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2012年11月25日
「その夜の侍」見てきました
 いやいやいや、この映画を熱っぽく語ると「映画通」ぶっているように思われそうですし、評価する事で逆にカッコつけているように言われる恐れがあります(←裏を返せば私がそう考えるタイプ(笑))が、非常に深みがある映画です。一見、私の大好物な「復讐モノ」と思っていましたが・・・



 5年前に妻をひき逃げした犯人、木島宏に対し恨みの消えない中村健一。木島はまったく反省の色がないままの生活を送り、健一は抜け殻の様な日々を送る。そんな木島の元に事故のあった日にあわせ、殺害予告のカウントダウンの脅迫状が届く。

 常連さんには説明は不要化と思いますが、【感想:Start】〜【感想:End】の間にネタバレがありますんでご注意を。ってか、今回はガッツリ書いちゃいそうです。

【感想:Start】

 この映画、とにかくテンポが遅いうえに登場人物の行動が理解できないモノが多く、ちょっと入れない部分がありました。が、それは各登場人物のキャラクターであり、そう言うものだと受け入れてから見始めましたが・・・それでもDVDで見てたとしたら早送りしちゃうかも。

 ただ、出演者の堺雅人(健一)と山田孝之(木島)のキャラクターのコントラストが浮き彫りになるにしたがい、徐々に物語りに引きこまれていきます。

 で、この映画のテーマが「復讐」であるように見せかけ、徐々に別のものであることが分かってきます。

 見合いをすっぽかし、遺骨を前に妻の最後の留守電のメッセージをひたすら再生する健一。傍若無人ながらも友人とつるむ木島とそれを容認する友人・小林。木島の暴力による被害者でありながら彼に従う同僚の星と警備員バイトの関。誰もが「孤独」から逃れたい気持が根底にあったのでしょう。


 終盤、犯行予告の日に対峙する木島と健一。このシーンで健一の「他愛のない話がしたい」とのセリフに涙が出そうになりました。健一が本当に望んでいたものは?

 今まで「ネタバレの危険が・・・」と書きながら、オチを書いたことはありませんが、この映画のラストシーンの3個のプリンを潰すシーン。仮にココだけを切り取り見せられてもイカレたシーンに思われるでしょうが、これは1時間59分が感動的にしてくれるシーン。

 結局、なにも変わることの出来ないロクデナシの木島は「始めから関係ない」存在で、犯行予告日を境に留守録を消去し、プリンと決別を決めた・・・と私は感じましたが、映画が終わっても余韻が残る深みがあります。が、冒頭に書いた通り、この手の映画を評価する人って私は嫌いです(笑)。

【感想:End】

 最後に。本日、東京の知人であるElwood非公認気功師の先生と新宿で飲んでいました。で、お土産に(タイムリーにも)プリンを頂き、風呂上りに美味しくいただきました。

 けんちゃ〜ん!け〜んちゃん!また隠れてプリン食べてるでしょ!

 いやいや、シンクロニシティと言うか(笑)。


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