燠火・おきび

「ぴょんすけ」さん。コメントありがとうございました。
そのほかにも、最近いろいろな方からコメントいただくのですが、お礼の「コメント」が、ブロックされていて入力出来ない事が多く、記事の中でお礼を言わせてください。セザンヌさん、荒神さん、アースブラウンさん、そのほかにもいつも熱心に訪問いただいているみなさん、ありがとうございます。

「ぴょんすけ」さん、冷蔵庫の中に飲み残しを入れたままにしているOLさんこそ、一期一会の心が判る一歩手前にいる方ではないでしょうか？
彼女たちは「今が夢を見ているということに、うっすら気づいているんですよ、きっと。」だから、覚めるのが怖いんですよ。今の日々の暮らしをずーっと続けたいんです。断ち切りたくないんですよ。

或る時その彼女たちがきっちり飲み残しをしなくなった時(他人に強制されたのではなく、自身で意志を持った時)今まで見ていた夢の懐かしさを感じつつ、現実の世界を受け入れるようになる。
そのかけがえのない意志が、「一期一会」のこころでしょう。

それはあたかも親鸞が「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」と言った心と似ていると思います。
自分で善行を積んだと思い込んでいる善人よりも(もしかしたら偽善者かもしれない)、自分が悪人かもしれないと思っているほうが往生する可能性がある。逆説的ですが、そういって善人ぶって自分の経歴にボランティア履歴を残して、就職に優位に計らうような考えを牽制したのかも知れませんね。決して彼女たちが悪人というわけではありませんよ。

話題は変わりますが、先日テレビで魚の研究をされているある方が、海から魚を沢山採ってきて、大きな桶のようなものに入れるんですが、すぐに跳ねて板の上に出てしまう。何度戻しても同じでした。それを見ながら、その方はこれは魚の習性なのでは、とおっしゃっていました。或るところに閉じ込められていられない。回遊などと言う習性もこれと同じでは、と。
それは人間とて同じこと、と思いました。この自分という「入れもの」に閉じ込められていると、どこでもいい、外に出たいと思うことがあって当然ではないでしょうか。
それは旅へのあこがれであったり、「変身(ﾒﾀﾓﾙﾌｫｰｾﾞ)」へのあこがれであったり、この世にあるかないか不明の「自分の片割れ」への止みがたい気持ちであったりするのでしょう。

人の心って不思議ですね。

Posted by 冬の紳士 at 13:23 | この記事のURL | コメント(108)

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