2021年10月01日
ホーマック(DCM)の自転車ってどうなの? 2021年のHPから評価&レビューその2(クロスバイク編)
2021年のホーマックのクロスバイクはどうなの?
前回、ホーマックで売られているママチャリやシティサイクルをDCMオンラインのページから評価してみたが、今回は予告通りクロスバイクを扱おうと思う。
まず、クロスバイクとはなんぞやからだけど、広義にはママチャリやシティサイクルとは別のスポーツ車(スポーツタイプ)と呼ばれるジャンルの自転車で、ドロップハンドルの舗装路に特化した「ロードバイク」と太いタイヤで「オフロード」が得意なのマウンテンバイクを足して2で割った車種。
マウンテンバイクのフレームにロードバイクのタイヤを組み合わせ、その他の部品はマウンテンバイクもしくはロードバイクのものを組み合わせて作る。
これによりマウンテンバイクゆずりの頑丈かつ街乗りに便利なフレームに、適度な太さのタイヤで舗装路ではパンクの心配が少なくかつ軽快に走ることが可能。
このことから街乗りに便利なスポーツタイプの自転車となっている。
2023年の評価についてはこちらから。
で、クロスバイクが少し前に流行りだして最近ではホームセンターでもクロスバイクと呼ばれるジャンルの自転車が売られるようになった。ただしそこには落とし穴があって、価格面から見た目だけで中身は伴わない「ルック車」と呼ばれる製品も存在する。
ルック車は価格を抑えるため低グレードの部品を用い、もしくは独自の規格&汎用性の低いパーツで組み上げるためメンテナンス性が悪い場合がある。
そのため極端に安いホームセンターのクロスバイク(1万円前後のもの)はよく調べて買わないと長持ちしなかったり、壊れて修理しようにもそれができず、壊れたら買い換えた方がはやい使い捨て的なクロスバイクも存在する。
そこで2021年のホーマックで売られているクロスバイクを取り上げて、実際にどうなのかを検証してみる。
HEAD ELVALLE(エルバレー) 武田産業
画像参照元:DCMオンライン
最近流行りのHEADというブランドのクロスバイク。かつて低価格帯のクロスバイクは、フレームが昔ながらの細いものを組み合わせていたが、最近の低価格車種はトップチューブとダウンチューブの形状が異なり、きちんと剛性を考えた一流メーカーと同じような形状をしてきている。このHEADもその一つで、低価格ながらフレームの見た目は美しい(中身は不明だが)。さらにワイヤーも一部は内装式を採用するなどこの価格帯にしてはかなりコスパは良いと思う。スペックは...
・タイヤ:700×32C
・リム:不明
・カラー:クロームレッド、ヘイズグリーン、ガンメタル
・鍵:なし
・重量:12.2kg
・切り替え:シマノ外装7段変速
・適正身長:160cm~
・ライト:なし
・本体フレーム:アルミ(6061番)
・その他付属品:片足スタンド
・その他の特徴:フロント&リアはVブレーキ
・BBA認定品
・価格:23,800円(税込み)
となっている。2万円ちょいまで予算がある場合で、はじめてのクロスバイクとしては充分通用すると思う。重量も12.2kgと値段の割に軽く、また最近流行りの700×32Cタイヤで乗り心地も良い。少なくとも重たいママチャリとは異なるスポーティな走りを楽しめると思う。切り替えも街乗りであればフロントシングル、リア7段で必要充分。コスパはかなり良い。
ひとつ注意点をあげるとライトや鍵、泥除けが一切ないので、後付となるとプラスアルファお金がかかる点。
HEAD×CHACLE プレステッツァ ノーパンクタイヤ 武田産業
画像参照元:DCMオンライン
上のエルバレーにノーパンクタイヤを組み合わせ、かつ泥除けやカゴなども標準装備したモデル。スペックは...
・タイヤ:27インチTannus製エアレスタイヤ
・リム:不明
・カラー:マットブラック、マットホワイト
・鍵:不明
・重量:17.9kg
・切り替え:シマノ外装6段変速
・適正身長:160cm~
・ライト:オート式LEDハブダイナモライト
・本体フレーム:不明
・その他付属品:大型ワイヤーバスケット、片足スタンド、泥除け、headオリジナルロゴ入りサドル
・その他の特徴:フロントはキャリパーブレーキ、リアはローラーブレーキ。
・BBA認定品
・価格:25,900円(税込み)
となっている。重量がクロスバイクとしてはかなり重たいが、パンクレスタイヤやカゴ、泥除けを装備しているので多少の重量増は致し方無いと思う。また、実売価格が3万円以下を考えるとまぁ妥当だと思う。
クロスバイクのカタチをしているがカゴや泥ヨケ、オート式ハブダイナモLEDライト、スタンドが標準装備なので通勤や通学、ちょっとした買い物や休日のポタリングで重宝する1台。外装6段変速機も付くのでちょっとした坂道でも心強い。前回記事の3万円ぐらいまでのシティサイクルを買う予算がある場合は、このプレステッツァでも良いと思う。
ちなみにパンクしないママチャリと同じタイプのノーパンクタイヤなので必ず試乗してその独特の雰囲気を味わうこと。
この手のタイヤは人によって感じ方が異なり、特に問題な人もいれば、空気入りと異なる乗り心地や加速感でダメという人も居る。また、空気によるクッション性がない分スポークが痛みやすく乗り手の体重や荷物によってはスポークが折れて修理になるケースもある。
決して安い買い物ではないので、購入後のトラブルも避ける意味でも必ず試乗を。
HEAD オルニト(ORINITO) 武田産業
画像参照元:DCMオンライン
HEADのクロスからエルバレーのワンランク上の自転車。この手の低価格なクロスバイクでは珍しくフレームサイズが3種類設定され、150cm前後の小柄な女性から175cm以上の大柄な人まで幅広い身長に対応する。
・タイヤ:700×28C
・リム:不明
・カラー:シェルホワイト(390mm)、ピュアホワイト(420mm)、グレイッシュブルー(420mm)、クリアブラック(490mm)、スムースシルバー(490mm)、クリアオレンジ(490mm)
・鍵:なし
・重量:11.9kg,12.0kg,12.1kg
・切り替え:シマノ外装21段変速(ターニー)
・適正身長:フレームサイズ380mm(約150cm〜170cm)、420mm(160cm〜175cm)、490mm(175cm以上)
※適正身長はデータがないので、フレームサイズより推測。よって実際は異なる可能性あり
・ライト:なし
・本体フレーム:アルミ(6061番)
・その他付属品:片足スタンド
・その他の特徴:Wピボットキャリパーブレーキ、カセット式BB
・BBA認定品
・価格:26,800円(税込み) ※定価は42,680円
DCMオンライン上では「フラットバー仕様のアルミクロースバイク」と謳う車種。後半の「クロースバイク」という言い方が気になるが、モノは有名メーカーのクロスバイクの仕様に近くなっている。
特にブレーキが前後WピボットのキャリパーブレーキでVブレーキほどではないが、構造上は強力なやつ。ただしメーカーが不明なので実際に使ってみないと未知数(もし悪いと思ったらブレーキシューだけシマノ105以上に変えるとブレーキの効きが良くなる)。
他にもシマノ・ターニーのリアディレーラーやフロントシフター、シマノ製7速スプロケットが使われており、低価格ながらも部品の信頼性は高い。タイヤ幅も700×28Cで程よく太いタイヤなので、エルバレーよりも軽快に走る。
フロント3枚は街乗りではあまり使う機会がないと思うが、とりあえず入門の低価格とはいえはじめてスポーツタイプを買う人には多段ギアは嬉しい装備なので、これはこれで良いのかも。他にもスタンドが標準装備なのであとはライトを後付する程度で公道走行も可能だ。
全体的にはかなりお買い得なクロスバイクで、3万円以下の予算であればオススメな1台。
ホーマックのクロスバイク、2021年まとめ
2021年のホーマックで売られているクロスバイクは、価格が2万円〜3万円程度だが、かつての激安なんちゃってクロスバイクよりはかなり見た目も装備も良くなった印象だ。
とりあえず安いのが良いのであればHEADのエルバレー、予算があるなら間違いなくオルニトをオススメする。
HEAD プレステッツァのノーパンクタイヤ仕様はカゴも泥除けも付いているので通勤や通学用で取っつきやすいが、ノーパンクタイヤを履く特性上、乗り心地やペダルを漕いだ時の加速感などが従来のチューブ式タイヤと大きく異る。
またスポークに負荷がかかりやすいので体重の重たい人は要注意。そのためからなず試乗してから購入すること。
なお、前回のママチャリの記事でも書いたが、外装変速機が付く自転車は必ずオイル差しのメンテナンスを行うこと。オイルが切れたままで走ると回転抵抗が増え、サビの原因となり最終的にはチェーン交換が必要になってくる。そうなるとチェーンの寿命前に別途費用がかかるため、お財布的にも良くない。ダイソーで売っている安い自転車用オイルで充分なので必ずオイル差しは忘れないこと。
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