2022年10月07日
Alchemy of Actor 量子もつれ 09
Alchemy of Actor 量子もつれ 09
04/10/22 スウェーデン王立科学アカデミー ノーベル物理学賞の受賞者 量子情報科学の分野で功績
Alain Aspect(フランス国立科学研究センター)、
John F. Clauser(米J.F. Clauser&Association)、
Anton Zeilinger(オーストリア・ウィーン大学)の3人を選出
「ベル(Bell)の不等式の破れの確認に基づく、光子の量子もつれについての実験と、量子情報科学の開拓」により 最近の量子コンピューターや量子情報通信の興隆の基礎を成した
1927,「コペンハーゲン解釈」では、
量子の測定値(電子の位置など)が確率的に変動することはある種の“原理”だという理解が広がる
ただし、その確率自体はシュレディンガー方程式などを解いて波動関数を求めることで計算でき、
半導体のように制御も可能。
1935、アインシュタイン、ポドルスキー、ローゼン3者は、
もしコペンハーゲン解釈が正しいなら、量子には非局所相関があることになると指摘。
これは物理的に離れた複数の量子間で瞬間的な相関があることを意味す。
それまでの古典的物理学では「ありえない」ことで「EPRパラドックス」と呼ばれた。
アインシュタインらは、このコペンハーゲン解釈は不完全で暫定的な解釈にすぎず、
今後の研究で確率的振る舞いの理由が判明するものと考えた。
1960年代半ばにかけ、古典的物理学で量子の確率的振る舞いを説明しようとする「隠れた変数理論」提唱。
英物理学者ジョン・スチュアート・ベル「ベルの不等式」発表。
実験結果がこの不等式を満たせば、隠れた変数理論が正しい、
満たさなければ、コペンハーゲン解釈が正しい、という判定機に。
しかも後者であれば、量子の確率的振る舞いはある意味“宇宙の原理”であって、
それを他の理論で説明することはできないということにもなり
判定は「非局所相関あり」 ただし、実験自体が難しかった。
1969、 Clauser はこのベルの不等式を実験で検証できる形に拡張「CHSH不等式」を開発し発表。
1982、 Aspectは、このCHSH不等式を実験的に検証し、論文発表。
結果 ベルの不等式が破れる、つまり、
「確率的振る舞いは原理的なもの」「非局所相関はある」という結果「アスペの実験」。
これにより、2つの量子間の相関を「量子もつれ Quantum Entanglement」と
特に、非局所相関は「EPR相関」とも呼ぶ。
1997、 Zeilingerは、遠く離れても量子もつれ状態にある2つの量子間で、量子情報を伝送できる
「量子テレポーテーション」を実験的に証明。
量子テレポーテーション;
量子もつれ状態にある複数の量子間で量子状態を瞬時に伝送する技術。ただし、
この技術では光速を超える情報通信は不可能。
量子情報自体は瞬間的に送ることができるが 、
それを古典的に読み解く“鍵”を古典的通信路を介して送る必要がある。このため、
原理的に盗聴ができない量子暗号通信の長距離化などへの応用検討中。
量子テレポーテーションの実験に関連した論文は1994年以降、別の研究グループも発表。
一方、1997, Zeilingerらは、3つ以上の量子間での量子もつれの研究 や
1998, 2つの量子もつれの連結、
2012, 143km離れた量子間での量子テレポーテーション(光で自由空間を伝送)の実験 など
基礎から応用まで幅広い分野で多数の功績をあげている。
2020、米California Institute of Technology(カリフォルニア工科大学、カルテク)の研究チーム
長さ44kmの光ファイバーを介した量子テレポーテーションの実験に成功 論文発表、
「量子インターネット」の実現性が高まった。
「量子もつれ」;「
日常の常識が通じないほど小さな粒子たちが、お互いに複雑に関連している状態」
John F. Clauser 、私たちの日常の常識の限界について 曰く
「大方の人々は、宇宙 は空間と時間全体に分散した物体から作られていると思い込んでいるが、
実はそうではない」と述べ
ジョンズ・ホプキンス大学の物理学者、Amitage 曰く
「宇宙の一部は、互いに遠く離れた場所にあるものであっても、つながっている。
これは人間的な直感に相容れない事実ではあるが」と。
と たのしい演劇の日々
04/10/22 スウェーデン王立科学アカデミー ノーベル物理学賞の受賞者 量子情報科学の分野で功績
Alain Aspect(フランス国立科学研究センター)、
John F. Clauser(米J.F. Clauser&Association)、
Anton Zeilinger(オーストリア・ウィーン大学)の3人を選出
「ベル(Bell)の不等式の破れの確認に基づく、光子の量子もつれについての実験と、量子情報科学の開拓」により 最近の量子コンピューターや量子情報通信の興隆の基礎を成した
1927,「コペンハーゲン解釈」では、
量子の測定値(電子の位置など)が確率的に変動することはある種の“原理”だという理解が広がる
ただし、その確率自体はシュレディンガー方程式などを解いて波動関数を求めることで計算でき、
半導体のように制御も可能。
1935、アインシュタイン、ポドルスキー、ローゼン3者は、
もしコペンハーゲン解釈が正しいなら、量子には非局所相関があることになると指摘。
これは物理的に離れた複数の量子間で瞬間的な相関があることを意味す。
それまでの古典的物理学では「ありえない」ことで「EPRパラドックス」と呼ばれた。
アインシュタインらは、このコペンハーゲン解釈は不完全で暫定的な解釈にすぎず、
今後の研究で確率的振る舞いの理由が判明するものと考えた。
1960年代半ばにかけ、古典的物理学で量子の確率的振る舞いを説明しようとする「隠れた変数理論」提唱。
英物理学者ジョン・スチュアート・ベル「ベルの不等式」発表。
実験結果がこの不等式を満たせば、隠れた変数理論が正しい、
満たさなければ、コペンハーゲン解釈が正しい、という判定機に。
しかも後者であれば、量子の確率的振る舞いはある意味“宇宙の原理”であって、
それを他の理論で説明することはできないということにもなり
判定は「非局所相関あり」 ただし、実験自体が難しかった。
1969、 Clauser はこのベルの不等式を実験で検証できる形に拡張「CHSH不等式」を開発し発表。
1982、 Aspectは、このCHSH不等式を実験的に検証し、論文発表。
結果 ベルの不等式が破れる、つまり、
「確率的振る舞いは原理的なもの」「非局所相関はある」という結果「アスペの実験」。
これにより、2つの量子間の相関を「量子もつれ Quantum Entanglement」と
特に、非局所相関は「EPR相関」とも呼ぶ。
1997、 Zeilingerは、遠く離れても量子もつれ状態にある2つの量子間で、量子情報を伝送できる
「量子テレポーテーション」を実験的に証明。
量子テレポーテーション;
量子もつれ状態にある複数の量子間で量子状態を瞬時に伝送する技術。ただし、
この技術では光速を超える情報通信は不可能。
量子情報自体は瞬間的に送ることができるが 、
それを古典的に読み解く“鍵”を古典的通信路を介して送る必要がある。このため、
原理的に盗聴ができない量子暗号通信の長距離化などへの応用検討中。
量子テレポーテーションの実験に関連した論文は1994年以降、別の研究グループも発表。
一方、1997, Zeilingerらは、3つ以上の量子間での量子もつれの研究 や
1998, 2つの量子もつれの連結、
2012, 143km離れた量子間での量子テレポーテーション(光で自由空間を伝送)の実験 など
基礎から応用まで幅広い分野で多数の功績をあげている。
2020、米California Institute of Technology(カリフォルニア工科大学、カルテク)の研究チーム
長さ44kmの光ファイバーを介した量子テレポーテーションの実験に成功 論文発表、
「量子インターネット」の実現性が高まった。
「量子もつれ」;「
日常の常識が通じないほど小さな粒子たちが、お互いに複雑に関連している状態」
John F. Clauser 、私たちの日常の常識の限界について 曰く
「大方の人々は、宇宙 は空間と時間全体に分散した物体から作られていると思い込んでいるが、
実はそうではない」と述べ
ジョンズ・ホプキンス大学の物理学者、Amitage 曰く
「宇宙の一部は、互いに遠く離れた場所にあるものであっても、つながっている。
これは人間的な直感に相容れない事実ではあるが」と。
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