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2014年12月06日
各書名言集(小説pert13)
あぁぁぁ
寒いのが苦手な管理人、
縮こまって
耐えています…笑
名言集、いきましょう
『浜村渚の計算ノート』
―海と一緒です果てしなく広く、
何が隠れているのかすらもわからない。
けど、私たちは、円周率を求めるんです。
私たちを魅了してやまない、円周率を―
こういう感じの名言(?)が
目白押しのこの作品。
うーむ、そうか、円周率は
人を魅了するのか……
紹介記事はこちら
『マシアス・ギリの失脚』
―雲が曇ってみんなが口惜しい思いをした
五日目の晩の翌日、
六日目の晩に空を仰いだ人々は、
―一昨夜まであった場所にバス座がないことを
知ってがっかりした。
五夜にしてバス座は消えてしまった。
あんなにみんなに好かれていたのに、
あんなに輝かしく美しかったのに。
やはりあれはナビダードでしか見えない
ものだったのだろうか、
と人々は話しあった。
他ならぬあのバスのいたずらだったのだ。
上の方に行って、夜空に光ってみせて、
得意になった。
いかにもあいつのやりそうなことだ―
この物語の中では、
「バスリポート」と言って
消えたバスの小話みたいなのが
ちょこちょこはさまってくる
のですが、
バスが飛行機ごっこをしたり
海の中にいたり、小さくなって
畑の中を走っていたり
はたまた誰かと喋ったり
何だかとても可愛らしくて
魅力的なんです。
その中でも、このバスが星座に
なる話は個人的BESTです
紹介記事はこちら
『異文化としての子ども』
―かつての大人の文化は、
彼らの生を愛したり、その死と真向から対峙
することを、極力、避けようと
試みたように見える。
「神与え給い、神奪い給う」
という形で、幼い生命を
超越者に委ねたのも、
自分たちの胸に癒し難い
傷口が開くのを
防ぐてだてであったろう―
ここから、子どもが
はかなく死んでしまう存在で
なくなった
現代にむけて
子どもの死についての説明
そして、それとともに
移り変わる、子どもの死を
扱った作品についての
考察がすすめられていきます
紹介記事はこちら
さてさて、今回は
ここらへんで。
ではではみなさん
良い土曜日を
風邪にはお気をつけて
寒いのが苦手な管理人、
縮こまって
耐えています…笑
名言集、いきましょう
『浜村渚の計算ノート』
―海と一緒です果てしなく広く、
何が隠れているのかすらもわからない。
けど、私たちは、円周率を求めるんです。
私たちを魅了してやまない、円周率を―
こういう感じの名言(?)が
目白押しのこの作品。
うーむ、そうか、円周率は
人を魅了するのか……
紹介記事はこちら
『マシアス・ギリの失脚』
―雲が曇ってみんなが口惜しい思いをした
五日目の晩の翌日、
六日目の晩に空を仰いだ人々は、
―一昨夜まであった場所にバス座がないことを
知ってがっかりした。
五夜にしてバス座は消えてしまった。
あんなにみんなに好かれていたのに、
あんなに輝かしく美しかったのに。
やはりあれはナビダードでしか見えない
ものだったのだろうか、
と人々は話しあった。
他ならぬあのバスのいたずらだったのだ。
上の方に行って、夜空に光ってみせて、
得意になった。
いかにもあいつのやりそうなことだ―
この物語の中では、
「バスリポート」と言って
消えたバスの小話みたいなのが
ちょこちょこはさまってくる
のですが、
バスが飛行機ごっこをしたり
海の中にいたり、小さくなって
畑の中を走っていたり
はたまた誰かと喋ったり
何だかとても可愛らしくて
魅力的なんです。
その中でも、このバスが星座に
なる話は個人的BESTです
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『異文化としての子ども』
―かつての大人の文化は、
彼らの生を愛したり、その死と真向から対峙
することを、極力、避けようと
試みたように見える。
「神与え給い、神奪い給う」
という形で、幼い生命を
超越者に委ねたのも、
自分たちの胸に癒し難い
傷口が開くのを
防ぐてだてであったろう―
ここから、子どもが
はかなく死んでしまう存在で
なくなった
現代にむけて
子どもの死についての説明
そして、それとともに
移り変わる、子どもの死を
扱った作品についての
考察がすすめられていきます
紹介記事はこちら
さてさて、今回は
ここらへんで。
ではではみなさん
良い土曜日を
風邪にはお気をつけて
タグ:名言
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2014年12月05日
月下の門
本日ご紹介するのは、こちら
川端康成著『月下の門』
川端康成さんの4篇の小説
「油」「伊豆の踊子」「再開」「弓浦市」
に加えて、小品と随筆が
収められた、何とも贅沢な一品。
全部で22篇ですよ!
何と、まぁ…
これは、読まない手は
ないでしょう!
と、思うのですが…
amazonや楽天を
見る限り
レビューも無いようで
寂しい……
読みましょう、皆様!
小説は、川端康成クオリティ、
どれも素敵でございます。
下手に一つ一つに触れることは、
ここでは止めておきましょう。
(またどこかで、それぞれの作品について
触れることはあるかもしれないですが)
勿論この4作品だけでも、
十分美しい時間を過ごせ、
心は浄化されるのですが
さらに興味深いのが、随筆です。
川端康成の写真等見て、
私はこの作品を知るまで勝手に
気難しそうな、
理屈一辺倒そうな人だなあ、
と思っていました苦笑
いや、勿論、たった
22篇の随筆含む作品を
読んだだけで
お人柄をうんぬんと
するのは、決して
正しくはないと思います。
しかしですね。
感動しますよ、
随筆の、なんとも
気取っていない雰囲気!
川端康成程の、
大大大大大作家でありながら、
語ってやろう、という感じなど
全く感じさせない、
親しみを感じさせる内容。
思わずクスリとしてしまうような
ところまであるのですよ。
彼の作品を読んでいる
時とはまた違う一面を
見れたようで、嬉しい。
こんな人が、あの作品を
と思ったり
あぁぁ、やはり
あんな作品を書く方は
違うなぁ……
とため息をついたり
これを読んで、私は
ますます川端康成さんが
好きになってしまいました
しかし、さすがはと言うべきか、
言葉はやはり美しい訳です……
クスリとしてしまうような場面でさえ、
上品さを感じてしまいます
もう、うっとり。
うっとりですよ。
読みながら感じる、
あぁ、私今贅沢しているなぁ、
という満足感。
読書というのは、
本当に、美しい娯楽……
心からそう思える
一品です。
是非是非。
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川端康成著『月下の門』
川端康成さんの4篇の小説
「油」「伊豆の踊子」「再開」「弓浦市」
に加えて、小品と随筆が
収められた、何とも贅沢な一品。
全部で22篇ですよ!
何と、まぁ…
これは、読まない手は
ないでしょう!
と、思うのですが…
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見る限り
レビューも無いようで
寂しい……
読みましょう、皆様!
小説は、川端康成クオリティ、
どれも素敵でございます。
下手に一つ一つに触れることは、
ここでは止めておきましょう。
(またどこかで、それぞれの作品について
触れることはあるかもしれないですが)
勿論この4作品だけでも、
十分美しい時間を過ごせ、
心は浄化されるのですが
さらに興味深いのが、随筆です。
川端康成の写真等見て、
私はこの作品を知るまで勝手に
気難しそうな、
理屈一辺倒そうな人だなあ、
と思っていました苦笑
いや、勿論、たった
22篇の随筆含む作品を
読んだだけで
お人柄をうんぬんと
するのは、決して
正しくはないと思います。
しかしですね。
感動しますよ、
随筆の、なんとも
気取っていない雰囲気!
川端康成程の、
大大大大大作家でありながら、
語ってやろう、という感じなど
全く感じさせない、
親しみを感じさせる内容。
思わずクスリとしてしまうような
ところまであるのですよ。
彼の作品を読んでいる
時とはまた違う一面を
見れたようで、嬉しい。
こんな人が、あの作品を
と思ったり
あぁぁ、やはり
あんな作品を書く方は
違うなぁ……
とため息をついたり
これを読んで、私は
ますます川端康成さんが
好きになってしまいました
しかし、さすがはと言うべきか、
言葉はやはり美しい訳です……
クスリとしてしまうような場面でさえ、
上品さを感じてしまいます
もう、うっとり。
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あぁ、私今贅沢しているなぁ、
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2014年12月04日
浜村渚の計算ノート
急激に冷え込みましたね、
みなさま、風邪などには
お気を付け下さいね
さてさて、寒さに負けず
本日も一冊ご紹介いたします
青柳碧人著『浜村渚の計算ノート』
読んだのが受験勉強の
合間の息抜きに
読んだ記憶があるのですが
根っからの文系人間が
どうしてこのような
タイトルの本を手に
取ったんでしょう。
受験期でぼーっと
していたのか(駄目
浜村渚が可愛かったのか…
御縁でしょうかね、
やはり。
とりあえず、
読みだしてみると
思わず
うわー、分かるー
という……
何がって
確かに、数学が好きな人って
こんな感じだよね、
分かるー、の分かるーです
敵役が天才数学者
高木源一郎
という男で、
彼は「数学が虐げられている!」
(そんなぁ…苦手だけれども
勉強しましたよ、私だって…)
と言ってテロ活動を
開始します
そのテロもなかなか
手の込んだもので
高木が作り、
公立、私立を問わず
全国全ての高校で
20年前から
導入されていた
数学教育ソフトを
見たことのある日本人は
予備催眠を受けており、
高木の命令次第で
殺人の加害者にも
被害者にもなりうる……という
ちょっとちょっと
数学のために
殺人までしないでよ
高木さん、と
言いたくなりますが
しかし、何となく
分かる……
不思議と、数学という教科
って、脅威的に好きな
方がいらっしゃいますよね
どこから湧いてくるんだ
その数学への愛
と、数学がてんで駄目な
私はじとー、と
眺めていたのですが苦笑
そして、高木のテロは
勿論数学を絡めてきます
最初に行われるテロ行為は
連続殺人なのですが
この連続殺人、
無差別に見えて
実は、法則性があるんですね
それを解いてみろ!
と高木。
勿論、警察は
動き出すのですが
如何せん、警察官も
そのほとんどが、
例のソフトを
見たことがあり、
つまり、催眠状態。
それじゃあ、高木に
対抗できない、
ということで
つくられた対策本部に
集められた人間は
そのソフトを見たことが
ない4人……
ですが、教育ソフトを
見たことがないと
いうことは、つまり……
数学が苦手。笑
まぁ、事情はそれぞれ
なのではありますが。
ソフトが出回っていたころ
アメリカに行っていたという
瀬島 直樹はともかく
その他の3人は
基本的に数学音痴。
これではらちがあかないと
いう訳で、主人公
浜村渚が連れてこられます
彼女は、教育ソフトを見る
機会もなく育ったのですが
生まれながらの
数学大好きっ子
とにかく、数学に
なれば喋る、喋る
それも、無邪気に
ここらへんが、何というか
高木や他の敵役のような
気持ち悪さがなくて
いいのですが
対策本部の4人が
お手上げ状態だった
問題の解決に
若干中学二年生の
女の子が挑むんですね
圧倒的な数学能力を
もってして。
渚ちゃん、饒舌になると
わりと読者を置いて行きますが
その時に、周りの
対策本部の人たちも
置いて行かれているのを
見て、ちょっと
ほっとしたりして…
数学の問題を出してくる敵と
それに立ち向かう渚ちゃん
渚ちゃんは、しかし
相手に敬意を持って
挑んでいくんですね
こんな問題つくれるなんて
すごい!恰好いい!
ちょっとちょっと
人の命がかかって
いるんですけどー
と思わなくも
ありませんが、
偏見とはいえ
うーん、確かに、
これが数学だから
何だか違和感が
ないといいますか…
天才数学少女と
凡人のやりとり
天才数学少女と
他の数学大好き人間との
やりとり
100%理解は出来ない
にしても、なかなか
面白いんです、これが
もしかして、もしかして
ずーっと小さい時に
この物語に出会っていたら
私も数学が好きに
なっていたりして…
それはないかな…苦笑
普通のミステリとは
かなりトリックの
つくり方が違い
新鮮です。
トリックというか
半分くらい
数学の問題ですからね笑
敵役も、純粋に
数学が好き、という
だけなので
(だからこそ
狂気じみているのですが
何と言いますか、
渚ちゃんに
問題を解かれてしまった
時には、あっさりと
しているというか
むしろ天才数学少女
の出現に嬉しそう
だったりして
ここらへんも、
数学だなぁ……
と妙に納得しながら
読了感は爽やか
すっきり
シリーズものですので
まずは、1さつめ
読んでみては
如何でしょうか?
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2014年12月03日
不思議の扉 時をかける恋
さてさて、本日ご紹介
するのは、こちら
アンソロジーシリーズ
『不思議の扉 時をかける恋』
さてさて、こちらは
表紙を見てお分かりの通り、
アンソロジーになっています
収録作品は
以下の通り。
作家さんは、表紙に
のっていますけれども
乙一 「Calling You」
恩田陸 「エアハート嬢の到着」
梶尾真治 「美亜ヘ贈る真珠」
ジャック・フィニイ 「机の中のラブレター」
貴子潤一郎 「眠り姫」
太宰治 「浦島さん」
あ、ちなみに、
表紙の順番に
合わせましたが、
中の順番はこの通りでは
ありませんでした。
一番最初に
「美亜への真珠」が
くるんですけれども
この作品個人的に
一番好きでした
まさに、時をかける恋
しかし、この作品だけでなく
他の作品も
しっかり、
時をかける恋。
時を経て、なので
かどうなのか、
むずむず……
ではなく、
とっても切ない物語
ばかりでした
暖かいんですけれども
どの恋も、とても
読んでいて、
浸れてしまうかと
恋愛ばっかり
もう、お腹いっぱいです
御馳走様。
となるような、
そんな組み合わせでは
ありません
恋愛小説でありながら
深く心の奥底に
沈んでくるお話ばかり
(勿論たまには
THE 恋愛小説だって
いいと思うんですよ)
ちょっとファンタジックで
それでいて
真剣で、切ない
いや、本当にですね
一気にすべて
読めてしまいますよ
作者が違うとはいえ
テーマが同じ、
(しかも恋愛)
だというのに
あっという間に
気づけば不思議の扉は
閉じてしまっていて
ほぉと、一息
恋愛小説大好きな方も
ちょっと苦手、な方も
是非是非試して
頂きたい一品。
このアンソロジーのお陰で
好きな作家さんが
また一人二人と
増えるなんてことに
なっても、素敵ですよね
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するのは、こちら
アンソロジーシリーズ
『不思議の扉 時をかける恋』
さてさて、こちらは
表紙を見てお分かりの通り、
アンソロジーになっています
収録作品は
以下の通り。
作家さんは、表紙に
のっていますけれども
乙一 「Calling You」
恩田陸 「エアハート嬢の到着」
梶尾真治 「美亜ヘ贈る真珠」
ジャック・フィニイ 「机の中のラブレター」
貴子潤一郎 「眠り姫」
太宰治 「浦島さん」
あ、ちなみに、
表紙の順番に
合わせましたが、
中の順番はこの通りでは
ありませんでした。
一番最初に
「美亜への真珠」が
くるんですけれども
この作品個人的に
一番好きでした
まさに、時をかける恋
しかし、この作品だけでなく
他の作品も
しっかり、
時をかける恋。
時を経て、なので
かどうなのか、
むずむず……
ではなく、
とっても切ない物語
ばかりでした
暖かいんですけれども
どの恋も、とても
読んでいて、
浸れてしまうかと
恋愛ばっかり
もう、お腹いっぱいです
御馳走様。
となるような、
そんな組み合わせでは
ありません
恋愛小説でありながら
深く心の奥底に
沈んでくるお話ばかり
(勿論たまには
THE 恋愛小説だって
いいと思うんですよ)
ちょっとファンタジックで
それでいて
真剣で、切ない
いや、本当にですね
一気にすべて
読めてしまいますよ
作者が違うとはいえ
テーマが同じ、
(しかも恋愛)
だというのに
あっという間に
気づけば不思議の扉は
閉じてしまっていて
ほぉと、一息
恋愛小説大好きな方も
ちょっと苦手、な方も
是非是非試して
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2014年12月02日
流星ワゴン
さてさて、本日
ご紹介するのはこちら
重松清著『流星ワゴン』
主人公の永田一雄は
死んじゃってもいいかなぁ
もう……
と考える38歳
リストラ
妻の不倫
息子の暴力
家族は崩壊寸前
そんな時に、
不思議なワゴンが
永田の前に
現れる
ワゴン車に乗っていた
橋本義明・健太親子は
永田のことを
知った風で
話をしながら
「大切なところ」
へ永田を連れていく
過去と現在を
行き来するワゴン車
何と、永田は
自分と同じ年齢の時の
父親と対面までする
若い父親も、永田の
「大切なところ」
すなわち、家族の
分岐点へとついて来たり
するんですね
それまで知らなかった
妻や息子が
つまづくきっかけと
なった事
あの時、僕は
こう声をかけていれば…
過去のその場所に
いながら
しかし僕は
過去を変えられる
訳じゃない。
そんな安易に
過去を訪れて
今なら分かるベストの
ことをして
現状を変えるだなんて
そんなことは出来ない
それでも、ワゴン車は
永田の「大切なところ」
廻りを続ける
そんな中で永田は
時に辛く思いながらも
少しずつ
家族に対する見方
(それは自身の父親に
対する見方も含む
のでしょうが)
を変えていく
すれ違いから目を
そらして
死んじゃってもいいや
なんて心持が
変化していく……
永田一雄は別に
悪い父親じゃ、ないんだと
思うんですね
でも、失敗してしまった
優しいけれども
痛い父親
ワゴン車の運転手
橋本義明も
永田の父親もそう。
皆、悪い訳じゃないのに
どこかで何かを
踏み間違えて
しまった、そんな
父親達
欠点が何だか
目だってしまう
しかし、似ているけれども
それぞれまた
異なっている
父親と息子の関係も
また違っている
現在と過去
非現実と現実
これらが混ざり合い
しかし混沌とはせず
非現実的な
ワゴン車の設定と
家族のすれ違い、問題
そういうものの
リアリティの対比が
すごい。
ありえない、設定なのに
とてつもなく
ありえる状況。
うーむ。憎い。笑
まだ読んでいない方は
是非是非
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ご紹介するのはこちら
重松清著『流星ワゴン』
主人公の永田一雄は
死んじゃってもいいかなぁ
もう……
と考える38歳
リストラ
妻の不倫
息子の暴力
家族は崩壊寸前
そんな時に、
不思議なワゴンが
永田の前に
現れる
ワゴン車に乗っていた
橋本義明・健太親子は
永田のことを
知った風で
話をしながら
「大切なところ」
へ永田を連れていく
過去と現在を
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何と、永田は
自分と同じ年齢の時の
父親と対面までする
若い父親も、永田の
「大切なところ」
すなわち、家族の
分岐点へとついて来たり
するんですね
それまで知らなかった
妻や息子が
つまづくきっかけと
なった事
あの時、僕は
こう声をかけていれば…
過去のその場所に
いながら
しかし僕は
過去を変えられる
訳じゃない。
そんな安易に
過去を訪れて
今なら分かるベストの
ことをして
現状を変えるだなんて
そんなことは出来ない
それでも、ワゴン車は
永田の「大切なところ」
廻りを続ける
そんな中で永田は
時に辛く思いながらも
少しずつ
家族に対する見方
(それは自身の父親に
対する見方も含む
のでしょうが)
を変えていく
すれ違いから目を
そらして
死んじゃってもいいや
なんて心持が
変化していく……
永田一雄は別に
悪い父親じゃ、ないんだと
思うんですね
でも、失敗してしまった
優しいけれども
痛い父親
ワゴン車の運転手
橋本義明も
永田の父親もそう。
皆、悪い訳じゃないのに
どこかで何かを
踏み間違えて
しまった、そんな
父親達
欠点が何だか
目だってしまう
しかし、似ているけれども
それぞれまた
異なっている
父親と息子の関係も
また違っている
現在と過去
非現実と現実
これらが混ざり合い
しかし混沌とはせず
非現実的な
ワゴン車の設定と
家族のすれ違い、問題
そういうものの
リアリティの対比が
すごい。
ありえない、設定なのに
とてつもなく
ありえる状況。
うーむ。憎い。笑
まだ読んでいない方は
是非是非
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2014年12月01日
syunkonカフェごはん (e-MOOK)
あらららら。
もう、こんな時間になって
しまいました
すみません……
と、いう訳で、
こんなものをご紹介したいと
思います
山本ゆり著
『syunkonカフェごはん (e-MOOK)』
見ての通り、レシピ本です。
元々はブログで
紹介していたものを
レシピ本として
まとめたものです
すみません、こんな時間に。
かくいう私も
ご飯がまだなので
お腹がぐうぐうと
減ってきました笑
さて、こちらのレシピ本
表紙にも大きく書いてあり
ますが、
本当に、誰でもつくれるんです笑
そのくせ、めっちゃ美味しい!
ご本人がなかなか
ユーモアのある方で
レシピもそうですが
まず最初のご挨拶の
ページから、何だか
すごい…
何せ、ご本人が
「変な趣味のオーダーが経営している
本屋さんの端っこにポンッ……と
置いてあって
変わり者の方がこそっと買って
含み笑いをしながら
読んでもらえるような
そんな料理本を作ってみたいと
思っていました」
おっしゃっているので笑
(ちなみにそれに対して
ご自分で「どんな料理本やねん」
とツッコミを入れて
いらっしゃいます笑)
分かりやすい
(というか、とにかく
簡単。
料理苦手な私でも
ちゃちゃっと
つくれるくらい)
レシピの合間にも
ツッコミを入れたり
ここはまぁテキトーでええよぉ
みたいな感じのことを
書いていたりしてくれて
何だか、非常に精神的に
ストレスフリーな
料理本です
しかも美味しい
(何回目や
普通のレシピだけでなく
タイタニックのビデオ(前篇)
を目安に
(引用:ジャックが唾を飛ばして遊んでる
シーンで水を足し
ローズが踊り狂ってるシーンで
水を足し……)
つくるかなり
変わったレシピ
また、
ブログでの人気記事
までのってあります
これが、また
面白い
初読では、
含み笑いどころか
声が出てしまいました
何といいますか
普段料理なんて
しないわ
出来ないわ
という方に
一度騙されたと
思って読んで頂きたい
料理をすることに
対する抵抗?
そんなものを
全部とっぱらって
気楽に美味しい
料理をつくれます
明日のおかずにでも
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タグ:山本ゆり
2014年11月30日
妻は、くノ一
さてさて、本日の一冊はこちら
風野真知雄著『妻は、くノ一』
藩きっての変わり者
雙星彦馬。
星が好きで好きで
たまらない。
自分でも、もう
一生嫁は来ないかなぁ、と
諦めている
そんな、変わっていて
真っ直ぐな男のもとに
縁談がころがりこむ
相手が美人で清楚で
雙星彦馬は、それはそれは
大切にするんですが…
くノ一って、恰好いいですよね
くノ一という響きだけでも
少しどきっとしてしまうような、
恰好良さがあります
でも、現状は
男でもキツイ労働である訳で
くノ一織江は、
彼女の母を見てどこかで
むなしさを感じつつ
割り切って雙星彦馬
の元へ来たはずなのに、
あまりに純粋に彼女を
愛してくれる
雙星彦馬は
織江の心持を
少しずつ変えていく
そして、そんな織江に
とって辛いのが
秘密の厳守
これだけ自分を
思ってくれる
雙星彦馬にも
自分の正体なんぞ
明かせない。
そして、突然、そこを
去れ、と命令がはいる
有無は言えない。
わずか一か月の
幸せだった生活。
雙星彦馬は織江を
忘れられない
そして、織江も…
全10巻にわたる物語の
幕開けです。
一巻目は、幕開けです笑
どこか、男女のキャラクター
役割が逆転しているような。
織江が、とにかく
恰好いいですね。
さりげなく、こっそり
雙星彦馬のことを
守っていたり
試していたりして笑
でも、案外雙星彦馬は
頭がきれるようで
織江のような勇敢さは
無いのですが
やはり、愛すべき
キャラクター
ほのぼのとしながらも
物語は意外なはやさで
ぐいぐい進む。
どうなるの!?
どうなるの!?
と2巻目に手が伸びて
しまいうこと間違いなし
是非是非、読んで見て
下さいね
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各書名場面集(絵本pert3)
『綱渡りの男』
―フィリップは、黒いシャツとタイツを身につけました
そして8メートル半あるバランス用の棒を
しっかりと持ちます。
これまでのぼくの人生は
この日のためにあったんだ、
これをするために―
もう、この絵だけで足がすくみ
そうな、そのくせ、何て爽快感のある、
自由を感じさせさえする
そんな場面
『めっきらもっきらどおんどん』
「さあ、いらっしゃい。
おたからこうかんだ。
どれでも すきなのと とりかえてしんぜる」
「ビールの おうかんでも いいかい?」
「なに、ビールの、おうさまの かんむりか。
そんな おたからが てに
はいるとは ありがたき しあわせ」
おたからまんちんは
おおにこにこでー
ビールのおうかんと、交換した
海が見える水晶玉
とっても憧れましたねぇ…
『アンジュール』
『アンジュール』で一番
うっときたのが、この見開き
車から投げ出されて、
走って、走って、走る
犬の絵が続いて、ふっと
人間側に視点がうつると
犬が点でしかない…
切なさが胸をつきましたね…
画像がいっぱい笑
ちょっと見にくかったでしょうか汗
ブログの書き方も
少しずつ向上させて
いかなければなぁ、と
思っているのですが…(・_・;)
2014年11月29日
各書名言集(小説pert12)
さてさて、なかなかに
素敵な言葉の多い本が
溜まってきたので、そろそろ…
『きもの』
―おばあさんはしきりに、
からだで覚えなさい、といった。
踵にさわる感じで、
着丈のちょうどよさがわかる。
ふくらはぎへ纏いつく感じをおぼえれば、
裾のしまり具合がわかる。
腰の何処へ紐をわたせば、
きりりと軽快に感じるか。
どんな強さにしめればいいか。
みんなからだで覚えてしまえ、という―
もう、これだけで、おばあさんに
おそれいってしまいます……
本当に着物なんて着る機会が少なく
自分で着る事さえ出来ない
のですが…
しかし、何とまぁ、、、
このお話を読むと
着物の魅力と
それを着こなしていた
女性の美しさ…
紹介記事はこちら
『空中ブランコ』
―「最近、ちょっと眠れないことが多いので、
薬を処方していただきたいのですが」
「サーカスを観るなんて何年振りだろう。懐かしいなあ」
伊良部が目を細める。
「そんなに強くないやつでいいんです。
普段はまるで薬を飲まないので」
「空中ブランコってサーカスの華だよね」
「それから女房に言われたんですが、
胃腸薬も一緒に処方してもらえますか。
胃腸が荒れると困るし」
「それで山下さんは、
子どもの頃から訓練を受けてたわけ?」
「先生聞いてます?」
「うん。不眠でしょ」―
思わず、何者だ、この人…
と驚愕してしまいます
この伊良部という男、
精神科なのですが
とにかく患者の話を聞かない笑
彼は、ただの藪医者か
それともスゴ腕なのか
よく分かりませんが
元気に今日も診察しています
紹介記事はこちら
『九つの物語』
―ああ小説とは、と思った。
どこかの誰かが書いただけの話。
まったくの作り物。
それがなぜか、絶妙のタイミングで、
わたしたちの心に飛び込んでくる。
とても不思議なことだ。
そして、とても大切なことだ―
まさしく、九つの物語は、
主人公ゆきなの置かれている
その時その時の状況に
合わせたみたいに
彼女の前に現れる。
こういうことって、
読書好きな人ならば
一度くらい、経験したことが
あるのではないでしょうか?
紹介記事はこちら
今回は、少し長い引用が多かったですが…
なかなか、素敵ではありませんでしたか?
絵本の方も、ようやくある程度
まとまってきたので、
そろそろ名場面集へいきたいと
思います…
どの場面を選ぼうかな……
素敵な言葉の多い本が
溜まってきたので、そろそろ…
『きもの』
―おばあさんはしきりに、
からだで覚えなさい、といった。
踵にさわる感じで、
着丈のちょうどよさがわかる。
ふくらはぎへ纏いつく感じをおぼえれば、
裾のしまり具合がわかる。
腰の何処へ紐をわたせば、
きりりと軽快に感じるか。
どんな強さにしめればいいか。
みんなからだで覚えてしまえ、という―
もう、これだけで、おばあさんに
おそれいってしまいます……
本当に着物なんて着る機会が少なく
自分で着る事さえ出来ない
のですが…
しかし、何とまぁ、、、
このお話を読むと
着物の魅力と
それを着こなしていた
女性の美しさ…
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『空中ブランコ』
―「最近、ちょっと眠れないことが多いので、
薬を処方していただきたいのですが」
「サーカスを観るなんて何年振りだろう。懐かしいなあ」
伊良部が目を細める。
「そんなに強くないやつでいいんです。
普段はまるで薬を飲まないので」
「空中ブランコってサーカスの華だよね」
「それから女房に言われたんですが、
胃腸薬も一緒に処方してもらえますか。
胃腸が荒れると困るし」
「それで山下さんは、
子どもの頃から訓練を受けてたわけ?」
「先生聞いてます?」
「うん。不眠でしょ」―
思わず、何者だ、この人…
と驚愕してしまいます
この伊良部という男、
精神科なのですが
とにかく患者の話を聞かない笑
彼は、ただの藪医者か
それともスゴ腕なのか
よく分かりませんが
元気に今日も診察しています
紹介記事はこちら
『九つの物語』
―ああ小説とは、と思った。
どこかの誰かが書いただけの話。
まったくの作り物。
それがなぜか、絶妙のタイミングで、
わたしたちの心に飛び込んでくる。
とても不思議なことだ。
そして、とても大切なことだ―
まさしく、九つの物語は、
主人公ゆきなの置かれている
その時その時の状況に
合わせたみたいに
彼女の前に現れる。
こういうことって、
読書好きな人ならば
一度くらい、経験したことが
あるのではないでしょうか?
紹介記事はこちら
今回は、少し長い引用が多かったですが…
なかなか、素敵ではありませんでしたか?
絵本の方も、ようやくある程度
まとまってきたので、
そろそろ名場面集へいきたいと
思います…
どの場面を選ぼうかな……
タグ:名言
2014年11月28日
アンジュール
さあて、本日の一冊いきましょう
本日は絵本です
ガブリエルバンサン著
『アンジュール』
さてさて、鋭い方は
お気づきかもしれませんが
私、絵本で「著」という言葉を
使うの、多分はじめてですね
普段は「作」と「絵」を
使いますから……
この絵本。
文字が無いんです。
言葉は一言も。
吹き出しだとか
しゃっ、とぼとぼ
わおーん、なんて
ちょっとした
擬態語擬音語も無い
それじゃあ、よっぽど
絵が描きこまれているのか
とお思いになる
かもしれませんが
そういう訳でもない。
むしろ、絵は、とてもラフ
ざざざざざっと
描いた感じです
絵に関してはとんと
寡黙なので
よく分からないのですが
デッサンというんですね
思いがほとばしって
そのまんま腕を動かした
感じがします
だからか、音が無いのに
すごい、迫力。
最初は、犬が車から
放り出されているところ
から始まるんですね
それから、犬が慌てて
車をおいかける
おいかける
おいかける…
でも、追いつかない…
突然野良犬になって
しまった
それでも、犬は
飼い主を探す
車を見つけて
近寄ってみる
違った。
人影を遠くに見て
思わず駆け寄る
違った。
哀しくて、
やりきれなくって
思わず吠える、
その遠吠えが
聞こえてくるような
気がする…
結局犬はどこへ
行きつくのか……
何といいますか
絵本というよりも
何か、絵としての作品を
見ているような、
そんな気分にもなりました
物語のある
デッサン集のような
何というか、贅沢だなぁ
と思いました。
多分、語彙が少ないから
そんな言葉しか
出てこなかったんですが
贅沢だなぁ
何しろ、言葉が無いので
集団相手の
読み聞かせに
使うには少し
勇気がありますが
一ページずつ、
さあ、犬は何を考えて
いるんでしょう?
と皆で考えながら
読むのも、また一興かも
しれないと思ったり
子どもと、ゆっくり
一ページずつ
めくりながら
静かに考えながら
読んでいっても
非常に有意義なのでは
ないかな、と
思える、一冊。
ページ数もそれほど
ある訳ではありませんし
試しに、一度
読んでみては
如何でしょうか?
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本日は絵本です
ガブリエルバンサン著
『アンジュール』
さてさて、鋭い方は
お気づきかもしれませんが
私、絵本で「著」という言葉を
使うの、多分はじめてですね
普段は「作」と「絵」を
使いますから……
この絵本。
文字が無いんです。
言葉は一言も。
吹き出しだとか
しゃっ、とぼとぼ
わおーん、なんて
ちょっとした
擬態語擬音語も無い
それじゃあ、よっぽど
絵が描きこまれているのか
とお思いになる
かもしれませんが
そういう訳でもない。
むしろ、絵は、とてもラフ
ざざざざざっと
描いた感じです
絵に関してはとんと
寡黙なので
よく分からないのですが
デッサンというんですね
思いがほとばしって
そのまんま腕を動かした
感じがします
だからか、音が無いのに
すごい、迫力。
最初は、犬が車から
放り出されているところ
から始まるんですね
それから、犬が慌てて
車をおいかける
おいかける
おいかける…
でも、追いつかない…
突然野良犬になって
しまった
それでも、犬は
飼い主を探す
車を見つけて
近寄ってみる
違った。
人影を遠くに見て
思わず駆け寄る
違った。
哀しくて、
やりきれなくって
思わず吠える、
その遠吠えが
聞こえてくるような
気がする…
結局犬はどこへ
行きつくのか……
何といいますか
絵本というよりも
何か、絵としての作品を
見ているような、
そんな気分にもなりました
物語のある
デッサン集のような
何というか、贅沢だなぁ
と思いました。
多分、語彙が少ないから
そんな言葉しか
出てこなかったんですが
贅沢だなぁ
何しろ、言葉が無いので
集団相手の
読み聞かせに
使うには少し
勇気がありますが
一ページずつ、
さあ、犬は何を考えて
いるんでしょう?
と皆で考えながら
読むのも、また一興かも
しれないと思ったり
子どもと、ゆっくり
一ページずつ
めくりながら
静かに考えながら
読んでいっても
非常に有意義なのでは
ないかな、と
思える、一冊。
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