2017年02月08日
ヒヤリハットの誤解、間違われている解釈。
ヒヤリハットの誤解、間違われている解釈。
一線で活躍している介護職の人達は、気が付いていると思いますが、現在インターネットで「ヒヤリハット」について、調べると間違った解釈をしている情報を多く見られます。
おそらく介護現場で働いた事のない人間による記事だと思います。
そのような間違った情報が、あふれれば介護業界にとってはマイナスです。
「介護の質の向上」が遅れてしまいます。
間違った情報のまま施設運営することになります。
まずは、
ヒヤリハットについて簡単に説明します。ウイキペディアにも載っていますが「ハインリッヒの法則」が柱になります。
・300件のヒヤリハット
・29件の軽微な事故・災害
・1件の重大な事故災害
一軒の重大の事故の下には、29件の軽微な事故があり、その下には300件のヒヤリハットがあります。
ここで重要なのが、そもそもヒヤリハットとはどういう定義なのですか?ということです。
・日常の現場で、“ヒヤリ”としたり、“ハッ”とした経験を有する事例です。
例としては厚生労働省の、↓をご覧ください。
職場の安全サイト「ヒヤリ・ハット事例集」
http://anzeninfo.mhlw.go.jp/hiyari/anrdh00.htm
厚生労働省の医療事故情報収集等事業
ヒヤリ・ハット事例収集・分析(医療安全対策ネットワーク事業)
日本医療機能評価機構ホームページ(医療事故情報/ヒヤリ・ハット事例検索)
http://www.med-safe.jp/mpsearch/SearchReport.action
このサイトを見れば、ヒヤリ・ハットは、「○○しそうになった」という出来事を表すのがわかると思います。
・床が濡れていて滑って転びそうになった。
・リフトに足を挟まれそうになった。
・誤薬しそうになった
等々、、、
ただし、医療現場や介護の現場それぞれ解釈が様々で、事故だと思ったものが「ヒヤリハット」であったりと
しばしば混乱が見られます。
例えば、誤薬ですが、
誤薬したが、何も症状が無かったので「ヒヤリ・ハット」にしているところと、「事故」にしている医療現場があります。
私の見解ですと、間違った薬を飲ませてしまったのだから、症状が無くても「事故報告書」を書くべきで、
間違った薬を飲ませる前に気が付いた場合であれば「ヒヤリ・ハット」です。
介護の現場で例えると、床が濡れていたら「ヒヤリ・ハット」転んだら「事故報告書」です。
利用者様が、ベッド柵に挟まり内出血ができたら「事故報告書」で、挟まる危険性に気が付いたら「ヒヤリ・ハット」です。
他のサイトで見かけたのですが、
「利用者の顔をカミソリで剃っているときに切ってしまい、出血させてしまった。」
という事例が「ヒヤリ・ハット」として、紹介されていました。
私はとてもビックリしました。これは完全に「軽微な事故」であり「事故報告書」を書くべきです。
早急にカミソリを使わない方法に変えるべきであり、ご家族にも報告する事例です。
あくまでも「ヒヤリ・ハット」は「○○しそうになった」が基本にあります。
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もうひとつ「ヒヤリハット」と「ヒューマンエラー」を混同している記事も、多く見かけます。
必ずしも「ヒヤリハット」は「ヒューマンエラー」が原因ではない事もあります。
自然の力によるものもあります。
台風で木が倒れてきたら、ヒューマンエラーでしょうか?
地震で物が倒れて床に落ち、それにつまずいたらヒューマンエラーでしょうか?
「意図しない結果を生じる人間の行為」が、「ヒューマンエラー」です。
床にバナナの皮を捨てて、それで誰かが転んだら「ヒューマンエラー」です。
そして、それを未然に防ぐのが「ヒヤリ・ハット」の神髄です。
・なんかあの木が倒れそうで危険だな。
・地震で物が落ちそうだから、何か対策しよう。
・床にバナナが落ちているからごみ箱に捨てよう。
こういう気付きが、とても重要になりますので、毎日業務に追われて大変だと思いますが、ご参考になりましたら幸いです。
最後までご覧頂き有難うございます。
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