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2015年08月19日

ユーウツなつうしんぼ


さてさて、本日はこちら

アンドリュー・クレメンツ著
田中奈津子訳
ユーウツなつうしんぼ
ユーウツなつうしんぼ.png


マチルダで思いだし
読書感想文に!とお勧めできる
天才少女ものは、むしろ
こちらかな、と思われる一品


Cなんて!


絶叫する主人公のノラ

彼女の通信簿を持った
仲の良い男の子スティーブンは
おずおずと


でも、他はオールDなんだよ……

分かってるわよ!!!


当たり散らすようにしてノラは
やはり散々Cを罵倒し
最後に、不思議なことを


スティーブンはいい成績を
取ろうとして頑張った?

それなら、よく頑張ったわ
すごいこと


さて、そんなノラが
家へ帰ると、
さあ、通信簿を見せて。


この場面で、ノラの家が
かなり子どもの成績に熱心な
家庭であるということが
分かります


うん、今時よく
ありそうな、そんな家庭


しかし、ノラはわざと
通信簿でDをとろうとしていた
のでした。

そして、実際には
Dをとろうとしても
間違ってCをとって
しまうような、天才少女


そう、彼女は
天才少女だったのです。



彼女の幼少期の
天才エピソードは
読んでいてわくわくすると
同時に、はっとさせられます


彼女は、自分が天才だから
といって、奢ることもなく
むしろ、成績が良いとはいえない
スティーブンを心から
尊敬しています


彼女は、自分がとっても
頭が良いにも関わらず
成績という物差しで
人を見ないのです


そして、成績という
物差しで人から見られるのが
嫌いになっていく


自分が、天才であるから
といった理由で
人からチヤホヤされる
ことに嫌悪感を感じて


スティーブンが成績が
悪いからといって
友達から馬鹿にされることに
心底腹を立てて……


彼女は、わざと
テストでは平均点をとり、
(この為に、テストの
平均がどれくらいなのか、等を
事前に調べておくあたり
本当に天才っぽくって好き)


学校や親に静かに
反抗していたのです


しかし……


成績が良い、という理由で
威張り散らして
スティーブンのような
生徒を馬鹿にする生徒
(こんな子、いるいる…)


ノラが天才であることに
気づく少数の大人達


そんな学校で生活しつつ
ノラはどうしても、
成績が良いことが全て
なのか、ということを
考えずにはいられない


そうこうしているうちに
大事件を巻き起こす
ことになってしまい……


通信簿、と言えば
良ければ良いほど嬉しいし
親は、悪ければ怒り
良ければ褒める
そんな当たり前のことを
果たして、本当に
これでいいのかな?と
読みながら考えさせられます


大人以上に、ノラと
同じ立場の子どもこそ
思わず考え込んで
しまうのではないでしょうか


スティーブンを、ノラが
どうしてここまで
尊敬しているのか


ここには、ノラが
大切だ、と思うことは
何なのか、に繋がるでしょう


スティーブンを馬鹿にする
子達の、なんと心の
貧しいことか、
そして、彼らより
はるかに賢いノラが
いる前で、威張り散らす
滑稽さ。


天才だからこそ、
成績至上主義の矛盾に
気づいてしまった少女は
さあ、どんな活躍を見せ
どんな風に成長していくのか


なかなか痛快な場面も
あったりして、楽しい。


話のテンポがとても
はやくて、読みやすく、
ぽんぽんと読めるのですが


この本を読んで、
考えようとすれば、
いくらでも深く
考えられそうな、
実はどっしりとした作品でもあります


うーん、こういう作品
やはり読書感想文に
向いている気がする


むしろ、この作品は
読んであーおもしろかった
おしまい。
ではなく、折角ならば
ちょっと、「お勉強」について
そして、
「人として素敵であること」
について、
是非とも少年少女に
考えてみて
ほしいな、と思います







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posted by at 07:58| Comment(54) | TrackBack(0) | 児童文学

2015年08月18日

マチルダは小さな大天才


さてさて、もう少し
児童文学をご紹介
したく思います。


ダール ロアルド著『マチルダは小さな大天才
マチルダは小さな大天才.png


かなりダークな面も
垣間見えつつ、
とてもわくわくと
するお話です


題名の通り、大天才の
少女、マチルダが主人公

どれ程の天才って、
3歳になる前から字が
読めるようになって

4歳になった頃からは
図書館で、
ディケンズや
ヘミングウェイを
漁っては読む


とにかく、とにかく
大天才であることは
間違いないのですが


彼女の家族が、
なかなかに、シビア


マチルダを、馬鹿だ、
物知らず、と
決めつけて
怒鳴り散らす父親に


TVが大好きで
マチルダに興味0な母親


両親揃ってマチルダを
目障り扱い


さらに、読んでいくと
予想以上に彼女の両親は
ブラックな世界に
浸かっている模様です。


そんなマチルダは
しかし、理不尽な父親に
復讐を誓い


学校では、唯一の
理解者、ミス・ハニー先生に
出会うのですが


ミス・ハニー先生は
学校の、子どもが大っ嫌いな
校長先生にいじめられて
いて……


さあ、マチルダが
大活躍していきます


大天才のマチルダは
ついに、大天才の領域さえ
超えて、何やらすごいことに笑


さて、マチルダは校長を
どうこらしめるのか


そして、両親との関係は
どうしていくのか


とてつもないスピードで
ぐんぐんと気持ちよく進んでいく
作品。


読書感想文……は
もしかすると書きにくい部分も
あるのかもしれませんが


きっと、これを読んで
読書が好きになった、
という少年少女が
いるに違いない、と思う


それくらい、わくわくに
満ちている小説


ダークなのは、
ダークなのですが。


マチルダが大天才なのに
どうして、こうも可愛らしい
少女らしいキャラクターなのか
不思議なほどに
少女です。


気の強い天才少女は
果たして、その能力を
どのように発揮していくのか


楽しくってしょうがない
読みやすさ抜群の作品です




さて、本当はこの作品で
読書感想文シリーズ(?)を
終えるつもりだったのですが
明日もう一冊だけ。
この作品から思い出してしまった
作品をば。
『マチルダは小さな大天才』よりも
読書感想文に向いているなぁ、
と思われる作品です


マチルダは、本に親しむ為の本、
という感じもしますし…ね。


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posted by at 08:49| Comment(62) | TrackBack(0) | 児童文学

2015年08月17日

夢のバレリーナ


さてさて、昨日申し上げました通り、
児童文学をまたまた。

マルバーン著 谷村まち子訳
夢のバレリーナ
夢のバレリーナ.png

物語進行そのものは
王道なのですが
少女が夢中になるような、
そんな名作だと思うのです

『家なき娘』
(『家なき少女』の方が
私には馴染み深いのですが)
に通じるものを
感じたりもしますが
何となく、こちらより
『夢のバレリーナ』は
知名度が低い……
気がする。
ので紹介します笑


物語はまず、
主人公グローリアが沈んだ
面持で登場するところから


彼女は、大好きな
バレーを金銭的な
事情によって
やめなければならない
という状況に
立たされていました


彼女がバレーに
出会ったのは6年前。
同居人のデミトリおじさんが
劇場へ連れて行って
くれたのです

深く感激したグローリアは
バレーを習いたいとせがみ
そして念願を叶えた後は
お稽古を一日だって
欠かすことなく
同じ教室の少女たちに
「いちばん上手ね」
と褒められる程にまで
成長しました

それなのに。


元々、金銭的に余裕が
あるとは決していえない
家庭の事情


同じ年頃の女の子のように
お洒落も出来ないような
そんな環境の中で、
しかし、全くすれず
素直に、ただ真っ直ぐに
バレーが好きという
気持ちだけは
きっと誰にも負けない
グローリア


とても現実主義的な
姉ジュリーや


やはり、金銭的な問題から
安定しないバレリーナへの
憧れを捨てきれない
グローリアを諭そうと
する両親


しかし、そんな彼女を
支えるのは、同居人で
元ピアニストの
デミトリおじさんです


そして、彼女の
バレーの先生である
オルガ先生
彼女も本当に素敵な
人で、グローリアに才を
見出して、応援する


それでも、やはり
彼女がバレーをするという
ことの圧倒的な困難さ


裕福で、彼女程の
熱意を持っている訳では
ないのに、楽々と
気楽にバレーが出来る
少女がいるという理不尽


彼女の、貧しさを示す
描写がなかなか
絶妙で、子どもながらに
心にくるものが
ありました


嬉しい時に、公衆電話から
母親に電話をしてしまい
そのせいで電車賃が
無くなったので、
歩いて家まで帰る羽目に
なっていたりする


こんな描写を見ると、
そして、こんな状況でも
前を向いて明るく
生きようとしている
グローリアを見ていると、
本当に、今自分の
生きていることが
幸福に思えて
感謝をしなければ
罰が当たると思えてくる


貧しくても彼女は
バレーを通じて
幸せとは何なのかを
知って、その
幸せを噛みしめていく
何度も何度も
私は幸福だわ、と
呟く。


そんな彼女に出会うことが
少年少女にとって
どれ程の意味を
持つことか。


グローリアは、
何度も何度も
つまずかなければ
なりません。


舞い上がるような
嬉しいニュースの後に
何度も叩き落され


その度に、家族から
やんわり、ときにきっぱり
バレーを諦めるよう
説得され、


それでも、彼女は
バレーから離れることが
出来ない


読者としては、
現実的なジュリーのような
そんな意見には納得しながら
(それも、一理ある)


それでもグローリアや
デミトリおじさんの
芸術に生きる生き方に
思わず憧れてしまいたくなる


この物語の中で
芸術に携わる人々の
交流は、本当に
素晴らしいの一言です


お互いの芸術を
尊敬し、尊重し、そうして
語り合っている


そして、そんな人々は
グローリアの背中を押す


グローリアは夢の為に
人よりもうんと、うんと
努力がいります


失敗すれば、バレーを
やめなければならないという
ぎりぎりの縁に立たされ、


とてつもないプレッシャーを
与えられながらも
彼女はトーシューズを
手放しはしない

いや、例え手放しても
きっと誰かがもう一度
彼女にそれを履かせる
ことになるのでしょう


グローリアが夢を目指して
決して楽に、ではなく
才能がありながらも
困難に何度も何度も
立ち向かいつつ、
ハッピーな展開になったと
思えば、その後すぐに
暗転してしまうような
酷な世界の中で、
純粋に頑張っている


果たして、彼女の夢は
どのような形になって
最後は終わるのか


必死で彼女を
応援してしまいます


ただただ、夢がある、
という物語に留まらず

夢を見るとは
どういうことなのか

芸術に生きるとは
どういうことなのか

幸せとはどういうものか


考えることで
豊かになれる、
そんなことを
沢山沢山考えさせてくれ


夢がどれほど
きらきらと輝いているのかも
教えてくれる


あぁ、やはり是非
小学生に読んで欲しい
出会って欲しい

そう思える一冊です








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2015年08月16日

のどか森の動物会議


さてさて、夏休みになると
思い出す読書感想文
私は好きだったのですがね、
読書感想文
その為に本も一冊買ってもらえたりして。

と、いう訳でしばらく
読書感想文に
どうでしょう?という
児童文学をお勧めする
……かもしれません。
完全に気分ですね。
毎度ながら、いいかげんですが
お付合いして頂けると
嬉しいです

B. ロルンゼン (著), K. グロース (イラスト),
Boy Lornsen (原著)
のどか森の動物会議
のどか森.png



小学校、低学年…よりは
中学年かな?
と思っていたら、小学中級以上と
書かれておりました


とてもとても昔の
お話なのですが
第22回青少年読書感想文
全国コンクールの
課題図書にもなった
名著でございます

お話は、
のどか森にすむ
カラスのヤコブスが
森の近く、かわず村に
住む人々の
会議を盗み聞くこと
からはじまります

かわず村はとても
恵まれた村で、
豊かで平和な、
村のようなのです

この村のさくらんぼは
いちごぐらいに大きく、
いちごはじゃがいも
ぐらいに大きく……

この文句に胸を
高鳴らせる
少年少女は
多いはず、と信じたい笑


そんなかわず村の
村人たちは、
だからすぐ近くの
のどか森など
荒れ放題にほうっており、
お陰で、森は動物たちに
とって、この上もなく
素晴らしい住処と
なっておりました


しかし、ヤコブスが
聞いたのは、
村長によって提案された
のどか森の木を切って
材木として売り払い
皆で百万長者に
なろうではないか、
という計画


森の木を全部切るのは
反対だ!と
一人はんたいする
シュトッフェルを除き

村人は、森はわしらのもんだ!
森の木を切ってなにが
悪い! と大盛り上がり

慌てて、ヤコブスは
森のまとめやく、
根っこのペーターに
知らせに飛んでいきます

さあ、森の木を切ろうとする
村人たちと、
森を守ろうとする
動物達との間で

大変切実な、
そのくせわくわくする
たたかいが始まるのです

そういえば、
とてもとても昔、
と子どもながらに
感じたのは、
「百万長者」という言葉ですね
どうして「億万長者」じゃ
ないの?と
親に聞いた覚えがあります



さてさて、とにかく、
この動物たちによる
復讐劇が、とても
楽しくて、本当に
次は何をするんだろう?
何をするんだろう?
と憧れさせます


頑固で、欲に目が
くらんだ村長率いる
村人たちと、

動物のことを
考えてくれ、と訴える
シュトッフェルと

そして、動物たちと


たたかい、と言いつつ
どこか、悪戯に近いような
攻防は、とにかく
見ていて、楽しい


それは、物語の中の
子ども達も同じで
木を切ろうと躍起に
なっている男達や
動物の復讐劇に
巻き込まれて困ってしまう
女達に対して

子ども達は、まるで
恩恵を受けているかのように
動物の起こす悪戯に
毎回毎回大喜び

そして、幼い読者は
それに、心から
共感できるに違い
ありません


しかし、一方で
読みながら、森を
失った時にどれ程
動物たちが
困ってしまうのかが
ひしひしと伝わってもきて

環境問題、だなんて
難しい言葉を
知らなくても、

目先のお金に
我を忘れて自分勝手に
ふるまおうとする
村長たちの
醜さがよくよく伝わってくる
お話になっています


何度も何度も
時がたってからも
思い出しては、
わくわくとし
そして、様々なことを
考えるきっかけに
なってくれる
児童文学の傑作



古かろうとなんだろうと
名著は名著です
是非是非、知り合いの
小さな読者に
お勧めしてあげて欲しい
と思います






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2015年05月15日

だれも知らない小さな国

本日は、個人的に懐かしい、
そんな図書です

佐藤さとる著『だれも知らない小さな国
誰も知らない小さな国.png

学校の教室の前に本棚が
あって、そこの本棚から
いろいろと漁っては読んでいました

私以外にその本棚
いじっている子、かなり
少なかったのですが笑

そんな中でも、この本は
未だに鮮烈に残っているものが
あります
ストーリー全部、ではなく
大体のストーリーしか
覚えていないのですが…
忘れられない場面がある

そんな物語です

普段は、ご紹介する前に
昔読んだ本は、読みかえしてから
書くのですが、なんだか
先程、ふと、またこの物語の世界観を
思い出し、いてもたっても
いられないような気持ちに
なったので、懐かしい気持ちと共に
ご紹介していきます

(なので、内容はもしかすると
記憶違いがあるかもしれません
ご了承ください……)

物語は、僕が秘密の小山に
通い始めることで始まります

その小山は、まるで外の世界と
切り離されたような世界なのです

美しい椿、さらさら流れる小川
生い茂る蕗

そんな小山で、僕は
こびとと出会います。

こびとは、コロボックルと言って
人間の協力者を探していた

僕は、この小山を
守りたいなぁ、と思う

小人を秘密にして
ひそひそ、小人と交流する

夢のあるお話です。本当に。

私が忘れられない場面は

雨の日に、僕のもとへ
小人が訪れる場面です

私が詳しく書いても、あの
何とも言えない静かなな雰囲気
秘密が流れるどこか
ぴりっとした空気
そんなものが伝わらないので
是非、実際に読んで頂きたく
思ひます。

僕はこの後小人と
お話をして、小人のことを
詳しく知るのですが、
それにしても、何とも
秘密めいた訪れ方で
本当にわくわくしたのを
覚えています

何だか、なまなましいまでに
くっきりと映像が頭に残っている
小学生の頃読んだのだから
もう、10年以上も前なのですが・・・

なぜ、これほどまでに
印象深いのか…

それは、小人が妙に現実味を
帯びているからだと思います

小人、なのだけれども
別に、何か特別な力を
持っているだとか、

驚くようなことをしたりだとか
そんなことはなくて

本当に、ただただ小さい人
そんな人達が、国をつくって
工夫をしながら生きている

それを見て、心を打たれて
彼らの国を守ろうとする
主人公に、感情移入もできますし

実は、近くの山に
そんな国があるのでは?
と思わせるほど

現実感をもって
小人たちが描写されています

しかも、その描写は
美しい

10年経っても色褪せない
イメージが頭に残る程
美しくて色鮮やかです
でも優しい
色鉛筆みたいな。

この物語はそれだけに
留まらず、
主人公と、とある女性との
交流まで絡んでくる

小人を秘密にする主人公と
何か知っている風の女性

この二人のやりとりも
穏やかながら
どこかはらはらするような

少し調べてみたら
何度も復刻されている
大大大ベストセラーなのですが

うーむ、やはり
そこまで長く愛される作品には
何か、残るものがあるんですね……

あの小学校の本棚で
ここまで鮮烈に覚えているのは
この一冊だけです…

沢山読んだんだけどなぁ…笑

全く、私は
子どもの時代にこの本に
出会えて幸せだったと思います

読んだことの無い方も
騙されたと思って
読んで頂きたいです

児童書だけれども、
沢山の人にお薦めしたい!!!

と思える一冊です




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2014年11月13日

モモ

さてさて、本日ご紹介するのは
こちら

ミヒャエル・エンデ著『モモ
モモ.jpg

言わずと知れた大名作では
ありますが、

昔、読んだ記憶があるなぁ…
という方、是非
再読してみて下さい

子どもの頃は
読書をあまりしていなくって…
という方、とりあえず
読んでみて下さい

児童文学ではありますが
いろいろと、
胸を打たれる作品だと思います

あらすじとしては、
円形劇場の廃墟に住みついた、
もじゃもじゃ頭で粗末な身なりをした
不思議な少女モモ。

彼女の特技は、
人の話を聞くこと。
彼女が黙って、じーっと話を
聞くだけで
話をしていた人々は
悩みが解消してしまう

そんな折、町に
「時間」を人間に倹約させることにより、
世界中の余分な「時間」を独占しようとする
「灰色の男たち」の出現した

男達に騙され、時間を
奪われ、忙殺されて余裕を失い
それでもさらに
効率化を求めていく大人達からは
夢や誇りや朗らかさが
失われていく

そうして、
異変に気づく子ども達

そんな中、モモは
「灰色の男」の
「話を聞く」ことで、
彼らの秘密を知ることとなるが……

子どもの頃に読んでも、
モモというのは、魅力的で、
憧れの存在になるのですが

大人になってから読むと
なんだかますます…
すっかり忘れていた気持ちを
全部、彼女は持っている

彼女が当たり前に、
やることなすこと
全て、どこかノスタルジックで
しかも、憧れたくなる

例えば、子ども達の「遊び」
想像ごっこというのでしょうか

子どもは、皆で集まりさえすれば
どこへでも行ける。
何にでもなれる。
皆で物語を作ってしまえる
この物語の素敵なこと…!

私も、似たような事
やっていたなぁ、と
しみじみ思い出してしまいました

話の展開自体もとても、
面白いですが、
この作品の一番の特徴は
読んだ「大人」に
あ、自分、時間泥棒に騙されているかも!?
と気づかせるところにあります

逆に、子どもの頃に読んだ時って
大人って馬鹿だなぁ〜
と、作品の中の大人達を
冷ややかな目で見ていたのですが

自分が大人になってみると
これが、なかなか…
身を振り返らざるをえなく
なってしまいます

モモというキャラクターの
本当の魅力に気づくのは、
それから。

だからこそ、
児童文学って、
なかなか大人には縁が
薄くなってしまいがちですが

読んでほしい。

読んだこと無い人には勿論

読んだことがある人には、
読了後の自分の
気持ちの違いを、
比べてみて欲しいですね

確か…
私は小学生の時に読んで
ふっと思い出して
中学の時に読んで
大いに衝撃を受け
(つまり、少し忙しい
年齢に入っていたということ
なんでしょうね)
高校になったら
絶対に再読しようと決め
実際に読んで、
確か、高校の
読書感想文、『モモ』で
書いたような……苦笑

「時間」が、美しいものであること
その美しい時間を
枯れさせない為に、
一体どうすべきなのかと
いうこと、

じっくり考え直すきっかけに
なってくれる作品です



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*..管理人による雑記...*
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2014年10月22日

荒野にネコは生きぬいて


本日は久しぶりに2冊目です

荒野にネコは生きぬいて
荒野にネコは.png

児童書になります。
確かに、子どもに是非読んでほしい、と
思う作品であり

また、別に子どもでなくったて
読んだらいろいろと
感じるものがあると思います

ちなみに、
第25回少年読書感想文全国コンクール
の課題図書でもあります。
かなり昔ですが…苦笑

お話は、
無邪気でまだ毛玉のような
子ネコが、
ぽいっと車から投げ出される
ところから始まります

失敬な!
と一瞬憤慨した子ネコは
しかし、遊びと勘違いして
去っていく車を戯れに
追いかけた後、
草の上で寝っころがって
自分を可愛がってくれた
おくさんが、
迎えにきてくれるのを
待ちます…

しかし、おくさんは来なかった。

自分で狩りもしたことのないネコが
荒野、ダートムアで生きることを
突然強いられてしまう

人間を信じ切っていたネコが
一度裏切られ、
それから幾度がひどい仕打ちをうけ

少しずつ、人間に心を閉ざしていく様が
(人間である私がこんなのを
思うのもお門違いなんですが)
何とも、哀しい

しかし、一方で、ネコに優しい
人間もやはりいて
そのような人間に心を開きながらも
結局ネコが、傷つくのを
恐れるかのように
ムアへ戻ってしまうのも、
何とも……

想像を絶するような過酷な環境で
本来、元々おくさんが
捨てさえしなければ
絶対に経験しなくてよかったような
辛い思いをたくさんしながら
ネコは生きていく

読んでいると、
ネコが心の奥底で、
人間を嫌いになりきれていない
ような、そんなところが見え隠れして
そのくせ、人間を信じ切れず
虚しい思いを抱いたまま
ムアから離れられないというのが

解説文にもあるように
まさしく、忍苦の一生

そんなネコが、
最終的に人間との、
どのような関係を選び
そしてどのような最期を
遂げるのか

ネコに次々と襲い掛かる不幸
人間の身勝手さに
胸が痛くなりますが
しかし、名作だと思います

児童文学と侮らず
是非是非。






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タグ:児童書
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本日の一冊
紹介記事は こちら


気ままにもう一冊

きみが住む星 (角川文庫)

とうとう旅に出てしまった。 離陸した飛行機から、 群青の成層圏の空が見えたとき、 ぼくはこの星が好きだと思った。 どうしてなのか考えて、気がついた。 この星には、きみが住んでいる。 きみが住む星をぼくは旅する
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