僕が警備員を辞めた理由

今回は、口と要領のいい人が美味しい
想いをする世の中で、本当の信頼とは
何か、について語ります。



タイトルにあるように、口が堅い。



もちろん警備では、業務上知り得た
機密情報は口外してはなりません。
社会人として最低限のことです。



ここで言うのは、それ以外の
人間関係で角が立つ「余計な一言」を
指します。



もしくは、人の気持ちを考えない揚げ足
取りの発言など、マウントを取る事に
躍起な人もそう。



彼らは、口と要領で他人を抑えるのが
得意ですが、そのデメリットまで計算
できていない。



それは何か。ここ一番でチャンスから
見放されてしまう。ハブられると言った
方がいいかもしれません。



これについては過去記事
「要領のいい奴には（後編）」を
どうぞ。



警備でなくてもそうですが、知り得た
情報を言わない時がケースもある。
プライベートであっても。



クライアント側の〇〇さんと△△さんが
仲良く街を歩いていた。もしかして
大人の関係かも知れない。



これを職場で吹聴したらどうなるか。
尾ひれがついて、変な噂になる可能性
が少なくありません。



こうなると、いずれ当人たちの耳にも
タイムラグはあっても入る事に。



こいつは、口が軽い奴だという「属性」
が周りから付けられます。覆すのは
不可能に近い。



自分の発言が、どんな波紋を呼ぶか
想像力に欠けている。



もっともそんな人は、普段から他人の
粗さがしや、ゴシップ的な話題が好きに
違いない。



何を言うかが知性、何を言わないかが
品性と言われます。知性マウントを取る
事に躍起になり、品性下劣という評価に。



そうなるくらいなら、余計な事を言わず
黙々と評価を積み重ね、信頼を得る事に
専心した方が生産的です。



これも過去記事「巧言令色鮮し仁」が
参考になるでしょう。



結論として、口と要領で現場を牛耳る
人間は、短期的には美味しい想いを
するが、長期的にはどうなのか。



口が堅いという評価を武器に、ここ一番
で逆転するチャンスも巡ってくるはず。



警備と言う仕事で、結果が出ていれば
口の上手さなど、些細な事なのです。



結果が出るとはどういうことか。
トラブルがない、もしくは起きても
大したことにならなかった。



それはやるべきことをやっていたに
他なりません。
警備は安心を売る仕事なのです。



逆に言えば、安心を損ねる言動が
信頼を失っていく。



中年以降になると、言っている事
自体は正しくても、広い意味での
教養がないと、寂しく響きます。



特にリーダー的存在で仕事をするなら
そうでしょう。



最後に、リーダー的存在もしくは部下や
下請け業者さんを使う立場になった時に
留意して欲しい事。



それは約束を守る。
小さなものであっても。



僕が最初に入って警備会社Ａ社は、
地場中小警備会社で、労務管理も
当時ざあっとしたものでした。



但し、お世話になったＫ部長は
最高の上司でした。入社時、僕は
施設警備希望でしたが



今は施設警備が空いていないから、
まず交通誘導警備に従事してくれ。
施設に空きが出たら、入れてあげる。



この手の口約束は、いくらでも反故に
できるでしょう。立場の違いがあれば
簡単です。



しかしＫ部長は覚えていてくれて、
本当に施設警備に空きができたと、
僕を異動させてくれました。



約束したことすら忘れるケースだって
よくあること。口約束だとそうなり
やすい。



約束を忘れず、履行不能になった時は
速やかに知らせて頭を下げる。
この積み重ねが信頼を生む。



警備に限らず、話が違うじゃないかと
異議を唱えたくなる時があります。



そんな不条理な世の中だからこそ、
約束を守るのは、信頼を積み重ねる
王道なのです。



口と要領で立ち回って来た人間は
ここ一番でボロが出ます。



その時、地道に信頼を積み重ねてきた
貴方が逆転するチャンスが巡ってくる。



その時まで実績を積み上げる忍耐が、
長期的には優位に立つ武器となります。

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