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2015年01月10日
各書名言集(小説pert18)
よーし、先に、名言集に
いきたいと思います( つ•̀ω•́)つ
『植物図鑑』
―お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか?
咬みません。躾のできたよい子です―
いや、やはりこの作品はこれ、でしょう
はじめて見た時、何かよく分からない
けれども割と衝撃を受けたセリフです
紹介記事はこちら
『十角館の殺人』
―ここでひとつ(「あとがき」を先に読まれる方に対する)
大見得を切ってみることを、許してやって下さい。
この物語の結末で、必ずやあなたは、
思いもかけない真相に息を呑むことでしょう、と―
本文ではなく、あとがきから。
どうぞどうぞ大見得をきってください
私はそう思います。
本文では、真相が分かるその瞬間の
文章が名言だと思います笑
紹介記事はこちら
『カラフル』
―物心ついたときからそばにいた、
ぐずで、ぶさいくで、頭悪くて、いくじなしで、
病的な内弁慶で、友達もできない、
だから年中おれのあとばっかついてまわってた、
世話のやける、目の離せない、十四年間、
まったく目が離せなかった弟が、ある朝、
なんてことのないふつうの朝に突然、
ベッドの上で死にかけてた。
しかも自殺だ。自分で死んだんだ。
どんな気分になるか考えてみろ―
カラフル随一の名場面だと
思います…
題名の「カラフル」に言及
する所以上に
これは名ゼリフ
紹介記事はこちら
さてさて、如何でしたでしょうか
昨日さぼってしまいましたし
(訪れて下さった方
申し訳ありませんです…)
もう少ししたら
本日の一冊も投稿しますm(__)m
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【このカテゴリーの最新記事】
2015年01月08日
カラフル
さてさて、本日ご紹介するのは
こちら
森絵都著『カラフル』
死んだはずの僕の魂がゆらゆらとのぼっていく
見知らぬ所へ流される……
と思ったその時、天使が現れます
「おめでとうございます!抽選にあたりました!」
何事かと思えば、
あなたは前世で大きなあやまちを犯した罪な魂ですが
本来輪廻のサイクルから外されるところ、
再挑戦のチャンスを与えてあげます!
辞退は出来ません!
と天使スマイルでまくしたてられ、
そうして、気づけば僕は「小林真」になっていたのでした。
「小林真」は、自殺を図った少年。
彼が死に、魂がその体から抜けたところで僕の魂が
彼の体に入り込み、僕の再挑戦がはじまります
家族が「小林真」が生き返ったことに
湧きかえる中、僕は自分が派遣された家庭がわりと平凡で
皆良い人そうであることに安堵し満足しますが……
僕がしなければならないのは、「小林真」の体を
借りて、下界で修行を積み、自分の罪を思い出す事。
小林真として生活していく中で、少しずつ見えてくる
小林家のひずみ。
家族は皆ろくでもない奴ばかり
学校では友達もいない、いいところなし。
僕は小林真の家族にうんざりし、学校にうんざりし
あまりにも運のない小林真にうんざりし、
そして、そんな小林真の体で過ごさなければならなくなった
自分の不運にうんざりし……
彼に当選を告げた天使が、叱咤激励(?)しつつ
僕は小林真として生きながら、
そんな小林真の周りのごたごたも全て引き受けて
生活をしていきます
そんな中で、少しずつ、ほんの少しずつ
変わっていく僕。
不器用に生きる僕と、そんな僕との距離をはかりかねていた人々が
少しずつ、少しずつ交流をはじめる
この色だ、とたった一色のものとして見ていた
人々が、汚い色だけではなく、綺麗な色も持っているんだと、
この世界はカラフルであると思い始める
僕は何か誤解をしていたのかもしれない、と。
そうして生活している内に、僕は
死んだ小林真がしていた誤解を知り、
天使に、あるお願いをするのですが、
それに対して天使から出された条件が
また過酷なもので……
僕の犯したあやまちとは何だったのか。
輪廻のサイクルになど戻らなくても良い、と言っていた
僕ですが、最終的にそのサイクルへと戻って行けるのか……
僕のお願いは、聞き入れられるのか……
ひやひやしながらも、心の奥底が
じわりじわりと温まってくる作品です。
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こちら
森絵都著『カラフル』
死んだはずの僕の魂がゆらゆらとのぼっていく
見知らぬ所へ流される……
と思ったその時、天使が現れます
「おめでとうございます!抽選にあたりました!」
何事かと思えば、
あなたは前世で大きなあやまちを犯した罪な魂ですが
本来輪廻のサイクルから外されるところ、
再挑戦のチャンスを与えてあげます!
辞退は出来ません!
と天使スマイルでまくしたてられ、
そうして、気づけば僕は「小林真」になっていたのでした。
「小林真」は、自殺を図った少年。
彼が死に、魂がその体から抜けたところで僕の魂が
彼の体に入り込み、僕の再挑戦がはじまります
家族が「小林真」が生き返ったことに
湧きかえる中、僕は自分が派遣された家庭がわりと平凡で
皆良い人そうであることに安堵し満足しますが……
僕がしなければならないのは、「小林真」の体を
借りて、下界で修行を積み、自分の罪を思い出す事。
小林真として生活していく中で、少しずつ見えてくる
小林家のひずみ。
家族は皆ろくでもない奴ばかり
学校では友達もいない、いいところなし。
僕は小林真の家族にうんざりし、学校にうんざりし
あまりにも運のない小林真にうんざりし、
そして、そんな小林真の体で過ごさなければならなくなった
自分の不運にうんざりし……
彼に当選を告げた天使が、叱咤激励(?)しつつ
僕は小林真として生きながら、
そんな小林真の周りのごたごたも全て引き受けて
生活をしていきます
そんな中で、少しずつ、ほんの少しずつ
変わっていく僕。
不器用に生きる僕と、そんな僕との距離をはかりかねていた人々が
少しずつ、少しずつ交流をはじめる
この色だ、とたった一色のものとして見ていた
人々が、汚い色だけではなく、綺麗な色も持っているんだと、
この世界はカラフルであると思い始める
僕は何か誤解をしていたのかもしれない、と。
そうして生活している内に、僕は
死んだ小林真がしていた誤解を知り、
天使に、あるお願いをするのですが、
それに対して天使から出された条件が
また過酷なもので……
僕の犯したあやまちとは何だったのか。
輪廻のサイクルになど戻らなくても良い、と言っていた
僕ですが、最終的にそのサイクルへと戻って行けるのか……
僕のお願いは、聞き入れられるのか……
ひやひやしながらも、心の奥底が
じわりじわりと温まってくる作品です。
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2015年01月07日
わたしのいもうと
さてさて、本日はこちら
松谷 みよ子 (著),味戸 ケイコ (イラスト)
『わたしのいもうと』
本当に読んでいて
心の奥の方からきゅうと
苦しい絵本ではありますが
これは、沢山の人に
沢山の子どもに
読んでほしい…
わたしの家族は
引っ越してきた
その時、
わたしのいもうとは
小学校4年生でした
きらきらと
輝くような笑顔の
いもうと
しかし、
そんないもうと
が、ひょんなことから
いじめの対象になって
しまいます
理由なんて
本当に些細なこと
ことばがちょっとおかしい
だとか、
飛び箱が飛べないだとか
でも、いじめは
どんどんひどくなる
私は、
「あの、おそろしいいじめ」
と言う
ちっとも汚い子じゃないのに、
と、嘆く
この絵本は、
いじめられた子ではなく
いじめられた子の姉
という、非常に絶妙な
ポジションから
いじめに対する憤りや
やるせなさを
鋭く描き出しています
そもそも、この
絵本がつくられた
きっかけが
作者の元に届いた
手紙だということで
実話に基づいた
お話になっています
だからこそ、余計に
衝撃的です
お手紙を送った人の
妹さんの最後の手紙
わたしをいじめたひとたちは、
もうわたしをわすれてしまったことでしょうね
この言葉が
本当にむごい
いじめている側は
まさかそんなにたいそうな
ことだなんて
思っていないんじゃ
ないでしょうか
絵本の中で、
暗い家の中から、
外で成長しきゃっきゃと
はしゃぐ妹の同級生を
見つめるわたしのまなざしは
絶望感に満ち満ちていて
これも、またむごい
こんなおそろしいいじめ
少しでも減って欲しい
少しでも、こんないじめが
発生してしまう
芽を摘み取りたい…
そんな思いが
こめられているのだと
思います
いじめをしてしまったら
いじめられた側が
どれ程傷ついてしまうのか
これ程生生しく知れる
絵本も無いでしょう
ずしんときますが
是非、読んで頂きたいです
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2015年01月06日
植物図鑑
さてさて、本日ご紹介するのはこちら
有川浩著『植物図鑑』
さてさて、久しぶりに
有川浩さんです
あっつあつの恋愛
というよりは
もう少し、ほのぼのと
した感じです
先に断っておかなければ
ならないのは
話の展開が面白いか
と言われると
話の進み方は
割と、予想がついてしまう
といいますか
面白い話が
読みたい!
という方にあえて
お勧めはしようと
思わないのですが…
ちょっと現実逃避をしたい
きゅんきゅんしたい
という(おそらく主に女性に)
お勧めしたいなぁ、
と思う作品です
そもそも、最初っから
夢、そのまま体現
みたいな展開ですからね笑
有川さん自身も
天空の城ラピュタで
空から美少女が降って来るなら
イケメンが落ちていても
いいじゃないか!
みたいな感じで書いたと
あとがきでおっしゃって
いますし笑
イツキというイケメンを
文字通り「拾った」
さやか。
イツキは、家事万能
(さやかよりずっと料理が上手い)
で、やたらと
植物に詳しい人で
沢山の食べられる山野草を
とってきては
美味しく料理します
胃も心もしっかり
掴まれてしまった
さやかさん
イツキと一緒に
沢山の植物を
教えてもらいながらの
植物の「狩り」へ
行くことを
楽しみにするように
なっていく……
でも、イツキくんは
イツキという名前以外
彼についての
情報は一切教えてくれない
ミステリアスなイケメンくん
魅力満載のイツキくんと
等身大なさやかちゃん
二人はどんな風に
物語を進めていくのか…
とまあ、このようなお話で
見どころは
ひとつ、さやかとイツキの関係
さやか目線なのですが
さやか、割と素直じゃないです笑
しかし二人が意識してるか
してないのか
もう、恋人でしょう!
みたいな雰囲気も
醸し出したり出さなかったり
にやにやできます
そしてふたつ、
美味しそうな山野草
とにかくこの小説、
料理の場面が本当に
おいしそう……
しかも、それが
あー、確かにみたこと
ある!
みたいな山野草を
使っているのだから
余計に…
私もツクシやノビルは
小さい頃家族皆で
採りに行って
食べていたので
ちょっとノスタルジーな
気分も味わえました
ほのぼのとした恋愛小説が
読みたいです、
という方および
食べられる山野草に
ちょっと興味があります
という方にお勧めです
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有川浩著『植物図鑑』
さてさて、久しぶりに
有川浩さんです
あっつあつの恋愛
というよりは
もう少し、ほのぼのと
した感じです
先に断っておかなければ
ならないのは
話の展開が面白いか
と言われると
話の進み方は
割と、予想がついてしまう
といいますか
面白い話が
読みたい!
という方にあえて
お勧めはしようと
思わないのですが…
ちょっと現実逃避をしたい
きゅんきゅんしたい
という(おそらく主に女性に)
お勧めしたいなぁ、
と思う作品です
そもそも、最初っから
夢、そのまま体現
みたいな展開ですからね笑
有川さん自身も
天空の城ラピュタで
空から美少女が降って来るなら
イケメンが落ちていても
いいじゃないか!
みたいな感じで書いたと
あとがきでおっしゃって
いますし笑
イツキというイケメンを
文字通り「拾った」
さやか。
イツキは、家事万能
(さやかよりずっと料理が上手い)
で、やたらと
植物に詳しい人で
沢山の食べられる山野草を
とってきては
美味しく料理します
胃も心もしっかり
掴まれてしまった
さやかさん
イツキと一緒に
沢山の植物を
教えてもらいながらの
植物の「狩り」へ
行くことを
楽しみにするように
なっていく……
でも、イツキくんは
イツキという名前以外
彼についての
情報は一切教えてくれない
ミステリアスなイケメンくん
魅力満載のイツキくんと
等身大なさやかちゃん
二人はどんな風に
物語を進めていくのか…
とまあ、このようなお話で
見どころは
ひとつ、さやかとイツキの関係
さやか目線なのですが
さやか、割と素直じゃないです笑
しかし二人が意識してるか
してないのか
もう、恋人でしょう!
みたいな雰囲気も
醸し出したり出さなかったり
にやにやできます
そしてふたつ、
美味しそうな山野草
とにかくこの小説、
料理の場面が本当に
おいしそう……
しかも、それが
あー、確かにみたこと
ある!
みたいな山野草を
使っているのだから
余計に…
私もツクシやノビルは
小さい頃家族皆で
採りに行って
食べていたので
ちょっとノスタルジーな
気分も味わえました
ほのぼのとした恋愛小説が
読みたいです、
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2015年01月04日
各書名言集(小説pert17)
最後のお正月休みですね
名残惜しく遅起きをしました。
さてさて、起きがけに
名言集、いってみます
『海と毒薬』
―どうせ助からん患者だろ。麻酔を打って……
(麻酔を打って……)私は考えました。(麻酔を打って……)―
戦時中の何もかもが不足している病院では
「どうせ死ぬ」という言葉が、医者や看護婦たちの
間で頻繁に飛び交います。
「どうせ死ぬ」と言うことに、罪悪感を感じる者
感じない者…罪の意識とは一体何なのか…
紹介記事はこちら
『幽霊人命救助隊』
―心意気で死ぬなんて馬鹿だわ。私たちの仕事は何よ?
死のうとする人を助ける人でしょ?
だったら人を死に追い込む考えは、すべて敵のはずよ―
幽霊人命対が何たるか、一番よく分かる
格好いいセリフ
紹介記事はこちら
『ジョッキー』
―黒い巨漢馬の首が低く沈み、四本の脚が砂の地面を強烈に
蹴り上げた。怒涛の勢いで集団に迫る―
この作品は、このような場面がいちいち
痺れさせます!疾走する馬の上にいる
喜びがじんじん伝わってきます
紹介記事はこちら
さてさて、かなり前に
ご紹介したものもありましたが…
皆様、お正月はたくさん
読書、できましたか?
2015年も素敵な本に
出会いましょうね!
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名残惜しく遅起きをしました。
さてさて、起きがけに
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『海と毒薬』
―どうせ助からん患者だろ。麻酔を打って……
(麻酔を打って……)私は考えました。(麻酔を打って……)―
戦時中の何もかもが不足している病院では
「どうせ死ぬ」という言葉が、医者や看護婦たちの
間で頻繁に飛び交います。
「どうせ死ぬ」と言うことに、罪悪感を感じる者
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『幽霊人命救助隊』
―心意気で死ぬなんて馬鹿だわ。私たちの仕事は何よ?
死のうとする人を助ける人でしょ?
だったら人を死に追い込む考えは、すべて敵のはずよ―
幽霊人命対が何たるか、一番よく分かる
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『ジョッキー』
―黒い巨漢馬の首が低く沈み、四本の脚が砂の地面を強烈に
蹴り上げた。怒涛の勢いで集団に迫る―
この作品は、このような場面がいちいち
痺れさせます!疾走する馬の上にいる
喜びがじんじん伝わってきます
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ご紹介したものもありましたが…
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読書、できましたか?
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2015年01月03日
十角館の殺人
さてさて、もう今日で
三が日も終わり…ですね…
本日の本、いきましょう!
綾辻行人著『十角館の殺人』
ミステリーです。
「読者をだます」ことに全力をかけて
描かれたミステリーです
これは、やられてしまいます。
真実が分かる、その瞬間の衝撃
綾辻行人の、したり顔が目に浮かぶような
トリックの鮮やかさです
話の内容としては、
ミス研の主要メンバーで、十角館という建物のある
無人島へ行こう、という話が出ます
そこで一週間過ごそう、と。
十角館の建っている島は、かなりのいわくつきです。
十角館は、中島青司という建築家が建てたもので、
元々この島に彼は住んでいたのですが
島にあったもう一つの青島氏の建てた元々の自宅
青島屋敷が全焼し、住んでいた青島夫妻と使用人夫妻が
死亡。庭師が逃亡して行方不明になる、という
そんな事件のあった島だったのですね
それが、逆にミス研メンバーの興味をあおったようですが。
さて、十角館についた一向。
一週間後に迎えに来てもらうようにだけ船に頼み
楽しいプチ合宿がはじまる、予定でした…
しかし、殺害予告のようなプレートが現れ
楽しい雰囲気は一変。
本土と連絡も取れない、船も滅多に近くを通らない
という絶望的な状況の下で、
殺害予告を本物か悪戯か半信半疑で見つめる一向でしたが……
次第次第に浮かび上がってくる、十角館の主青司の人物像
個性的なミス研のメンバーの描写
そして、本土での、とある動き…
全てをひっくるめて、見えるようで、見えない
そんな状態で読者を焦らしに焦らし
最後に、ガツン、と強烈な一撃をお見舞いしてきます
綾辻行人は、ミステリーを書く時いたずらをする子どもの気分だと
語っていますが、これは
いたずら、大大大大大成功! ですね笑
ミステリー好きは勿論、
普段ミステリーなんて読まないの、という方も
きっと楽しめると思うので
是非是非読んでみて下さい
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2015年01月02日
ジョッキー
さてさて!2015年最初のものは
威勢の良い、元気になれるような
作品にしたいと思います
松樹剛史『ジョッキー』
主人公の中島八弥は、どうもパッとしない騎手
それまで乗る馬に恵まれず
さらに不運が重なって、所属していた千葉厩舎から
所属を外れることになり、
フリーの身すなわり、騎手のフリーターといった
ところでしょうか。
フリーで、そこまで成績のない八弥には
なかなか騎乗依頼も入ってこず
調教代でなんとか生活をしのいでいるような有様。
お財布は寂しく、冷蔵庫も寂しく
時にみみっちい考えに捕らわれながら
家族がないことを良いことに、なんとか
その日その日を暮らしている、そんな騎手
しかし、そんな騎手八弥だからこそ、
様々な馬に乗る機会があり、
その馬に対して、八弥は、馬の心に寄り添いながら
レースに挑んでいきます
馬だけではありません
馬の調教師や厩務員も、様々な人がいます
勿論、騎手にも。
自分の世話をした馬に並々ならぬ
愛着と思いを持っている厩務員らとの交流
ライバルなどという生易しい言葉では
片づけられないような関係性の
騎手同志の交流
八弥が、やたらと気にしている、兄弟子。
その人物は、登場はしないのですが、しかし八弥の
憧れとして、圧倒的な存在感を放っています。
しかし、この兄弟子に、こうまで八弥が執着していた
のにも、実は深い訳があったりして……
この物語を見ていると、決して八弥が
駄目な騎手、という訳ではないと思うのですが
如何せん、営業をしない等、自分の信念に
かなりこだわりがあったり……
馬に乗るのが上手けりゃそれでいい、
そんな簡単な世界ではないんですね、描かれているのは
お金が結構複雑に絡んでいるであろう、競馬という
競技の中で、馬主よりも何よりも
馬の気持ちを優先させてしまうあたりが
おそらく彼がなかなか日の目を見なかった
原因のように思うのですが…
それでも、彼のレースは読んでいて爽やかです
馬と呼吸を合わせて、ふっとした時に
突然スピードがつく。
競馬なんて、本当に全くもって
縁がなかったので、競馬用語が分からないのは
少し困りましたが、
しかし、八弥の周りの人々との交流が
丁寧に描かれ、
また、馬の気質、馬によってそれぞれの
レースがもののみごとに異なったものであり
また、レースの描写が、素晴らしい
走行中に八弥の感じる空気感が
こちらに直に伝わってくるような、躍動感
そんなものをあっさりと楽しんでいるうちに
八弥に、とんでもない騎乗依頼が舞い込んできて……
物語の中ではラストになるレース
本当に今、自分も馬に乗っているような気分になれる
そんなドキドキ感満載の場面で、大好きです
綺麗では決してないはずの勝負の世界を
しかし汚すぎるような書き方はせず、
爽やかに駆け抜けるような物語です
競馬、全然知らない、という方も
是非読んでみて下さい!
競馬…!?
というだけで読まないには
勿体ない作品ですので!
かくいう私も、
競馬に関してはとんと
よく知らないのですが…
それでは皆様
年が明けてからぐんと
冷え込みましたが、
2015年、
良い年にしてくださいませ(*'∀'人)
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2015年01月01日
あけましておめでとうございます
2014年12月29日
お詫びと年末のご挨拶
2日程あけてしまいました
申し訳ありませんm(__)m
私ごとですが
一昨日、昨日と
東京へ行って参りまして
東京へ行く2日程
前くらいから
予想以上に
バタバタとしてしまい
こちらの方に
書いておくのを
失念してしまいました
いやはや、詳しくは
コチラ
に書かせて頂きましたが
予想以上に気力と体力
を奪われた模様…
0(:3 )〜 =͟͟͞͞(’、3)_ヽ)_
本日何か
ご紹介しようと
思っていたのですが
ちょっと、頭が
熱くって難しそう
また、やることが
山積してしまったので
ここ2,3日も
バタバタとしてしまい
そうなので、
本日より
年末休業と
させて頂きますm(_ _;)m
急な連絡に
なってしまいました…
すみません…
やるべきことを
すっきり片づけて
また来年から
書かせて頂きます!ね!
まだこのサイトは
できて一年たっていないのですが
2014年の間、
本当に足をお運び
頂きありがとうございました
ほぼ自己満足とはいえ
見て下さる方が
いればこそ
嬉しくって続けられる
というものでございます…
やはり、読書は
楽しい!
と再認識もでき
本当に、よい年に
なりました
雑な性格は
治らないかもしれませんが
よろしければ
また来年も
お付合い下さいませ
それでは、
よいお年を((*`・ω-)ノ゚+。*゚+。
2014年12月26日
幽霊人命救助隊
さてさて、本日ご紹介するのは
こちら。
高野和明著
『幽霊人命救助隊』
自殺したが故に、神様から
埋め合わせに100人の
自殺志願者の命を救ってこいと
地上へ堕とされた
祐一、美晴、八木、市川の4人。
期限は7週間
達成すれば天国へ、
達成できなければ……
生きた年代も、年齢も違う4人は
手探り状態から、人々を死から救いはじめます
生きることとは、死ぬこととは、
テーマはかなり重いはずなのに
くさい感じが全くなく
むしろ、極道であっけらかんとしている八木を
中心に、かなりコミカルなセリフも
ぽんぽん飛び出し、
4人のやりとりのみならず、
実際には緊迫しているはずの救助の場面でも
笑ってしまうところがちらほら
(勿論それは、あまりに沢山の
自殺志願者が出てきた結果、
そんな人、そんな救助になる人もいる、
というだけであって、
本当に、どうしてこんな目に……
と救助隊でなくとも、
同情を禁じ得ないような人の
方が多く、救助の場面は基本的に
緊迫していますが)
自殺なんて、
本当に、死に損であるはずなのに
この日本にはそこまで
誰かを追い詰める
システムも確かに存在していて
そのシステムへの怒りも救助隊と共に
きっと感じてしまうような作品です
しかし、救助を続けるうちに、
神様の意図なのか、どうなのか、
4人に課せられた任務は
単に自殺者を救う事だけでは
ない、という事も、うっすらと
分かってきて……
その課題にも、4人はそれぞれ
向き合っていかなければならない
その上で、さらに、自殺というものが
どういうことなのか、
身に染みて知る必要に迫られる…
伝える内容が深く、濃いにも関わらず
これ程のテンポの良さで、
最後まで展開が
予想出来ない物語というのは
本当に、読み終わった後で
得をした気分になりますね笑
是非是非、読んでみて下さい
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