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2011年07月31日
「孫文の義士団」見てきました
 東京などの大都市ではGWの映画だったようですが、地方都市でも田舎の方の松山では今日、公開になった「孫文の義士団」、かなり出来のいい映画で90点は付けられる映画です。では足りない10点については後述。ってか、予告編では“「レッドクリフPart2」を越える大ヒットを記録した…”ってのに、何で全国一斉公開じゃないの?



 それではさっそく【感想:Start】〜【感想:End】で。この間にネタバレありです。

【感想:Start】

 あらすじは革命のキーマンとなる孫文が、各地の志士と会合を持つため香港に現れる。これを阻止すべく西太后が送る刺客と、孫文を守るわずかな義士団。会合の1時間の時間稼ぎをすべく、立ち上がる者たちの壮絶な戦いを描いた歴史をベースにした“ファンタジー”作品です(笑)。

 この映画を一言で表すと「死亡フラグ判定検定映画」とでも言いますか。

 ただ、その死亡フラグ乱発ってのは、裏を返せばそれぞれの登場人物にしっかりとしたストーリーを持たせていたからこそ。例えばスリムクラブの真栄田が2メーター超の特殊メイクをして演じた(ウソ)臭豆腐り、決戦を前に頭を剃りあげますが、その頭部に少林寺の僧侶の印が。この大儀を果たした後、破門された少林寺に胸を張って帰れると語るシーンなど…。

 映画は2時間19分とやや長く感じましたが、前述の通りストーリーも充実させているからこそ。てっきりアクションが延々と続くものと思っていましたが、全体の配分もまずまずだったと思います。

 ただ、冒頭で“ファンタジー”としたのは、単にアクションシーンがワイヤーアクションに頼っているからと言うわけではなく、銃やボウガン、火薬などの火器を使用しているかと思えばカンフーでの戦闘。暗殺側も義士団側も兵力の配置もチグハグでしたが、映画の中のウソなんでとりあえず不問としますか。

 あと、気になったのが孫文の密会と護衛を引き受ける商人の御曹司がくじ引きで孫文の影武者になるシーン。当然、くじのやり直しをしようとするも、自分が御曹司だからやり直しと言うのは孫文の掲げる平等の精神に反すると引きません。いやいや、孫文一人の命のために、何人もの命をかけるという点で…

 で、冒頭の「足りない10点」ですが、歴史をテーマにしたこの作品。冒頭でデモクラシー(民主主義)を説く教師が屋外で生徒に囲まれ、女学生からの質問を受けます。「(中国は民主主義が根付く国に)いつになったらなれるんでしょうか?」と。それに対し「いつかきっと…」と言い終わるタイミングで暗殺されます。で、この女学生の質問に、正直吹きました(笑)。

 映画のラスト、目に涙を浮かべながら香港を後にする孫文。この訪問で多くの命が失われた事は容易に想像がついたからでしょうが…現在の中国が本当の意味での民主主義国家ならこの映画も感動で終わったんでしょうが、「義士団、犬死!」って感じがして…。中央と地方で公開時期のズレがありましたが、これがまるっきり列車事故の前後だったんで、この映画の受け取り方も違ってきたんじゃないか。

 これがマイナスの部分ですが、映画としては満足いく作品でした。

 おまけ:前述のスリムクラブの真栄田やロバートの馬場、谷啓など、他にも誰かに似てるなぁって人がいっぱいいて、何となく笑ってしまった。あと、2歳の女の子には萌え死にしそうになった(笑)。

【感想:End】

 最後に。「キラー・インサイド・ミー」を明日見に行きたいなぁ…と思いつつも、こちらも中央から見たら旬から外れた作品。覚書に書いても反響が少ないんだよなぁ(笑)。


「孫文の義士団」の映画詳細、映画館情報はこちら >>

孫文の義士団@ぴあ映画生活

{a8.net http://books.livedoor.com/item/3503266}



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