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2016年06月23日

演技 Chris New の There's no such things as character/ キャラクター そんなものはありません Actors Centre London 02

演技 Chris New の There's no such things as character/
キャラクター そんなものはありません Actors Centre London 02

『台詞を喋る』

William Shakespeare(1564-1616) の台詞に挑戦致しました

英語で Cold-reading と云いますが 初見で台詞を喋ります 

ヘンリー6世 第3部 一幕4場 王妃マーガレットがヨーク公を甚振る シーンです


台詞の書かれた紙きれを突然渡され さあ 喋ろ と言われましても 

古典英語は 英語ネイティブ プロ俳優人にしても そう易々とは参りません


Chrisは 前回でもそうでした 本人 参加俳優共 馴染みのない台本を用意し 

皆で 台詞解釈を進てゆきます

真意はわかりませんが RSC(ロイヤルシェークスピアカンパニー)で仕事をした折のことだそうで 

シェークスピアの台詞には沢山の理解不能な箇所があるらしく その際は容赦なく演出の責任でカットする

のだそうです なので 

Chris も謎解きしながら どの俳優にも意味の解せない台詞は 次から次へとカット致しました

シーンの様子とテーマが見えた時点で 次は

 弱強五歩格(Iambic pentameter)書かれた 一行毎 に 主題を付けます

そして 弱強五歩格(Iambic pentameter)のリズムにのって各行の台詞を言ってゆきます

Chris は RADA(英王立演劇学校) で この韻律の訓練をウンザリする程積んだそうです

がしかし この韻律訓練は いざ台詞を喋り始めるや 

韻律を身に付けた俳優の放つ台詞に表れる確固とした基盤に気づき なので 

韻律を用い書かれた台本の場合 韻律訓練は欠かせない要素だと云います

さらに シェークスピアの台詞は 一行一息 超早口で 思い入れなど加えず

 只ひたすら台詞を観客に投げ与える と云います


韻律を踏んでの読みが終わると

 韻律に捕らわれることなく 俳優は喋りたいように台詞を喋ってみます

参加俳優 一人ずつ順に試み それをChris は丁寧に聴きとり アドバイスを与え

 俳優が 彼のアドバイスを理解し 出来るまで何度も 繰り返します

Chris は 正しいシェークスピアの台詞回し を求めておらず 

俳優夫々のシェークスピアを期待しており なので アドバイスは俳優夫々違ったものがなされます


そして 受けたアドバイスですが

 ターザンが弦を伝い 樹から樹へ 森を飛び渡るように    

手が次の弦を掴む瞬間に 各行最後の単語を言う つまり 

その単語にポイントを置き そして絞る様に云う との事でした 



ところで シェークスピア劇で描かれます 階級差の表現 これも欠かせない劇要素です

 事に高い階級の役を演じる際の お決まり上流貴族演技 

これは シェークスピアグローブ座芸術監督でしたMark Rylance の 

”君主を君主ならしめているのは 彼を敬い祀る側近と民である” 以降 

側近 民が如何に 演じるかに掛かっておりまして 

上流貴族階級演技は 昨今の英国では時代遅れ となっております     
 



と たのしい演劇の日々



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