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2017年02月07日

観劇「ヘッダ ガブラー/Hedda Gabler(1890)」イプセン/Henrik Ibsen(1828-1906) National theatre 01

観劇「ヘッダ ガブラー/Hedda Gabler(1890)」イプセン/Henrik Ibsen(1828-1906) National theatre 02

イプセン描くヘッダを 今回は芝居のプログラムより観てみましょう
 
意訳の部分は青文字を使っております 

ヘッダ ガブラー と父親の姓を名乗りますのは ヘッダの人生はこの父親の存在に依るからです   



伝記作家Michael Meyer は イプセンにこの戯曲を書かせる切っ掛けとなった

 二人の若い女性の存在について紹介しております 


1888年夏休暇の折に 16歳のEmilie Bardach と出会い 

イプセンは「私の太陽だ」と彼女を詠ういます 更に 

休暇が明けミュンヘンに戻った後 27歳のHelene Raff と親交を深めた模様です

ヘレンは 

「イプセンの若い娘への恋心は 不貞といった社会的倫理に照らして判断されてはいけません 

それは 彼の創造力の活性剤として必要なのです

イプセンは 『私が若人を探し求めるのは 詩の創出に必要だからです』と云います」
 

と芸術家イプセンにとってヴィーナスとしての自身を説明します 



 イプセンの作劇予備ノートより

1.女性は皆が皆母に成る為に創られたのではない

2.女性は官能に傾くが同時にスキャンダルを恐れている

3.女性は人生には目的があるのだと気づいている しかしそれを見いだせない


一生に一度 一人の人と愛し合うとは妄想である

人生における最大の悲劇は 多くの人間は目的を見いだせず しかしそれとも知らず幸福に欠伸をする

女性は社会問題に何の影響も及ぼさない なので霊的に個人へ影響することを希求する

男性と女性は同じ人類の歴史に属していない

ヘッダは彼女の出自による典型的な女性である 

Tesmanと結婚しながら Lovborgとの関係に幻想を抱く

Mrs Elvted 彼女は倫理的にLovborgを成長へと働きかける 

一方 ヘッダにとり彼は 卑劣にもじらして弄ぶ対象だ

ヘッダには物事に対して健康で建設的に働きかける意志が欠けている

彼女は本心を告白する

『わたしは縛られ 理解されず ただ皆の嘲笑の対象なのだ』と

それがヘッダの人生であり 彼女を苦しめる

Lovborgの原稿を焼失させたのは 未来の道徳的教義のためなのだ


父親からの愛を失い 父が将官を退職し 彼女は自身を少しずつ脇役に置く

そしてその父は 彼女へ遺産を残さずにこの世を去る

ヘッダとはその父の為の慰み者であったのだ

父が去った時 彼女はすでに2才で年頃は過ぎていた

ヘッダの心の闇は 他人に影響を与えたい しかしそれが叶うや 彼女はその人間を見下す

ブラックは彼女のこの性癖をヒステリーだと理解しする

人生は悲劇でなく 馬鹿げているのだ それに我慢ならない


戯曲は 私たちに越えられない人生について書かく

何かを追求して努力することは慣習に反する 意識に反する ヘッダの意識も同様

Lovborgはボヘミアンに傾倒していく ヘッダもそれに魅かれているが踏み込めない

彼の絶望感は 彼は世界を支配下に置きたい のに自らをコントロールできない ことによる

ヘッダにとって人生は茶番で 最後まで見るに値しない



と たのしい演劇の日々
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