2017年04月09日
鑑賞 マシュー ボーン「赤い靴」00
写真は今公演劇場パンフレットです
鑑賞 マシュー ボーン 「赤い靴」00
マシュー ボーンMatthew Bourne (1960-) の「赤い靴」を
ブリストル ヒッポドローム劇場で観て参りました
アンデルセンHans Christian Andersen (1805 – 1875) の童話「赤い靴」
を基に 映画「赤い靴」 が1948年に創られ
そこから今回の作品は生まれ出ました
2幕の作品です 1幕は映画の再現となっておりました
Lez Brotherstonのセットは 吊り下げた大幕を半回転させることで
幕の内側/舞台袖 幕の外/観客席 を舞台上に創り出しております
2幕目は 映画より3か月 6か月後を追いながら
作品に込められたテーマを語ります
劇団の興行師ボリス・レルモントフ は
実在したロシアの大興行師 セルゲイ・ディアギレフ
「天才芸術家を発掘する天才」の異名を持ちます
Sergei Diaghilev( 1872- 1929)がモデル と言われております
そう致しますと
このバレエ物語がより一層面白く見えて参ります
天才作曲家/少女の恋人ジュリアン・クラスター は
イーゴリ・ボリソヴィチ・マルケヴィチ
Igor Borisovitch Markevitch ( 1912 – 1983)
ディアギレフの恐るべき子供たち の一人
セルゲイ・セルゲーエヴィチ・プロコフィエフ
(Sergei Sergeevich Prokofiev(1891 - 1953)もその一人です
アンデルセンは少女として描いておりますが
ヴィクトリア(ヴィッキー)・ペイジを
ディアギレフ より最も寵愛を受けた ダンサー 振付師の
ヴァーツラフ・フォミッチ・ニジンスキー
( Vaslav Fomich Nijinsky 1890- 1950)がより重なります
パンフレットを見ますと マシューボーンはインタビューにこう応え
アンデルセンの物語で この赤い靴は
一度履いてしまうと 踊り続ける以外にない
少女は足首を赤い靴ごと切り落とすが
彼女の足首から下を付けたまま 赤い靴は踊り続け
少女を懺悔へ 死へと誘う
人間を虜にする虚栄心という罪と其れへの死をもっての贖い
キリスト教教義を書いている
ところで この赤い靴の意味するものを
人間を 芸術家を 創造へと導く偉大なる力 と読み解きました
次回へ続きます
と たのしい演劇の日々
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