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2021年09月23日
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 81
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 81
Chemistry41
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”
“化学結合とは、原子が安定性を求めて閉殻構造を獲得する反応であり、
それ故に 原子は分子や結晶などを作り存在す”
“物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による”
異性体の分類
異性体isomer 「異性化(isomerization)」;ある分子が異性体に変化すること
1.構造異性体 結合順序が異なる
2.立体異性体stereoisomer 結合順序は同じだが立体配置が異なる
2-1エナンチオマー 互いに鏡像関係にある
2-2 ジアステレオマー 互いに鏡像関係にない
1.構造異性体structural isomer
原子の結合順序が異なる異性体
構成原子の結合様式の違い,不飽和結合位置の違い, 官能基の違いなどから生じる。
2. 立体異性体stereoisomer
原子間の結合順序は変わらないものの、空間的な原子の配列が異なるために生じる異性体。
立体異性体同士の構造上の違いは、構造異性体同士の違いに比べると、はるかに微細。
しかし、それでも異性体分子の化学的性質には、重要な違いを生じる原因
特に、医薬品の効き目に関して 立体異性体のどれが使われるかにより、効き目 副作用の有無に、
顕著な差が現れる これは、ヒトの体内にある受容体が、
化学物質を立体特異的に分子レベルで認識しているから。
2-1.エナンチオマーenantiomer (鏡像異性体)
分子の組成は同じだが、構造は鏡写しの関係 結合を切断して繋ぎ変えない限り重ね合わせることができない 互いに鏡像(鏡を介して対称)関係な異性体
ex,4置換体の分子AとBは鏡像の関係にあり、結合を切断して繋ぎ変えない限り、重ね合わせることができん。この2分子はキラルな分子であり、互いにエナンチオマーの関係にある。
鏡像異性体を持つ分子は決まって4つの異なる置換基が結合した原子を含む。
「キラリティchirality」;鏡写しの関係にあり、互いに重ね合わせられない性質。
原子/不斉原子は「キラリティ」を生じる幾何学的「中心」なので「キラル中心/不斉中心」
互いに異なる4種類の原子/原子団と結合したC原子を
「対称symmetry’分子内で対称’」 「不斉asymmetry’分子内で対称でない’」 」と呼ぶ
エナンチオマー同士は鏡に関して対称に。
「不斉炭素原子asymmetric carbon atom」;不斉中心を作る炭素原子
基本的には4つの手の先に異なる原子や置換基を有する炭素原子が該当す。
この不斉炭素原子が存在することによって分子にキラリティが生じる。
普通、構造式上では不斉炭素原子にアスタリスク「*」を付けて他の炭素原子と区別す。
多くのキラル分子は、不斉炭素原子などの「不斉中心asymmetric center」をその分子内に含ぬ。
しかし、不斉中心の存在は、必ずしもキラルであることの必要条件でも十分条件でもない。
一般に、不斉C原子がn個存在する分子にはエナンチオマーが2n個だけ存在するが、
より少ないエナンチオマーしか存在ない化合物もあり。
分子内に鏡面を有する化合物;メソ体(メソ化合物分子に不斉中心がありながらも、
同時に対称面や対称心を持つためにキラリティーを示さない構造 )
メソ化合物では、不斉中心の立体配置は、互いに逆の関係になっていて、
分子全体としてアキラルであるから、光学不活性。
「アキラルachiralな分子」;分子内を通る平面を用意した時に、その平面に関して分子が面対称になる場合
アキラル分子は、「対称面」 「対称心」があり、このような特徴を持つ分子は、すべてアキラル。
キラルな分子は、対称面や対称心を持たないので、
対称面や対称心を探すことで、その分子がキラルかアキラルかを識別す。
アキラル分子とその鏡像は、平面上で重ね合わせることができるので、エナンチオマーに分類しない。
2つのエナンチオマーのほぼすべての物理的性質は等しい。
融点や沸点、密度、溶解度、屈折率、熱伝導率などの物理的性質は、両者を区別するのに役立たん。
2つのエナンチオマーは、面偏光の偏光面をそれぞれ同じ角度だけ、逆方向に回転させる物理的性質あり。
「光学活性optical activity」;偏光面が回転する現象
「右旋性(dextrorotatory)」;偏光面を時計回りに回転させる分子
「左旋性(levorotatory)」;回転が反時計回り
右旋性は(+)/(d)を、左旋性は(-)(l)を化合物の名前の前に付ける。
右旋性と左旋性のキラル分子が等量混在していると、旋光性の効果が相殺され、
偏光面の回転が観測されなくなる。
そのような混合物「ラセミ体(racemate)」
化合物名の前に(±)を付け エナンチオマーのラセミ体混合物を表す。
キラルな有機分子を合成していくと、複数種類のエナンチオマーが混合した状態「ラセミ体」として得られる。
エナンチオマーは構造が左右対称なだけで性質にはほとんど違いが無く、
一度混ざると一方の化合物だけを取り出すことは非常に困難。
2-2. ジアステレオマーdiastereomer
互いが鏡像の関係にない立体異性体の組み合わせ
ジアステレオマーが現れるのは,考慮しうる不斉炭素が 2 個以上の場合,
天然に存在する数多くの化合物は、2つ以上の不斉炭素原子を持つことが多い。故に
異性体の数を決めたり、異性体間の関連性を明らかにしたりすることが、大変重要。
エナンチオマーとジアステレオマーの極めて重要で、明白な相違
エナンチオマーは、互いに鏡像体であるから、偏光面を回転させる性質だけが異なり
融点や沸点や溶解度などの物性は全く同一で、
再結晶や蒸留といった物性に基づく分離法では、エナンチオマーを分離できん。
ジアステレオマーは、互いに鏡像体ではないから、キラリティーに関係なく、すべての物性が異なる。
互いに異なる融点や沸点、密度、溶解度、屈折率、熱伝導率などを持っており、
ジアステレオマーは、2つの異なる化学物質として見なす
不斉炭素原子を持っていながら、アキラルな分子が存在する。
「幾何異性体(geometrical isomer)」
ジアステレオマーの二重結合を含む化合物で、立体配置が異なるために、立体異性体となっているもの
有機化合物の場合は、特に「シス-トランス異性体(cis-trans isomer)」。
「シス形(cis)」;同一の原子、または原子団が同じ側にあるものを、
「トランス形(trans)」;反対側にあるもの。
これら立体異性体は、二重結合の軸まわりの回転が束縛されているために立体配置が異なり、
対称面や対称心が存在するためにアキラル
立体異性体同士の物理的、化学的な性質は、それぞれ異なったものになる。
と たのしい演劇の日々
Chemistry41
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”
“化学結合とは、原子が安定性を求めて閉殻構造を獲得する反応であり、
それ故に 原子は分子や結晶などを作り存在す”
“物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による”
異性体の分類
異性体isomer 「異性化(isomerization)」;ある分子が異性体に変化すること
1.構造異性体 結合順序が異なる
2.立体異性体stereoisomer 結合順序は同じだが立体配置が異なる
2-1エナンチオマー 互いに鏡像関係にある
2-2 ジアステレオマー 互いに鏡像関係にない
1.構造異性体structural isomer
原子の結合順序が異なる異性体
構成原子の結合様式の違い,不飽和結合位置の違い, 官能基の違いなどから生じる。
2. 立体異性体stereoisomer
原子間の結合順序は変わらないものの、空間的な原子の配列が異なるために生じる異性体。
立体異性体同士の構造上の違いは、構造異性体同士の違いに比べると、はるかに微細。
しかし、それでも異性体分子の化学的性質には、重要な違いを生じる原因
特に、医薬品の効き目に関して 立体異性体のどれが使われるかにより、効き目 副作用の有無に、
顕著な差が現れる これは、ヒトの体内にある受容体が、
化学物質を立体特異的に分子レベルで認識しているから。
2-1.エナンチオマーenantiomer (鏡像異性体)
分子の組成は同じだが、構造は鏡写しの関係 結合を切断して繋ぎ変えない限り重ね合わせることができない 互いに鏡像(鏡を介して対称)関係な異性体
ex,4置換体の分子AとBは鏡像の関係にあり、結合を切断して繋ぎ変えない限り、重ね合わせることができん。この2分子はキラルな分子であり、互いにエナンチオマーの関係にある。
鏡像異性体を持つ分子は決まって4つの異なる置換基が結合した原子を含む。
「キラリティchirality」;鏡写しの関係にあり、互いに重ね合わせられない性質。
原子/不斉原子は「キラリティ」を生じる幾何学的「中心」なので「キラル中心/不斉中心」
互いに異なる4種類の原子/原子団と結合したC原子を
「対称symmetry’分子内で対称’」 「不斉asymmetry’分子内で対称でない’」 」と呼ぶ
エナンチオマー同士は鏡に関して対称に。
「不斉炭素原子asymmetric carbon atom」;不斉中心を作る炭素原子
基本的には4つの手の先に異なる原子や置換基を有する炭素原子が該当す。
この不斉炭素原子が存在することによって分子にキラリティが生じる。
普通、構造式上では不斉炭素原子にアスタリスク「*」を付けて他の炭素原子と区別す。
多くのキラル分子は、不斉炭素原子などの「不斉中心asymmetric center」をその分子内に含ぬ。
しかし、不斉中心の存在は、必ずしもキラルであることの必要条件でも十分条件でもない。
一般に、不斉C原子がn個存在する分子にはエナンチオマーが2n個だけ存在するが、
より少ないエナンチオマーしか存在ない化合物もあり。
分子内に鏡面を有する化合物;メソ体(メソ化合物分子に不斉中心がありながらも、
同時に対称面や対称心を持つためにキラリティーを示さない構造 )
メソ化合物では、不斉中心の立体配置は、互いに逆の関係になっていて、
分子全体としてアキラルであるから、光学不活性。
「アキラルachiralな分子」;分子内を通る平面を用意した時に、その平面に関して分子が面対称になる場合
アキラル分子は、「対称面」 「対称心」があり、このような特徴を持つ分子は、すべてアキラル。
キラルな分子は、対称面や対称心を持たないので、
対称面や対称心を探すことで、その分子がキラルかアキラルかを識別す。
アキラル分子とその鏡像は、平面上で重ね合わせることができるので、エナンチオマーに分類しない。
2つのエナンチオマーのほぼすべての物理的性質は等しい。
融点や沸点、密度、溶解度、屈折率、熱伝導率などの物理的性質は、両者を区別するのに役立たん。
2つのエナンチオマーは、面偏光の偏光面をそれぞれ同じ角度だけ、逆方向に回転させる物理的性質あり。
「光学活性optical activity」;偏光面が回転する現象
「右旋性(dextrorotatory)」;偏光面を時計回りに回転させる分子
「左旋性(levorotatory)」;回転が反時計回り
右旋性は(+)/(d)を、左旋性は(-)(l)を化合物の名前の前に付ける。
右旋性と左旋性のキラル分子が等量混在していると、旋光性の効果が相殺され、
偏光面の回転が観測されなくなる。
そのような混合物「ラセミ体(racemate)」
化合物名の前に(±)を付け エナンチオマーのラセミ体混合物を表す。
キラルな有機分子を合成していくと、複数種類のエナンチオマーが混合した状態「ラセミ体」として得られる。
エナンチオマーは構造が左右対称なだけで性質にはほとんど違いが無く、
一度混ざると一方の化合物だけを取り出すことは非常に困難。
2-2. ジアステレオマーdiastereomer
互いが鏡像の関係にない立体異性体の組み合わせ
ジアステレオマーが現れるのは,考慮しうる不斉炭素が 2 個以上の場合,
天然に存在する数多くの化合物は、2つ以上の不斉炭素原子を持つことが多い。故に
異性体の数を決めたり、異性体間の関連性を明らかにしたりすることが、大変重要。
エナンチオマーとジアステレオマーの極めて重要で、明白な相違
エナンチオマーは、互いに鏡像体であるから、偏光面を回転させる性質だけが異なり
融点や沸点や溶解度などの物性は全く同一で、
再結晶や蒸留といった物性に基づく分離法では、エナンチオマーを分離できん。
ジアステレオマーは、互いに鏡像体ではないから、キラリティーに関係なく、すべての物性が異なる。
互いに異なる融点や沸点、密度、溶解度、屈折率、熱伝導率などを持っており、
ジアステレオマーは、2つの異なる化学物質として見なす
不斉炭素原子を持っていながら、アキラルな分子が存在する。
「幾何異性体(geometrical isomer)」
ジアステレオマーの二重結合を含む化合物で、立体配置が異なるために、立体異性体となっているもの
有機化合物の場合は、特に「シス-トランス異性体(cis-trans isomer)」。
「シス形(cis)」;同一の原子、または原子団が同じ側にあるものを、
「トランス形(trans)」;反対側にあるもの。
これら立体異性体は、二重結合の軸まわりの回転が束縛されているために立体配置が異なり、
対称面や対称心が存在するためにアキラル
立体異性体同士の物理的、化学的な性質は、それぞれ異なったものになる。
と たのしい演劇の日々
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2021年09月21日
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 80
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Chemistry40
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”
“化学結合とは、原子が安定性を求めて閉殻構造を獲得する反応であり、それ故に
原子は分子や結晶などを作り存在す”
“物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による”
有機化学は Cの化学
1. C原子は最高で4つの原子と結合できる
C原子 原子番号 6 6個の電子を持っ。
6個の電子は、エネルギー準位の低い電子軌道から順に配置されていき、
「基底状態(ground state) 最も安定」で、最外殻電子に2個の不対電子を持つ。
しかし、このままでは、4つの原子と結合できん故
C原子を一度「励起状態(excited state)」にし、4個の不対電子を作ったあと 化学結合 行う。
C原子は励起状態になると、不対電子が4個でき、多くの結合エネルギーが獲得。
これにより、励起に要したエネルギーを十分に補うことができる。
さらに、C原子はただ励起するだけではなく、原子価状態よりも軌道同士の重なりが大きく、
重なった部分の電子密度が大きくなり、より安定な化学結合が形成される
「混成軌道(hybrid orbital)」を作り結合す。
また、C原子のσ結合の電気陰性度は2.5で、共有結合性の化学結合を作る。
C原子1つが、最高で4つの原子と共有結合で結合できることは、
炭素の化合物が、非常に多いことの第一要因
2. π結合を作ることができる
π結合は、p軌道が重なることによって作られる。
ただし、このとき原子半径が大きすぎると、p軌道同士が離れてしまい、
軌道の重なりが少なくなるので、安定なπ結合ができん。
π結合が、原子半径の小さい第二周期C N Oによく現れるのは、これ故
π結合の電子は、σ結合の電子に比べ、原子核からの引き付けが弱く、自由電子的性質を持つ。
「共役系(conjugated system)」;化合物中にp軌道が平行して並んだ構造。
共役系をπ電子が動き回ると、π電子が非局在化、分子全体は安定。
Ex,「黒鉛(graphite)」典型的共役系を持つ物質、π電子が自由電子の役割をし、
非金属でありながら、高い電気伝導性を持つ。
しかし 原子半径が小さくなり、電気陰性度が大きくなりすぎると、
π電子を自身に引き付ける強さが大きくなり、このπ電子の自由電子的な性質を失う;化学反応性の減少。
Ex,第二周期原子電気陰性度はC<N
C=CとN≡Nの反応性比較 N≡Nの方が反応しにくい。
π結合を持つはずのN2の化学反応性が低いのは、この故。
さらに、Oのように電気陰性度が大きくなると、
原子核とのクーロン力が大きくなりすぎ、π結合は切れがち。
O2は、一般的に知られている二重結合を持つ構造の他に、不対電子を持つ構造を作りやすい為、
反応性が高くなる。
Cは、π電子の反応性がちょうど普通程度で、二重結合 三重結合を形成し
いろいろな反応性と構造を持った化合物を作る。
3. 原子が連続して結合することができる
Cの電気陰性度は、大きすぎも小さすぎもせず、
σ結合は、共有結合が鎖のように連続して繋がる;「カテネーション(catenation)」。
それに伴い π結合も連続させることができる。
電気陰性度の大きいOやNは、非共有電子対間の反発が大きいため、連続した結合は形成しにくい。
ペルオキシ基(-O-O-)やアゾ基(-N=N-)の構造が不安定なのは、これが故。
過酸化水素H2O2は、ペルオキシ基(-O-O-)の構造を持つため、
結合エネルギーは不安定で、反応性が非常に高い。
Cは連続した結合を作ることができるため、CとHのみでできる化合物は、事実上無限。
「炭化水素(hydrocarbon) CとHのみでできた化合物」これはすべての有機化合物の基本。
「飽和炭化水素(saturated hydrocarbon)」炭化水素のうち、炭素原子間がすべて単結合のもの
「不飽和炭化水素(unsaturated hydrocarbon)」二重結合 三重結合のような不飽和結合を含むもの
「鎖式炭化水素(chain hydrocarbon)」/脂肪族炭化水素(aliphatic hydrocarbon)」分子が鎖状構造のもの
「環式炭化水素(cyclic hydrocarbon)」環状構造を含むもの。
直鎖状構造のもの以外にも、枝分かれがある構造のものもあり。
鎖式炭化水素のうち
「アルカン(alkane)飽和炭化水素」
「アルケン(alkene)不飽和炭化水素で二重結合1個を含むもの」
「アルキン(alkyne)三重結合1個を含むもの」
環式炭化水素のうち
芳香族炭化水素(aromatic hydrocarbon) 芳香環(ベンゼン環など)を持つ環式不飽和炭化水素」
特有の性質を示す。
「脂環式炭化水素(alicyclic hydrocarbon) 芳香族炭化水素を除く、環式炭化水素」のうち
「シクロアルカン(cycloalkane)飽和炭化水素」
「シクロアルケン(cycloalkene)不飽和炭化水素で二重結合を環内1個含むもの」
4.いろいろな方向に他原子と結合することができる
Cはsp3混成軌道・sp2混成軌道・sp混成軌道をとり、
それぞれ正四面体・正三角形・直線方向に原子と結合するため、いろいろな形を組み立てることができる。
CとHからなる炭化水素に、O N、P、Fなどのいくつかの元素を組み合わせるだけで、構造は膨大に増加、
いろいろな反応性や構造を持った分子を、自由自在に作り出す。
無機化合物と比べて、有機化合物を構成する成分元素の種類は少ないが、
このような性質のため、化合物の種類は極めて多い。
Cが複雑な分子から成り立っている生命有機体の中心元素であるのは、
まさにこのような炭素の独特な性質による。もし元素Cがなかったなら、生命は誕生していなかった?
と たのしい演劇の日々
Chemistry40
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像する”
“化学結合とは、原子が安定性を求めて閉殻構造を獲得する反応であり、それ故に
原子は分子や結晶などを作り存在す”
“物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による”
有機化学は Cの化学
1. C原子は最高で4つの原子と結合できる
C原子 原子番号 6 6個の電子を持っ。
6個の電子は、エネルギー準位の低い電子軌道から順に配置されていき、
「基底状態(ground state) 最も安定」で、最外殻電子に2個の不対電子を持つ。
しかし、このままでは、4つの原子と結合できん故
C原子を一度「励起状態(excited state)」にし、4個の不対電子を作ったあと 化学結合 行う。
C原子は励起状態になると、不対電子が4個でき、多くの結合エネルギーが獲得。
これにより、励起に要したエネルギーを十分に補うことができる。
さらに、C原子はただ励起するだけではなく、原子価状態よりも軌道同士の重なりが大きく、
重なった部分の電子密度が大きくなり、より安定な化学結合が形成される
「混成軌道(hybrid orbital)」を作り結合す。
また、C原子のσ結合の電気陰性度は2.5で、共有結合性の化学結合を作る。
C原子1つが、最高で4つの原子と共有結合で結合できることは、
炭素の化合物が、非常に多いことの第一要因
2. π結合を作ることができる
π結合は、p軌道が重なることによって作られる。
ただし、このとき原子半径が大きすぎると、p軌道同士が離れてしまい、
軌道の重なりが少なくなるので、安定なπ結合ができん。
π結合が、原子半径の小さい第二周期C N Oによく現れるのは、これ故
π結合の電子は、σ結合の電子に比べ、原子核からの引き付けが弱く、自由電子的性質を持つ。
「共役系(conjugated system)」;化合物中にp軌道が平行して並んだ構造。
共役系をπ電子が動き回ると、π電子が非局在化、分子全体は安定。
Ex,「黒鉛(graphite)」典型的共役系を持つ物質、π電子が自由電子の役割をし、
非金属でありながら、高い電気伝導性を持つ。
しかし 原子半径が小さくなり、電気陰性度が大きくなりすぎると、
π電子を自身に引き付ける強さが大きくなり、このπ電子の自由電子的な性質を失う;化学反応性の減少。
Ex,第二周期原子電気陰性度はC<N
C=CとN≡Nの反応性比較 N≡Nの方が反応しにくい。
π結合を持つはずのN2の化学反応性が低いのは、この故。
さらに、Oのように電気陰性度が大きくなると、
原子核とのクーロン力が大きくなりすぎ、π結合は切れがち。
O2は、一般的に知られている二重結合を持つ構造の他に、不対電子を持つ構造を作りやすい為、
反応性が高くなる。
Cは、π電子の反応性がちょうど普通程度で、二重結合 三重結合を形成し
いろいろな反応性と構造を持った化合物を作る。
3. 原子が連続して結合することができる
Cの電気陰性度は、大きすぎも小さすぎもせず、
σ結合は、共有結合が鎖のように連続して繋がる;「カテネーション(catenation)」。
それに伴い π結合も連続させることができる。
電気陰性度の大きいOやNは、非共有電子対間の反発が大きいため、連続した結合は形成しにくい。
ペルオキシ基(-O-O-)やアゾ基(-N=N-)の構造が不安定なのは、これが故。
過酸化水素H2O2は、ペルオキシ基(-O-O-)の構造を持つため、
結合エネルギーは不安定で、反応性が非常に高い。
Cは連続した結合を作ることができるため、CとHのみでできる化合物は、事実上無限。
「炭化水素(hydrocarbon) CとHのみでできた化合物」これはすべての有機化合物の基本。
「飽和炭化水素(saturated hydrocarbon)」炭化水素のうち、炭素原子間がすべて単結合のもの
「不飽和炭化水素(unsaturated hydrocarbon)」二重結合 三重結合のような不飽和結合を含むもの
「鎖式炭化水素(chain hydrocarbon)」/脂肪族炭化水素(aliphatic hydrocarbon)」分子が鎖状構造のもの
「環式炭化水素(cyclic hydrocarbon)」環状構造を含むもの。
直鎖状構造のもの以外にも、枝分かれがある構造のものもあり。
鎖式炭化水素のうち
「アルカン(alkane)飽和炭化水素」
「アルケン(alkene)不飽和炭化水素で二重結合1個を含むもの」
「アルキン(alkyne)三重結合1個を含むもの」
環式炭化水素のうち
芳香族炭化水素(aromatic hydrocarbon) 芳香環(ベンゼン環など)を持つ環式不飽和炭化水素」
特有の性質を示す。
「脂環式炭化水素(alicyclic hydrocarbon) 芳香族炭化水素を除く、環式炭化水素」のうち
「シクロアルカン(cycloalkane)飽和炭化水素」
「シクロアルケン(cycloalkene)不飽和炭化水素で二重結合を環内1個含むもの」
4.いろいろな方向に他原子と結合することができる
Cはsp3混成軌道・sp2混成軌道・sp混成軌道をとり、
それぞれ正四面体・正三角形・直線方向に原子と結合するため、いろいろな形を組み立てることができる。
CとHからなる炭化水素に、O N、P、Fなどのいくつかの元素を組み合わせるだけで、構造は膨大に増加、
いろいろな反応性や構造を持った分子を、自由自在に作り出す。
無機化合物と比べて、有機化合物を構成する成分元素の種類は少ないが、
このような性質のため、化合物の種類は極めて多い。
Cが複雑な分子から成り立っている生命有機体の中心元素であるのは、
まさにこのような炭素の独特な性質による。もし元素Cがなかったなら、生命は誕生していなかった?
と たのしい演劇の日々
2021年09月05日
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 79*
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 79
Chemistry39Chemistry39
混成軌道hybrid orbital
原子番号6Cは、K殻に2電子とL殻に4電子を持ち、
単独のC 6個の電子は K殻の1s軌道は2個で満たされ、
残りの4個の価電子は、L殻にある1つの2s軌道に2個と 3つある2p軌道に1個づつ収容。
2p軌道にこのように電子が収容される理由は、電子自身のクーロン力の反発を最小限に抑えるためで
電子が同一のp軌道ではなく、別々のp軌道に収容されることで、電子間の反発が軽減される。
「フントの規則(Hund rules)により 電子軌道に電子が収容されるとき、電子は許される限り、できるだけ多くの軌道に分布しようとす
<sp3混成軌道hybrid orbital 関数;
1つのs軌道と3つのp軌道の重合せにより4つの混成軌道を定式化
結合の種類;4本のσ結合
結合角;109.5°
見分け方;4個の原子と結合
C原子が4本の等価な結合を持つために、同じエネルギー準位の4個の不対電子を持たねばならん。
このような不対電子を4個作るため、C原子は2s軌道の電子1個を励起させ、空いている2p軌道に遷移。
しかし、このままでは電子のエネルギー準位がバラバラで、歪んだ結合となってしまうので、
これらの4つの電子軌道を混成し、軌道を再編成す
「sp3混成」は、1つのs軌道と3つのp軌道を混成したという意味。
このようにわざわざ電子を励起させてまで混成軌道を作る理由は、
結合してオクテット則を満たすことにより、大きなエネルギー的安定性が得られるから。
sp3混成軌道は、1/4のs軌道性と3/4のp軌道性を持ち、2p軌道と2s軌道の間のエネルギーを持つ。
sp3混成軌道の形は、p軌道の形に似ているが、
その亜鈴形は、軌道胞の一方が大きく、他方は小さく 片方に著しく偏っている。
結合する際大きい軌道胞を使うと、他軌道との重なりが非常に上手くいくので、
結合は大きい軌道胞で形成することになる。
これは、軌道同士の重なりが良好であればあるほど、より安定し、結合は強くなるから。
sp3混成軌道では、このようにほとんど無駄なく軌道を重ね合わせることができるので、
非常に効率よく結合を形成することができる。
sp3混成軌道は、1つのC原子上に4つの軌道胞を持ち、それぞれが正四面体の4つの頂点に向く。
このような独特な幾何学的配置により、各軌道は残り3つの軌道からできるだけ離れて存在でき、
すべての軌道が電子対で満たされば、軌道間の反発は最小になる。
この4つのsp3混成軌道で作られる結合の角度 109.5°「マラルディの角度(angle of Malardi)」は
正四面体の中心から、各頂点へ向かって引いた直線間の角度と等しい。
この角度は、自然界でも様々なところに現れる
sp3混成軌道は、他の混成軌道あるいは電子軌道と、大きい軌道胞を重ね合わせることによって結合を作る。
このような結合軸方向を向いた電子軌道同士の重なりによる結合を、「σ結合(sigma bond)」。
C原子は混成軌道を編成することにより、
原子価状態で結合を形成する場合よりも軌道同士の重なりが良好になり、より安定なσ結合を作れる。
<sp2混成軌道 hybrid orbital関数;
1つのs軌道と2つのp軌道の重合せにより3つの混成軌道を定式化
結合の種類;3本のσ結合と1本のπ結合
結合角;120
見分け方;3個の原子と結合している
C原子は、単結合だけではなく、二重結合のような不飽和結合を形成す。
Cが、エチレンC2H2やベンゼンC6H6のように3個の原子と結合を形成するとき、
Cは「sp2混成軌道」を作る。
sp2混成軌道では、Cは同じエネルギー準位の3個の不対電子を持ち、3本の等価な結合を作ることができる。
このような不対電子を3個作るため、Cは2s軌道の電子1個を励起させ、空いている2p軌道に遷移。
ここまではsp3混成軌道と同じだが、sp2混成軌道は、2つの2p軌道だけを混成させる。
「sp2混成」というのは、1つのs軌道と2つのp軌道を混成したという意。
sp2混成軌道は、1/3のs軌道性と2/3のp軌道性を持ち、
同じエネルギー準位の3つのsp2混成軌道とエネルギー準位の高い1つのp軌道を持つ。したがって、
sp2混成軌道は4個の不対電子が等価ではなく、
エネルギー準位の低いsp2混成軌道で3個の原子と結合を作ることになる。
sp2混成軌道の形は、結合を形成する3つの軌道胞が軌道間の反発を最小にするために、
ぞれぞれが正三角形の頂点に向かったような形をしている。
これらの軌道胞は同一平面内にあり、各軌道間の角度は120°
なお、sp2混成軌道がこのような形になるのは、p軌道の反発の寄与をないものと考えるから。
実際はp軌道の電子存在で、多少の反発力は働く しかし、
p軌道がsp2混成軌道の作る平面の上下に分布すること、
sp2混成軌道と比べて原子核に遠いところに分布すること により、p軌道の反発の寄与を無視する。
したがって、sp2混成軌道は、p軌道が混成軌道とは異なる挙動をし、
結合軸方向を向いた電子軌道同士の重なりによるσ結合ではなく、
結合軸に対して垂直に分布する2つのp軌道同士の重なりによる、「π結合(pi bond)」を形成。
一般的に、σ結合とπ結合の2本の結合を合わせて、二重結合と呼ぶ。
二重結合における2本の結合は等価ではなく、
π結合はσ結合と比べて軌道の重なりが少なく、結合の安定性はσ結合>π結合となる。
したがって、π結合はσ結合よりも反応性が高く、種々の求電子剤の攻撃を受けやすい。
ex, エチレンC2H4に対する塩素Cl2の付加反応はσ結合では進行せず、
π結合を持つ化合物で見られる特有のもの。
<sp混成軌道hybrid orbital関数;
1つのs軌道と1つのp軌道の重合せにより2つの混成軌道を定式化;
結合の種類;2本のσ結合と2本のπ結合
結合角;180
見分け方;2個の軍師と結合している
不飽和結合において、C原子は三重結合や連続した二重結合を作り、2原子のみと結合す。
このとき、Cは「sp混成軌道」を編成し、同じエネルギー準位の2個の不対電子を作り出す。
「sp混成」とは、1つのs軌道と1つのp軌道を混成したという意味
sp混成軌道は、1/2のs軌道性と1/2のp軌道性を半分ずつ持ち、
同じエネルギー準位の2つのsp混成軌道とエネルギー準位の高い2つのp軌道を持つ。
sp混成軌道の軌道胞は、Cを中心として互いに逆の方向へ広がり、その軌道間の角度は180°。
sp混成軌道がこのような形になる理由は、
軌道間の角度を180°にすることで、2つのsp混成軌道に収容された電子間の反発を最小にできるから。
また、このとき残ったp軌道は、互いにsp混成軌道と直行するように広がる
2個のsp混成したCから、三重結合が作られる様子。
2個のsp混成軌道の末端同士が重なり合い、C間にσ結合が形成され、
さらにp軌道が互いに直交するような配置をとって重り、2個のπ結合形成。
二重結合は、σ結合とπ結合によるもの、
三重結合では、その結合は1本のσ結合と2本のπ結合から作られる。
sp混成軌道は、σ結合の結合角が180°、
sp混成炭素を持つ化合物は、その結合部分に直線性を持つ。
アセチレンC2H2や二酸化炭素CO2は、どちらもsp混成炭素を持つ簡単な構造の化合物。
アセチレンC2H2はsp混成炭素を2個持ち、二酸化炭素CO2はsp混成炭素を1個持つ。
と たのしい演劇の日々
Chemistry39Chemistry39
混成軌道hybrid orbital
原子番号6Cは、K殻に2電子とL殻に4電子を持ち、
単独のC 6個の電子は K殻の1s軌道は2個で満たされ、
残りの4個の価電子は、L殻にある1つの2s軌道に2個と 3つある2p軌道に1個づつ収容。
2p軌道にこのように電子が収容される理由は、電子自身のクーロン力の反発を最小限に抑えるためで
電子が同一のp軌道ではなく、別々のp軌道に収容されることで、電子間の反発が軽減される。
「フントの規則(Hund rules)により 電子軌道に電子が収容されるとき、電子は許される限り、できるだけ多くの軌道に分布しようとす
<sp3混成軌道hybrid orbital 関数;
1つのs軌道と3つのp軌道の重合せにより4つの混成軌道を定式化
結合の種類;4本のσ結合
結合角;109.5°
見分け方;4個の原子と結合
C原子が4本の等価な結合を持つために、同じエネルギー準位の4個の不対電子を持たねばならん。
このような不対電子を4個作るため、C原子は2s軌道の電子1個を励起させ、空いている2p軌道に遷移。
しかし、このままでは電子のエネルギー準位がバラバラで、歪んだ結合となってしまうので、
これらの4つの電子軌道を混成し、軌道を再編成す
「sp3混成」は、1つのs軌道と3つのp軌道を混成したという意味。
このようにわざわざ電子を励起させてまで混成軌道を作る理由は、
結合してオクテット則を満たすことにより、大きなエネルギー的安定性が得られるから。
sp3混成軌道は、1/4のs軌道性と3/4のp軌道性を持ち、2p軌道と2s軌道の間のエネルギーを持つ。
sp3混成軌道の形は、p軌道の形に似ているが、
その亜鈴形は、軌道胞の一方が大きく、他方は小さく 片方に著しく偏っている。
結合する際大きい軌道胞を使うと、他軌道との重なりが非常に上手くいくので、
結合は大きい軌道胞で形成することになる。
これは、軌道同士の重なりが良好であればあるほど、より安定し、結合は強くなるから。
sp3混成軌道では、このようにほとんど無駄なく軌道を重ね合わせることができるので、
非常に効率よく結合を形成することができる。
sp3混成軌道は、1つのC原子上に4つの軌道胞を持ち、それぞれが正四面体の4つの頂点に向く。
このような独特な幾何学的配置により、各軌道は残り3つの軌道からできるだけ離れて存在でき、
すべての軌道が電子対で満たされば、軌道間の反発は最小になる。
この4つのsp3混成軌道で作られる結合の角度 109.5°「マラルディの角度(angle of Malardi)」は
正四面体の中心から、各頂点へ向かって引いた直線間の角度と等しい。
この角度は、自然界でも様々なところに現れる
sp3混成軌道は、他の混成軌道あるいは電子軌道と、大きい軌道胞を重ね合わせることによって結合を作る。
このような結合軸方向を向いた電子軌道同士の重なりによる結合を、「σ結合(sigma bond)」。
C原子は混成軌道を編成することにより、
原子価状態で結合を形成する場合よりも軌道同士の重なりが良好になり、より安定なσ結合を作れる。
<sp2混成軌道 hybrid orbital関数;
1つのs軌道と2つのp軌道の重合せにより3つの混成軌道を定式化
結合の種類;3本のσ結合と1本のπ結合
結合角;120
見分け方;3個の原子と結合している
C原子は、単結合だけではなく、二重結合のような不飽和結合を形成す。
Cが、エチレンC2H2やベンゼンC6H6のように3個の原子と結合を形成するとき、
Cは「sp2混成軌道」を作る。
sp2混成軌道では、Cは同じエネルギー準位の3個の不対電子を持ち、3本の等価な結合を作ることができる。
このような不対電子を3個作るため、Cは2s軌道の電子1個を励起させ、空いている2p軌道に遷移。
ここまではsp3混成軌道と同じだが、sp2混成軌道は、2つの2p軌道だけを混成させる。
「sp2混成」というのは、1つのs軌道と2つのp軌道を混成したという意。
sp2混成軌道は、1/3のs軌道性と2/3のp軌道性を持ち、
同じエネルギー準位の3つのsp2混成軌道とエネルギー準位の高い1つのp軌道を持つ。したがって、
sp2混成軌道は4個の不対電子が等価ではなく、
エネルギー準位の低いsp2混成軌道で3個の原子と結合を作ることになる。
sp2混成軌道の形は、結合を形成する3つの軌道胞が軌道間の反発を最小にするために、
ぞれぞれが正三角形の頂点に向かったような形をしている。
これらの軌道胞は同一平面内にあり、各軌道間の角度は120°
なお、sp2混成軌道がこのような形になるのは、p軌道の反発の寄与をないものと考えるから。
実際はp軌道の電子存在で、多少の反発力は働く しかし、
p軌道がsp2混成軌道の作る平面の上下に分布すること、
sp2混成軌道と比べて原子核に遠いところに分布すること により、p軌道の反発の寄与を無視する。
したがって、sp2混成軌道は、p軌道が混成軌道とは異なる挙動をし、
結合軸方向を向いた電子軌道同士の重なりによるσ結合ではなく、
結合軸に対して垂直に分布する2つのp軌道同士の重なりによる、「π結合(pi bond)」を形成。
一般的に、σ結合とπ結合の2本の結合を合わせて、二重結合と呼ぶ。
二重結合における2本の結合は等価ではなく、
π結合はσ結合と比べて軌道の重なりが少なく、結合の安定性はσ結合>π結合となる。
したがって、π結合はσ結合よりも反応性が高く、種々の求電子剤の攻撃を受けやすい。
ex, エチレンC2H4に対する塩素Cl2の付加反応はσ結合では進行せず、
π結合を持つ化合物で見られる特有のもの。
<sp混成軌道hybrid orbital関数;
1つのs軌道と1つのp軌道の重合せにより2つの混成軌道を定式化;
結合の種類;2本のσ結合と2本のπ結合
結合角;180
見分け方;2個の軍師と結合している
不飽和結合において、C原子は三重結合や連続した二重結合を作り、2原子のみと結合す。
このとき、Cは「sp混成軌道」を編成し、同じエネルギー準位の2個の不対電子を作り出す。
「sp混成」とは、1つのs軌道と1つのp軌道を混成したという意味
sp混成軌道は、1/2のs軌道性と1/2のp軌道性を半分ずつ持ち、
同じエネルギー準位の2つのsp混成軌道とエネルギー準位の高い2つのp軌道を持つ。
sp混成軌道の軌道胞は、Cを中心として互いに逆の方向へ広がり、その軌道間の角度は180°。
sp混成軌道がこのような形になる理由は、
軌道間の角度を180°にすることで、2つのsp混成軌道に収容された電子間の反発を最小にできるから。
また、このとき残ったp軌道は、互いにsp混成軌道と直行するように広がる
2個のsp混成したCから、三重結合が作られる様子。
2個のsp混成軌道の末端同士が重なり合い、C間にσ結合が形成され、
さらにp軌道が互いに直交するような配置をとって重り、2個のπ結合形成。
二重結合は、σ結合とπ結合によるもの、
三重結合では、その結合は1本のσ結合と2本のπ結合から作られる。
sp混成軌道は、σ結合の結合角が180°、
sp混成炭素を持つ化合物は、その結合部分に直線性を持つ。
アセチレンC2H2や二酸化炭素CO2は、どちらもsp混成炭素を持つ簡単な構造の化合物。
アセチレンC2H2はsp混成炭素を2個持ち、二酸化炭素CO2はsp混成炭素を1個持つ。
と たのしい演劇の日々
2021年09月04日
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 79
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 79
Chemistry39
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”
化学結合:物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による
その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される
分子軌道法 Molecular Orbital method)「MO法」 03
電子electron 宇宙を構成するれ素粒子elementary particleの レプトンleptonグループ
混成軌道hybrid orbital;原子が化学結合を形成する際に、新たに作られる原子軌道
ex, C原子は、sp3、sp2、sp 3 種類の混成軌道を形成、このことが、有機化合物の多様性に大きく関わっている。
概念は、第2周期以降の原子を含む分子の幾何構造と、原子の結合の性質の説明において有用
原子は、混成軌道を形成することにより、化学結合を形成するのに適した状態(原子価状態)となる。
新たに作られる軌道は、基本となる軌道とは異なるエネルギーや形状等を持つ
化学結合の構造が原子核と電子との量子化学でどのように解釈されるかは分子の挙動を理論的に解明していく上で基盤となる
量子化学 quantum chemistry;
理論化学/物理化学の一分野
量子力学の諸原理を化学の諸問題に適用し、原子と電子の振る舞いから分子構造や物性あるいは反応性を理論的に説明づける学問分野
化学結合を量子化学で扱う方法
分子軌道法MO法Molecular Orbital method ;
「電子は分子全体に非局在化した軌道に属する」と考える
分子中の電子が原子間結合として存在しているのではなく、原子核や他の電子の影響を受け分子全体を動きまわるとして、分子の構造を決定する 、分子は分子軌道を持ち、分子軌道波動関数は、既知のn個の原子軌道の線形結合(重ね合わせ)で表せると仮定す
原子価結合法VB法valence bond theory ;
「電子はある1つの原子の原子軌道に局在化している」と考える
分子個々の原子と価電子の状態/原子価状態 を想定 分子の全体像を原子価状態を組み立てることで解明。
具体的には原子軌道や混成軌道をσ結合やπ結合概念を使い組み上げ 共有結合で構成された分子像を説明 それ故 原子軌道から原子価状態を説明付ける際に利用する混成軌道の概念は原子価結合法の根本。
C原子の基底状態の電子配置は 2s22p2
そうすると原子価状態の軌道関数の特性からCの結合は2s軌道に帰結するものと、2p軌道に帰結するものの2種類存在だが、実際にはダイヤモンド結晶構造やメタン構造からは1種類の結合のみ確認。
原子価結合法でH2分子の全電子状態を表す際、原子軌道の状態の重ね合わせを原子軌道の1次結合で定式化 原子価状態の軌道関数は 2s軌道と2p軌道の重ね合わせで生成する混成軌道関数で定式化可能 そして実際 混成軌道関数で表される原子価状態は共有結合の方向性と矛盾しない。
混成軌道の定式化は多様な組合せが可能、生成した混成軌道は基の原子軌道s軌道、p軌道…の名称を使う sp3軌道(関数)、sp2軌道(関数)、sp軌道(関数)、spd軌道(関数)と呼ぶ。
重ね合わせが可能になるためには原子軌道のエネルギー準位が同程度であることが必要な為、主量子数が同じ原子軌道間で混成軌道が生成す。
d軌道などについては同一主量子数の軌道より、主量子数がひ1つ大きい原子軌道の方が エネルギー準位差が小さいので そちらの方の原子軌道と混成す。
第2周期以降の原子は複数の混成軌道を取ることができ、有機分子や金属錯体などの分子構造の多様性をもたらす。
実際の分子は理論的混成軌道とは異なる結合角を取る場合も多く、非共有電子対が混成軌道に及ぼす立体的な影響は原子価殻電子対反発則として知られる。
1つのs軌道と3つのp軌道の重ね合わせにより4つの混成軌道が定式化;sp3混成軌道関数
1つのs軌道と2つのp軌道の重ね合わせにより3つの混成軌道が定式化;sp2混成軌道関数
1つのs軌道と1つのp軌道の重ね合わせにより2つの混成軌道が定式化;sp混成軌道関数
と たのしい演劇の日々
Chemistry39
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”
化学結合:物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による
その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される
分子軌道法 Molecular Orbital method)「MO法」 03
電子electron 宇宙を構成するれ素粒子elementary particleの レプトンleptonグループ
混成軌道hybrid orbital;原子が化学結合を形成する際に、新たに作られる原子軌道
ex, C原子は、sp3、sp2、sp 3 種類の混成軌道を形成、このことが、有機化合物の多様性に大きく関わっている。
概念は、第2周期以降の原子を含む分子の幾何構造と、原子の結合の性質の説明において有用
原子は、混成軌道を形成することにより、化学結合を形成するのに適した状態(原子価状態)となる。
新たに作られる軌道は、基本となる軌道とは異なるエネルギーや形状等を持つ
化学結合の構造が原子核と電子との量子化学でどのように解釈されるかは分子の挙動を理論的に解明していく上で基盤となる
量子化学 quantum chemistry;
理論化学/物理化学の一分野
量子力学の諸原理を化学の諸問題に適用し、原子と電子の振る舞いから分子構造や物性あるいは反応性を理論的に説明づける学問分野
化学結合を量子化学で扱う方法
分子軌道法MO法Molecular Orbital method ;
「電子は分子全体に非局在化した軌道に属する」と考える
分子中の電子が原子間結合として存在しているのではなく、原子核や他の電子の影響を受け分子全体を動きまわるとして、分子の構造を決定する 、分子は分子軌道を持ち、分子軌道波動関数は、既知のn個の原子軌道の線形結合(重ね合わせ)で表せると仮定す
原子価結合法VB法valence bond theory ;
「電子はある1つの原子の原子軌道に局在化している」と考える
分子個々の原子と価電子の状態/原子価状態 を想定 分子の全体像を原子価状態を組み立てることで解明。
具体的には原子軌道や混成軌道をσ結合やπ結合概念を使い組み上げ 共有結合で構成された分子像を説明 それ故 原子軌道から原子価状態を説明付ける際に利用する混成軌道の概念は原子価結合法の根本。
C原子の基底状態の電子配置は 2s22p2
そうすると原子価状態の軌道関数の特性からCの結合は2s軌道に帰結するものと、2p軌道に帰結するものの2種類存在だが、実際にはダイヤモンド結晶構造やメタン構造からは1種類の結合のみ確認。
原子価結合法でH2分子の全電子状態を表す際、原子軌道の状態の重ね合わせを原子軌道の1次結合で定式化 原子価状態の軌道関数は 2s軌道と2p軌道の重ね合わせで生成する混成軌道関数で定式化可能 そして実際 混成軌道関数で表される原子価状態は共有結合の方向性と矛盾しない。
混成軌道の定式化は多様な組合せが可能、生成した混成軌道は基の原子軌道s軌道、p軌道…の名称を使う sp3軌道(関数)、sp2軌道(関数)、sp軌道(関数)、spd軌道(関数)と呼ぶ。
重ね合わせが可能になるためには原子軌道のエネルギー準位が同程度であることが必要な為、主量子数が同じ原子軌道間で混成軌道が生成す。
d軌道などについては同一主量子数の軌道より、主量子数がひ1つ大きい原子軌道の方が エネルギー準位差が小さいので そちらの方の原子軌道と混成す。
第2周期以降の原子は複数の混成軌道を取ることができ、有機分子や金属錯体などの分子構造の多様性をもたらす。
実際の分子は理論的混成軌道とは異なる結合角を取る場合も多く、非共有電子対が混成軌道に及ぼす立体的な影響は原子価殻電子対反発則として知られる。
1つのs軌道と3つのp軌道の重ね合わせにより4つの混成軌道が定式化;sp3混成軌道関数
1つのs軌道と2つのp軌道の重ね合わせにより3つの混成軌道が定式化;sp2混成軌道関数
1つのs軌道と1つのp軌道の重ね合わせにより2つの混成軌道が定式化;sp混成軌道関数
と たのしい演劇の日々
2021年09月03日
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 78
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 78
Chemistry38
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”
化学結合:物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による
その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される
分子軌道法 Molecular Orbital method)「MO法」 02
電子electron 宇宙を構成するれ素粒子elementary particleの レプトンleptonグループ
s軌道s orbital; atomを構成しているelectron orbital
方位量子数(l)azimuthal quantum number は0であり、
全ての電子殻electron shell(主量子数(n)principal quantum number)について球状の一つの軌道のみが存在す。
各電子殻(主量子数)のs軌道は主量子数の大きさから
「1s軌道」(K殻)、「2s軌道」(L殻)・・・(以下続く)のように呼ぶ
1つのs軌道にはspinスピンの自由度degree of freedomと合わせて最大で2つの電子が存在す。
例えば
基底状態のH原子は1s軌道に1個の電子が存在し
He原子は1s軌道に2個の電子を取って閉殻構造となっている。
s軌道の電子はSブロック元素の物性に関わっている。
s軌道はp軌道 d軌道と混成軌道を作る。
s軌道同士、s軌道とsp混成軌道、s軌道とp軌道の結合はσ結合(結合軸方向を向いた原子軌道同士による結合) を形成。
p軌道p orbital;
方位量子数(l)azimuthal quantum numberは1で、
L殻以降の電子殻(2以上の(n)主量子数)について
px,py,pzという異なる配位の3つの軌道が存在。
各電子殻(主量子数)のp軌道は主量子数の大きさから
「2p軌道」(L殻)、「3p軌道」(M殻)のように呼ばれ、
ひとつの電子殻(主量子数)のp軌道にはスピンの自由度と合わせて最大で6つの電子が存在。
s軌道の波動関数は球対称だが、3つのp軌道はそれぞれx軸、y軸、z軸に対する軸対称な波動関数。
p軌道のpは「principal」略全ての元素で観測され、
励起pから基底sへの遷移スペクトル強度が大きい ことから、主要な、第一、の意味。
p軌道は13族~17族のPブロック元素(13~ 18族,Hは除く)の物性に重要な役割を果す。
これらの元素が共有結合するとき、p軌道のみが結合に関わることは余りなく、s軌道と混成軌道を作り、
結合に関わることが多い。
d軌道d orbital;
方位量子数(l)azimuthal quantum numberは2で、
M殻以降の電子殻(3以上の主量子数)について
dxy軌道、dyz軌道、dzx軌道、dx2-y2軌道、dz2軌道
という5つの異なる配位の軌道が存在。
各電子殻(主量子数)のd軌道は主量子数の大きさから
「3d軌道」M殻)、「4d軌道」N殻)、、、のように呼ぶ、
1つの電子殻(主量子数)のd軌道にはスピンの自由度と合わせて、最大で10個の電子が入る。
d軌道の「d」は diffuse 電子配置 軌道の変化分裂によるスペクトルの放散、広がりを持つ
d軌道にどのように電子が配置されるかがDブロック元素(第3-11族, 遷移金属,第4-7周期)の物性を決定。
特に25Mnや27Coといった強磁性体の性質、
遷移金属の酸化物に代表される強相関電子系の性質、そして
高温超電導体の物性、にはd軌道の電子が重要な役割を果す。
通常、d軌道は5重に縮退degeneracy(2つ以上の異なったエネルギー固有状態が同じエネルギー準位をとる)
しているが、遷移金属錯体complex(金属と非金属原子が結合した構造を持つ化合物) で見られるように、
O2-やOH-などの配位子(ligand孤立電子対を持つ基を有し 金属と廃位結合し錯体形成)が遷移金属イオンの周りに配位すると、
配位子による静電場の影響でd軌道の縮退が解け、
配位の様式に応じて軌道準位が分裂す;「配位子場分裂」
ex, 6個の配位子が正8面体状に配位した場合、
3重に縮退したt2g軌道と、2重に縮退したeg軌道に分裂。
配位子の方向に電子の存在確率が高いdx2-y2軌道、dz2軌道 は配位子による静電反発のため、
軌道のエネルギーが押し上げられ、2重に縮退したeg軌道になる。
また、配位子の方向に電子の存在確率が低いdxy軌道、dyz軌道、dzx軌道はエネルギーが低く、
3重に縮退したt2g軌道になる。
eg軌道に空きがある場合 分裂幅に応じたエネルギーの光を吸収することにより、
t2g軌道の電子はeg軌道に遷移し、ヒトは吸収される光の波長の補色に該当する色を視覚。
このため、一般に遷移金属錯体は色を持つ物が多い。
吸収される光の波長は中心の遷移金属や配位子の種類によって異なる。
Ex, Co(H2O)6Cl塩化コバルトUは鮮やかなピンク色。
と たのしい演劇の日々
Chemistry38
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”
化学結合:物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による
その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される
分子軌道法 Molecular Orbital method)「MO法」 02
電子electron 宇宙を構成するれ素粒子elementary particleの レプトンleptonグループ
s軌道s orbital; atomを構成しているelectron orbital
方位量子数(l)azimuthal quantum number は0であり、
全ての電子殻electron shell(主量子数(n)principal quantum number)について球状の一つの軌道のみが存在す。
各電子殻(主量子数)のs軌道は主量子数の大きさから
「1s軌道」(K殻)、「2s軌道」(L殻)・・・(以下続く)のように呼ぶ
1つのs軌道にはspinスピンの自由度degree of freedomと合わせて最大で2つの電子が存在す。
例えば
基底状態のH原子は1s軌道に1個の電子が存在し
He原子は1s軌道に2個の電子を取って閉殻構造となっている。
s軌道の電子はSブロック元素の物性に関わっている。
s軌道はp軌道 d軌道と混成軌道を作る。
s軌道同士、s軌道とsp混成軌道、s軌道とp軌道の結合はσ結合(結合軸方向を向いた原子軌道同士による結合) を形成。
p軌道p orbital;
方位量子数(l)azimuthal quantum numberは1で、
L殻以降の電子殻(2以上の(n)主量子数)について
px,py,pzという異なる配位の3つの軌道が存在。
各電子殻(主量子数)のp軌道は主量子数の大きさから
「2p軌道」(L殻)、「3p軌道」(M殻)のように呼ばれ、
ひとつの電子殻(主量子数)のp軌道にはスピンの自由度と合わせて最大で6つの電子が存在。
s軌道の波動関数は球対称だが、3つのp軌道はそれぞれx軸、y軸、z軸に対する軸対称な波動関数。
p軌道のpは「principal」略全ての元素で観測され、
励起pから基底sへの遷移スペクトル強度が大きい ことから、主要な、第一、の意味。
p軌道は13族~17族のPブロック元素(13~ 18族,Hは除く)の物性に重要な役割を果す。
これらの元素が共有結合するとき、p軌道のみが結合に関わることは余りなく、s軌道と混成軌道を作り、
結合に関わることが多い。
d軌道d orbital;
方位量子数(l)azimuthal quantum numberは2で、
M殻以降の電子殻(3以上の主量子数)について
dxy軌道、dyz軌道、dzx軌道、dx2-y2軌道、dz2軌道
という5つの異なる配位の軌道が存在。
各電子殻(主量子数)のd軌道は主量子数の大きさから
「3d軌道」M殻)、「4d軌道」N殻)、、、のように呼ぶ、
1つの電子殻(主量子数)のd軌道にはスピンの自由度と合わせて、最大で10個の電子が入る。
d軌道の「d」は diffuse 電子配置 軌道の変化分裂によるスペクトルの放散、広がりを持つ
d軌道にどのように電子が配置されるかがDブロック元素(第3-11族, 遷移金属,第4-7周期)の物性を決定。
特に25Mnや27Coといった強磁性体の性質、
遷移金属の酸化物に代表される強相関電子系の性質、そして
高温超電導体の物性、にはd軌道の電子が重要な役割を果す。
通常、d軌道は5重に縮退degeneracy(2つ以上の異なったエネルギー固有状態が同じエネルギー準位をとる)
しているが、遷移金属錯体complex(金属と非金属原子が結合した構造を持つ化合物) で見られるように、
O2-やOH-などの配位子(ligand孤立電子対を持つ基を有し 金属と廃位結合し錯体形成)が遷移金属イオンの周りに配位すると、
配位子による静電場の影響でd軌道の縮退が解け、
配位の様式に応じて軌道準位が分裂す;「配位子場分裂」
ex, 6個の配位子が正8面体状に配位した場合、
3重に縮退したt2g軌道と、2重に縮退したeg軌道に分裂。
配位子の方向に電子の存在確率が高いdx2-y2軌道、dz2軌道 は配位子による静電反発のため、
軌道のエネルギーが押し上げられ、2重に縮退したeg軌道になる。
また、配位子の方向に電子の存在確率が低いdxy軌道、dyz軌道、dzx軌道はエネルギーが低く、
3重に縮退したt2g軌道になる。
eg軌道に空きがある場合 分裂幅に応じたエネルギーの光を吸収することにより、
t2g軌道の電子はeg軌道に遷移し、ヒトは吸収される光の波長の補色に該当する色を視覚。
このため、一般に遷移金属錯体は色を持つ物が多い。
吸収される光の波長は中心の遷移金属や配位子の種類によって異なる。
Ex, Co(H2O)6Cl塩化コバルトUは鮮やかなピンク色。
と たのしい演劇の日々
2021年09月02日
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 77
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 77
Chemistry37
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”
化学結合:物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による
その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される
分子軌道法 Molecular Orbital method)「MO法」 01
電子配置electron configuration
多電子系原子/分子の電子状態が
「一体近似one electron approximation(多体効果を平均場に置き換え電子が感じる一体問題と考える )
で得られる原子軌道/分子軌道に複数の電子が詰まった状態」として近似的に表すことができる
と考えた場合、電子がどのような軌道に配置しているのか示し、
これによって各元素固有の性質が決定される。
原子を構成している電子の振舞いは
原子核atomic nucleus による静電ポテンシャル中の3次元シュレディンガー方程式を解くことで得られる。
Hにおけるシュレディンガー方程式の解は解析的に解ける。
電子のとり得る軌道は、主量子数n、方位量子数l、磁気量子数m の3つによって規定される。
主量子数 n ;軌道の大きさとエネルギーを決定。
1, 2, 3, ... と整数値をとり、電子殻 K殻、L殻、M殻……、に対応
方位量子数l;軌道の形を決定。
0, 1, 2, ..., n−1 の整数値をとる。s軌道、p軌道、d軌道、f軌道、g軌道……、に対応。
磁気量子数m;各軌道を決定。
−l, −l+1, ..., 0, ..., l−1, l の整数値をとる。
Ex, 2p軌道は 主量子数2、方位量子数1の軌道の総称
2p軌道は −1, 0, 1 の3つの磁気量子数をとり得 これらに対応し
2px, 2py, 2pz の異なる配位の3つの軌道が存在す。
電子の配置は軌道と対応付けら 電子の属する軌道の種類に応じて、電子も分類され呼称される。
s電子 - s軌道上の電子
基底状態で、1s電子、2s電子、3s電子、4s電子、5s電子、6s電子、7s電子の存在確認
p電子 - p軌道上の電子
基底状態で、2p電子、3p電子、4p電子、5p電子、6p電子、7p電子の存在確認
d電子 - d軌道上の電子
基底状態で、3d電子、4d電子、5d電子、6d電子の存在確認
f電子 -f 軌道上の電子
基底状態で、4f電子、5f電子の存在確認
パウリの排他原理では
「電子はフェルミオンfermion なので1つの軌道には、
お互いに逆向きのスピンを持った2個の電子しか収容できない。」
このように軌道が2つの電子によって占有された状態を電子対と呼ぶ。
Hのような1電子系では電子の持つエネルギーは主量子数 n によってのみ決まるが、
多電子系原子は、電子同士の反発により各軌道のエネルギーに差が生じる。
すなわち、方位量子数 l が大きくなるほど軌道は原子核から遠くに分布するため
、電子間相互作用の影響が大きくなる。
したがって、多電子系の電子軌道は
1s → 2s → 2p → 3s → 3p → 4s → 3d → 4p → 5s → 4d → 5p → 6s → 4f → …… の順に
エネルギーが高くなり、この順に電子が配置されてゆく
フントの最大多重度の規則Hund's rule of maximum multiplicity;
原子スペクトルの観測に基づく規則
1つ以上の開いた電子核を持つ原子/分子の基底状態を予測するために用いられる。
「任意の電子配置について、最低エネルギー項は最大のスピン多重度を持つ」と述べ
これは、等しいエネルギーの2つ以上のオービタルが利用できるなら
、電子は対になってそれらを占有する前に単独で占有する、という
Hund(1925)によって発見されたこの規則は 原子化学、分光学 量子化学において重要
ただし、d電子の充填などではスピン間相互作用も寄与するため、この規則に従わない場合もある。
各元素の物理的・化学的な性質は、主に外側の軌道にどのように電子が充填されているかで決まる。
希ガス(He, Ne, Fe, Kr, Xe,Rn, Og) は
最外殻の電子がいっぱいで安定な電子殻であるため、
価電子による結合力が無く、ファンデルワールス力しか結合力が無いことが、その性質を決めている。
アルカリ金属(第1族H,Li,Na,K,Rb,Cs,Fr)は、
貴ガスに電子を1個追加した配置で 電子を1個取り出し
貴ガスと同じ電子配置になった方が、中性でいるよりも安定 このため、1価の陽イオンになり易い。
同様の理由でアルカリ土類金属(第2族Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Ra)は
2価の陽イオンに、
ハロゲン(第17族F,Cl,Br,I,At,Ts)は
1価の陰イオンになり易い。
最外殻電子価電子の軌道より内側の軌道に有る電子内殻電子Core electron
原子間の化学結合 物性に影響を与えることは少ないが、
比較的浅い軌道の内殻電子ex,第13族31Gaの3d電子)や、
内殻励起のような現象では、内殻電子が重要な寄与をする場合がある。
と たのしい演劇の日々
Chemistry37
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”
化学結合:物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による
その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される
分子軌道法 Molecular Orbital method)「MO法」 01
電子配置electron configuration
多電子系原子/分子の電子状態が
「一体近似one electron approximation(多体効果を平均場に置き換え電子が感じる一体問題と考える )
で得られる原子軌道/分子軌道に複数の電子が詰まった状態」として近似的に表すことができる
と考えた場合、電子がどのような軌道に配置しているのか示し、
これによって各元素固有の性質が決定される。
原子を構成している電子の振舞いは
原子核atomic nucleus による静電ポテンシャル中の3次元シュレディンガー方程式を解くことで得られる。
Hにおけるシュレディンガー方程式の解は解析的に解ける。
電子のとり得る軌道は、主量子数n、方位量子数l、磁気量子数m の3つによって規定される。
主量子数 n ;軌道の大きさとエネルギーを決定。
1, 2, 3, ... と整数値をとり、電子殻 K殻、L殻、M殻……、に対応
方位量子数l;軌道の形を決定。
0, 1, 2, ..., n−1 の整数値をとる。s軌道、p軌道、d軌道、f軌道、g軌道……、に対応。
磁気量子数m;各軌道を決定。
−l, −l+1, ..., 0, ..., l−1, l の整数値をとる。
Ex, 2p軌道は 主量子数2、方位量子数1の軌道の総称
2p軌道は −1, 0, 1 の3つの磁気量子数をとり得 これらに対応し
2px, 2py, 2pz の異なる配位の3つの軌道が存在す。
電子の配置は軌道と対応付けら 電子の属する軌道の種類に応じて、電子も分類され呼称される。
s電子 - s軌道上の電子
基底状態で、1s電子、2s電子、3s電子、4s電子、5s電子、6s電子、7s電子の存在確認
p電子 - p軌道上の電子
基底状態で、2p電子、3p電子、4p電子、5p電子、6p電子、7p電子の存在確認
d電子 - d軌道上の電子
基底状態で、3d電子、4d電子、5d電子、6d電子の存在確認
f電子 -f 軌道上の電子
基底状態で、4f電子、5f電子の存在確認
パウリの排他原理では
「電子はフェルミオンfermion なので1つの軌道には、
お互いに逆向きのスピンを持った2個の電子しか収容できない。」
このように軌道が2つの電子によって占有された状態を電子対と呼ぶ。
Hのような1電子系では電子の持つエネルギーは主量子数 n によってのみ決まるが、
多電子系原子は、電子同士の反発により各軌道のエネルギーに差が生じる。
すなわち、方位量子数 l が大きくなるほど軌道は原子核から遠くに分布するため
、電子間相互作用の影響が大きくなる。
したがって、多電子系の電子軌道は
1s → 2s → 2p → 3s → 3p → 4s → 3d → 4p → 5s → 4d → 5p → 6s → 4f → …… の順に
エネルギーが高くなり、この順に電子が配置されてゆく
フントの最大多重度の規則Hund's rule of maximum multiplicity;
原子スペクトルの観測に基づく規則
1つ以上の開いた電子核を持つ原子/分子の基底状態を予測するために用いられる。
「任意の電子配置について、最低エネルギー項は最大のスピン多重度を持つ」と述べ
これは、等しいエネルギーの2つ以上のオービタルが利用できるなら
、電子は対になってそれらを占有する前に単独で占有する、という
Hund(1925)によって発見されたこの規則は 原子化学、分光学 量子化学において重要
ただし、d電子の充填などではスピン間相互作用も寄与するため、この規則に従わない場合もある。
各元素の物理的・化学的な性質は、主に外側の軌道にどのように電子が充填されているかで決まる。
希ガス(He, Ne, Fe, Kr, Xe,Rn, Og) は
最外殻の電子がいっぱいで安定な電子殻であるため、
価電子による結合力が無く、ファンデルワールス力しか結合力が無いことが、その性質を決めている。
アルカリ金属(第1族H,Li,Na,K,Rb,Cs,Fr)は、
貴ガスに電子を1個追加した配置で 電子を1個取り出し
貴ガスと同じ電子配置になった方が、中性でいるよりも安定 このため、1価の陽イオンになり易い。
同様の理由でアルカリ土類金属(第2族Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Ra)は
2価の陽イオンに、
ハロゲン(第17族F,Cl,Br,I,At,Ts)は
1価の陰イオンになり易い。
最外殻電子価電子の軌道より内側の軌道に有る電子内殻電子Core electron
原子間の化学結合 物性に影響を与えることは少ないが、
比較的浅い軌道の内殻電子ex,第13族31Gaの3d電子)や、
内殻励起のような現象では、内殻電子が重要な寄与をする場合がある。
と たのしい演劇の日々
2021年09月01日
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 76
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 76
Chemistry36
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”
化学結合:物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による
その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される
分子軌道法 Molecular Orbital method)「MO法」 00
量子数 quantum number; 量子力学において、量子状態を区別するための番号のこと。
1粒子系のハミルトニアンの固有値問題(時間依存しないシュレーディンガー方程式)を解いた場合、
解として多くのエネルギー固有状態・エネルギー固有値の組が得られる。
一般に得られる固有値は連続ではなく飛び飛びの値を持つので、
普通は最もエネルギーの低い固有値をゼロ番目として、
エネルギーの低いものから順に高いものに向かって番号付けしていくことが多い。
エネルギー固有状態は次の四つの量子数で区別される。
主量子数n principal quantum number n=1,2,3,….
方位量子数l azimuthal q,n, l=0,1,2,,,,n-1
磁気量子数 magnetic q,n, ml=0,...+-(l-1), +-l
スピン磁気量子数spin q,n,
パウリの排他原理によれば
「四つの量子数(n, l, ml, ms)で決まる一つの量子状態にはただ一つの電子しか入ることができない」。
これは半整数スピンのフェルミ粒子(電子など)には当てはまるが、整数スピンのボーズ粒子(光子など)には当てはまらない。
フントの規則によれば「電子は1つずつ等エネルギーで磁気量子数mlが異なる別々の軌道に
同じ電子スピン磁気量子数msをとりながら配置されていく」。
電子殻electron shell
ボーアの原子模型において、原子核を取り巻く電子軌道の集まり
それにいかに電子が入っているかを示すのが電子配置electron configuration
電子殻は主量子数n=1.2.3…..夫々複数層を構成
エネルギー準位の低い方から K殻 L殻 M殻 N殻 O殻 P殻
電子殻に入る事の出来る電子の数 2n2 個 あくまで計算値 32個以上の電子は発見されていない
電子殻は1つ以上の軌道を持つ 各軌道の電子収容数の和がその電子殻の収容数
原子軌道AO/atomic orbital
原子核のまわりに存在する1個の電子の状態を記述する波動関数/電子軌道electron orbital とも
量子力学において、電子は原子核の周りを廻るのではなく、その位置は確率的にしか分らない
電子殻を構成する電子軌道の集まりは エネルギー準位の低い内側からs軌道、p、d、f、g軌道と続く。
軌道の名前 (s, p, d, f, g, h, ...) は分光法で得られたその軌道のスペクトルの形に由来し。
各軌道の電子容量の和がその電子殻の電子容量となる。
K殻ではs軌道の2個のみ、L殻ではs軌道の2個とp軌道の6個の計8個、M殻ではs軌道の2個、p軌道の6個、d軌道の10個の合計の18個となる
構造原理Aufbau principle ;
原子において、電子はエネルギー準位の低い電子軌道から先に占有するとする原理
「組み立て」の流れの詳細は原子オービタル関数によって数学的に記述される。
電子の振る舞いは、原子物理学の原理によって作り上げられる。
フントの規則は「たとえ同じエネルギーの複数のオービタルが利用できるとしても、
その他の電子によって占有されたオービタルを再利用する前に、占有されていない軌道をまず埋める」、
パウリの排他原理は 「2つの電子が同じオービタルを占有するためには、
それら電子は異なるスピン(−1/2および1/2)を持っていなければならない」
電子軌道は方位量子数の小さい順にs軌道、p軌道、d軌道、f軌道となっている。
副殻はそれぞれ主量子数を前において1s、2pなどと表され、通常はエネルギーの低い順に、
1s, 2s, 2p, 3s, 3p, 4s, 3d, 4p, 5s,... が占有される。
構造原理(Aufbau principle)電子の各電子殻の各軌道への収容順。
上からK(=1)、L(=2)、M(=3)、N(=4)、O(=5)、P(=6)殻
と たのしい演劇の日々
Chemistry36
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”
化学結合:物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による
その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される
分子軌道法 Molecular Orbital method)「MO法」 00
量子数 quantum number; 量子力学において、量子状態を区別するための番号のこと。
1粒子系のハミルトニアンの固有値問題(時間依存しないシュレーディンガー方程式)を解いた場合、
解として多くのエネルギー固有状態・エネルギー固有値の組が得られる。
一般に得られる固有値は連続ではなく飛び飛びの値を持つので、
普通は最もエネルギーの低い固有値をゼロ番目として、
エネルギーの低いものから順に高いものに向かって番号付けしていくことが多い。
エネルギー固有状態は次の四つの量子数で区別される。
主量子数n principal quantum number n=1,2,3,….
方位量子数l azimuthal q,n, l=0,1,2,,,,n-1
磁気量子数 magnetic q,n, ml=0,...+-(l-1), +-l
スピン磁気量子数spin q,n,
パウリの排他原理によれば
「四つの量子数(n, l, ml, ms)で決まる一つの量子状態にはただ一つの電子しか入ることができない」。
これは半整数スピンのフェルミ粒子(電子など)には当てはまるが、整数スピンのボーズ粒子(光子など)には当てはまらない。
フントの規則によれば「電子は1つずつ等エネルギーで磁気量子数mlが異なる別々の軌道に
同じ電子スピン磁気量子数msをとりながら配置されていく」。
電子殻electron shell
ボーアの原子模型において、原子核を取り巻く電子軌道の集まり
それにいかに電子が入っているかを示すのが電子配置electron configuration
電子殻は主量子数n=1.2.3…..夫々複数層を構成
エネルギー準位の低い方から K殻 L殻 M殻 N殻 O殻 P殻
電子殻に入る事の出来る電子の数 2n2 個 あくまで計算値 32個以上の電子は発見されていない
電子殻は1つ以上の軌道を持つ 各軌道の電子収容数の和がその電子殻の収容数
原子軌道AO/atomic orbital
原子核のまわりに存在する1個の電子の状態を記述する波動関数/電子軌道electron orbital とも
量子力学において、電子は原子核の周りを廻るのではなく、その位置は確率的にしか分らない
電子殻を構成する電子軌道の集まりは エネルギー準位の低い内側からs軌道、p、d、f、g軌道と続く。
軌道の名前 (s, p, d, f, g, h, ...) は分光法で得られたその軌道のスペクトルの形に由来し。
各軌道の電子容量の和がその電子殻の電子容量となる。
K殻ではs軌道の2個のみ、L殻ではs軌道の2個とp軌道の6個の計8個、M殻ではs軌道の2個、p軌道の6個、d軌道の10個の合計の18個となる
構造原理Aufbau principle ;
原子において、電子はエネルギー準位の低い電子軌道から先に占有するとする原理
「組み立て」の流れの詳細は原子オービタル関数によって数学的に記述される。
電子の振る舞いは、原子物理学の原理によって作り上げられる。
フントの規則は「たとえ同じエネルギーの複数のオービタルが利用できるとしても、
その他の電子によって占有されたオービタルを再利用する前に、占有されていない軌道をまず埋める」、
パウリの排他原理は 「2つの電子が同じオービタルを占有するためには、
それら電子は異なるスピン(−1/2および1/2)を持っていなければならない」
電子軌道は方位量子数の小さい順にs軌道、p軌道、d軌道、f軌道となっている。
副殻はそれぞれ主量子数を前において1s、2pなどと表され、通常はエネルギーの低い順に、
1s, 2s, 2p, 3s, 3p, 4s, 3d, 4p, 5s,... が占有される。
構造原理(Aufbau principle)電子の各電子殻の各軌道への収容順。
上からK(=1)、L(=2)、M(=3)、N(=4)、O(=5)、P(=6)殻
と たのしい演劇の日々
2021年08月28日
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 75
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 75
Chemistry35
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”
化学結合:物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による
その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される
【有機化合物organic compound 】 炭素Cを骨格とした化合物
炭素は不対電子が4つある故に いろいろな原子/水素。酸素。窒素などと共有結合
「天然高分子化合物natural macromolecule 」
【アミノ酸 amino acid】 01
広義には(特に化学の分野)アミノ基-NH2とカルボキシ基-COOHの両方の官能基を持つ有機化合物の総称
一般式は R-CH(NH2)COOH
狭義には(特に生化学や一般的な場合)
生体のタンパク質の構成ユニットとなる「α-アミノ酸proteinogenic amino acid 」を指す
【α-アミノ酸proteinogenic amino acid 】 構造式:RCH(NH2)COOH
カルボキシ基が結合している炭素(α炭素)にアミノ基も結合しているアミノ酸
<トリプトファンW/Trp (Tryptophan) R-CH2C8H6N 化学式;C11H12N2O2
コドン;UGG ヒトタンパク質中 1.22 %存在
疎水性 側鎖にインドール環を持ち 芳香属性
糖原性、ケト原性の両方を持つ。多くのタンパク質中に見出されるが、含量は低い。
インドールndole:分子式C8H7N、 ベンゼン環とピロール環が縮合した構造をとる有機化合物。
インドールは塩基baseではない:Nの孤立電子対lone pair が芳香環aromatic ringの形成に関与し。
ほとんどのアミンamine とは異なり、インドールはプロトン (H+) を受け取る
芳香族求電子置換反応に対して最も反応性が高いインドールの位置はC-3位で
ベンゼンよりも反応性高い
電子豊富な性質のため、インドールは容易に酸化される。
インドールのC-2 - C-3π結合のみが、環化付加反応cycloaddition reaction(あるπ電子系に対し
別のπ電子系が付加反応を起こし環を形成する化学反応) を起こす
インドールに置換基のついた構造はトリプトファンに由来する神経伝達物質セロトニン メラニン
麦角アルカロイド 合成物LSDなど幻覚作用を示すアルカロイドに含まれる。
ピロール環prrrole ring:分子内にピロールを部分構造として含む化合物この構造
ピロールpyrrole 分子式C4H5N :五員環構造を持つ複素環式芳香族化合物アミンの一種
ピロールはNを含むが、その塩基性はアミン ピリジンに比べてはるかに低い。
これはN\のもつlone pairが環全体に非局在化されているため べンゼン炭素のn電子と局在化
ナイアシンの体内活性物質NAD(H)、セロトニン、メラトニンといったホルモン、キヌレニン等生体色素として重要
Niacin; ビタミンB3;糖質 資質 タンパク質の代謝に不可欠。
エネルギー代謝中の酸化還元酵素の補酵素として重要。
循環系、消化系、神経系の働きを促進する。
NAD/nicotinamide adenine dinucleotide ;全ての真核生物で用いられる電子伝達体。
さまざまな脱水素酵素の補酵素として機能
酸化型 (NAD+) 還元型 (NADH) の2つの状態を取り得る。
二電子還元を受けるが、中間型は生じない。
NAD+は生物のおもな酸化還元反応の多くにおいて必須成分(補酵素)
細胞呼吸/好気呼吸(酸化的リン酸化;NADHなどの水素受容体を酸化し、
酸素に電子を伝えて水を生 成 電子伝達系 )の中心的な役割を担う
ヒトの体内に置いて概日リズムcircadian rhythm と関連するセロトニン メラトニン代謝
健康維持にとって欠かせない 適量の摂取は精神・神経を落ち着かせる
タンパク質が多いほど多く含まれる 肉.魚.豆.ナッツ.豆乳.乳製品などに豊富
チョコレート.オート麦.バナナ.ドリアン.マンゴー.ナツメヤシ.カッテージチーズ.鶏肉.アヒル.胡麻.ひよこ豆.向日葵の種.スピルリナ.落花生などにも含まれる
<チロシンY/Tyr tyrosine R-CH2C6H4OH 化学式;C9H11NO3
コドン;UAU, UAC ヒトタンパク質中 2.66 %存在 準必須アミノ酸
極性無電荷側鎖アミノ酸 芳香族アミノ酸 糖原性.ケト原性を持つ。
ヒドロキシ基の位置が異なる3種の異性体、pパラ-Tyr m メタ-Tyr、 oオルト-Tyrが存在が、
PAH/phenylalanine hydroxylase(チロシンを合成する酵素) による酵素反応で合成されるのは p-Tyr のみ。
他の2つの異性体は酸化ストレスが高い場合にヒドロキシルラジカルの攻撃によって生成する。
チロシンは酵素チロシンヒドロキシラーゼによって ドーバに変換される
酸化ストレスoxidative stress;活性酸素ROSreactive oxygen species (大気中に含まれるO2分子
が、より反応性の高い化合物 に変化したものの総称) が産生され障害作用を発現する生体作用と、
生体システムが活性酸素を直接解毒したり、生じた障害を修復したりする生体作用との間で
均衡が 崩れた状態 過酸化物やフリーラジカルradical が産生され、
タンパク質.脂質.DNAが障害され様々な細胞内 器官が障害を受ける
ラジカルradical ;不対電子をもつ原子.分子.イオンのこと、
不対電子を持たないが オクテット則(Octet rule原子の最外殻電子の数が8個あると化合物.
イオンが安定に存在するという経験則) を満たさず、活性で短寿命の中間化学種一般の総称
プロテインキナーゼprotein kinase(タンパク質分子にリン酸基を付加する(リン酸化)酵素 )の作用で
ある種の酵素の機能や活性を変化させるため、シグナル伝達で重要な役割を果たす。
チロシンは甲状腺ホルモンのチロキシンT4thyroxine 、トリヨードチロニンやメラニン色素melanin 、
生理活性なカテコールアミンであるドーパミンdopamine 、ノルアドレナリンnoradrenaline
アドレナリンadrenaline の前駆体
と たのしい演劇の日々
Chemistry35
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”
化学結合:物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による
その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される
【有機化合物organic compound 】 炭素Cを骨格とした化合物
炭素は不対電子が4つある故に いろいろな原子/水素。酸素。窒素などと共有結合
「天然高分子化合物natural macromolecule 」
【アミノ酸 amino acid】 01
広義には(特に化学の分野)アミノ基-NH2とカルボキシ基-COOHの両方の官能基を持つ有機化合物の総称
一般式は R-CH(NH2)COOH
狭義には(特に生化学や一般的な場合)
生体のタンパク質の構成ユニットとなる「α-アミノ酸proteinogenic amino acid 」を指す
【α-アミノ酸proteinogenic amino acid 】 構造式:RCH(NH2)COOH
カルボキシ基が結合している炭素(α炭素)にアミノ基も結合しているアミノ酸
<トリプトファンW/Trp (Tryptophan) R-CH2C8H6N 化学式;C11H12N2O2
コドン;UGG ヒトタンパク質中 1.22 %存在
疎水性 側鎖にインドール環を持ち 芳香属性
糖原性、ケト原性の両方を持つ。多くのタンパク質中に見出されるが、含量は低い。
インドールndole:分子式C8H7N、 ベンゼン環とピロール環が縮合した構造をとる有機化合物。
インドールは塩基baseではない:Nの孤立電子対lone pair が芳香環aromatic ringの形成に関与し。
ほとんどのアミンamine とは異なり、インドールはプロトン (H+) を受け取る
芳香族求電子置換反応に対して最も反応性が高いインドールの位置はC-3位で
ベンゼンよりも反応性高い
電子豊富な性質のため、インドールは容易に酸化される。
インドールのC-2 - C-3π結合のみが、環化付加反応cycloaddition reaction(あるπ電子系に対し
別のπ電子系が付加反応を起こし環を形成する化学反応) を起こす
インドールに置換基のついた構造はトリプトファンに由来する神経伝達物質セロトニン メラニン
麦角アルカロイド 合成物LSDなど幻覚作用を示すアルカロイドに含まれる。
ピロール環prrrole ring:分子内にピロールを部分構造として含む化合物この構造
ピロールpyrrole 分子式C4H5N :五員環構造を持つ複素環式芳香族化合物アミンの一種
ピロールはNを含むが、その塩基性はアミン ピリジンに比べてはるかに低い。
これはN\のもつlone pairが環全体に非局在化されているため べンゼン炭素のn電子と局在化
ナイアシンの体内活性物質NAD(H)、セロトニン、メラトニンといったホルモン、キヌレニン等生体色素として重要
Niacin; ビタミンB3;糖質 資質 タンパク質の代謝に不可欠。
エネルギー代謝中の酸化還元酵素の補酵素として重要。
循環系、消化系、神経系の働きを促進する。
NAD/nicotinamide adenine dinucleotide ;全ての真核生物で用いられる電子伝達体。
さまざまな脱水素酵素の補酵素として機能
酸化型 (NAD+) 還元型 (NADH) の2つの状態を取り得る。
二電子還元を受けるが、中間型は生じない。
NAD+は生物のおもな酸化還元反応の多くにおいて必須成分(補酵素)
細胞呼吸/好気呼吸(酸化的リン酸化;NADHなどの水素受容体を酸化し、
酸素に電子を伝えて水を生 成 電子伝達系 )の中心的な役割を担う
ヒトの体内に置いて概日リズムcircadian rhythm と関連するセロトニン メラトニン代謝
健康維持にとって欠かせない 適量の摂取は精神・神経を落ち着かせる
タンパク質が多いほど多く含まれる 肉.魚.豆.ナッツ.豆乳.乳製品などに豊富
チョコレート.オート麦.バナナ.ドリアン.マンゴー.ナツメヤシ.カッテージチーズ.鶏肉.アヒル.胡麻.ひよこ豆.向日葵の種.スピルリナ.落花生などにも含まれる
<チロシンY/Tyr tyrosine R-CH2C6H4OH 化学式;C9H11NO3
コドン;UAU, UAC ヒトタンパク質中 2.66 %存在 準必須アミノ酸
極性無電荷側鎖アミノ酸 芳香族アミノ酸 糖原性.ケト原性を持つ。
ヒドロキシ基の位置が異なる3種の異性体、pパラ-Tyr m メタ-Tyr、 oオルト-Tyrが存在が、
PAH/phenylalanine hydroxylase(チロシンを合成する酵素) による酵素反応で合成されるのは p-Tyr のみ。
他の2つの異性体は酸化ストレスが高い場合にヒドロキシルラジカルの攻撃によって生成する。
チロシンは酵素チロシンヒドロキシラーゼによって ドーバに変換される
酸化ストレスoxidative stress;活性酸素ROSreactive oxygen species (大気中に含まれるO2分子
が、より反応性の高い化合物 に変化したものの総称) が産生され障害作用を発現する生体作用と、
生体システムが活性酸素を直接解毒したり、生じた障害を修復したりする生体作用との間で
均衡が 崩れた状態 過酸化物やフリーラジカルradical が産生され、
タンパク質.脂質.DNAが障害され様々な細胞内 器官が障害を受ける
ラジカルradical ;不対電子をもつ原子.分子.イオンのこと、
不対電子を持たないが オクテット則(Octet rule原子の最外殻電子の数が8個あると化合物.
イオンが安定に存在するという経験則) を満たさず、活性で短寿命の中間化学種一般の総称
プロテインキナーゼprotein kinase(タンパク質分子にリン酸基を付加する(リン酸化)酵素 )の作用で
ある種の酵素の機能や活性を変化させるため、シグナル伝達で重要な役割を果たす。
チロシンは甲状腺ホルモンのチロキシンT4thyroxine 、トリヨードチロニンやメラニン色素melanin 、
生理活性なカテコールアミンであるドーパミンdopamine 、ノルアドレナリンnoradrenaline
アドレナリンadrenaline の前駆体
と たのしい演劇の日々
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 74*
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 74*
Chemistry34
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”
化学結合:物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による
その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される
【有機化合物organic compound 】 炭素Cを骨格とした化合物
炭素は不対電子が4つある故に いろいろな原子/水素。酸素。窒素などと共有結合
「天然高分子化合物natural macromolecule 」
【アミノ酸 amino acid】 01
広義には(特に化学の分野)アミノ基-NH2とカルボキシ基-COOHの両方の官能基を持つ有機化合物の総称
一般式は R-CH(NH2)COOH
狭義には(特に生化学や一般的な場合)
生体のタンパク質の構成ユニットとなる「α-アミノ酸proteinogenic amino acid 」を指す
【α-アミノ酸proteinogenic amino acid 】 構造式:RCH(NH2)COOH
カルボキシ基が結合している炭素(α炭素)にアミノ基も結合しているアミノ酸
<セレノシステイン U/Sec selenocysteine R-CH2SeH 化学式;C3H7NO2Se
コドンcodon ;UGA
疎水性
システインCysに似た構造を持つが、システインの硫黄S)がセレンSe に置き換わっている。
セレンselenium 34Se ;第16族元素 酸素族元素 chalcogen
金属元素と化合物を形成し種々の鉱物の主成分
ハロゲンの左隣の列に位置し、価電子は最外殻のs軌道に2 電子 p 軌道に4 電子
単体モノマーは二価の陰イオンになりやすい
単体はいずれもハロゲンについで電気陰性度は高く反応性の高い元素群
周期が増大するにつれ金属性がいくぶん増大 共有結合物質
セビタミンE/Cと協調し 活性酸素やラジカルから生体を防御。
セレノシステインは、酸化.還元に関わるいくつかの酵素に存在
タンパク質に含まれる他のアミノ酸と違い、直接遺伝コードgenetic code されているわけではない。
普通は終止コドン/UGAによって、特別の方法でコードされる。
mRNA中の UGAは セレノシステイン挿入配列SecIS/SElenoCysteine Insertion Sequence
がある場合にのみセレノシステインをコードする。
SecISは特徴的なヌクレオチド配列と 塩基対パターン(二次構造)で決められる
真核生物では SecIS は mRNA の3’非翻訳領域にあり、
複数の UGAにセレノシステインをコードさせることができる。
他のアミノ酸と同じく セレノシステインに対して特有の tRNAがある
しかしセレノシステインtRNA (tRNA(Sec)) の一次・二次構造は 標準的な tRNA といくつかの点で異なり、
9塩基対(真核生物)からなる acceptor stem、長い variable region arm、
いくつかの塩基における置換がある。
tRNA(Sec) は、まずセリルtRNA合成酵素によってセリンと結合されるが、
これによってできる Ser-tRNA(Sec) は 普通の翻訳伸長因子(真核生物の EF1α)
に認識されないため、翻訳に用いられない。
その代わり tRNA に結合したセリン残基は セレノシステイン合成酵素によって
セレノシステイン残基に変換される。
最後にこうしてできた Sec-tRNA(Sec) は 特殊型翻訳伸長因子(SelB or mSelB)に特異的に結合し、
これはセレノプロテインの mRNA を翻訳中のリボソームribosome を標的にして Sec-tRNA(Sec) を送り込む。この輸送は、セレノプロテイン mRNA内の SecIS のつくる RNA二次構造に結合するタンパク質中の
特別のサブユニット(真核生物mSelB orSBP-2)によって行われる。
<バリンV/Val valine R-CH(CH3)2 イソプロピル基isopropyl group
化学式;C5H11NO2 示性式; HO2CCH(NH2)CH(CH3)2
脂肪族性 疎水性アミノ酸、 非極性側鎖アミノ酸
コドン;GUU, GUC, GUA, GUG ヒトタンパク質中 5.96 %存在 必須アミノ酸
糖原性glucogenic amino acid を持つ
カルボキシ基-COOHに結合している炭素原子Cを1として4や4'のCにメチル基-CH3が結合。
2位のCは不斉炭素/キラル中心stereocenter となっておりchirality 異性体が存在
イソプロピル基 (isopropyl group) :アルキル基の一種
超共役作用により電子供与基(電子密度を増加させる) として振る舞う
超共役hyperconjugation:σシグマ軌道orbital(回転対称な空間分布を持つ電子軌道)
(通常はC-H結合)の電子が空間的に近い位置にあるπ*軌道pi orbitalあるいは
空のp 軌道orbital と相互作用する現象
空間的に近い位置に2つのπ結合が存在する場合、それらを構成する軌道間に
相互作用interactionが起こって軌道のエネルギーや電子分布に変化が生じ、
その結果物質の物性などに変化が生じる。
このように2つのπ結合が相互作用する現象を共役。
この共役の概念をσ結合とπ結合の間の相互作用にまで拡張したのが超共役の概念。
バリンを多く含む食品 カッテージ、魚、鶏肉、牛肉、落花生、胡麻、レンズ豆
と たのしい演劇の日々
Chemistry34
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”
化学結合:物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による
その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される
【有機化合物organic compound 】 炭素Cを骨格とした化合物
炭素は不対電子が4つある故に いろいろな原子/水素。酸素。窒素などと共有結合
「天然高分子化合物natural macromolecule 」
【アミノ酸 amino acid】 01
広義には(特に化学の分野)アミノ基-NH2とカルボキシ基-COOHの両方の官能基を持つ有機化合物の総称
一般式は R-CH(NH2)COOH
狭義には(特に生化学や一般的な場合)
生体のタンパク質の構成ユニットとなる「α-アミノ酸proteinogenic amino acid 」を指す
【α-アミノ酸proteinogenic amino acid 】 構造式:RCH(NH2)COOH
カルボキシ基が結合している炭素(α炭素)にアミノ基も結合しているアミノ酸
<セレノシステイン U/Sec selenocysteine R-CH2SeH 化学式;C3H7NO2Se
コドンcodon ;UGA
疎水性
システインCysに似た構造を持つが、システインの硫黄S)がセレンSe に置き換わっている。
セレンselenium 34Se ;第16族元素 酸素族元素 chalcogen
金属元素と化合物を形成し種々の鉱物の主成分
ハロゲンの左隣の列に位置し、価電子は最外殻のs軌道に2 電子 p 軌道に4 電子
単体モノマーは二価の陰イオンになりやすい
単体はいずれもハロゲンについで電気陰性度は高く反応性の高い元素群
周期が増大するにつれ金属性がいくぶん増大 共有結合物質
セビタミンE/Cと協調し 活性酸素やラジカルから生体を防御。
セレノシステインは、酸化.還元に関わるいくつかの酵素に存在
タンパク質に含まれる他のアミノ酸と違い、直接遺伝コードgenetic code されているわけではない。
普通は終止コドン/UGAによって、特別の方法でコードされる。
mRNA中の UGAは セレノシステイン挿入配列SecIS/SElenoCysteine Insertion Sequence
がある場合にのみセレノシステインをコードする。
SecISは特徴的なヌクレオチド配列と 塩基対パターン(二次構造)で決められる
真核生物では SecIS は mRNA の3’非翻訳領域にあり、
複数の UGAにセレノシステインをコードさせることができる。
他のアミノ酸と同じく セレノシステインに対して特有の tRNAがある
しかしセレノシステインtRNA (tRNA(Sec)) の一次・二次構造は 標準的な tRNA といくつかの点で異なり、
9塩基対(真核生物)からなる acceptor stem、長い variable region arm、
いくつかの塩基における置換がある。
tRNA(Sec) は、まずセリルtRNA合成酵素によってセリンと結合されるが、
これによってできる Ser-tRNA(Sec) は 普通の翻訳伸長因子(真核生物の EF1α)
に認識されないため、翻訳に用いられない。
その代わり tRNA に結合したセリン残基は セレノシステイン合成酵素によって
セレノシステイン残基に変換される。
最後にこうしてできた Sec-tRNA(Sec) は 特殊型翻訳伸長因子(SelB or mSelB)に特異的に結合し、
これはセレノプロテインの mRNA を翻訳中のリボソームribosome を標的にして Sec-tRNA(Sec) を送り込む。この輸送は、セレノプロテイン mRNA内の SecIS のつくる RNA二次構造に結合するタンパク質中の
特別のサブユニット(真核生物mSelB orSBP-2)によって行われる。
<バリンV/Val valine R-CH(CH3)2 イソプロピル基isopropyl group
化学式;C5H11NO2 示性式; HO2CCH(NH2)CH(CH3)2
脂肪族性 疎水性アミノ酸、 非極性側鎖アミノ酸
コドン;GUU, GUC, GUA, GUG ヒトタンパク質中 5.96 %存在 必須アミノ酸
糖原性glucogenic amino acid を持つ
カルボキシ基-COOHに結合している炭素原子Cを1として4や4'のCにメチル基-CH3が結合。
2位のCは不斉炭素/キラル中心stereocenter となっておりchirality 異性体が存在
イソプロピル基 (isopropyl group) :アルキル基の一種
超共役作用により電子供与基(電子密度を増加させる) として振る舞う
超共役hyperconjugation:σシグマ軌道orbital(回転対称な空間分布を持つ電子軌道)
(通常はC-H結合)の電子が空間的に近い位置にあるπ*軌道pi orbitalあるいは
空のp 軌道orbital と相互作用する現象
空間的に近い位置に2つのπ結合が存在する場合、それらを構成する軌道間に
相互作用interactionが起こって軌道のエネルギーや電子分布に変化が生じ、
その結果物質の物性などに変化が生じる。
このように2つのπ結合が相互作用する現象を共役。
この共役の概念をσ結合とπ結合の間の相互作用にまで拡張したのが超共役の概念。
バリンを多く含む食品 カッテージ、魚、鶏肉、牛肉、落花生、胡麻、レンズ豆
と たのしい演劇の日々
2021年08月26日
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 74
俳優の錬金術Alchemy of Actor 知覚の哲学Philosophy of perception 74
Chemistry34
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”
化学結合:物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による
その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される
【有機化合物organic compound 】 炭素Cを骨格とした化合物
炭素は不対電子が4つある故に いろいろな原子/水素。酸素。窒素などと共有結合
「天然高分子化合物natural macromolecule 」
【アミノ酸 amino acid】 01
広義には(特に化学の分野)アミノ基-NH2とカルボキシ基-COOHの両方の官能基を持つ有機化合物の総称
一般式は R-CH(NH2)COOH
狭義には(特に生化学や一般的な場合)
生体のタンパク質の構成ユニットとなる「α-アミノ酸proteinogenic amino acid 」を指す
【α-アミノ酸proteinogenic amino acid 】 構造式:RCH(NH2)COOH
カルボキシ基が結合している炭素(α炭素)にアミノ基も結合しているアミノ酸
<セリン S/Ser serine R-CH2OH(ヒドロキシメチル基) 化学式;C3H7NO3
コドン;UCU, UCC, UCA, UCG, AGU, AGC ヒトタンパク質中8.33 %存在
極性無電荷側鎖アミノ酸に分類され、
グリシンglyなどから作り出せるため非必須アミノ酸。
糖原性glucogenic amino acid を持つ。
酵素の活性中心にて、求核試薬Nu/nucleophile として機能
求核剤nucleophile;電子密度が低い原子(主にC)へ反応し結合を作る化学種
一方の分子から他方の分子に電子が流れて反応が起こる。このとき、
電子対electron pair を受け入れる化学種を求電子剤、
供与するものを求核剤(少なくとも一対の孤立電子対Lp/lone pair を持つ)
L-セリン ;多くの生物において生合成されタンパク質を構成する要素のひとつ
D-セリン ;哺乳類の脳組織に存在する内因性物質
プリンC5H4N4複素環式化合物heterocyclic compound 、
ピリミジンC4H4N2複素環式化合物 pyrimidine heterocyclic compoundのアミンamine 、
システインCys、などの生合成に関与 代謝において重要
酵素の部分構造に含まれ重要な役割を果たす
膵臓に含まれる消化酵素/加水分解酵素の キモトリプシンchymotrypsin
トリプシンtrypsin など多くの酵素の活性中心に存在
蛋白質の構成要素として 側鎖のヒドロキシ基hydroxy group-OH によって
グリコシド結合glycosidic bond を形成
グリコシド結合glycosidic bond;炭水化物/糖分子と 別の有機化合物とが
脱水縮合して形成する 共有結合
真核生物におけるシグナル伝達の際にキナーゼKinase によってリン酸化/ホスホリル化phosphorylation
(タンパク質にリン酸基を付加させる化学反応) される3種のアミノ酸
(トレオニン Thr,threonine R-CH(OH)CH3, チロシンTyr tyrosine R-CH2-C6H4OH) 残基(の1つ
セリンプロテアーゼは典型的なタンパク質分解酵素
(Rが極性をもつアミノ酸残基へのリン酸は、タンパク質内の疎水性の部分を極端に親水性に反転させる
この経路で他のタンパク質の疎水性と親水性残基の相互作用を通しタンパク質の構造変化を導入)
<トレオニンT/Thr threonine R-CH(OH)CH3ヒドロキシエチル基 化学式; C4H9NO3
コドン;ACU, ACC, ACA, ACG ヒトタンパク質中5.36 %存在 必須アミノ酸
弱酸 極性無電荷側鎖アミノ酸
糖原性を持つ。
光学活性/旋光性 optical rotation 中心を2つ持つため4つの異性体isomer あり。
L-トレオニンには2つのジアステレオマーdiastereomer が存在するが、(2S,3R) 体のみ L-トレオニンと呼ぶ。
(2S,3S) 体は天然にはほとんど存在せず、
L-アロトレオニン (L-allo-threonine) と呼ばれる
旋光optical rotation :直線偏光がある物質中を通過した際に回転する現象。
キラリティー chirality な分子(糖など)の溶液 偏極面を持つ結晶(水晶)などの固体
偏極したスピンをもつ気体原子・分子で起こる。
ジアステレオマーdiastereomer;化学物質の異性体のひとつ。
立体異性体のうち、鏡像異性体エナンチオマー)でないもの
幾何異性体(シス-トランス異性体)もジアステレオマーに含む
化合物 A が化合物 B のジアステレオマーである場合、A と B の分子式 化学結合の様式は等しいが、 、 平行移動や回転操作を施してもぴったりと重ね合わせることはできない。
また、A の鏡像も B とは重ならない。
側鎖のヒドロキシ基-OHにグリコシル化を受け、糖鎖glycan 形成。
トレオニンキナーゼの作用によりリン酸化され、ホスホトレオニンとなる。
穀物中のトレオニン含量は比較的高いが、消化吸収が悪い。
トレオニンを多く含む食品としてカッテージ 鶏肉 魚 肉 レンズ豆が挙げられる
と たのしい演劇の日
Chemistry34
“本当に大切なものは目には見えない”
“ 目に見えないところで何が起こっているのかを想像することが大事”
化学結合:物質中での原子と原子の結び 結合の力は 粒子間の電子の授受による
その電子の授受の仕方により 結合の種類が分類される
【有機化合物organic compound 】 炭素Cを骨格とした化合物
炭素は不対電子が4つある故に いろいろな原子/水素。酸素。窒素などと共有結合
「天然高分子化合物natural macromolecule 」
【アミノ酸 amino acid】 01
広義には(特に化学の分野)アミノ基-NH2とカルボキシ基-COOHの両方の官能基を持つ有機化合物の総称
一般式は R-CH(NH2)COOH
狭義には(特に生化学や一般的な場合)
生体のタンパク質の構成ユニットとなる「α-アミノ酸proteinogenic amino acid 」を指す
【α-アミノ酸proteinogenic amino acid 】 構造式:RCH(NH2)COOH
カルボキシ基が結合している炭素(α炭素)にアミノ基も結合しているアミノ酸
<セリン S/Ser serine R-CH2OH(ヒドロキシメチル基) 化学式;C3H7NO3
コドン;UCU, UCC, UCA, UCG, AGU, AGC ヒトタンパク質中8.33 %存在
極性無電荷側鎖アミノ酸に分類され、
グリシンglyなどから作り出せるため非必須アミノ酸。
糖原性glucogenic amino acid を持つ。
酵素の活性中心にて、求核試薬Nu/nucleophile として機能
求核剤nucleophile;電子密度が低い原子(主にC)へ反応し結合を作る化学種
一方の分子から他方の分子に電子が流れて反応が起こる。このとき、
電子対electron pair を受け入れる化学種を求電子剤、
供与するものを求核剤(少なくとも一対の孤立電子対Lp/lone pair を持つ)
L-セリン ;多くの生物において生合成されタンパク質を構成する要素のひとつ
D-セリン ;哺乳類の脳組織に存在する内因性物質
プリンC5H4N4複素環式化合物heterocyclic compound 、
ピリミジンC4H4N2複素環式化合物 pyrimidine heterocyclic compoundのアミンamine 、
システインCys、などの生合成に関与 代謝において重要
酵素の部分構造に含まれ重要な役割を果たす
膵臓に含まれる消化酵素/加水分解酵素の キモトリプシンchymotrypsin
トリプシンtrypsin など多くの酵素の活性中心に存在
蛋白質の構成要素として 側鎖のヒドロキシ基hydroxy group-OH によって
グリコシド結合glycosidic bond を形成
グリコシド結合glycosidic bond;炭水化物/糖分子と 別の有機化合物とが
脱水縮合して形成する 共有結合
真核生物におけるシグナル伝達の際にキナーゼKinase によってリン酸化/ホスホリル化phosphorylation
(タンパク質にリン酸基を付加させる化学反応) される3種のアミノ酸
(トレオニン Thr,threonine R-CH(OH)CH3, チロシンTyr tyrosine R-CH2-C6H4OH) 残基(の1つ
セリンプロテアーゼは典型的なタンパク質分解酵素
(Rが極性をもつアミノ酸残基へのリン酸は、タンパク質内の疎水性の部分を極端に親水性に反転させる
この経路で他のタンパク質の疎水性と親水性残基の相互作用を通しタンパク質の構造変化を導入)
<トレオニンT/Thr threonine R-CH(OH)CH3ヒドロキシエチル基 化学式; C4H9NO3
コドン;ACU, ACC, ACA, ACG ヒトタンパク質中5.36 %存在 必須アミノ酸
弱酸 極性無電荷側鎖アミノ酸
糖原性を持つ。
光学活性/旋光性 optical rotation 中心を2つ持つため4つの異性体isomer あり。
L-トレオニンには2つのジアステレオマーdiastereomer が存在するが、(2S,3R) 体のみ L-トレオニンと呼ぶ。
(2S,3S) 体は天然にはほとんど存在せず、
L-アロトレオニン (L-allo-threonine) と呼ばれる
旋光optical rotation :直線偏光がある物質中を通過した際に回転する現象。
キラリティー chirality な分子(糖など)の溶液 偏極面を持つ結晶(水晶)などの固体
偏極したスピンをもつ気体原子・分子で起こる。
ジアステレオマーdiastereomer;化学物質の異性体のひとつ。
立体異性体のうち、鏡像異性体エナンチオマー)でないもの
幾何異性体(シス-トランス異性体)もジアステレオマーに含む
化合物 A が化合物 B のジアステレオマーである場合、A と B の分子式 化学結合の様式は等しいが、 、 平行移動や回転操作を施してもぴったりと重ね合わせることはできない。
また、A の鏡像も B とは重ならない。
側鎖のヒドロキシ基-OHにグリコシル化を受け、糖鎖glycan 形成。
トレオニンキナーゼの作用によりリン酸化され、ホスホトレオニンとなる。
穀物中のトレオニン含量は比較的高いが、消化吸収が悪い。
トレオニンを多く含む食品としてカッテージ 鶏肉 魚 肉 レンズ豆が挙げられる
と たのしい演劇の日