久しぶりの快晴だ。
私の住む田舎町では、耳を澄ますと、カッコウが鳴く。
ホトトギスも鳴く。
そしてトンビが大空で歌う。
その中で、抜けるような青空のもと、近くの山々が朝日に輝く…。
間もなく蛍も飛び交うだろう…。
学校では明日から中間考査。
運動会の日程で、例年より遅くなったが、中1にとっては初めての定期考査。
緊張とプレッシャーで潰れそうになってしまう生徒もいるが、皆が乗り越えてきた道でもある。
入学試験で大きな試験は経験しているとは言え、今は中学生。一人で立ち向かわなければならない。
初めての経験を、重ね、繰り返し、繰り返し成長して、大人への道へ進んでいくのだ。
あと一月もすれば、ヒグラシの季節だ。
季節は巡り、時は流れ、子どもたちは成長していく。
と、同時に、我々も齢を重ねていく…。
私にとって、かつてのバイタリティは減りつつある。
ギラギラ感が薄れ、おおらかになったとも言えるが、老獪になったとも言える。
それでいて、かつての経験と異なり、思い通りならないと、少なからず傷つく…。
早朝から勉強している生徒に、「頑張れよ!」と、心の中で声援を送る。
みんな来た道。そしてこの先も、若者が歩んでいく道。
教室の外では、何事もなかったかのように、小鳥たちが歌を歌っている。
