2017年04月10日
鑑賞 マシュー ボーン 「赤い靴」01
写真はパンフレットより 稽古風景
鑑賞 マシュー ボーン 「赤い靴」01
マシュー ボーンMatthew Bourne (1960-) の「赤い靴」
彼の物語を そのパンフレットより観て参りましょう
僕は映画「赤い靴」を思春期に鑑賞し
魔法と美に溢れた作品創造の為 人生をかけ情熱を注ぎ込む
そんな人々の描写にとても心打たれた
芸術とは戦うに値する 例え命を失っても?
とてもメロドラマ仕立てであったが
信じるに足るだろうか と疑問を覚えたことを思い起こす
芸術創造 それは魅力とロマンに満ちた宇宙/世界
人生よりももっと大きな人格が宿っている
そして 実は私の求めて止まぬものであった
我々の「赤い靴」人生において芸術しかない をテーマとする
マイケル・パウエル Michael Latham Powell (1905 – 1990) は云っている
「赤い靴」とは 『芸術に一生を捧げる』 偉大な力であると
芸術は人生を変え得る その大いなる歓喜の為に犠牲を厭わない
と私は信じる
確かに「赤い靴」は若い芸術家のラブロマンスだ
バレリーナヴィクトリア・ペイジ と 音楽家ジュリアン・クラスター
互いへの愛と 芸術家としての成功への誘惑 との闘いの物語
しかし 興行師ボリス・レルモントフに象徴される
偉大な芸術家は人間的愛に溺れはしない
彼は 芸術は宗教だと観ている それは彼の強さであり不運なのだ
二人の愛も 夫々の芸術への愛と成功なくしては成り立たなかった
二人が互いを愛でる間に 芸術家としての成功が息を潜めるや
彼らの愛も覚束なくなる
大切な何かを見失い掛けている事に戸惑うではないか
今も昔も変わらず タレント発掘番組は盛んだ
スターを求め スターを夢見る人々は 古今東西を問わない
しかし キャサリン・ヘプバーン Katharine Hepburn (1907 – 2003) が
スターの資質とはと聞かれ
『だって私は持って生まれたのだもの』 と応えたのを思い出す
なんと不確かな しかし 我々はそれに取りつかれている
「赤い靴」は それを垣間見せる
創造に人生を掛ける 芸術家の生き様を明かします
と たのしい演劇の日々
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