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2016年11月22日
冬の湧水河川、最後はママチ川
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頻繁なアタリも針がかりしない
今月に入って4度目の釣行先も、涌水河川のママチ川。夏の川でのドライフライのアタリを懐かしみ、フライロッドを少しでも長く手にしていたい、という悪あがきにも似た心境なのかもしれない。あるいは8日目の蝉なのか。
千歳川に流れ出るママチ川は、夏場ならば千歳川のついでに釣行してみようか、という気軽に入れる小河川。しかし、気温の低下とともに千歳川での釣果が見込めなくなる、晩秋から冬、そして春にかけて主役に躍り出ることもある。
今年のママチ川での釣りは4月以来7ヶ月ぶり。そのときも、長い冬を耐えて待ちわびたドライフライの初釣行だった。4月でも水温が10度前後と、ドライフライに反応する温かさで、愛らしいヤマメと小型のブラウンがヒットした。
季節的に、秋から冬に向かう時期と冬から春に向かう時期とでは、同じ気温でも寒さの感じ方が異なる。温かい季節から、寒い季節に移るほうがより寒く感じる。これは人間も魚も同じなのだろう。前回の苫小牧川、前前回の真狩川に今回のママチ川の釣行を通して、それが理解できた。
いくら水温が高くても、冬になれば魚も活性が鈍る。その対策として、冬の涌水河川の釣りは、陽が高くなり気温の上昇する時間に入渓することが肝心と理解した。
18日のママチ川は、午前8時の気温が−1度。上流に向かう林道の轍(わだち)の水溜りは、凍り付いていた。息を吐くたびに、帽子の中の眼鏡が曇る寒さは3月以来か。それでも川に立ちこめば、足元から温かさを感じる。今回は、ママチ橋から100メートルほど下流が入渓地点。
橋の横の空き地には先行車が一台。釣人は本流のママチ川に入っているようだ。自分も本流を計画していたが、仕方なく支流のイケジリママチ川を釣り上がることにした。
一投目に倒木下の淵に流したドライフライは、ピクリともしなかった。何度か同じポイントに打ち込むと、ようやく反応が。10センチあまりのヤマメのようだ。しかし、くわえたフライを簡単に外して逃げられた。
川底には、上流へと泳ぐ黒い影が見える。定位している魚と、泳ぎ回る魚の捕食活動は異なるようで、黒い影の先にフライを打ち込んでもまったく反応しない。そして、その後に冬を迎えた魚の活性の鈍さを感じた。
入渓してから、4時間が経過しようとしているのに、ここまでのヒット数はゼロ。しかし、アタリは有に10回近くあった。ヤマメやブラウンなど、全ての魚は針がかりしないでバレてしまった。
夏の魚は勢いよく餌に食いつくが、この時期の魚は捕食活動が緩慢。そして、餌を浅く咥えることで、フライなどは簡単に見極められる。これがバレの原因だ。フライをダウンサイズするなどの対策は効果がありそうだが、残念ながらミッジクラスのフライは持ち合わせていなかった。
ただ、ある程度のテクニックをマスターできれば、冬のママチ川を攻略できそうな気がする。冬でもドライフライを行える川は、フライフィッシャーにとって宝もの。キャッチ&リリースやゴミの持ち帰りを徹底して、大事に守っていきたい。
今回の冬のドライフライ釣行を一区切りとして、次回からは海アメなどを目的としたショアトラウト釣行を予定。また、冬の湧水河川への釣行を記録した動画をyoutubeで配信することも検討している。
写真は、涌水河川独特の穏やかな流れを見せるママチ川の各ポイント。残念ながらヒットシーンを収めることはできなかった
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2016年11月17日
冬の苫小牧川源流部を探索
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上流域では魚影を確認できず
「冬でもドライフライ釣行」として、前回、前々回と苫小牧・錦多峰川、真狩川を取り上げた。冬のドライフライをシリーズ化した訳ではないが、休日となった15日に同じような涌水河川の苫小牧川に釣行した。
元々は、海アメを求めて積丹への釣行を計画していた。しかし、「いくらなんでもアメマスは早すぎる」ということで、ルアーロッドをフライロッドに替えて苫小牧川に向かった。
ただ今回の釣行は、単に冬のドライフライの可能性を探るというのではなく、「源流探索」というテーマを持たせた。
これまでの苫小牧川の釣行ルートは、国道276号線脇の通称「鉄塔下」コースか、丸山林道を経由して中流域に向かう、かのどちらかだった。
そのうちの鉄塔下コースは厳寒期は、谷底までの道が氷着いていて、崖で足を取られるとそのまま谷底の川に滑落するという、非常に危険なルートでもある。それに対して丸山林道は、車で中流に直接乗り付けることが出来るが、冬は積雪で通行できない。
そこで第3のルートとして考えたのが、冬季間閉鎖される丸山林道入口から比較的距離の近い源流部を、徒歩で向かうというもの。今回は、その源流部から釣り下がろうという計画だ。
釣行当日はまだ積雪がなく、林道ゲートも開いていたことから、車で苫小牧川源流部を目指した。とは言っても、初めて行く場所。地図上では、林道ゲートから1キロメートルほど先に、源流部が記載されている。カーナビを頼りに林道を走ると、左側の林の下に、枯れ沢が見え隠れしている。
「この枯れ沢を下っていくと、苫小牧川源流にたどり着くはず」と、林を下り谷底の枯れ沢を10分ほど歩く。すると、前方に砂に埋もれた砂防ダムの頭が見えてきた。しかし、ダムの下も枯れ沢が続いていた。ダムを降り、さらに200メートルほど歩くと、枯れ沢から水が勢いよく流れ出ていた。伏流水だ。
ここが苫小牧川の源流部だろう。川はここから丸山の森を幾重にも蛇行して、20キロ先の太平洋に流れ出る。ブログで「源流釣行」というカテゴリーを設けながら、釣りを行う川の源流部を直接見たのは、この川が初めてかもしれない。初めは細い流れだった川も、途中の崖や、林の中から湧き出る涌水を集めて、次第に太い流れになっていく。
源流部からさらに15分ほど下っていくと、上下2段の砂防ダムが姿を見せた。源流部からこの砂防ダムの区間、当然ドライフライを投じてみたが、まったく魚の気配はなかった。それは、この砂防ダムのためだろう。
ということは、「この砂防ダムから下流は、魚影が期待できる」と、誰しも思うに違いない。砂防ダムの下流は、川幅が広いところでも3メートルほど。蛇行を続けて流れる様子は、中流で見るそのままの姿。
中流域では、釣人が入っていなければ、この時期でも倒木の下や流れの鈍い曲がり角の淵などから虹鱒が飛び出す。ところが今回は、砂防ダムから2キロほど下ってもドライフライにはまったく反応しない。
いや、実際には一度だけ、林の向こう側で動く影を確認していた隙に、アタリがあった。ラインに目を戻した瞬間、魚は針を吐き出して逃げた。また、10センチほどの小さな魚が、勢いよく逃げ回る姿も見えるので、魚はいないはずはない。
気温は次第に上昇して、午前11時には5度前後になった。水温も10度を越えている。それなのに、淵や落ち込みなどの絶好のポイントからもアタリはない。
ここから2キロほど下った所で、苫小牧川は支流と合流する。その下流は、いつも釣行していて、魚の溜まるポイントはある程度分かる。そこまで下るか、あるいは引き帰すか。結局は引き帰す選択をした。
この場所は、支笏湖近辺でも熊の出没の激しいところ。砂防ダムを下ったあたりから、崖の上や林の奥からの視線が気になっていた。多分鹿だろうが、爆竹はあと一つしか残っていない。林道を経由して帰るよりも、川伝いのほうが安全だろうと、たどってきたルートを戻った。
目的の源流を探し当てることはできたが、残念ながら釣果は得ることができなかった。しかし、涌水河川への釣行は、水温の高さだけで判断できないことが分かった。
年内に、もう一度涌水河川への釣行を計画している。たぶんママチ川か勇払川になると思うが、そこでは魚信を確認できるだろうか。
写真は、上から苫小牧川源流部の上流に築かれた枯れ沢。まるで遊歩道のようだ。ようやく現れた源流部。伏流水がとうとうと湧き出している。一番奥の砂防ダム。ここが魚止めとなっているのだろう、上流では魚影が確認できなかった。砂防ダムから下流は、蛇行を続けるいつもの苫小牧川の流れ。
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2016年11月13日
11月中旬の真狩川は・・・・・
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冬でも釣行できる涌水河川
前回は、冬でもドライフライを楽しめる苫小牧・錦多峰川を取り上げた。そのブログを更新してから、紹介した涌水河川で抜けていた川があったことに気がついた。尻別川支流の真狩川だ。
真狩川は、羊蹄山の伏流水が真狩村・泉地区で湧き出し、枝川の流れを集めて尻別川に流れ出る。源流部では、里川には珍しくバイカモが群生、オショロコマも棲息するという、冷たく透き通った流れが特徴。
今年は、他の川ではドライフライ釣行が難しい3月に一度訪れている。その時は、水温が8〜9度と地表よりも高く、水底でバイカモが青々とたなびいていた。しかし、見た目とは裏腹に、一度のアタリもなく撤収した苦い記憶が残っている。
今回訪れたのは、中山峠で積雪が本格化した11月11日。峠越えした羊蹄山も一合目から冠雪して、泉地区も寝雪になるのでは、と思わせる積雪となっていた。
現地の午前8時の気温がプラス2度に対して、水温は8度ちかくと、川に立ち込んだほうが暖かい。普通に考えれば、ドライフライにも反応する水温のはず。
真狩川に架かる泉第2橋を基点に、まずは釣り下がる。川は細いが、流れは速くて強い。水量も雪融け水が流れ込んでいるせいか、いつもよりも多い。昨年10月の釣行で、ヤマメが飛び出したポイントにドライフライを流すが、反応はない。下流300メートルほど下っても、一度もアタリはこなかった。
再び基点に戻って、今度はバイカモの群生する上流に釣り上がる。しばらく行くと、木の根元から涌水の流れ出る場所に出た。その下の場所で、落ち込みのポイントが作られている。ここも、昨年10月の釣行時に虹鱒とヤマメが連続してヒットした場所。そこにドライを打ち込んで、ようやく新子ヤマメがヒットした。新子でも、魚が棲息していることにホッとして、水底でバイカモの揺れる上流部へ遡行を続ける。
バイカモの群生する箇所では、昨年10月の釣行時でも魚の姿を確認できなかった。それでも、前回に増して、入念にドライを打ち込んでみた。途中1箇所で、針がかりのしないめだかのような小さな魚の反応があったくらいで、やはり魚を確認できない。魚は、バイカモの森の下に隠れているのだろうか。それとも、この場所にはもともと魚は棲息していないのでは、と疑心暗鬼に陥る。
結局、最上流部の伏流水の湧き出る池まで上り詰めた。上下2段に分かれる涌水池に、始めはドライで、そしてニンフによるルースニングを行うが、最後までフライには反応しなかった。水温の低下が魚の活性を鈍らせていることもあるだろうが、元々ここは、魚影自体が薄い場所なのかもしれない。
真狩川の涌水の源流は、ここ以外にも2箇所ある。今回は行けなかったが、出来ればこの冬にも挑戦しようと考えている。そこでは、オショロコマの姿を見ることが出来るかもしれない。
写真は、真狩川の上流から見る冠雪した羊蹄山、バイカモが群生する真狩川上流部、かろうじてドライにヒットした新子ヤマメ、源流部の涌水池
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2016年11月09日
湧水渓流はこれからが本番
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道央圏は雪でも、錦多峰川はドライで虹鱒
北海道は、6日に11月初旬としては記録的な大雪となった。最低気温が零度を下回る日も多くなり、ドライフライで釣行するにはこれ以上のダメ出しはなさそう。自分も、10月中旬の小樽内川を最後に、山岳渓流への年内の釣行を終えた。
しかし、これから冬本番を迎えても、ドライフラフィッシングを楽しむことができる湧水河川が残っている。冬でもフライのできる水温の高い河川は多く、「元旦に、ドライにヒットしたトラウトを流芯から引きづり上げる」といったことも当たり前に行うことができる。
今回の釣行は、そうした湧水河川のひとつで、例年早春の釣行でお世話になっている苫小牧・錦多峰川。
鮭のふ化場が中流域に設置されていることから、下流ではこの時期も鮭の遡上が見られるが、王子製紙の貯水池(ダム)のある上流域はほとんど虹鱒しか棲息していない。この上流域を釣り上がるのが今回の目的。
札幌を出発した時には、早朝からの氷雨が止まず降り続けていたが、苫小牧に入ると雨は上がっていて、札幌のような雪景色も見られない。ただ、風は冷たく、気温も3度前後か。
それでも、目的地の錦多峰川上流は風もなく、苫小牧市街地よりも暖かく感じる。それも当然で、錦多峰川の水温はこの時期でも13度ある。当然、川の周りの気温も高い。
まだ枯葉の張り付く樹木の森を進んでいくと、前回の台風の後遺症か林道が雨によって削られて、大きな段差が生じていた。車ではこれ以上先に進むことができないために、車を止めてすぐ横を流れる錦多峰川に入渓。
本当はもっと先に行きたかった。というのも、「最上流部では温泉が流れ出ていて、錦多峰川の水温の高さの一因ともなっている」という。その光景を一度も見たことがないので、ついでに見に行こうと考えていた。
小河川ながら、錦多峰川の流れは見た目以上に早くて強い。深場では、流れに押されて足を取られそうな場面も何度かあった。また、山岳渓流のような岩や倒木などで作る大淵や落ち込み、肩といったポイントはほとんどなく、ザラ場のような単調な流れが続く。それでも、曲がり角には流れの穏やかな平瀬や、小さな淵が作れており、そこから虹鱒が飛びでてくる。
初めにヒットしたのも、そうした水深のある平瀬から。勢いよくドライに食いついたのは、20センチほどの虹鱒。ただ、立地的に誰でも入ることのできる場所。釣人の踏み跡が河原にしっかりと残っており、思ったほど魚影は濃くはない。
そこから500メートルほど釣り上がったが、釣果は20センチを筆頭に6匹の虹鱒。この内2匹は10センチにも満たない幼虹鱒。それでも、この時期にドライフライを行える川は、フライ釣りを行うものとしてはありがたい。冬だからといって、竿を収めて春を待つことがないわけだから。
ところで、何故500メートル先から上流への遡行をやめたのかというと、当然熊への恐怖心から。林道が川から大きく外れていったために、帰りは川伝いに帰らなければならない。
もっと先に行けば、何かが・・・。「行きはよいよい、帰りは怖い」、錦多峰川はそんな川だ。
奥の深い川なので、川を遡って上流に向かうには厳しいのかもしれない。最上流には、林道があらためて整備された頃に挑戦しようと思っている。
なお、1月中旬から2月中旬の厳冬期を除いて、ドライフライを行える川は道央圏にも結構ある。苫小牧近辺に集中しているが、今回の錦多峰川や小糸魚川、勇払川、苫小牧川(上流)、そして千歳のママチ川、白老のウヨロ川、アヨロ川など。
いずれも小河川で、なおかつ林道を経由していく所がほとんど。駐車場所から結構歩かなけれ、釣れるポイントに行き着けないので、その覚悟を。
写真は錦多峰川の上流の風景、そこでヒットした虹鱒、途中には深い切れ込みの流れが作られている
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2016年11月02日
道東でアメマスの遡上進む
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音別川で30センチクラスの群れ確認
釧路市のホームページでは、春と秋に河口から上流域でのアメマスの釣行状況をまとめている。9月5日から秋版としてスタートした。直近10月27日の動きをピックアップした。
音別川のアメマスの遡上状況は、近隣の茶路川などと共通するので、ショアアメマスフィシングや河川での遡上アメマスフィッシィングの参考になる。
それでは、HPの更新情報から。
午前10時の天候は晴れで、気温は9.2℃。風が強く、釣りには向かない日だった。音別ではしばらくまとまった雨が降っていないが、川の状態はどうだろうか。
【音別川河口】
河口は完全に塞がっていて、満水状態となっていた。濁りはない。
【音別橋上流
ここも河口が塞がっている影響だろうか、若干水量が増えている。橋の上からアメマスと思われる100匹以上の群れを見た。魚体は30cm前後だが、このまま大きく成長してくれれば。
【川西橋下流】
ここは、前回とほぼ変わりなし。川原にタイヤの跡が有った。
川原に車が入ることによって、魚にどのような影響を与えるかは分からない、少なくとも良い影響を与えるとは考えにくい。自然を守るためには、ひとりひとりの心がけが必要。
【初音橋付近】
ここも、先々週よりさらに水量が減っていた。橋の下には30cm程度の魚影が10匹程度確認できた。
写真は、上から音別川河口、音別橋上流、川西橋下流、初音橋付近
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2016年10月29日
回復の見通し立たない漁川
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またしても、魚影確認できずに脱渓
気温の急激な低下と、日曜日明けという条件のもとで、約4ヶ月ぶりに恵庭の漁川へ釣行した。山岳渓流への釣行としては、これが今年最後となりそう。
自分にとって漁川は、千歳川と小樽内川に並ぶホームグランドといえる川。その割には、今年に入っての釣行が1度と少ない。
車で30〜40分で到着するという、住居に近い場所にあるだけに、いつでも行けるということから、入渓するタイミングを逸してきた。
また、もう一つの理由は、釣果の期待できない川となったことから。しかし、いつも気にはなっていて、シーズンの最終番を迎えて、ようやく重い腰を上げることができた。
今回の釣行の目的は、「魚影がどこまで回復したのか」ということ、その一点だけ。
漁川は、3年前の9月に数10年に一度という大雨で大氾濫を起こした。そして、川に棲息する魚は壊滅的な影響を受けた。当時の大雨は、全道的な規模で被害をもたらしたが、札幌圏では真駒内川上流と漁川の影響が一番大きかったようだ。
漁川には、上流部各所に網の目のように堰堤が構築されていたが、何の役にも立たずに決壊。川に架かる橋は、3箇所で橋脚が押し流された。さらに、川に沿って走る林道も、豪雨と濁流に巻き込まれて、あちこちで寸断。ほとんどの箇所が削られて、道路の姿は跡形もなくなった。
今では、朽ち落ちた標識だけが、かつて林道のあったことを伝えるだけ。
このような3年前の被害が、現在も手付かずの状態にある。河原は、道東の本流を思わせる河畔林のない岩だらけの姿となった。広葉樹に囲まれた河原を流れる、大雨の前の心休まる景色はもう見ることができない。
氾濫の後の3年間、漁川の上流・下流と何度か入渓した。その時も、以前は釣れた下流域でのヤマメや虹鱒、岩魚、最上流でのオショロコマを含めて、ほとんどアタリはこなかった。
隣を流れるラルマナイ川では、いくらか魚影が戻ったようだが、それでも大雨の前と比べようがないほど、魚影は薄くなった。
こうした状況から、今回の釣行では鼻から釣果はあきらめていた。
午前7時にスタート。水精橋の駐車場から林道を15分ほど歩いた先に1号橋が見えてきた。橋げたが崩れ落ちた氾濫時のままで、補修や改修工事の入った様子はない。
対岸に行くには、川に立ち込んで渡り切るしかない。前回は水量が多く、流れが強いために釣り上がることが出来なかったが、今回は水流が少なく、無難に渡り切ることができた。
ここから先の500メートルほど上流には、堰堤が構築されている。恵庭湖から遡上した魚がよく溜まる場所だ。そこまでの500メートルの間は、一度もアタリはなかった。そして、着いた堰堤の落ち込みでも、まったく魚信はなかった。
以前はこの堰堤の上流から、岩魚のヒットが相次いだ。渓相の変わった今回の遡行では、下流域と同じくアタリはこない。
しばらく遡行を続けると、2号橋が見えてきた。この橋も、左側部分の橋脚が押し流されて、無残な姿をさらけだしていた。
岩だらけの河原は、幅100メートルにわたって切り裂かれ、邪魔をする樹木がないために遠くまで見通せる。2号橋からさらに1キロほど上流まで遡行したが、ここまで一度もフライにはアタリはこなかった。
ただ、最近入ったと見られる釣人らしい足跡が残されており、ブドウ虫の入っていた餌の容器が無造作に捨てられていた。
季節的に水温の低下が進むこの時期、魚の活性化が鈍ってきたこともあるだろうが、それ以上に魚影の回復が進んでいないと感じた。大氾濫から3年も経過したのに、想像した以上にダメージが大きかったようだ。
入渓地点から約1時間の距離を、周りの景色を見ながら後戻りした。崖の上の紅葉が陽を浴びて、川を取り囲む山々も赤や黄、緑と美しく色付いていた。ここでしか見ることの出来ない絶景だろう。しかし、それを見ても、心に占めた空しさは解消されることはなかった。
写真は上から、大雨で河原が広がり荒涼な姿になった漁川。修復の目途が立たない1号橋、橋脚が半分流された2号橋、1号橋上流の堰堤も大きなダメージを受けた、そんな中でも秋はやってくる
2016年10月25日
「秋の小樽内川と千歳川のトラウト」
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スマホ向けと通常版の2本立てで動画投稿
10月中旬の小樽内川と千歳川の釣行の模様をビデオで撮影、これを編集してyoutubeに「秋の小樽内川と千歳川のトラウト」として投稿しました。
今回は約9分の動画の内、ヒットシーンだけをダイジェスト化して5分程度にまとめた「スマホ向け」と、ヒットシーンから取り込みまで映した「通常版」の2本分をアップ。
スマホ版に取り組んだのは、通常版では時間やデータ量など、スマホにかかる負担が大きくなるため。スマホによるyoutube動画の視聴時間は、平均すると2分半程度。それ以上時間をかける方は激減する。
この時間に、できるだけ近づけるように編集しました。これから投稿する動画も、今回のような2本立てにしたいと考えています。
今回の動画は、山岳渓流と本流という系統の異なる川を並べました。
北海道の山岳渓流のドライフライは、最終盤に近づいており、今年は多分これが最後になるのかもしれない。
一方の本流は、まだまだ本番中。音別川や茶路川のように、今後アメマスの遡上が見られるほか、産卵期を迎えるブラウントラウトも活性化して、1月、2月の厳寒期も期待できる状況にあります。
また、渓流も小樽内川のような山岳渓流ではなく、ママチ川や苫小牧川、錦多峰川、勇払川、真狩川といった湧水河川の釣果は12月も可能で、折を見て釣行したいと思っています。
下にyoutube動画の「スマホ向け」と「通常版」を並べました。よかったらご覧ください。
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2016年10月14日
秋の千歳川上流でウェットフライ
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釣人銀座で厳しい釣果
連休2日目の釣行先は千歳川上流。この川も、自分にとってホームグランドのひとつ。今回の釣行は、6月初旬以来4か月ぶりとなる。いつもの年は月に1度は通うほど頻繁に釣行していたのが、今年に入ってピタリと止まった。
前回の小樽内川の更新ブログでも記載したが、その原因は仕事の関係で釣行自体が減少したことと、オショロコマを求めて尻別川支流や余市川支流、はては白老河川への釣行が増加したことによる。
この川も、坊主になったことがほとんどない、釣果の期待できる川。しかし、釣人銀座と言われるように、平日でも多くの釣人が押し寄せる。入川ポイントを間違えると1匹も釣れない事もあり、他の釣人が入っているのか、濁りはどうか、水量はどうなっているのか、といった判断が釣果の大きなウエートを占める。
上流に架かる橋から川の流れを見ると、いつもよりも増水気味。ただ、立ち込んでの釣りには支障がなさそう。そして早速、上流から釣り下ってきた釣人を発見。
今回は、ウェットフライとニンフだけで釣り下がることにした。というのも、昨年秋の釣行で、ドライフライにヒットしたのが、ピン子ヤマメと20センチに満たないブラウンだけだったことから。型もののアタリは1回もなかった。
6月のヤマメ解禁から4カ月も経つと、型ものはキープされて、針がかりのしない小さな魚だけが残される。そのピン子ヤマメさえも持ち帰る釣人の存在で、秋の千歳川の釣りは、いつも釣果が厳しい状況となる。
入川した12日は、前夜からの雨は収まったが、朝から曇り模様。今回は陽を一杯に浴びた、清冽な流れを楽しむのは無理のようだ。川底を覗いても、陽の光が届かないことから、はっきりと見通すことができない。それでも、流芯から外れた穏やかな平瀬で、ピン子ヤマメの小さなライズが相次ぐ。
流芯に向けて、クロスダウンで打ち込んだのは、#10のダンケルト。スィングさせたあと、リトリーブで魚を引き寄せる。3投目に小さなアタリがきたが、すぐに針から外れた。その2投後に初めてのヒット。簡単に寄ってきたので、拍子抜けすると10センチ足らずのヤマメ。
このクラスが、先ほどのライズの主のようだ。その後も、4〜5投に1回のアタリがくる。ほとんどが、流れの穏やかな流芯脇か、少し水深のある平瀬から。
できるだけ、流芯を跨いだ対岸方向に打ち込むようにしたが、アタリは流芯脇と平瀬に集中。ヒットするのは、相変わらずピン子よりも僅かに大きなヤマメのみ。
川の浅瀬まで、ススキが生い繁っているポイントまできた。そのススキの間から、少し大きなアタリが。引き寄せると、結構暴れるが、それほど大きくはなさそう。
ネットに入ったのは、20センチほどのブラウンだった。その後、釣り下っての釣果は、ヤマメが5匹に対してブラウン3匹、20センチほどのウグイが1匹という結果。残念ならが、型ものや大物を手にすることはできなかった。
釣りとは別の話しだが、この千歳川上流で見る今年の鮭の遡上数が少ないように感じた。いつもの今時期は、立ち込んだ足元にぶつかるほどの大量の鮭が見られるのに。インディアンス水車で遡上数の調整を行っているのだろうか。
同じような鮭の遡上河川の白老・アヨロ川でも、川を遡上する鮭の数が少なかった。今年は鮭の裏年に当たるのかも知れない。
産卵後の鮭は、亡骸となって川の栄養分に代わり、棲息する魚にその栄養が受け継がれていく。こうした循環性のある川は、清冽な流れが特徴で、いつも気持の良い釣りをさせてくれる。だから、役割を終えた鮭の亡骸を見るとたびに、川の豊かさを実感する。間違っても釣ってはいけない。
写真は千歳川上流の景観。あいにくの曇り空で、いつもの清冽さが感じられなかった。下は、ウェットフライにヒットしたブラウン。この時期、型ものは難しいのかも知れない
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2016年10月12日
色づく小樽内川に釣行
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安定した釣果のヤマメと岩魚
10月11、12日と珍しく2日間の休み。2日かけて遠出も考えたが、体力が下降気味で無理はできない。ならば千歳川、小樽内川など最近円遠くなったホームグランドでの釣行を、1日ずつ分けて入ることにした。
特に、朝里峠付近の小樽内川は、紅葉が見ごろのはず。秋色に染まった渓流で、紅葉見物も兼ねて入渓することにした。
今年の小樽内川への釣行は、6月初旬以来4カ月ぶりとなる。5回ほど入渓した昨年と比べると、大きく減少した。理由は、仕事の関係で釣行自体が少なくなったことと、余市川上流や尻別川上流へのこだわりなどがあげられる。
また小樽内川は、自分にとって、いつ入っても釣果の見込める鉄板渓流。それもあって、短い時間しか休みのない場合や、遠出のできないときに入渓することが多くなっている。
最近の傾向としては、これまでの下・中流域から林道の走る白樺橋から上流への釣行が多くなった。
国道沿いの下流や中流には、それぞれの橋の下から簡単に入ることができる。しかし、多くの釣人が入っていて、あまり釣果に恵まれないことが多いことから、いつ間にか上流への釣行が中心となった。
その上流でも、釣果の見込めるポイントは限られる。昨年からは、林道を春香山方向に1時間ほど歩いた先を目標に置いた。ただ、林道を長い時間をかけて歩くには、出没の相次ぐ熊への緊張感がつのる。
それもあってか、上流に向かう釣人は極めて少ない。その上流ポイントで、20センチを越える岩魚やヤマメの釣果に恵まれることが多かった。
今回も、春香山登山道から林道を経由した、1時間ほど先のポイントを目指した。
6月初旬の釣行では、まだ水温が低かったせいか、岩魚ばかりがヒットしてヤマメの姿はなかった。それでも、型は泣き尺を竿頭に20センチ級が揃ったが。
今回入渓したポイントは、前回岩魚のヒットが相次いだ場所。渇水気味の下流域と比べると、上流の水量はそこそこ。河原には、台風による氾濫の跡が至る所に残っているが、今は流れも落ち着いている。
河岸には、蔦や楓の鮮やかな紅葉がポツポツと見える。しかし、全体としての紅葉はまだ早いようだ。
このポイントで、初めにドライフライにヒットしたのは、15センチほどのヤマメ。そのヤマメも錆色に変化して、季節が秋に変わったことを教えてくれた。
小樽内川は、次第に傾斜を強めて両岸も迫ってくるが、ここぞという落ち込みや淵でアタリが続く。流芯横からヤマメが、流れの遅い淵から岩魚が、というように、棲み分けされた魚がフライに飛びつく。
ただ、なぜかヒットしたトラウトの型が小さく感じる。昨年初めて入った時は、岩魚もヤマメも20センチ越えが中心だったが、今回そのサイズに達した魚は少ない。
その理由は分かっている。これからさらに上流に向かわなければ、釣果の得られない可能性がある。まるで、追っかけっこをしているようだ。
季節の移り変わりを映す小樽内川上流は、自分にとって単なる釣行先のひとつではない。さっぽろ湖のインレットから最上流部まで、堰堤や砂防ダムがひとつもない流れは貴重だ。
今年は、小樽内川の釣行はこれが最後となりそう。お世話になった母なる川に感謝して脱渓した。
写真は、色づく小樽内川の秋の模様と様々な渓相を見せる流れ。下はヒットしたヤマメと岩魚
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2016年10月08日
3本目の白井川支流でようやくヒット
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安定した釣果の青井川のトラウト
余市川の本・支流への釣行は、今年5回目となる。その中で白井川支流は7月に訪れて以来3ヶ月ぶりの釣行。
昨年は、春先から白井川本流の母沢と支流の轟き中川に、都合3回ほど訪れた。春先はまったく釣果が上がらなかったが、水温の上昇した夏場にかけて、型物のアメマスや岩魚がヒットした。
今年も初夏を前に、一度白井川支流の轟中の川を訪れた。しかし、昨年の釣果が嘘のようにアタリはまったくなかった。原因はいろいろあるが、山岳渓流という特徴から、魚の活性化する水温上昇が里川と比べて遅いことからだろうと考えた。
それからすると、今回の釣行ではアタリがあっておかしくないはず。それとも、台風による川の氾濫が影響したのか。
この日4番目の釣行先となった青井川は、これまで一度も入ったことがなく、情報も乏しい。どこがポイントなのかも分からないで、闇雲に車を走らせた。
白井川上流に向かう林道を右折して、白井川本流に架かる青井橋を渡ると、林道は白井川に沿って走っていた。
しばらくすると白井川は離れていき、左手の谷底に青井川の細い流れが見えてきた。地図によると、この先3キロほど上流で、林道は川を跨ぐことになる。
ところが、その途中の崖からの落石や、次第に細くなる道幅、林道の両側を覆う藪などに恐れをなして、途中でUターン。下流の河原が一番近い場所を見つけて藪こぎ、ようやく川に降りることができた。まず、見通しの良い下流に釣り下ることにした。
青井川の流れは、白井川の上流にある2つの支流と似通ってはいたものの、予想したような荒々しい強い流れではなかった。少し行った岩と岩の間の小さな落ち込みで、この日初めてのアタリが。
ドライフライに食いついたのは、10センチほどのヤマメ。そして、そこから先の淵の脇から、同じようなサイズの岩魚がヒットした。
型は小さいが、白井川上流で一度もアタリが無かったことを考えると、気持ちに余裕が出てきた。ヤマメのアタリが続いた場所からしばらく行くと、魚の遡上は無理だろうと思われる滝が現れた。
3メートルほど下に、5メートル四方の釜が作られており、その釜から流れ出た先には、さらに小滝が作られていた。上流の滝から一番底の流れまでは5〜6メートルの高低差はあろうか。その釜にフライを投じるが、まったく反応はなかった。
不思議なのは、この滝の上流に棲息するヤマメがどこから来たのか、ということ。白井川本流では、ヤマメの放流が活発だと聞く。その活動の延長として、青井川にも放流されているのだろう。でなければ、サクラマスがこの滝を昇ってきたということになる。
青井川の滝から下流の釣りは、滝を高巻きして降りなければ竿を出せないことから、今度は釣り上がることにした。
上流に向かう毎にポイントは小さくなるが、水深のある平瀬や小淵、カタや落ち込みが連続して現れる。
そして早瀬からはヤマメが、淵からは岩魚というように、棲み分けした魚がヒットする。ただ、岩魚の型は最大でも20センチと小ぶり。ヤマメも15センチが最大で、スレがかりするほど魚影が濃い割には、型ものは見当たらない。
白井川上流に流れ出る支流の中で、母沢のように40センチ級の岩魚はいないだろう。最盛期の轟中の川のように尺近いアメマスは棲息していないかもしれない。ただ、魚影だけはその2つの渓流に負けてはいない。それを確信した。
また、白井川上流への釣行に興味が湧いてきた。それにしても、白井川支流に棲息するといわれるオショロコマはどこにいるのだろうか。
写真は白井川支流の青井川の渓相。5メートルに及ぶ滝が、下流からの遡上を止めているようだが、サクラマスだけは昇っているのか。この川でヒットした岩魚とヤマメ。あちこちにポイントが作られている
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