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2017年02月04日

観劇「ヘッダ ガブラー/Hedda Gabler(1890)」イプセン/Henrik Ibsen(1828-1906) National theatre 00

Hedda Gabler 00.JPG


写真はパンフレットより





観劇「ヘッダ ガブラー/Hedda Gabler(1890)」イプセン/Henrik Ibsen(1828-1906) National theatre 00



イプセンのヘッダガブラーを観て参りました


台本はPatrick Marber (1964-) ラジオTVに書いた数々のコメディにより

ニュー シェークスピアとも評され 映画舞台作品はアカデミー賞等も受賞しております

彼の「ヘッダ ガブラー/Hedda Gabler」 新訳です


演出はイヴォ・ヴァン・ホーヴェ Ivo Van Hove (1958 -) オランダの演出家 芸術監督

 現近代劇を独自な翻訳で演出 数々の賞を受賞しております


ヘッダをRuth Wilson が演じました



主人公のヘッダの人間性について 英版WiKiに 興味深い抜粋があります

 先ずこちらの意訳を試みたいと思います

Joseph Wood Krutch (1893 – 1970) 米作家 批評家 自然主義者 還元主義科学批判
「現代劇に描かれるモダニズム/Modernism in Modern Drama」カーネル大学出版

イプセンはフロイトSigmund Freud(1856 – 1939) の精神分析出版10年も前に 

人間の行動を左右する無意識の存在に気づいており ヘッダを描いた

ヘッダこそ 最初に文学上に描かれた 神経症の女主人公だ

ヘッダは かつて描かれてきた無計画で不可解な女性のように 理論的でも狂気でもない女性なのだ

 彼女の目的と動機は 彼女に属する神秘的な個人的論理による

彼女は欲しいものは手に入れる しかしその欲するものは 普通の人々には 

少なくとも公然とは受け入られないが 望ましいと認められる何ものでもない 

その様な人格を理解する為に重要な点は 彼女らは秘密を蔵しているということ

 それは時に彼女らの無意識として在り そしてその秘密裏の価値観は 

目的と方法論の世界に住まい しかもそれは理性より優先される

イプセンは精神病理の発生学に興味があった

 だがイプセンの時代 その分野はまだ現代のレベルに至っていなかった

「幽霊/Ghosts 1881」にも描かれている 19世紀文学上に現れた問題のある女性とは

 抑圧されており しかし 市井の人なのである 彼女等は虐待を受け 

愛情の無い男性と愛人関係にあるも 意志を持った女性なのであり

 神経性の発達障害を患う と描かれる



想像された人物:文学上の人物とその葛藤を心理学より観る/
Imagined Human Beings: A Psychological Approach to Character and Conflict in Literature,

バーナード パリス/Bernard Paris ニューヨーク大学出版  

イプセンの描く問題のある女性たちは その心理学的理解を曖昧の儘にした

彼女たちの行動は 自由への渇望 から生まれたのだ 彼女たちは 力への欲求の代償として

 男の運命を操りたい欲望に駆られ 行動する




と たのしい演劇の日々
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