いやはや、これほど感想の書きにくい映画はないでしょう（笑）。もちろんストーリーの紹介は必要ありませんし、「ガラスの靴」とか「カボチャの馬車」、「12時の鐘」、そして何より「シンデレラストーリー」との慣用句が生まれている、もしかしたら世界で一番有名なストーリーかもしれません。

　となると、やはり見るべきは映像美。CGを駆使したファンタジーの世界は見事でした。



　で、今日はどうしようかと思いましたが、いちおうやっときましょう。では【感想：Start】〜【感想：End】に行きますんで、この間にネタバレがありますんで（笑）。

【感想：Start】

　さて、この有名すぎるストーリーの映画ですが、ところどころツッコミを入れたくなるシーンがあるものの、そこは時代を超えてきた物語。無粋な発言は止めましょう。あと、大人の汚い発想でもありますし。（例えば政略結婚を進められる王子が素性の分からない女性を見初める事に対し「第二夫人で良いんじゃねぇ？」って思ったりしましたが（笑））

　まぁ、二つだけここで書くとしたら映像技術の賞賛にもなるかと思いますが、12時の鐘が鳴り終わると魔法が切れると言われてあわてて帰るシーン。徐々に正体を現すトカゲやガチョウ、ネズミらを目撃されたとしたら、素性が分からないのも手伝って魔女扱いされただろうなぁ…（実際、魔法だけど）

　それから少しシリアスなツッコミを。王子に付き添っていた大尉が黒人でしたが、これは明らかに「ハリウッドの協定」と言うか、無理やり黒人枠での起用と思われます。さらにはガラスの靴を持って国中を回るとき、貴族と思われる黒人の娘が試しているシーンもありましたが、これは明らかに奇妙な表現です。

　これは差別意識からのツッコミではなく、逆です。時代背景から言って当時のヨーロッパに黒人が居たとしても貴族になっているはずがない。この奇妙な表現は、奴隷制度がなかったかのような表現にもつながりそうですが、このテーマはここまでとしますが、時代考証を曲げてまでこんなシーンは用意しない方が良かったと思います。


　閑話休題。この映画、突き詰めると忠臣蔵って感じで、ストーリーを知っていながら次の展開を期待してしまうと言う、古典の楽しみ方ができる映画です。と言う事で、こればっかりはオススメかどうかは明言できませんが、一応見といて損はない映画だと思います。

【感想：End】

　最後に。ここに来て見たい映画がかなりありますが、これはそんな映画が増えたのか私の映画鑑賞熱が上がってきたのかは不明。「ラン・オールナイト」「ブラックハット」「真夜中のゆりかご」「ゼロの未来」「予告犯」あたりは見に行きたいなぁ。

　で、結局「ワイルドスピード」は見に行かなかったなぁ…