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2015年07月18日
宵山万華鏡
さてさて、本日も
こんな時間ですが。
ちょうど先日祇園際と
いうことで、読みたくなってきた
こちらの作品
森見登美彦著『宵山万華鏡』
祇園祭の雰囲気に包まれる
京都で起こる、
ちょっと不思議な話等含めた
「宵山姉妹」「宵山人魚」「宵山劇場」
「宵山回廊」「宵山迷宮」「宵山万華鏡」
この6篇の短編集
でも、繋がっているお話もあり
繋がっているというか、
同じお話を別視点で
見たお話といいますか
あぁ、成程こうなっていたのか
と、不思議不思議だった
真相のようなものが
うかがえたり、
むしろ、余計に宵山が
不思議な光を
放ちだしたり……
最初の「宵山姉妹」は
不気味なお話で
一気に、祇園際の持つ
何か特別な力のような
何か特別な時空を
感じて、行きたくなります
祇園へ。
不気味なのだけれども
しかし、その後一変して
ごくごく普通の世界が
やってくる
いつもの、「あの」大学生たち……
彼らのお話は、やはりとにかく
面白い。笑いに笑ったその後で
あぁぁ、こんな裏事情も
あったのか、と
他のお話を見て
ちょっとしんみり……
したと思えば
またまた不気味な
祇園際が迫ってくる
とにかく、万華鏡という
題名そのままに
くるくると目が回る程
鮮やかに
テイストの違うお話が
絶妙に現れては消え、
現れては、消え。
大きなお祭りの持つ
何か神聖な感じのある
不思議な雰囲気を
存分に楽しめつつ
相も変わらずの
おばかっぷりに
大笑いしつつ
とにかく、
行きたくなります
祇園へ。
あぁぁ、今年も
行きたかったのに…
と無念を感じる時には
どうしたって
読みたくなる一品です
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2014年11月03日
夜は短し歩けよ乙女
本日ご紹介するのは、こちら
『夜は短し歩けよ乙女』
森見さんらしい、笑いに溢れた作品でありながらも、乙女目線の語りもあり
ただの阿呆で読んでいて頭の痛くなるような(笑)学生による話という訳でもなく
なかなかに愛らしいお話となっています
乙女に恋する「先輩」と、乙女と、交互に語り手が変わっていきますが
とにかく、「先輩」があり得ない程乙女を神格化しているのが滑稽で
また、彼女とお近づきになるために、あれやこれやと頑張っているのですが
頑張っている方向が何か間違っていて、
よくよく考えてみるとただのストーカーなのですが(苦笑)
あまりにひたむきすぎて、段々と応援せずにはいられなくなっていきます笑
しかしながら、その一方で、ど天然な乙女が全く気付かないで
さらりさらりと「先輩」をかわしてしまうのが
(だからこそ、「先輩」を応援する気にもなるのかもしれませんね)
「先輩」には悪いのですが、面白くて、
私はこの半ば矛盾した気分のまま楽しく読み進めていきました。
また重要なことには、この乙女が非常に読者を惹きつけるキャラクターになっています。
ど天然ですが、うっとうしさが無く、
本当に微笑みながら眺めてしまう感じというのでしょうか。
ど天然という性格の、その良さ、無垢さ純真さ人を疑わぬ所……が全面に出て、
人に迷惑をかけてしまうようなマイナス面がほとんど無いのです
(先輩を落胆させているのは別として)
そして、彼女の独特な喋り方にもご注目。先に断っておきますが、
語尾がいかにもあざとらしいようなもの、という訳ではなく、
可愛らしくそして少しふふ、となってしまうような言葉をを
それはそれは多用しているのです、例えば、
「はむはむ」「ぽっこり」「おともだちパンチ」「むくむく」「なむなむ」等々……。
いや、こうしてあげてみるとあざといかもしれない笑
これをまた絶妙なタイミングで使ってきます。
何というか、少しイタい「先輩」と、
ほっこりさせる乙女のバランスがきっと素晴らしいのだろうと思います。
一応、「先輩」が乙女に恋をしてはじまっていく恋愛小説であり、
表紙などもそれっぽいですが、むずむずするようなベタな恋愛小説ではありません。
本当にほっこりする感じ。声を出しての大笑いというよりも、
この作品はふふ、と笑ってしまうようなことの方が多かったように思います。
読了後気分は爽やかです。
森見さんの作品の中でも、かなり人気の高い作品になっていますよね
これだけメジャーな作品になってしまうと
果たしてご紹介になるのやらどうやら分かりませんが
是非、読んでみて下さい
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*..管理人による雑記...*
『夜は短し歩けよ乙女』
森見さんらしい、笑いに溢れた作品でありながらも、乙女目線の語りもあり
ただの阿呆で読んでいて頭の痛くなるような(笑)学生による話という訳でもなく
なかなかに愛らしいお話となっています
乙女に恋する「先輩」と、乙女と、交互に語り手が変わっていきますが
とにかく、「先輩」があり得ない程乙女を神格化しているのが滑稽で
また、彼女とお近づきになるために、あれやこれやと頑張っているのですが
頑張っている方向が何か間違っていて、
よくよく考えてみるとただのストーカーなのですが(苦笑)
あまりにひたむきすぎて、段々と応援せずにはいられなくなっていきます笑
しかしながら、その一方で、ど天然な乙女が全く気付かないで
さらりさらりと「先輩」をかわしてしまうのが
(だからこそ、「先輩」を応援する気にもなるのかもしれませんね)
「先輩」には悪いのですが、面白くて、
私はこの半ば矛盾した気分のまま楽しく読み進めていきました。
また重要なことには、この乙女が非常に読者を惹きつけるキャラクターになっています。
ど天然ですが、うっとうしさが無く、
本当に微笑みながら眺めてしまう感じというのでしょうか。
ど天然という性格の、その良さ、無垢さ純真さ人を疑わぬ所……が全面に出て、
人に迷惑をかけてしまうようなマイナス面がほとんど無いのです
(先輩を落胆させているのは別として)
そして、彼女の独特な喋り方にもご注目。先に断っておきますが、
語尾がいかにもあざとらしいようなもの、という訳ではなく、
可愛らしくそして少しふふ、となってしまうような言葉をを
それはそれは多用しているのです、例えば、
「はむはむ」「ぽっこり」「おともだちパンチ」「むくむく」「なむなむ」等々……。
いや、こうしてあげてみるとあざといかもしれない笑
これをまた絶妙なタイミングで使ってきます。
何というか、少しイタい「先輩」と、
ほっこりさせる乙女のバランスがきっと素晴らしいのだろうと思います。
一応、「先輩」が乙女に恋をしてはじまっていく恋愛小説であり、
表紙などもそれっぽいですが、むずむずするようなベタな恋愛小説ではありません。
本当にほっこりする感じ。声を出しての大笑いというよりも、
この作品はふふ、と笑ってしまうようなことの方が多かったように思います。
読了後気分は爽やかです。
森見さんの作品の中でも、かなり人気の高い作品になっていますよね
これだけメジャーな作品になってしまうと
果たしてご紹介になるのやらどうやら分かりませんが
是非、読んでみて下さい
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*..管理人による雑記...*
2014年10月16日
新釈走れメロス
さて、本日ご紹介するのは、こちら
森見登美彦著
『【新釈】走れメロス』
表題の【新釈】走れメロス はとにかく、涙が出る程笑ってしまうような中身の無い、
阿呆らしい、もっと言うと何が何だか分からないお話です。
あくまでも『走れメロス』を元にしているので、ストーリーも一応
『走れメロス』と大枠は外れず(?)展開していきますが、あくまでそれは
現代の京都のとある大学で起こったことでありまして……
結局のところ、これは阿呆学生によるどんちゃん騒ぎのようなもの
内容など無いんですね(そこまで言うと言い過ぎでしょうか)
阿呆なことが嫌いな方には向きません
何も考えず、ページを繰りながら笑い転げるという
こういうことが好きな方にこそお勧めするお話であります。
他に収録されているのは、
山月記、藪の中、走れメロス、桜の森の満開の下、百物語
等々有名な話のパロディになりますが
何にせよ、ツッコミだしたらキリがありません。
あまり難しく考えず、エリイトぶるようなことはせず、
軽い気持ちで、楽しもう!と思って
読んでみて下さい。と、いいますかそうしないとおそらく楽しめません。
ちなみに、はしたない言葉や描写も出てくるので、苦手な方はご注意くださいね。
他4編もなかなかに面白いですが
走れメロスのように笑い転げるものばかりかというと
そうでもありませんね。
それぞれにそれぞれの楽しみ方があります。
笑いポイントの少ない、余韻のある味のあるお話もこうして
書き出し、見直してみると結構あるのですが、
如何せん、走れメロスが
個人的には衝撃的だったもので。
ちなみに、原作を知っていても知っていなくても楽しめると思います。
原作知らないから、と敬遠する必要はないのでは?
知っている方が、ふふ……となる回数が少し増えるかな、とは思いますが
是非、ご一読ください
森見登美彦著
『【新釈】走れメロス』
表題の【新釈】走れメロス はとにかく、涙が出る程笑ってしまうような中身の無い、
阿呆らしい、もっと言うと何が何だか分からないお話です。
あくまでも『走れメロス』を元にしているので、ストーリーも一応
『走れメロス』と大枠は外れず(?)展開していきますが、あくまでそれは
現代の京都のとある大学で起こったことでありまして……
結局のところ、これは阿呆学生によるどんちゃん騒ぎのようなもの
内容など無いんですね(そこまで言うと言い過ぎでしょうか)
阿呆なことが嫌いな方には向きません
何も考えず、ページを繰りながら笑い転げるという
こういうことが好きな方にこそお勧めするお話であります。
他に収録されているのは、
山月記、藪の中、走れメロス、桜の森の満開の下、百物語
等々有名な話のパロディになりますが
何にせよ、ツッコミだしたらキリがありません。
あまり難しく考えず、エリイトぶるようなことはせず、
軽い気持ちで、楽しもう!と思って
読んでみて下さい。と、いいますかそうしないとおそらく楽しめません。
ちなみに、はしたない言葉や描写も出てくるので、苦手な方はご注意くださいね。
他4編もなかなかに面白いですが
走れメロスのように笑い転げるものばかりかというと
そうでもありませんね。
それぞれにそれぞれの楽しみ方があります。
笑いポイントの少ない、余韻のある味のあるお話もこうして
書き出し、見直してみると結構あるのですが、
如何せん、走れメロスが
個人的には衝撃的だったもので。
ちなみに、原作を知っていても知っていなくても楽しめると思います。
原作知らないから、と敬遠する必要はないのでは?
知っている方が、ふふ……となる回数が少し増えるかな、とは思いますが
是非、ご一読ください
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2014年10月03日
恋文の技術
本日ご紹介するのは、こちら
『恋文の技術』
なんともロマンチックなタイトルに表紙ですね。
作者は……そう、森見登美彦さんです……ふふふ。
森見さんをご存じの方はすぐにピンと来られるでしょう、そう、これは
ただのロマンチックなお話に終始するものではありません。
ちなみに、私的にはこのお話は森見さんの中で一番…です
少なくとも今まで読んだ中では
まず、面白いのがこちら、書簡体と言って、主人公が様々な人に出した手紙を
読んでいく形式になっています。相手からどんな返事がきたのかはそこから想像します
主人公はやはり阿呆学生です。そこはやはりぶれないご様子。さらにいうと破廉恥です。
文通相手は、恋するマシュマロ男、暴君姫君、ませすぎ小学生等々……ほら、
これを聞いただけでも楽しくなってきませんか?
何と、文通相手には、森見登美彦先生までいらっしゃいます。
主人公は時に媚びへつらい、時に説教を垂れ、時に先生面をし
失礼なのだか、何なのだか分からない手紙を書いて書いて書きまくり
そして送りつけていきます。
しかし、そんな主人公にも、書けない、送れない手紙がありました
それが、主人公の想い人に対する手紙です。
主人公は想い人に、素敵な恋文を届けようと、何度も挑戦しますが
全て、失敗書簡としてオジャンに。この失敗書簡が本当に面白くて
私は何度も何度も読み返しては笑ってしまいました。いつ読んでもやはり笑います。
必死に頑張っている彼には悪いのですが。
この失敗書簡の後には彼の反省文ものっていて
これまた面白い。くすくすどころではありません
あ、そうでした、そうでした
この小説、間違っても公の場で読まないように…
特にどちらかというと笑いやすい人は…
さて、そんなこんなで
彼は無事彼女に素敵な恋文を届けられるのでしょうか?
手紙を読んでいるだけ、だというのに
見事にストーリーが浮かび上がっていくというのが素晴らしいです
そして、終わり方が本当に大好き。笑って笑ってさらに笑って……
最後は心温まる終わり方
最後までいくと表紙の意味が分かるのですが
本当に、私はこの赤い風船と手紙の
組み合わせ、好きですね
なかなかロマンチックじゃない、と
彼にお手紙でも出して賞賛したいところ。
笑いたい方、ほっとしたい方
疲れた心を癒したい方
とりあえず何でもいいから
面白い本をお探し中の方……
どうぞご一読ください
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『恋文の技術』
なんともロマンチックなタイトルに表紙ですね。
作者は……そう、森見登美彦さんです……ふふふ。
森見さんをご存じの方はすぐにピンと来られるでしょう、そう、これは
ただのロマンチックなお話に終始するものではありません。
ちなみに、私的にはこのお話は森見さんの中で一番…です
少なくとも今まで読んだ中では
まず、面白いのがこちら、書簡体と言って、主人公が様々な人に出した手紙を
読んでいく形式になっています。相手からどんな返事がきたのかはそこから想像します
主人公はやはり阿呆学生です。そこはやはりぶれないご様子。さらにいうと破廉恥です。
文通相手は、恋するマシュマロ男、暴君姫君、ませすぎ小学生等々……ほら、
これを聞いただけでも楽しくなってきませんか?
何と、文通相手には、森見登美彦先生までいらっしゃいます。
主人公は時に媚びへつらい、時に説教を垂れ、時に先生面をし
失礼なのだか、何なのだか分からない手紙を書いて書いて書きまくり
そして送りつけていきます。
しかし、そんな主人公にも、書けない、送れない手紙がありました
それが、主人公の想い人に対する手紙です。
主人公は想い人に、素敵な恋文を届けようと、何度も挑戦しますが
全て、失敗書簡としてオジャンに。この失敗書簡が本当に面白くて
私は何度も何度も読み返しては笑ってしまいました。いつ読んでもやはり笑います。
必死に頑張っている彼には悪いのですが。
この失敗書簡の後には彼の反省文ものっていて
これまた面白い。くすくすどころではありません
あ、そうでした、そうでした
この小説、間違っても公の場で読まないように…
特にどちらかというと笑いやすい人は…
さて、そんなこんなで
彼は無事彼女に素敵な恋文を届けられるのでしょうか?
手紙を読んでいるだけ、だというのに
見事にストーリーが浮かび上がっていくというのが素晴らしいです
そして、終わり方が本当に大好き。笑って笑ってさらに笑って……
最後は心温まる終わり方
最後までいくと表紙の意味が分かるのですが
本当に、私はこの赤い風船と手紙の
組み合わせ、好きですね
なかなかロマンチックじゃない、と
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笑いたい方、ほっとしたい方
疲れた心を癒したい方
とりあえず何でもいいから
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