2014年12月26日
幽霊人命救助隊
さてさて、本日ご紹介するのは
こちら。
高野和明著
『幽霊人命救助隊』
自殺したが故に、神様から
埋め合わせに100人の
自殺志願者の命を救ってこいと
地上へ堕とされた
祐一、美晴、八木、市川の4人。
期限は7週間
達成すれば天国へ、
達成できなければ……
生きた年代も、年齢も違う4人は
手探り状態から、人々を死から救いはじめます
生きることとは、死ぬこととは、
テーマはかなり重いはずなのに
くさい感じが全くなく
むしろ、極道であっけらかんとしている八木を
中心に、かなりコミカルなセリフも
ぽんぽん飛び出し、
4人のやりとりのみならず、
実際には緊迫しているはずの救助の場面でも
笑ってしまうところがちらほら
(勿論それは、あまりに沢山の
自殺志願者が出てきた結果、
そんな人、そんな救助になる人もいる、
というだけであって、
本当に、どうしてこんな目に……
と救助隊でなくとも、
同情を禁じ得ないような人の
方が多く、救助の場面は基本的に
緊迫していますが)
自殺なんて、
本当に、死に損であるはずなのに
この日本にはそこまで
誰かを追い詰める
システムも確かに存在していて
そのシステムへの怒りも救助隊と共に
きっと感じてしまうような作品です
しかし、救助を続けるうちに、
神様の意図なのか、どうなのか、
4人に課せられた任務は
単に自殺者を救う事だけでは
ない、という事も、うっすらと
分かってきて……
その課題にも、4人はそれぞれ
向き合っていかなければならない
その上で、さらに、自殺というものが
どういうことなのか、
身に染みて知る必要に迫られる…
伝える内容が深く、濃いにも関わらず
これ程のテンポの良さで、
最後まで展開が
予想出来ない物語というのは
本当に、読み終わった後で
得をした気分になりますね笑
是非是非、読んでみて下さい
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