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2017年02月11日

観劇「ヘッダ ガブラー/Hedda Gabler(1890)」イプセン/Henrik Ibsen(1828-1906) National theatre 02

観劇「ヘッダ ガブラー/Hedda Gabler(1890)」イプセン/Henrik Ibsen(1828-1906) National theatre 02


Heddaは 俳優なら一度は挑戦したい 難しい役柄です あえて女優と書きません 

ここ数年英国ではActor を使います 性別を取り換えた興行も観客を惹きつけております

 Actress は何れ死語になるでしょう 


さて 今回は Ruth Wilson(1982-)祖父はM16 父親は銀行員 と英文化人に好感を持たれる出自で

 知的女性の役柄を多く演じ 俳優賞も受賞しております

劇評を読んでみますと 評判は宜しいようです 

ところで アクターズセンターで 数々の英人俳優たちと同席する機会を得ておりますと

Ruthの演技は 英人俳優にみられる 所謂 神経症を患う女 の所作なのです

ヘッダのもがき 鼓動 吐息が伝わりません ヘッダ/ヒステリーの女 を演じているだけで

 ヘッダの魂を舞台上に蘇らせることは出来ていません

なので先も読めてしまい 一幕で芝居から魅力は失せました 


 ある劇評では ミスキャストの指摘がありました 同感です

ヘッダに絡まる男性の存在感が薄いのです 

俳優たちが縺れ編み上げる力関係が 物語を展開し観客に魅せるのです

 役一人一人が信じられる存在を描けなければ 劇的躍動は発生しません

更に それは最終幕 ヘッダを自殺へと追い込む ブラックの彼女への甚振りのシーンに

如実に現れました 俳優は その残酷なシーンを物語るだけのイマジネーションに欠けるものですから

それを演じてみせなくてはいけないのです 

この手の演技演出をイマジネーションへの冒涜だとよびます  

ある劇評でも指摘されておりました 

舞台上での暴力的シーンは 観客をしっかり考慮してほしいと 

ことに男性による女性への暴力は 大きな社会問題であります 

それを其の儘演じ 観客はそれを目撃しなくてはいけない 多くの観客は 

事に女性はこのシーンに激しい不快感を覚えました


舞台とは 現実と夢/別次元の狭間にあります 

夢/別次元を俳優は体現し それによって観客も夢/異次元を現実の如くに体験する

 それが演劇なのです


唯一 友人Mrs Elvstedを演じたSinead Matthewsは 俳優独自の存在感が面白く

 次は何が起こるやら それをどの様に観客にみせるだろうと目が離せませんでした

 今後の活躍を期待します



と たのしい演劇の日々
 
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