1)ソシエテ・ジェネラル証券 東京支店長 島本幸治
2)三菱UFJモルガン・スタンレー証券 シニア投資ストラテジスト 藤戸則弘
3)JPモルガン・チェース銀行 債券為替調査部長 佐々木融
冒頭で国内と海外の『2012年の予定』を確認して3名は注目する予定とそのポイントを説明した。
佐々木氏は「大統領選挙の年はドルが上がると言われている。だが財政赤字が増えると数年後ドルは下落する」と過去のグラフから説明した。
最後に3名がフリップを掲げ『2012年の見通し』を総括した。
島本氏は「デフレからリフレへ。景気刺激へ政策が揺れやすくなる。」
藤田氏は「日本の株価は年中央(5月)が1万円台と高値になる。年後半は70円程度の円高がありえるので株価は年末7,000円まで下がる可能性がある。」
佐々木氏は「ドル/円相場は、前半はリスクオフでレンジ、後半はリスクオンで(ドル)下落 -> 70円割れ(の円高)も。」
12/29(木)『ホリコキャピタルマネジメント堀古英司さんの大胆予想』とは異なる為替見通しとなっている。通常エコノミストはその商売上の立場から強気の見通しを語るものだが今日の3名は弱気で意外だった。
まず債権に関しては金融緩和で債権は一般的に安くなるということだろう。信用格付けが高い長期債権はリスクオフで一時的に値上がりする可能性もありそうだ。
日本株価の見通しは難しい。上がっても下がっても理由の後付はいくらでも出来るのだからその時の市場の流れに乗るしかなさそうだ。米国の株価連動よりも円高に左右され易くなっているようなのでやはり為替レートに注目か。
そのドル円に関しては米国の経済は底堅いとの指標が出ているので2012年以降のドル金利先高を見越して円安になりそうだという筋書きの方が説得力ありそうだ。もっとも米国景気に安心して投資家がリスクオンになるとドル安になるので結局レンジ相場に戻ってしまうのかもしれない。6月に”税と社会保障の一体改革”が成立しなければ日本国債への信認が失われ円安!という可能性も考えたい。
両者で一致しているのは金融緩和による景気刺激策で世界中に余剰資金がダブつくことだ。再度資源価格が上昇する恐れがあるものの国内の購買力が上がらない日本は今回もデフレ基調のままなのかもしれない。もしも日本国債への信認が失われて金利が上がれば、悪いインフレ時代がくるのだろうけれども。
[2012/01/09(月):引用部分比率修正]
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