今回は、過去記事「マニュアルの矛盾」
をベースに、マニュアルや規定に対して
問題意識を持つポイントについて語ります。
上記記事では、クライアントの施設を
警備する業務に遂行規定について、
矛盾点を挙げ、問題提起するものでした。
「暴行者に対して、身の危険を冒して
まで、警備員に対応を求めない」
「問題ありの来訪者に対し、社員が部屋で
対応中に暴れる危険がある場合、いつでも
取り押さえられるように外で待機する」
この2つは矛盾しています。大手ビル管理
会社でさえ、この程度。
ちなみに、警備員が暴れる人を取り押さえる
プロセスで、怪我をしても労災になりません。
有事の際、体制側が責任逃れをする方便なの
かもしれません。警備員個人の判断で勝手に
やった、と。
このように、マニュアルや規定の問題点は
有事の際にどうなのか、という視点を持つと
見えてきます。
上司から宿題よろしく、マニュアルを読んで
質問しに来い、と言われた時には上記の視点
で見てみてはどうでしょうか。
平時では規定通りでも、有事の際はそれで
いいのか。
例えばセキュリティー関連の書類を交わす
時に、最高責任者の連絡先(電話番号)を
書くことがあります。
ところが、実際に書くのは現場にある携帯の
番号。規定上は間違っていない。
しかし有事の際、緊急に連絡を取らなければ
ならないなら、それでいいのか?最高責任者
に専用携帯を持たせ、その番号を記すべき。
このように、平時の対応が基準となっている
マニュアルも少なくない。
もちろん、有事の際には細かく決め過ぎ
ると、それが足かせになってしまう
恐れもありますが
我々のように現場で働く、末端の従業員を
守るための意味は薄い。
この辺の視点を持って、角が立たない
程度に指摘するならば、あなたの評価は
上がるに違いありません。
前にも書きましたが、上司に意見具申する
際に重要なのは、バカのフリをして聞く。
粗さがしが上手い人は、矛盾を見つけると
鬼の首を取ったように大騒ぎします。
一番下っ端の立場であっても。
それをやられた上司はどう思うでしょう。
もしかしたら、上司の同じ事を思っていて
組織の事情で、動けないのかも知れない。
意識高い系が、上司から嫌われて
冷や飯を食わされるパターンですね。
このように、他人をやっている事の
粗さがしと、生産的な意見具申とは
似て非なるもの。
この区別がつかないと、どんなに正論を
吐こうとも、上司や組織は動かない。
もちろん、評価も上がりません。
自称意識高い系の人は、要注意です。
そうやって無用な角を立てていると、
どうなるか。トラブルを呼び込みます。
僕の経験則からです。
それが続くと、この人の普段の言動が
トラブルを呼び込んだ、と使う側は
判断する可能性があります。
因果関係がはっきりしていなくても、
です。
要はマイナスのイメージに、トラブルが
シンクロすると、その人の評価になって
しまう。
どんなに正論を吐き、行動で示しても
トラブルを呼び込めば、使いにくいに
決まっています。
この記事の結論は、マニュアルや規定の
矛盾を見つける問題意識を持つポイントは、
有事の際はどうなのか、を考えてみる。
もっと言えば、平時から外れた事態が
おきたらどうするのか。体制側は想定外
で済ますのか。
その辺の問題意識を、上司に意見具申を
行う。角が立たないように。
こういった考えも、あるんじゃない
ですかね、といった感じです。
自分の立場が危うくならない配慮も、
危機管理の一環です。警備時代それが
出来ている人は少なかった。僕も含め。
評価されたい、他人に一歩でも
抜きんでたいと思うなら、今回紹介
した手法は役に立つはずです。
規定やマニュアルに従い、業務遂行
できれば、問題ない従業員として
評価されます。
それに満足せず、有事の際の対応を
考えておくだけで、他人より一歩
抜きん出る、と思いませんか?
ConoHa WING(コノハウィング)
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