今日4/24(火)日経平均株価は欧州株価下落と円高を嫌気して一時100円を超えて値を下げた。今後米国企業の好決算が後押しして9,500円台に戻すだろうと予想しているがGW前には利益確定売りが出てもう一段下がりそうだ。「銘柄コード:1571 日経インバース指数ETF」を買うなら今週中とマーケットを注視している。
4/18(水)や4/11(水)の記事の通り投資運用にも興味があるので日経マネーの発売日4/21(土)会社帰りに本屋へ寄った。特集『日本最大の投資家調査で分かった!投資で殖やす人 減らす人の分かれ道 運用リッチ父さん VS. 運用貧乏父さん』をチェックして読む価値ありと判断して買ってきた。
私的に読んで興味深かった記事は以下の通り、と言っても中身が濃くまだまだ読み終わらない。ここらへんは写真の多いカメラ雑誌(当たり前だが)やハードとソフトの紹介記事中心のAV雑誌とは違う点だ。
P024:Part1 投資で殖やす人 投資で減らす人
「負けっぱなし投資家は何がダメだったのか?」の原因に、
・投資の勉強は月に1時間
・情報収集は後追い(TV、有望株情報)
・長期投資派が多い、3年以上売らない
が挙げられていて思わず苦笑。どうやらWBSやモーサテを見ているだけでは駄目らしい。(汗)
こう書いている雑誌の別冊付録が「勝ち組が今、買いたい 日本株50」なのだから凄い。つまりこの付録はRich or Poorへの分かれ道の踏み絵ということか。(笑)
P034:Part2 2012年後半の投資戦略と「勝ち」を招く習慣
「得意分野 高配当・優待株」はディフェンシブ性が高いと言うことで私好みの話で注目して読んだ。“米国株には過去25年間毎年増配を続けている会社が100社近くもある”とは羨ましい限りだ。配当に満足して株価で損しては意味が無いという点は「毎月分配型投信」と同じだから買い時が難しいのだが。
P056:Part3 おカネはこうして増えていく
億万長者10人への取材記事で凄まじい損失話もありまったく別世界だ。(冷汗)
P066:Part4 FX意外技
P074:Part5 ハッピー退職 3つの掟
P092:Part6 スマホアプリ 使いこなし術
P100:Part7 個人投資家6518人はこんな人
P122:勝間和代「フシギ投資本発見!」
『競争優位で勝つ統計学』ジェフリー・マー著を取り上げている。著者は映画『ラス・ヴェガスをブッつぶせ!』の主人公のモデルとのことでブラックジャックの必勝法「カードカウンティング」を発見したとのこと。これを読めばBIG「6億円!BIGマン!」のCMに唆されてコンビニや自宅で宝くじを買うこともなくなるだろう。
P138:負けない投資家の思考法
『ヘッテルとフエーテル』等の執筆者のマネー・ヘッタ・チャンさんが、
・損切りラインでの損切り
・利益時の買い増し
を当たり前に出来るのが負けない投資家だと書いている。これは本当に「言うは易く行なうは難し」だと実感している。私に出来るのはせいぜい「地合が悪く上昇は見込めないので直近の高値に戻ったら売ろう」という手遅れ一歩手前処分くらいだ。
だいたいLDからDVDに移行している時にLDを処分出来ず、BD時代に懐かしいからと引っ張り出してきては「ノイズが出る!途中で止まる!」なんて騒いでいる人間に損切り何て出来る分けないと思いつつ残りのページを読んで行こうと思う。
2012年04月24日
2012年04月18日
モーサテ「日経平均株価は5月に20%下落する!?」
予定では『AVREVIEW 2012 5月号』の感想文の筈なのだが、今日放送された「モーニングサテライト」6:15〜6:18で三菱UFJモルガン・スタンレー証券 投資ストラテジスト 藤戸則弘氏が『株式相場は5月に”大きな変化”』と言う解説を行ったので取り上げたい。
藤戸氏は2000年、2006年、2010年の日経平均株価のグラフを見せて以下の様に説明した。
・ウォール街の格言に「Sell in May and go away.」というものがある。日本もその傾向が強まっている。
・4月冒頭に高値を付けて5月に20%位下落した。これは2004、2005年も同じ傾向だ。
・原因はヘッジファンドの中間期決算が5月にありポジションの巻き戻しが行われるからだ。
・2012年彼らは今まで「円売り日本株買い」を行っている。
・4/27(金)日銀追加緩和策発表が控えているが市場は既に織り込み済みで効果は期待出来ない。
今日4/18(水)の日経平均は202円上昇し9,667円を付けた。欧州債務不安が和らぎ投資家心理がリスクオンになり米国の株高と円安になったことを好感したのが理由だ。これは私にも非常に分かり易い展開だ。
そして今後の展開も非常に納得し易い理由で予想されている。例え5月に下落しなくても今後も確実に欧州不安は再燃するのでリスクオフになり株価は下がるだろう。
ならば確実に利益確定を得るよう投資ルールを決めて少しはリスクテイクしてみようかと考えた。例えば日経平均が3/27(火)に1万0255円の高値を付けたことを参考に、4/26(木)までに1万を超えたら買い、5月に入り8,000円を切ったら売りと言うのは単純明快分かり易くて良いルールだ。
4/12(木)に上場した「銘柄コード:1571 日経インバース指数ETF」が下がると儲かる投資商品と聞いて調べてみた。18日の日経インバース指数ETF価格は5,850円と前日比 –120円となっている。確かに日経平均が上昇したので安くなっている。(笑)
“NEXT FUNDS日経平均インバース・インデックス連動型上場投信(日経インバース指数ETF)は、一般的に長期間の投資には向かず、比較的短期間の市況の値動きを捉えるための投資に向いている金融商品です。”という説明からここ1ヶ月の勝負に向いているようだ。
投信は手数料を確認しておかないと利益が減ってしまう。概要説明によると以下の金額が掛かるようだ。
・購入時:<申込手数料>販売会社が独自に定める額+<信託報酬>年0.84%+<商標使用料等>年率0.063%
・売却時:<換金(解約)手数料>販売会社が独自に定める額+<信託財産留保額>100口につき基準価額に0.05%の率を乗じて得た額
・<ファンドの上場に係る費用>(新規上場時の純資産総額+追加上場時の増加額)に対して、0.007875%+毎年末の純資産総額に対して、最大0.007875%
<ファンドの上場に係る費用>というのがイマイチ分からないので引き続き調べようと思う。(汗)
これからは毎日1571をチェックしていつでも購入出来るように準備しておこう。
【関連リンク】
『やっと登場!株価が下落すると儲かる「ショートETF」』
http://blogos.com/article/36511/
藤戸氏は2000年、2006年、2010年の日経平均株価のグラフを見せて以下の様に説明した。
・ウォール街の格言に「Sell in May and go away.」というものがある。日本もその傾向が強まっている。
・4月冒頭に高値を付けて5月に20%位下落した。これは2004、2005年も同じ傾向だ。
・原因はヘッジファンドの中間期決算が5月にありポジションの巻き戻しが行われるからだ。
・2012年彼らは今まで「円売り日本株買い」を行っている。
・4/27(金)日銀追加緩和策発表が控えているが市場は既に織り込み済みで効果は期待出来ない。
今日4/18(水)の日経平均は202円上昇し9,667円を付けた。欧州債務不安が和らぎ投資家心理がリスクオンになり米国の株高と円安になったことを好感したのが理由だ。これは私にも非常に分かり易い展開だ。
そして今後の展開も非常に納得し易い理由で予想されている。例え5月に下落しなくても今後も確実に欧州不安は再燃するのでリスクオフになり株価は下がるだろう。
ならば確実に利益確定を得るよう投資ルールを決めて少しはリスクテイクしてみようかと考えた。例えば日経平均が3/27(火)に1万0255円の高値を付けたことを参考に、4/26(木)までに1万を超えたら買い、5月に入り8,000円を切ったら売りと言うのは単純明快分かり易くて良いルールだ。
4/12(木)に上場した「銘柄コード:1571 日経インバース指数ETF」が下がると儲かる投資商品と聞いて調べてみた。18日の日経インバース指数ETF価格は5,850円と前日比 –120円となっている。確かに日経平均が上昇したので安くなっている。(笑)
“NEXT FUNDS日経平均インバース・インデックス連動型上場投信(日経インバース指数ETF)は、一般的に長期間の投資には向かず、比較的短期間の市況の値動きを捉えるための投資に向いている金融商品です。”という説明からここ1ヶ月の勝負に向いているようだ。
投信は手数料を確認しておかないと利益が減ってしまう。概要説明によると以下の金額が掛かるようだ。
・購入時:<申込手数料>販売会社が独自に定める額+<信託報酬>年0.84%+<商標使用料等>年率0.063%
・売却時:<換金(解約)手数料>販売会社が独自に定める額+<信託財産留保額>100口につき基準価額に0.05%の率を乗じて得た額
・<ファンドの上場に係る費用>(新規上場時の純資産総額+追加上場時の増加額)に対して、0.007875%+毎年末の純資産総額に対して、最大0.007875%
<ファンドの上場に係る費用>というのがイマイチ分からないので引き続き調べようと思う。(汗)
これからは毎日1571をチェックしていつでも購入出来るように準備しておこう。
【関連リンク】
『やっと登場!株価が下落すると儲かる「ショートETF」』
http://blogos.com/article/36511/
2012年04月11日
3/22(木)ユーロMMFを109.5円で全額売却したので反省会を開いてみた
11/10/14(金)の記事で”11年前に購入したユーロMMFはユーロが買い戻されて損しない為替レートになっている内に解約した方が良さそうだと考えている。暫くは目が離せない。”と書いた。その日のユーロは107.3円だった。
それから5ヵ月後の3/22(木)欧州債務不安が和らぎユーロが110円台に回復したのを幸いとMMFを全額売却した。MMFは指値で売却出来ないので為替レートは109.54円で精算されてしまい年複利3%で11年間運用した結果となった。
この11年間世界経済が大きく変動した中で損せず増やせたのだから「結果良し!」と言いたいところだが5%の成果を目標としていただけに11年という時間を掛けてこの程度かと少々不満だ。今日はこの11年間を振り返り反省会としたい。
私がユーロMMFを購入したのは2000年6月下旬で為替レートは100円と換算し易い金額だったと記憶している。実際調べてみるとその月は97.9円から102.7円の間で変動していた。米ドルに次ぐ第2の基軸通貨になるとの評判だったので将来的には絶対ユーロ高/円安になると信じており、少しユーロ安になっているのでラッキーと思い購入した
一時160円台までユーロ高になり「しめしめ」と思ったのがいつの事かと調べてみたら2008/07/21には169.5円まで円安になっていたと知り今更ながら当時のユーロバブルに驚いた。この時売っていれば年利6.9%の成果が出せてニコニコ顔になっただろう。
何故売らなかったのかと言うと下記の理由があった。
1)数年前から米国の住宅価格はバブルと言われており弾けた場合ユーロの重要性が高まり一段とユーロ高になると思っていた。
2)複利効果があるので再投資して元本金額を大きくしておきたかった。
3)2008年8月のユーロ短期金利が4.25%だったので多少円高に振れてもカバー出来ると考えた。
http://www.meitan-tradition.jp/?page_id=216
4)利益確定して円に戻しても次の投資先が無かった。
もちろん「ポートフォリオ(資産構成)の見直し」を定期的に実施して、元の資産配分比率に戻す「リバランス」の為減少資産の追加購入や増加資産の一部売却を行う必要があると知っている。だが運用が上手く行っている時には比率が偏っても上記の様な理由を付けてそのままにしておきたくなるものだ。
MMFは毎月分配金が再投資されるためユーロ高により購入平均額がいつの間にか107円台になっていた。2008/08/28にはまだ160.9円だったものが2008/09/15にリーマン・ブラザーズ投資銀行が破綻、その6週間後の2008/10/24には119.3円まで暴落している。実に25%以上も円高が進んだ訳だ。
欧州債務危機の根本的な解決は難しいと分かったので為替損が出ないタイミングで売却を考えていたのが冒頭の話となる。その機会は11/10/31(月)日銀による円売り市場介入で訪れた。ユーロは久々に110円台に値上がりしたのだが月末月頭はMMFの売却購入が出来ないと言うオチが付き絶好のタイミングを活かせなかった。
その後12/01/16(月)には97.3円と安値を付けている。正直言って為替損で精神的に辛い塩漬け状態だ。
ところが2012/02/14に「日銀が中長期的な物価安定の目途を当面1%とし、資産買い入れ基金の10兆円増額を発表した」ことで円安が進み3/19(月)には110円台に戻った。いい加減ユーロ危機に一喜一憂するのに疲れたのでこれを機会に手じまいすることにした。
12/03/26(月)放送のWBSではECBドラギ総裁が「欧州債務危機収束」に言及したことを取り上げていたが、大和総研チーフエコノミスト熊谷亮丸氏がユーロ圏3つの課題として 1)財政規律の回復 2)「ユーロ共同債」の発行 3)安全網の拡充 を指摘して、この3点を成し遂げないと今後スペイン、ポルトガル危機が起こる可能性があると言っていた。
そして4月の今、何度目かの欧州不安が取り上げられ投資家心理はリスクオフとなりユーロは106.5円と安くなっている。今回は運良く売り抜けられたようだがやはり「ポートフォリオのリバランス」は必要で利益確定は確実に行うべきと実感した。
今は円MRFのみの運用となってしまい逆にそれがインフレ対策にもならず不安材料ではあるが金融市場が落ち着くまでは今しばらく様子見するしかないと考えている。
※文章中の為替レートは http://fx.sauder.ubc.ca/data.html を参考にした。
それから5ヵ月後の3/22(木)欧州債務不安が和らぎユーロが110円台に回復したのを幸いとMMFを全額売却した。MMFは指値で売却出来ないので為替レートは109.54円で精算されてしまい年複利3%で11年間運用した結果となった。
この11年間世界経済が大きく変動した中で損せず増やせたのだから「結果良し!」と言いたいところだが5%の成果を目標としていただけに11年という時間を掛けてこの程度かと少々不満だ。今日はこの11年間を振り返り反省会としたい。
私がユーロMMFを購入したのは2000年6月下旬で為替レートは100円と換算し易い金額だったと記憶している。実際調べてみるとその月は97.9円から102.7円の間で変動していた。米ドルに次ぐ第2の基軸通貨になるとの評判だったので将来的には絶対ユーロ高/円安になると信じており、少しユーロ安になっているのでラッキーと思い購入した
一時160円台までユーロ高になり「しめしめ」と思ったのがいつの事かと調べてみたら2008/07/21には169.5円まで円安になっていたと知り今更ながら当時のユーロバブルに驚いた。この時売っていれば年利6.9%の成果が出せてニコニコ顔になっただろう。
何故売らなかったのかと言うと下記の理由があった。
1)数年前から米国の住宅価格はバブルと言われており弾けた場合ユーロの重要性が高まり一段とユーロ高になると思っていた。
2)複利効果があるので再投資して元本金額を大きくしておきたかった。
3)2008年8月のユーロ短期金利が4.25%だったので多少円高に振れてもカバー出来ると考えた。
http://www.meitan-tradition.jp/?page_id=216
4)利益確定して円に戻しても次の投資先が無かった。
もちろん「ポートフォリオ(資産構成)の見直し」を定期的に実施して、元の資産配分比率に戻す「リバランス」の為減少資産の追加購入や増加資産の一部売却を行う必要があると知っている。だが運用が上手く行っている時には比率が偏っても上記の様な理由を付けてそのままにしておきたくなるものだ。
MMFは毎月分配金が再投資されるためユーロ高により購入平均額がいつの間にか107円台になっていた。2008/08/28にはまだ160.9円だったものが2008/09/15にリーマン・ブラザーズ投資銀行が破綻、その6週間後の2008/10/24には119.3円まで暴落している。実に25%以上も円高が進んだ訳だ。
欧州債務危機の根本的な解決は難しいと分かったので為替損が出ないタイミングで売却を考えていたのが冒頭の話となる。その機会は11/10/31(月)日銀による円売り市場介入で訪れた。ユーロは久々に110円台に値上がりしたのだが月末月頭はMMFの売却購入が出来ないと言うオチが付き絶好のタイミングを活かせなかった。
その後12/01/16(月)には97.3円と安値を付けている。正直言って為替損で精神的に辛い塩漬け状態だ。
ところが2012/02/14に「日銀が中長期的な物価安定の目途を当面1%とし、資産買い入れ基金の10兆円増額を発表した」ことで円安が進み3/19(月)には110円台に戻った。いい加減ユーロ危機に一喜一憂するのに疲れたのでこれを機会に手じまいすることにした。
12/03/26(月)放送のWBSではECBドラギ総裁が「欧州債務危機収束」に言及したことを取り上げていたが、大和総研チーフエコノミスト熊谷亮丸氏がユーロ圏3つの課題として 1)財政規律の回復 2)「ユーロ共同債」の発行 3)安全網の拡充 を指摘して、この3点を成し遂げないと今後スペイン、ポルトガル危機が起こる可能性があると言っていた。
そして4月の今、何度目かの欧州不安が取り上げられ投資家心理はリスクオフとなりユーロは106.5円と安くなっている。今回は運良く売り抜けられたようだがやはり「ポートフォリオのリバランス」は必要で利益確定は確実に行うべきと実感した。
今は円MRFのみの運用となってしまい逆にそれがインフレ対策にもならず不安材料ではあるが金融市場が落ち着くまでは今しばらく様子見するしかないと考えている。
※文章中の為替レートは http://fx.sauder.ubc.ca/data.html を参考にした。
2012年01月04日
モーサテ:エコノミスト3名による2012年の債権、株、為替の見通しは?
1/4(水)放送のモーニングサテライト6:15〜6:28でゲストエコノミスト3名による『2012年の見通し』が語られた。その3名は次の通り。
1)ソシエテ・ジェネラル証券 東京支店長 島本幸治
2)三菱UFJモルガン・スタンレー証券 シニア投資ストラテジスト 藤戸則弘
3)JPモルガン・チェース銀行 債券為替調査部長 佐々木融
冒頭で国内と海外の『2012年の予定』を確認して3名は注目する予定とそのポイントを説明した。
佐々木氏は「大統領選挙の年はドルが上がると言われている。だが財政赤字が増えると数年後ドルは下落する」と過去のグラフから説明した。
最後に3名がフリップを掲げ『2012年の見通し』を総括した。
島本氏は「デフレからリフレへ。景気刺激へ政策が揺れやすくなる。」
藤田氏は「日本の株価は年中央(5月)が1万円台と高値になる。年後半は70円程度の円高がありえるので株価は年末7,000円まで下がる可能性がある。」
佐々木氏は「ドル/円相場は、前半はリスクオフでレンジ、後半はリスクオンで(ドル)下落 -> 70円割れ(の円高)も。」
12/29(木)『ホリコキャピタルマネジメント堀古英司さんの大胆予想』とは異なる為替見通しとなっている。通常エコノミストはその商売上の立場から強気の見通しを語るものだが今日の3名は弱気で意外だった。
まず債権に関しては金融緩和で債権は一般的に安くなるということだろう。信用格付けが高い長期債権はリスクオフで一時的に値上がりする可能性もありそうだ。
日本株価の見通しは難しい。上がっても下がっても理由の後付はいくらでも出来るのだからその時の市場の流れに乗るしかなさそうだ。米国の株価連動よりも円高に左右され易くなっているようなのでやはり為替レートに注目か。
そのドル円に関しては米国の経済は底堅いとの指標が出ているので2012年以降のドル金利先高を見越して円安になりそうだという筋書きの方が説得力ありそうだ。もっとも米国景気に安心して投資家がリスクオンになるとドル安になるので結局レンジ相場に戻ってしまうのかもしれない。6月に”税と社会保障の一体改革”が成立しなければ日本国債への信認が失われ円安!という可能性も考えたい。
両者で一致しているのは金融緩和による景気刺激策で世界中に余剰資金がダブつくことだ。再度資源価格が上昇する恐れがあるものの国内の購買力が上がらない日本は今回もデフレ基調のままなのかもしれない。もしも日本国債への信認が失われて金利が上がれば、悪いインフレ時代がくるのだろうけれども。
続きを読む...
1)ソシエテ・ジェネラル証券 東京支店長 島本幸治
2)三菱UFJモルガン・スタンレー証券 シニア投資ストラテジスト 藤戸則弘
3)JPモルガン・チェース銀行 債券為替調査部長 佐々木融
冒頭で国内と海外の『2012年の予定』を確認して3名は注目する予定とそのポイントを説明した。
佐々木氏は「大統領選挙の年はドルが上がると言われている。だが財政赤字が増えると数年後ドルは下落する」と過去のグラフから説明した。
最後に3名がフリップを掲げ『2012年の見通し』を総括した。
島本氏は「デフレからリフレへ。景気刺激へ政策が揺れやすくなる。」
藤田氏は「日本の株価は年中央(5月)が1万円台と高値になる。年後半は70円程度の円高がありえるので株価は年末7,000円まで下がる可能性がある。」
佐々木氏は「ドル/円相場は、前半はリスクオフでレンジ、後半はリスクオンで(ドル)下落 -> 70円割れ(の円高)も。」
12/29(木)『ホリコキャピタルマネジメント堀古英司さんの大胆予想』とは異なる為替見通しとなっている。通常エコノミストはその商売上の立場から強気の見通しを語るものだが今日の3名は弱気で意外だった。
まず債権に関しては金融緩和で債権は一般的に安くなるということだろう。信用格付けが高い長期債権はリスクオフで一時的に値上がりする可能性もありそうだ。
日本株価の見通しは難しい。上がっても下がっても理由の後付はいくらでも出来るのだからその時の市場の流れに乗るしかなさそうだ。米国の株価連動よりも円高に左右され易くなっているようなのでやはり為替レートに注目か。
そのドル円に関しては米国の経済は底堅いとの指標が出ているので2012年以降のドル金利先高を見越して円安になりそうだという筋書きの方が説得力ありそうだ。もっとも米国景気に安心して投資家がリスクオンになるとドル安になるので結局レンジ相場に戻ってしまうのかもしれない。6月に”税と社会保障の一体改革”が成立しなければ日本国債への信認が失われ円安!という可能性も考えたい。
両者で一致しているのは金融緩和による景気刺激策で世界中に余剰資金がダブつくことだ。再度資源価格が上昇する恐れがあるものの国内の購買力が上がらない日本は今回もデフレ基調のままなのかもしれない。もしも日本国債への信認が失われて金利が上がれば、悪いインフレ時代がくるのだろうけれども。
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2011年12月29日
2012年のドル円相場と新興国経済の見通しは?
今日は『人気ページランキング・2011ベスト10』6位から4位を発表する予定だったが、12/29(木)のモーサテで2012年の経済予想が取り上げられていたので、これを先に記録しておく。
I.ホリコキャピタルマネジメント堀古英司さんの大胆予想
1)金の相場は年内には2,000ドルの方向を目指す。
2)ドル円は年後半円安方向に向かう。
3)米国株は年後半に上がる。
とのことだ。
「投資はご自身の判断でお願いします。」と最後にしっかり笑いを取るのを忘れていなかった。「笑う門には福来る」だ。
欧州債務危機が回避出来ればこの予想通り為替相場は米国の金利上昇を先取りして円安になるだろう。ただし「2011年エコノミスト懇親会」で経営者は慎重な見通しを語る人が多かったので最悪の場合を想定しておくことも必要だ。この大胆予想が当たれば、
4)豊富な流動資金は食料や石油等の資源価格を押し上げ、円安も重なり日本の物価は大きく上がる。
つまり2012年末には庶民の生活が苦しくなる、ということか。(冷汗)
II.新興国の経済情報を伝えるエマージングトピックス年末スペシャル
A:国際協力銀行細島孝宏さん「来年のブラジル経済の見通し」
1)基本的には(経済は)好調。内需主導で底固い。
2)インフレ率低下(5.4%)により経済の刺激策が取られ金利は1桁台(9.5%)へ下がりGDPは3.4%台と安定して成長する。
B:野村総研インド所長中島久雄さん「インド市場参入」
1)日清はカップヌードルを味の面で現地化しようとし、コクヨはインドの文具メーカーを買収して販売網を手に入れた。
人口ボーナスによる内需成長率が高い新興国は2012年も経済は好調との予測だ。だが大胆予測が通りになったら新興国のインフレ率が再び高まり、それを抑えようと金利を上がれば経済成長の頭を抑えるだろう。食料品の値段が上がれば貧困層の不満が高まりリスク要因となることも新興国にはありがちだ。それでも資源大国のブラジル経済は強そうに思える。
ヨーロッパ・ソブリン・リスクの根本的な解決は難しいと聞く。指摘されるように税金制度、年金制度が各国違うのに通貨と金利を統一するのは確かに大いなる実験だった。欧州各国の首脳が解決に向けて合意したくても負担を強いられる国民の同意が得られなけれ話は進まない。世界経済の安定はユーロがどう転ぶかに係っている。
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I.ホリコキャピタルマネジメント堀古英司さんの大胆予想
1)金の相場は年内には2,000ドルの方向を目指す。
2)ドル円は年後半円安方向に向かう。
3)米国株は年後半に上がる。
とのことだ。
「投資はご自身の判断でお願いします。」と最後にしっかり笑いを取るのを忘れていなかった。「笑う門には福来る」だ。
欧州債務危機が回避出来ればこの予想通り為替相場は米国の金利上昇を先取りして円安になるだろう。ただし「2011年エコノミスト懇親会」で経営者は慎重な見通しを語る人が多かったので最悪の場合を想定しておくことも必要だ。この大胆予想が当たれば、
4)豊富な流動資金は食料や石油等の資源価格を押し上げ、円安も重なり日本の物価は大きく上がる。
つまり2012年末には庶民の生活が苦しくなる、ということか。(冷汗)
II.新興国の経済情報を伝えるエマージングトピックス年末スペシャル
A:国際協力銀行細島孝宏さん「来年のブラジル経済の見通し」
1)基本的には(経済は)好調。内需主導で底固い。
2)インフレ率低下(5.4%)により経済の刺激策が取られ金利は1桁台(9.5%)へ下がりGDPは3.4%台と安定して成長する。
B:野村総研インド所長中島久雄さん「インド市場参入」
1)日清はカップヌードルを味の面で現地化しようとし、コクヨはインドの文具メーカーを買収して販売網を手に入れた。
人口ボーナスによる内需成長率が高い新興国は2012年も経済は好調との予測だ。だが大胆予測が通りになったら新興国のインフレ率が再び高まり、それを抑えようと金利を上がれば経済成長の頭を抑えるだろう。食料品の値段が上がれば貧困層の不満が高まりリスク要因となることも新興国にはありがちだ。それでも資源大国のブラジル経済は強そうに思える。
ヨーロッパ・ソブリン・リスクの根本的な解決は難しいと聞く。指摘されるように税金制度、年金制度が各国違うのに通貨と金利を統一するのは確かに大いなる実験だった。欧州各国の首脳が解決に向けて合意したくても負担を強いられる国民の同意が得られなけれ話は進まない。世界経済の安定はユーロがどう転ぶかに係っている。
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2011年12月15日
エコノミストが予想した2012年年末の日経平均株価とドル円相場の結果は?
12/14(水)夜のWBS(ワールドビジネスサテライト)と12/15(木)朝のモンサテ(モーニングサテライト)で「2011年エコノミスト懇親会」の取材が放送され国内エコノミストによる2012年年末の日経平均株価とドル円相場の予想を発表していた。投資や経済を占う上の参考になるかもしれないので記録しておこうと思う。(敬称略)
野村證券チーフエコノミスト 木内
日経平均:10,250円 ドル円:80円
日本経済再生のカギ:ECBとIMFが大きな役割を果たして欧州問題に安定の兆候が見られること。
東京三菱UFJ銀行エコノミスト 鈴木敏之
日経平均:7,300円 ドル円:73円
カギ:欧州ソブリン問題がが日本の試練に変わる恐れがある
武者リサーチ 武者
日経平均:12,000円 ドル円:90円
カギ:TPPによる産業再生と金融不安解消により相場が大きく上がる可能性がある
?証券 島本幸治
日経平均:9,000円 ドル円:80円
カギ:短期金利差が出にくいので為替市場は固定化していく
東京大学 伊藤隆敏
日経平均:10,000円 ドル円:90円
カギ:日本グローバル企業の業績が良いが、財政再建を進めないと日本国債に対するヘッジファンドによる攻撃で日本売りが起こる可能性が。
野村證券 若生寿一
日経平均:10,250円 ドル円:80円
カギ:変化を恐れず前に進むこと
東短リサーチ 加藤出
日経平均:9,500円 ドル円79円
カギ:アジアの消費者を捕まえる
三井住友AM 宅森昭杏
日経平均:10000円 ドル円:79円
カギ:日本の凄いを世界に提示して明るいビジョンの共有を。
ニッセイ経済研究所
日経平均:8,250円 ドル円:80円
カギ:日本国内需要を捕らえる成長戦略を進める
経済産業研究所 中島厚志
日経平均:9,500円 ドル円:85円
カギ:成長戦略の実行(TPP、規制緩和)日本財政赤字削減
高橋進
日経平均:9,200円 ドル円:80円
カギ:グローバリゼーション経済の欧州は駄目、中国は酷くはならない、米国はそこそこだろう。
三菱化学 小林喜光
日経平均:11,000円 ドル円:85円
カギ:野田政権 中国経済
ウシオ電機 牛尾治朗会長
カギ:金融の息詰まりでアジアと中国は非常に悪くなるだろう。
リクルート 柏木斎社長
カギ:新産業創出のための成長分野への規制緩和が必要
JPモルガン証券チーフエコノミスト 菅野雅明
カギ:小差で消費税率アップとTPPが決定するこれが日本の10年20年先を決定付ける重要な鍵となる
信越化学工業 金川千尋会長
カギ:政府は邪魔しなければ良い。民間企業が政府に頼っては駄目だ。
来年末予想の取材結果は、
・日経平均は1万円台が一番多いものの平均9,848円
・ドル円為替レートは75〜79円が一番多いものの平均81.6円
となった。
なお11/12/14(水)の日経平均:8,519円、ドル円為替レート:77.9円であったが、
「2010年エコノミスト懇親会」の取材結果は、日経平均:12,215円、ドル円為替レート:86.2円だった。震災や洪水被害があり日経平均は17%下落したと言う。来年は良い年であるよう願うばかりだ。
野村證券チーフエコノミスト 木内
日経平均:10,250円 ドル円:80円
日本経済再生のカギ:ECBとIMFが大きな役割を果たして欧州問題に安定の兆候が見られること。
東京三菱UFJ銀行エコノミスト 鈴木敏之
日経平均:7,300円 ドル円:73円
カギ:欧州ソブリン問題がが日本の試練に変わる恐れがある
武者リサーチ 武者
日経平均:12,000円 ドル円:90円
カギ:TPPによる産業再生と金融不安解消により相場が大きく上がる可能性がある
?証券 島本幸治
日経平均:9,000円 ドル円:80円
カギ:短期金利差が出にくいので為替市場は固定化していく
東京大学 伊藤隆敏
日経平均:10,000円 ドル円:90円
カギ:日本グローバル企業の業績が良いが、財政再建を進めないと日本国債に対するヘッジファンドによる攻撃で日本売りが起こる可能性が。
野村證券 若生寿一
日経平均:10,250円 ドル円:80円
カギ:変化を恐れず前に進むこと
東短リサーチ 加藤出
日経平均:9,500円 ドル円79円
カギ:アジアの消費者を捕まえる
三井住友AM 宅森昭杏
日経平均:10000円 ドル円:79円
カギ:日本の凄いを世界に提示して明るいビジョンの共有を。
ニッセイ経済研究所
日経平均:8,250円 ドル円:80円
カギ:日本国内需要を捕らえる成長戦略を進める
経済産業研究所 中島厚志
日経平均:9,500円 ドル円:85円
カギ:成長戦略の実行(TPP、規制緩和)日本財政赤字削減
高橋進
日経平均:9,200円 ドル円:80円
カギ:グローバリゼーション経済の欧州は駄目、中国は酷くはならない、米国はそこそこだろう。
三菱化学 小林喜光
日経平均:11,000円 ドル円:85円
カギ:野田政権 中国経済
ウシオ電機 牛尾治朗会長
カギ:金融の息詰まりでアジアと中国は非常に悪くなるだろう。
リクルート 柏木斎社長
カギ:新産業創出のための成長分野への規制緩和が必要
JPモルガン証券チーフエコノミスト 菅野雅明
カギ:小差で消費税率アップとTPPが決定するこれが日本の10年20年先を決定付ける重要な鍵となる
信越化学工業 金川千尋会長
カギ:政府は邪魔しなければ良い。民間企業が政府に頼っては駄目だ。
来年末予想の取材結果は、
・日経平均は1万円台が一番多いものの平均9,848円
・ドル円為替レートは75〜79円が一番多いものの平均81.6円
となった。
なお11/12/14(水)の日経平均:8,519円、ドル円為替レート:77.9円であったが、
「2010年エコノミスト懇親会」の取材結果は、日経平均:12,215円、ドル円為替レート:86.2円だった。震災や洪水被害があり日経平均は17%下落したと言う。来年は良い年であるよう願うばかりだ。
2011年10月27日
日本の食糧自給率40%はカロリーベース、では生産額ベースだと?
今朝10/27(木)のモンサテで「賛否二分TPP問題の本質は?」という特集がありバークレイズ・キャピタル証券チーフエコノミストの森田京平氏が解説してくれた内容が私にとって分かり易く勉強になったので記事にしておきたい。
昨日(10/26)千代田区で『TPP交渉参加に反対し日本の食といのちを守る全国決起集会』が開催されTPP断固阻止向けて3,000人の農業従事者とその関係者、161人の国会議員が参加した。
参加農業従事者へのインタビューがあった。
Q「反対の一番の理由は食の安全面か」
A「安心なものを消費者に国民の皆様に食べてもらうのが我々の責務」
Q「所得を確保するには関税が必要か」
A「そうです。それは否めない」
A「日本農家の平均面積1.4ha、アメリカは140倍、オーストラリアは1500倍なので太刀打ちできっこない」
森田氏は「TPPはそれ自体が目的ではない。国内の雇用機会の安定化と確保が重要」と語る。
日本企業が抱える6重苦(問題点)
1)円高 2)高い法人税率 3)厳しい労働規制 4)環境制約 5)電力制約 6)関税自由化の遅れ(グローバルな競争条件の平準化の遅れ)
をあげ「雇用機会が海外(の売り上げ)で確保出来るのか、(雇用が)海外に流出するかその岐路に立っている」と言う。アナウンサーも「課題があるのなら海外に出て企業活動がしたほうが良いということになる」と述べた。
「農業保護の重要性として自給率の問題が取りざたされるが」と言って提示されたグラフの内容は以下の通りだった。
1)生産額ベース:日本国民の食費の70%以上は国産品に支払われ、この比率を15年以上保っている。
2)カロリーベース:輸入した家畜飼料や作物肥料を使った生産物は含まないから率が低くなる。95年以降40%前後で推移している。
「日本の特徴としてTPP反対者はカロリーベースの数字を前面に押し出して農業政策を語る。2001小泉改革市場原理主義で自給率は低くなった訳ではなく既に下げ止まっている。」
森田氏は「農業の雇用をこの先どう考えるのかが大切だ。雇用を増やすには農業が儲かる必要がある。それには市場を広げなくてはならない。だが国内は今後人口減少と高齢化により消費カロリー量が減る。よって海外に市場を見つけ売る機会を得る必要がある。」と分析している。
「TPP参加で関税が無くなると海外の安い農産物が入り利益が出せなくなる。」との声には「TPPは特定産業の利益を出す為のものではない。雇用機会を考えるたった一部のことでしかない。農業が産業として発展していくためには国内市場だけで伸びていくとは思えない。」と将来を見据えた意見を述べた。
TPP反対者の一部からは「FTA(自由貿易協定)やEPA(経済連携協定)ならテーブルに付いてもいい」という声があるがTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉加盟国9カ国の経済規模を見れば、日本が交渉参加表明すれば事実上日米FTAと同じだと言えるとのことだ。
「民主党は2009年マニフェストで日米FTAを進めると謳っていた。日米FTAとTPPの違いを国民に説明しないといけない。日米FTA対策として農家個別所得保障は段階的に進んでいる。」
アナウンサーの「TPPに参加しないのであれば雇用をどうするのか対案を持って臨む必要がある」との発言に森田氏は「雇用政策は別途示される必要がある」と締めくくった。
「政治と野球と宗教の話はブログでNG」とイエスは言っていた(聖☆おにいさん第4巻29話参照)ので扱うつもりは無かったが既得権益を守ろうとする人達とその票田を守ろうとする国会議員の多さに対してTPP推進派の集会が400人だけというニュースを見て思わず取り上げてしまった。食料自給率でカロリーベースの数字ばかりアピールすることは嘘ではないが誠実ではなく一消費者として不信感を持った。消費者はバカではないのだから"安全な食品"or"安い食品"を選ぶ自由が欲しいと思う。
昨日(10/26)千代田区で『TPP交渉参加に反対し日本の食といのちを守る全国決起集会』が開催されTPP断固阻止向けて3,000人の農業従事者とその関係者、161人の国会議員が参加した。
参加農業従事者へのインタビューがあった。
Q「反対の一番の理由は食の安全面か」
A「安心なものを消費者に国民の皆様に食べてもらうのが我々の責務」
Q「所得を確保するには関税が必要か」
A「そうです。それは否めない」
A「日本農家の平均面積1.4ha、アメリカは140倍、オーストラリアは1500倍なので太刀打ちできっこない」
森田氏は「TPPはそれ自体が目的ではない。国内の雇用機会の安定化と確保が重要」と語る。
日本企業が抱える6重苦(問題点)
1)円高 2)高い法人税率 3)厳しい労働規制 4)環境制約 5)電力制約 6)関税自由化の遅れ(グローバルな競争条件の平準化の遅れ)
をあげ「雇用機会が海外(の売り上げ)で確保出来るのか、(雇用が)海外に流出するかその岐路に立っている」と言う。アナウンサーも「課題があるのなら海外に出て企業活動がしたほうが良いということになる」と述べた。
「農業保護の重要性として自給率の問題が取りざたされるが」と言って提示されたグラフの内容は以下の通りだった。
1)生産額ベース:日本国民の食費の70%以上は国産品に支払われ、この比率を15年以上保っている。
2)カロリーベース:輸入した家畜飼料や作物肥料を使った生産物は含まないから率が低くなる。95年以降40%前後で推移している。
「日本の特徴としてTPP反対者はカロリーベースの数字を前面に押し出して農業政策を語る。2001小泉改革市場原理主義で自給率は低くなった訳ではなく既に下げ止まっている。」
森田氏は「農業の雇用をこの先どう考えるのかが大切だ。雇用を増やすには農業が儲かる必要がある。それには市場を広げなくてはならない。だが国内は今後人口減少と高齢化により消費カロリー量が減る。よって海外に市場を見つけ売る機会を得る必要がある。」と分析している。
「TPP参加で関税が無くなると海外の安い農産物が入り利益が出せなくなる。」との声には「TPPは特定産業の利益を出す為のものではない。雇用機会を考えるたった一部のことでしかない。農業が産業として発展していくためには国内市場だけで伸びていくとは思えない。」と将来を見据えた意見を述べた。
TPP反対者の一部からは「FTA(自由貿易協定)やEPA(経済連携協定)ならテーブルに付いてもいい」という声があるがTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉加盟国9カ国の経済規模を見れば、日本が交渉参加表明すれば事実上日米FTAと同じだと言えるとのことだ。
「民主党は2009年マニフェストで日米FTAを進めると謳っていた。日米FTAとTPPの違いを国民に説明しないといけない。日米FTA対策として農家個別所得保障は段階的に進んでいる。」
アナウンサーの「TPPに参加しないのであれば雇用をどうするのか対案を持って臨む必要がある」との発言に森田氏は「雇用政策は別途示される必要がある」と締めくくった。
「政治と野球と宗教の話はブログでNG」とイエスは言っていた(聖☆おにいさん第4巻29話参照)ので扱うつもりは無かったが既得権益を守ろうとする人達とその票田を守ろうとする国会議員の多さに対してTPP推進派の集会が400人だけというニュースを見て思わず取り上げてしまった。食料自給率でカロリーベースの数字ばかりアピールすることは嘘ではないが誠実ではなく一消費者として不信感を持った。消費者はバカではないのだから"安全な食品"or"安い食品"を選ぶ自由が欲しいと思う。
2011年10月14日
WBS: IMF幹部が「来年の日本の成長率は2.3%近くになる」と発言
AV機器の新製品発表やイベントが続いているがたまには経済の話でもしてみよう。
10/13(木)のワールド・ビジネス・サテライトでIMF幹部 アヌープ・シン アジア太平洋局長がテレビ東京のインタビューに応じて円高に関する見解を以下の通り述べた。
・日本の震災からの復興の早さに感銘を受けている。日本の来年の成長率は2.3%近くになるだろう。
・最近の円高は“安全な避難場所”というステータスを得たことでリスク回避の資金が日本に向かい起きている。そのようなステータスを受けている国の通貨が高くなるのは必然だ。
・輸出企業が円高の影響を受けると主張しているのは理解できる。しかし現在の為替レートは物価水準などを考慮しても不自然ではない。
・向こう1年間で日本経済は回復すると確信している。
このインタビュー内容について日本総合研究所理事長 高橋進コメンテーターが次の様に述べた。
・実効為替レートで見れば今の水準はそんなに円高で無いと言われている。円高より世界経済の低迷で日本の輸出が止まる方が怖い。
・スイス国立銀行はスイス・フラン高阻止の為無制限為替介入を行っているが日本は同じ戦略を取れない。経済規模が違う。スイスでは無制限介入により予想名目金利がマイナスになると言う。もし日本で金利マイナスが起きたら預金資産が海外に出てしまい日本国債暴落の危険性もあるだろう。
12(水)のコメンテーターはタイの洪水による日系企業の被害に関して以下の様な感想を述べた。
・ニコンは一眼レフカメラの80〜90%、交換レンズの70%をタイで生産している。一方日本ではデジタル一眼レフ、交換レンズの高級機種の一部製造と開発を手がけている。これにより円高の影響は受けていない。今回は洪水の被害を受けたものの強い企業は既にしっかりと円高対策を行っていることに気づかされた。
13日(木)の東京外国為替市場は欧州委員会バローゾ委員長が域内金融機関の資本増強などを柱とした危機克服への行程表を示したことでユーロは買い戻されたものの14日(金)はスペイン国債の格下げで欧州の債務不安が再燃し売られた。ギリシャの債務問題は3ヶ月ごとに燻るとも言われており解決は難しいだろう。
11年前に購入したユーロMMFはユーロが買い戻されて損しない為替レートになっている内に解約した方が良さそうだと考えている。暫くは目が離せない。
10/13(木)のワールド・ビジネス・サテライトでIMF幹部 アヌープ・シン アジア太平洋局長がテレビ東京のインタビューに応じて円高に関する見解を以下の通り述べた。
・日本の震災からの復興の早さに感銘を受けている。日本の来年の成長率は2.3%近くになるだろう。
・最近の円高は“安全な避難場所”というステータスを得たことでリスク回避の資金が日本に向かい起きている。そのようなステータスを受けている国の通貨が高くなるのは必然だ。
・輸出企業が円高の影響を受けると主張しているのは理解できる。しかし現在の為替レートは物価水準などを考慮しても不自然ではない。
・向こう1年間で日本経済は回復すると確信している。
このインタビュー内容について日本総合研究所理事長 高橋進コメンテーターが次の様に述べた。
・実効為替レートで見れば今の水準はそんなに円高で無いと言われている。円高より世界経済の低迷で日本の輸出が止まる方が怖い。
・スイス国立銀行はスイス・フラン高阻止の為無制限為替介入を行っているが日本は同じ戦略を取れない。経済規模が違う。スイスでは無制限介入により予想名目金利がマイナスになると言う。もし日本で金利マイナスが起きたら預金資産が海外に出てしまい日本国債暴落の危険性もあるだろう。
12(水)のコメンテーターはタイの洪水による日系企業の被害に関して以下の様な感想を述べた。
・ニコンは一眼レフカメラの80〜90%、交換レンズの70%をタイで生産している。一方日本ではデジタル一眼レフ、交換レンズの高級機種の一部製造と開発を手がけている。これにより円高の影響は受けていない。今回は洪水の被害を受けたものの強い企業は既にしっかりと円高対策を行っていることに気づかされた。
13日(木)の東京外国為替市場は欧州委員会バローゾ委員長が域内金融機関の資本増強などを柱とした危機克服への行程表を示したことでユーロは買い戻されたものの14日(金)はスペイン国債の格下げで欧州の債務不安が再燃し売られた。ギリシャの債務問題は3ヶ月ごとに燻るとも言われており解決は難しいだろう。
11年前に購入したユーロMMFはユーロが買い戻されて損しない為替レートになっている内に解約した方が良さそうだと考えている。暫くは目が離せない。
2011年08月23日
WBS:超・円高時代の資産運用は
6/22(月)夜のWBSで「超・円高時代の資産運用は」というレポートがあった。為替相場に興味を持つ人は多いので内容をまとめておく。
1)8月4日の円売り介入は80円台と一旦円安方向へ振れたものの暫くして70円台と円高に戻ってしまった。この裏にミセス・ワタナベ(Mrs. Watanabe)の存在があった。FX投資家は円取引の約3割を占めると言われるが、その取引スタイルは円安を見越した「円売り外貨買い」が多い。介入により円安になった時点で利益確定の円買いを行うので介入効果を打ち消すと言う。
2) 30〜40代の女性対象「投資女子会」をあるFX会社主催した。8月よりレバレッジが25倍に抑えられたが、この会社ではこれを顧客層開拓のチャンスと見ている。現在2割しかいない女性等新たな投資家を呼び込もうとしている。
3)FX口座を外貨の受け取りに使う人が増えたと言う。両替所や銀行では1ドル当りの手数料が2〜3円だがマネーパートナーズの両替サービスでは20銭で済む。この会社では4月に比べ8月の顧客数は約5倍になったという。
4)新光投信が扱っているアメリカの複数RITEをまとめたファンドが毎月の分配金と円高により人気を集め、震災後の資金流入トップになった。だが8月に米国景気懸念、国債格下げにより米国のリート相場が1割下落して資金流入が鈍ってきた。担当者は「投資家達は変調の様子を見極めようと慎重になっているが、今後相場が落ち着けば再度資金が入ってくるだろう」と語っていた。
5)ある調査では予想外の円高が続き、2010年のFX投資家のうち収益を上げたのは2割、損失を被ったのは4割とのことだ。
ゲストの株式会社ローソン代表取締役社長 新浪剛史氏は次のようにコメントしていた。
1)日本と米国は同じゼロ金利で金利差が無い様に見えるが日本はデフレ、米国はインフレと実質金利は日本が高い。このファンダメンタルを直さないと円高は終わらない。一国の為替介入では解決しない。
2)企業のリスクヘッジとしては円高が続くと考え為替の予約をしている。
3)原材料は安くなり収益上のプラスになる。だが円高で国内産業の空洞化が止まらず雇用状況が厳しくなり景気が悪くなるという悪い円高心理が消費を抑えることになるだろう。
4)よって今年下期は消費者の購買力が弱くなり小売の売上は厳しくなると予測している。
円高により海外投資のチャンスとは言えるが、荒れた相場では休むのも立派な投資戦略という。ここ数ヶ月は様子見が賢明と言うことなのだろう。
1)8月4日の円売り介入は80円台と一旦円安方向へ振れたものの暫くして70円台と円高に戻ってしまった。この裏にミセス・ワタナベ(Mrs. Watanabe)の存在があった。FX投資家は円取引の約3割を占めると言われるが、その取引スタイルは円安を見越した「円売り外貨買い」が多い。介入により円安になった時点で利益確定の円買いを行うので介入効果を打ち消すと言う。
2) 30〜40代の女性対象「投資女子会」をあるFX会社主催した。8月よりレバレッジが25倍に抑えられたが、この会社ではこれを顧客層開拓のチャンスと見ている。現在2割しかいない女性等新たな投資家を呼び込もうとしている。
3)FX口座を外貨の受け取りに使う人が増えたと言う。両替所や銀行では1ドル当りの手数料が2〜3円だがマネーパートナーズの両替サービスでは20銭で済む。この会社では4月に比べ8月の顧客数は約5倍になったという。
4)新光投信が扱っているアメリカの複数RITEをまとめたファンドが毎月の分配金と円高により人気を集め、震災後の資金流入トップになった。だが8月に米国景気懸念、国債格下げにより米国のリート相場が1割下落して資金流入が鈍ってきた。担当者は「投資家達は変調の様子を見極めようと慎重になっているが、今後相場が落ち着けば再度資金が入ってくるだろう」と語っていた。
5)ある調査では予想外の円高が続き、2010年のFX投資家のうち収益を上げたのは2割、損失を被ったのは4割とのことだ。
ゲストの株式会社ローソン代表取締役社長 新浪剛史氏は次のようにコメントしていた。
1)日本と米国は同じゼロ金利で金利差が無い様に見えるが日本はデフレ、米国はインフレと実質金利は日本が高い。このファンダメンタルを直さないと円高は終わらない。一国の為替介入では解決しない。
2)企業のリスクヘッジとしては円高が続くと考え為替の予約をしている。
3)原材料は安くなり収益上のプラスになる。だが円高で国内産業の空洞化が止まらず雇用状況が厳しくなり景気が悪くなるという悪い円高心理が消費を抑えることになるだろう。
4)よって今年下期は消費者の購買力が弱くなり小売の売上は厳しくなると予測している。
円高により海外投資のチャンスとは言えるが、荒れた相場では休むのも立派な投資戦略という。ここ数ヶ月は様子見が賢明と言うことなのだろう。
2011年08月08日
円高は2012年2月に74円で終了!?
今朝8/8(月)のモンサテにファイナンシャル・コンサルタント兼株式会社ワカヤバシ エフエックス アソシエイツの代表取締役である若林栄四氏が出演していた。
若林氏は為替相場は黄金分割1.618で予測出来ると言い今後のドル円相場について以下の通り語っていた。
1)2012年2月に円高ピーク74円を付ける。
2)それ以降円安になり2015年までに130円から140円になる。
3)これによりデフレが終わり日本の景気の見通しが明るくなる
この予測の根拠は2012年2月が98年8月の円高ピークから162ヵ月目のサイクル月に当たること。74円は360円からの123.6円幅の下げ18度の帯を引くと為替相場はほぼこの帯の中に入るからだという。
詳しくは http://www.trade-trade.jp/contents/fx_cfd/flying_back_japan_12/ にグラフ付きで説明されている。もっと詳しく知りたい方は最新著書「デフレの終わりに」を読んでもらいたい・・・ということかな?
それにしてもグラフで説明されると説得力が増すこと。(苦笑) 来年2月に読み直すこと前提でこの予言を記録しておく。
若林氏は為替相場は黄金分割1.618で予測出来ると言い今後のドル円相場について以下の通り語っていた。
1)2012年2月に円高ピーク74円を付ける。
2)それ以降円安になり2015年までに130円から140円になる。
3)これによりデフレが終わり日本の景気の見通しが明るくなる
この予測の根拠は2012年2月が98年8月の円高ピークから162ヵ月目のサイクル月に当たること。74円は360円からの123.6円幅の下げ18度の帯を引くと為替相場はほぼこの帯の中に入るからだという。
詳しくは http://www.trade-trade.jp/contents/fx_cfd/flying_back_japan_12/ にグラフ付きで説明されている。もっと詳しく知りたい方は最新著書「デフレの終わりに」を読んでもらいたい・・・ということかな?
それにしてもグラフで説明されると説得力が増すこと。(苦笑) 来年2月に読み直すこと前提でこの予言を記録しておく。