[現地の説明板を撮影]
先日「暗渠」のイベントに参加させて頂き、きっと「城にはあまり関心が無いだろうなぁ」という人を想定した上で「城」の説明をさせてもらいました。今回はその一部、山城と平城について投稿させてもらいます。当ブログにお越しいただく方の大半にとっては「釈迦に説法」。でもどんな趣味の世界にもビギナーはいます。勿論私も最初はそうでした。お役に立てれば幸いです。
■城の分類■
当ブログでは分かり安いように「山城」と「平城」の2分類にしています。ただ城好きの人たちは山城と平城に加えて「平山城」という言葉を使います。城用語としてはこの3分類が主流。江戸時代の軍学者による分類です。
■分類の基準■
城の地勢による分類。そういうと難しいですが、要するに「どこに築かれたか」を基準に分類する方法です。
<図解>
素人っぽい図解ですみません。私の手作り。イベントで使用しました(挿入している絵図はそれぞれの城の現地説明板を撮影したものです)。
⇒山城(やまじろ)
名の通り山に築かれた城です。戦国時代に多く築城された「戦闘用」の軍事拠点。高さと山の地形を最大限に生かした縄張りで「地の利」を得る。これが強み。反面、戦うこと以外では何かと不便という弱点もあります。山城も時代とともに進化しますが、初期においては「生活は城の外、戦の時は城に籠る」といった感じですね。
⇒平山城(ひらやまじろ)
真っ平らなところにポツンとある山。いわゆる独立峰ですね。ここに築かれるのが平山城です。まぁ山城なんですが、構造的に山の麓は堀で囲んだり土塁を設けたりと、平城とやや似たところもあります。一概に言えませんが、武器の進化とともに飛び道具の割合が増えてくると、平地に陣取るしかない敵を高所から攻撃できるため有利だった言えますね。
⇒平城(ひらじろ)
平地に建てられる城です。山城ほどの地の利はありませんが、湿地や川を利用し、更に堀などで人工的に「地の利」を創り、守りを固めます。沼地の城などもこの分類に属します。山城とは逆に、平地なので何かと便利。軍事拠点という側面のほかに、統治の拠点としても活躍。争いの世が終わると、平城が増え始めます。
■実 例■
⇒まず上の図解にある城は長谷堂城と米沢城です。
<長谷堂城>平山城
<長谷堂城からの眺め>
[山形市]上は秋 下は夏の訪問
<米沢城本丸跡>平城
<本丸の水堀>
[米沢市]
⇒山城は遠くから撮影のものが手元になく、こんな画像でご容赦下さい。冒頭の縄張り図の実物です。
<唐沢山城からの眺め>山城
<唐沢山の登山道>
[佐野市]
いかかでしょうか?知ってしまえば簡単ですね。山・独立峰・平地。この3つだけ。それぞれ「山城」「平山城」「平城」です。
ただ、こんな説明をしておきながらなんですが、当ブログは今後とも山城と平城の2分類で通します。初めて読んでくれた方が分かりやすいように。
お城巡りランキング
タグ:城用語