------------
○左右の安全確認の動作が遅い
○横断開始の判断が遅い
○視線が足元にいきがち
○横断中の左右確認がない
----------------------------------------------------
となっている。視線が足元にいきがちなのは加齢による足の衰えからよく足元を注意するようになるためとのこと。
さらにこれが夜間では前方に歩行者が居ることの認識が遅れ、昼間よりも事故に繋がりやすいと紹介していた。
特にライトの構造上、右前方は左前方よりも照射範囲が狭く発見が遅れやすいとのこと。また、高齢者自身もヘッドライトの明かりしか接近の判断材料が無く、昼間よりも「遠いのか、近いのか、速いのか、遅いのか」の判断が悪くなる。この2点から夜間の高齢歩行者事故がおこりやすくなるそうだ。
高齢者の飛び出しは体の衰えから来るところが多く、本人はあまり自覚は無いものの結果として原因を招いていることが動画でわかった。高齢者自身もこのことをしっかりと認識し危険な横断など行わないように心がけて欲しいが、自動車や自転車に乗る側も高齢者(歩行者)が居そうな住宅街や商店街などではスピードの出しすぎに注意し、いつでも止まれるように運転することが大事である。
今後高齢化社会がさらに進めば今以上にこの問題は大きくなるだろう。
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
トンサンさんは日頃から自転車に乗られているので反射神経や運動能力は他の方より上だと思いますが、ほとんど出歩くことがなくもっぱら近所の移動だけなどの人はその傾向が強いと思います。
僕も含めて特に自動車に乗っているときは高齢者に注意しなければと思うビデオでした。傾向が示されているので、そのポイントを重点的に気をつけたいと思います。
特に車を運転しているときには。