2008年03月03日
ネットは米兵釈放の手助をけしたのか?
語りつくした感はありますが、とりあえずこの話題は避けては通れないので。
<女子中学生暴行>少女に重圧…「そっとしておいて」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080301-00000005-mai-soci
> また、ネット上に少女を中傷する書き込みが登場するなど、事件は社会的に予想外の波紋を広げた。告訴取り下げにはこうした背景もあったとみられる。
これは主に2ちゃんねるを代表する掲示板などの話でしょうが、当然、多くのブログのことを指している事は容易に想像できます。そして、そうであるなら私も何万分の1で少女を苦しめた人間と言えるでしょう。しかし、更にきつい言い方をするなら、告訴を取り下げた理由をネットに持って来るのもどうかと。
仮に一般の暴行事件なら?
記事にあるような「重圧」がナゼあったのかを考えるとマスコミに注目されたからだとも言えます。詭弁ですが、それならば米軍基地の撤退を求める材料として使おうとした人たちにも責任の一端はあるでしょう。そして彼女がもし米兵に拉致されただけの被害者なら、もっと毅然とした態度でこの事件と向き合えたかもしれません。更には今回、悪者扱いされたネットも彼女を応援したと思われます。
一般論に話を拡散させてしまいますが、「ネット」を匿名と“決め付け”て無責任な発言が交わされる場と言う認識を既存メディアは印象付けようとしている様ですが、ネットは世論を敏感に反映させる鏡です。それが誰の目にも止まるという点で問題になるのは確かですが。
翻って既存のメディア、こちらには世論が意見をはさむ余地がないまま自分が正義と思ったことを一方的に押し付けます。今回の事件を見る限り、ネットではまず例外なく「誰が何と言うと悪いのは米兵」「ただし少女にも落ち度はあった」と言う意見に集約され、どっかの週刊誌の様な少女に落ち度はないとの論はほとんど見れらず、逆に「非常識」な意見とされています。
そう考えると、一部の週刊誌は世論のミスリードをしているのでは?もちろん、ある事件に対して一般人に見落としがちな視点を指摘する役割がある事も事実で、大衆に迎合するような記事ばかりでは意味がないでしょうが、それが「失笑」されるものであれば、もっと意味がないと思います。
今回、米兵の釈放も手放しで喜んでいる人間はいないでしょう。ただし、今回の事件が何の教訓も残さなかったとは思いません。その教訓とは?
前述の週刊誌の考えでは、その教訓すら得られないと断言します。