アフィリエイト広告を利用しています

2018年02月11日

足利市の岩山を登る 両崖山城

つわものどもが夢の跡
今回の訪問は栃木県足利市。岩山に築かれた山城跡を訪ねました。

<岩山>
sirononagori198ashikagajo (14).JPG
登れば登るほど岩が増える険しい道程でした。足利城の名で知られていますが、山の名から両崖山城とも呼ばれています。

■両崖山■りょうがいざん
市街地の北西にある両崖山。この頂上がかつての城の本丸と考えられています。両崖山の標高は250m程度ですが、車で行けるのは途中まで。本格的な登山という程ではありませんが、ピクニック気分だとちょっと痛い目に合うかもしれません。

<登山口付近>
sirononagori198ashikagajo (1).JPG
現地の「織姫公園」までは車で行けます。ここからは徒歩。山道といっても、1.6Kmならなんとかなるだろう・・・と、この時点ではやや軽い気持ちでした。

<山道>
sirononagori198ashikagajo (2).JPG
天気も良いし楽勝!と、この時は・・・

<平らな区画>
sirononagori198ashikagajo (3).JPG
曲輪の跡?本丸(頂上)まで距離がありますが、出城的な区画だった可能性もありますね。

<説明板>
sirononagori198ashikagajo (4).JPG
ここまで「城跡」を案内するようなものはありませんが、ここで初めてそれらしい雰囲気に。とても長い説明です。その冒頭だけご紹介すると『平安時代、1054年に藤原秀郷の子孫、藤原成行が足利に入部して両崖山に城を築いたと伝わる。以来130年間治めた(一部省略)』とのこと。

なるほど。戦国時代の城跡を意識していましたが、築城そのものは平安時代。そこを目指して歩いている訳ですね。さて、もう少し頑張りますかね。

<説明板を通過>
sirononagori198ashikagajo (5).JPG
それにしてもあと1.3Km?まだ300mしか進んでないのですね。

<岩>
sirononagori198ashikagajo (6).JPG
ご丁寧な石段は終わり、岩まじりの道を進みます

sirononagori198ashikagajo (7).JPG
更に進んで振り返るとこんな感じです。ほぼ岩の道です。

<下り>
sirononagori198ashikagajo (8).JPG
尾根づたいに登ってきましたが、ここでちょっと下り。足の疲れからして嬉しくもありますが、登った分が帳消しになる空しさも多少・・・

<また登る>
sirononagori198ashikagajo (9).JPG
立ち塞がる岩が「もうやめときな」と善意で言ってくれている気もしましたが、今回は友人と訪問しているので、そう簡単に弱音が吐けません。

<急傾斜>
sirononagori198ashikagajo (10).JPG
無言・・・
sirononagori198ashikagajo (11).JPG
ただただ行く先を見ているだけなのですが、視界に空が入るようになりました。

<斜面>
sirononagori198ashikagajo (12).JPG
山の斜面に細長い「堀」のようなものが見えましたが、寄り道する余裕がなく、そのまま登りました。

<岩山と空>
sirononagori198ashikagajo (13).JPG

<壁>
sirononagori198ashikagajo (15).JPG
岩と岩の間を通り抜けて進みました。が、これはちょっと力の無駄遣い。想像より時間がかかり、迂回が面倒だっただけです。

sirononagori198ashikagajo (16).JPG
息が切れる。「ハイキングコース」らしいのですが、その言葉から連想される道とは大違い。この付近で元気な老人とすれ違い、己の無力さを痛感。

<休憩>
sirononagori198ashikagajo (17).JPG
両崖山城からのながめです(まだ頂上ではありませんが休憩)。関東平野が見渡せます。中央の河川は足利市内を流れる渡良瀬川。見晴らしの良さから佐野の「唐沢山城」を思い出しましたが、思考が半分停止していて、じっくり味わう余裕がありませんでした。

<堀切跡>
sirononagori198ashikagajo (18).JPG
まもなく頂上というところで尾根を削ったと思われる窪みが現れました。

<物見?>
sirononagori198ashikagajo (26).JPG
堀切を通過して振り返るとこんな感じです。向う側は曲輪と呼ぶには狭すぎるので、例えば門を施して(柵でもなんでも良いですが)安易に侵入させないような構造だったのかも知れませんね。

<更に>
sirononagori198ashikagajo (19).JPG
何らかの目的で人の手が加えられています。小規模な曲輪でしょうか・・・画像中央の奥は斜面に向かって堀切となっています。まぁ竪堀と言った方が良いのでしょうか?とにかく山の斜面を削った堀の跡です。

<段々状の斜面>
sirononagori198ashikagajo (20).JPG
帯曲輪のなごりでしょうかね。

<抉られた斜面>
sirononagori198ashikagajo (21).JPG
藪で見えにくいですが明らかに人の手による窪み。角度からして竪堀でしょうか。下の方まで窪みが続いています。

<まもなくゴール>
sirononagori198ashikagajo (22).JPG
頂上です。ほぼ

<両崖山神社>
sirononagori198ashikagajo (23).JPG
ここが本日のゴールです。両崖山城の本丸跡。やっとたどり着きました。やっと・・・

<説明板>
sirononagori198ashikagajo (24).JPG
説明と縄張り図。なるほど、シンプルで分りやすい。頂上が本丸として『三方の尾根に作られた段郭と堀切等からなっている』とのこと。これを探索する立場で解釈すると、三方に遺構が散りばめられているということですね。三方・・・ちょっと無理。もう疲れました。

■藤姓足利氏の城■
途中の「説明板」のところでも触れさせてもらいましたが、この城は藤姓足利氏初代の足利成行が築城者。あの足利尊氏の足利氏?ではありません。清和源氏の流れをくむ足利ではなく、藤原秀郷(ひでさと)の後裔の足利氏。ちょっと紛らわしいので、藤姓足利氏と表記します。同じ下野国の小山氏は同族ということになりますが、勢力争いで対立しています。北関東の有力な豪族として一時期は勢いがありましたが、最終的には源頼朝に滅ぼされました。

■足利長尾氏による改修■
後に長尾景人(山内上杉家の家臣・足利長尾氏の祖となる人物)が室町幕府の命で代官としてここ足利に入部。そして足利長尾氏の三代目の景長(景人の次男)が、ここ両崖山の城跡を改修して本拠としました。足利長尾氏は上杉謙信に従って小田原北条氏と戦いますが、最後はその配下に下り、小田原北条氏滅亡とともに断絶したようです。城もその時に廃城になったと思われます。

sirononagori198ashikagajo (25).JPG

ということで、今回はほぼ山登りのご紹介でした。帰路は山道を外れて痕跡探しをするつもりでしたが、とてもそんな体力はなく、無言で下山しました。ネット検索すると、この険しい山で活発に遺構探しをしている方々がいるようですね。羨ましいです。でも、これがこの日の私の限界でした。両崖山の城跡、以上です。最後までお読み頂き、ありがとうございます。

-------■両崖山城■-------
別 名:足利城・飯塚山城
築城年:1054年(天喜2)頃
築城者:足利(藤原)成行
改修者:長尾景長
城 主:藤姓足利氏・足利長尾氏
廃 城:不明(1590年以降)

[栃木県足利市本城]

---↓参加中です!---

お城巡りランキング
posted by Isuke at 22:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 城跡[関東]
この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/7306029
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
検索
記事ランキング
[アクセスランキング]
  1. 1. 上杉謙信の軍旗 毘沙門天と懸かり乱れ龍
  2. 2. 近世小田原城のなごり
  3. 3. 関東の連れ小便・政宗白装束の舞台 (石垣山城)
  4. 4. 刑場近くの橋のなごり 泪橋と思川
  5. 5. 金沢城のなごり
  6. 6. 火の玉不動 大宮宿の水路と刑場のなごり
  7. 7. 足柄城のなごり
  8. 8. 近藤勇ゆかりの地(米沢市)高国寺
  9. 9. 大石内蔵助 終焉の地 細川家下屋敷跡
  10. 10. 大多喜城のなごり
  11. 11. 高岡城のなごり
写真ギャラリー
カテゴリーアーカイブ
プロフィール
Isukeさんの画像
Isuke
もともとは無趣味の仕事人間。土日は家でゴロゴロ。本ブログは、そんな男が急に城跡巡りに目覚め、てくてくと歩き始めた記録です。
プロフィール
X (Twitter) Twitter-Isuke.JPG Isuke@shirononagori
最新記事

お城巡りランキングに参加中 [参加させて頂いた雑誌]

アクティブライフ・シリーズ009 クルマで行く 山城さんぽ 100【電子書籍】[ 交通タイムス社 ]

[当サイトお勧め本]

小説 上杉鷹山 全一冊 (集英社文庫(日本)) [ 童門 冬二 ]


感想(39件)