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2013年06月06日

6/4(火)ガイアの夜明け:スペックの新製品アンプRSA-717EXの価格は20万円台?

『ガイアの夜明け』13/06/04(火)放送 第568回「〜シリーズ「働き方が変わる」第4弾〜 リストラに負けない! 家電戦士たちの逆襲」を見ていたところ前半は白物家電の話で聞き流していたが、後半22:30からオーディオメーカーSPEC(スペック)が取り上げられ思わずじっくり見入ってしまった。

東京都千代田区にあるスペックはパイオニアを退職した平均年齢55歳の9人が2010年に設立したオーディオベンチャー企業だ。この9名をまとめる石見社長は設立の理由を「良いオーディオ製品を届けると言う想いが燃え尽きていないから」と言う。最初に発売したRSA-F1(124万円)は音元出版の「オーディオ銘機賞2011 銅賞」受賞と評価が高い。

メンバー6人が退職金を持ち寄り資本金として設立から3年、約300台を販売したが、2012年の売上は約1億円と資金繰りは苦しい。その日は社長自ら自家用車で8時間掛けて北陸へ行き富山のクリアーサウンドイマイの試聴会を行った。好評だったものの参加者からは値段が高いとの声があった。

基盤設計担当者は1年を掛けて最新パーツを使って音作りをし、デザイン担当者は4/15(月)岐阜県高山市の高級家具メーカーに木材部品を製作してもらい組み立て5/2(木)の社内試聴会で合格をもらった。

この予価20万円台の新製品RSA-717EXを携え5/9(木)ドイツミュンヘンで開催された「ハイエンドショー」に出展して22か国のバイヤーと交渉したところロシアのバイヤーはその場でRSA-V1(47万円)を買った。5/29(水)にはカナダ、フランス、韓国から注文内定、ノルウェーからは3台の注文の知らせが入った。

石見社長は「年齢に関係なく情熱があれば起業出来る」と語った。


『ガイアの夜明け』でオーディオを取り上げるとは珍しいと言うことで記事にしてみた。これを書きながらホームページで確認していた所早速スペックでは「SPECオリジナル試聴会」を実施するとのことだ。本当にテレビの影響力は大きい。一方イマイさんの方は特にテレビ紹介のことはニュースにしておらずマイペースだ。(笑)

スペックの話では何かの記事で、製品開発中で売上が立たない時に『ミュージックDD』RSP-101を発売して資金としたといった話を読んだ記憶がある。オーディオと言う市場が大きく伸びる事業でもなく、アンプと言うライバルの多い製品分野を選んだ理由が気になるが、これも技術者の誇りと情熱なのだろう。

スペックのアンプの音はハイエンドショウトウキョウで何度か聴いているが試聴条件が余り良くなく評価し辛かったと記憶している。2013スプリングが中止となり新製品の音が聴けるのは秋までお預けなのは残念だ。



【関連リンク】

『スペック株式会社』
 http://www.spec-corp.co.jp/index.html

『CLEAR SOUND IMAI』
 http://www.clearsoundimai.com/index.html

『ガイアの夜明け』
 http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber3/preview_20130604.html
posted by バンブーヤン at 00:31| HEST

2012年10月08日

【詳細版】HEST:和久井光司氏と浦沢直樹氏の出張アナログ塾は3度のトラブルにもめげず大盛況!

ハイエンドショウトウキョウ2012秋」【詳細版】レポート第1回は「ヒリーハンハン 出張アナログ塾」だ。当然の様に撮影録画録音禁止だと思っていたら特に何も注意は無かった。それでも記憶を頼りに私が見聞きした内容を記録しておく。記憶をもとに書き起こしているので間違いがあったらその時は勘弁して頂きたい。(敬称略)

Dルームは照明を落として音楽に集中出来る雰囲気を出していたが角部屋だけに足を踏み入れにくくしている気も。(苦笑)
整理券配布終了の張り紙を見てバンドの生演奏があるらしいと気付いたが一瞬名前を見てもピンと来なかったので素通りしてしまった。これが失敗のもとだった。

10/07(日)14:45-15:55 7. ヒリーハンハン 出張アナログ塾

13:30から総合音楽プロデューサー和久井光司氏と漫画家・浦沢直樹氏のユニット「ヒリーハンハン」のアコースティックライブが行われていたらしいのだが気にせず逸品館のデモ等を聴いていた。それが終わりDルームに足を踏み入れたらトークショウを行っていた。見覚えのある顔にそのままアナログ塾を途中から出席することにした。

和久井光司氏と浦沢直樹氏が出会い友人となった切っ掛けを話していた。浦沢氏はロキシー・ミュージックの「Avalon」をLPで良く聴いていたがCDが出たので音が良いだろうと買い替えて聴いたところ感じる物が無かった。聴き過ぎたのかな、と思っていたらアバロンはLPが一番!という雑誌の記事を読んで慌てて買い直した。聴いたら昔感じた熱さが伝わって来たと言う。

和久井氏は、LPは国や発売時期によって音は違ったもの。最近CDでリマスター盤発売という話を聞くが音の違いで買い集めていたらLPはプレスごとに買わないといけなくなってしまうと笑った。

2人は近所に住んでいて顔を出す中古レコード店も同じなので「あれ、この店にはカーリーサイモンのLPが全部揃っていたのに?」と思うと浦沢氏が全部買っていたということがあったと言う。この前は松田聖子のLPを全部買いました、と浦沢氏が告白した。店員と顔馴染みなのでお互い何を買ったかばれちゃうんですよねーと二人は笑った。

和久井氏が『ビートルズ原論』を河出文庫から出すことになりカバーイラストを浦沢氏に描き下ろしてもらったところ編集の人が「本当に描いてもらえたんですか!?」と驚いたので「お前が描いてもらえと言ったのに何驚いているんだよ!」とその時を思い出して笑った。浦沢氏は文庫を手にしてイラストのメンバーの服装はどのアルバムジャケットから引用したものなのかと言った裏話を披露した。

このトークの間スタッフが2人の持参したLP/EPを掛ける準備をしていたがプレーヤーがショートしていまい壊れたので慌てて別のモデルを準備しており手間取っていた。1回目のトラブルで話を繋いでいた和久井氏がシステム総額を尋ねたところ300万円以上とのことだった。

やっと準備が出来てまず「ザ・ビートルズ・モノ・ボックス」CDから「Day Tripper」を掛ける。ところが左チャンネルのスピーカーから音が出ていないことが判明。アナログでは問題ないのでこのまま続行。和久井氏が「モノラルはスピーカー1本で聴くのが原則なんです。」と言えば浦沢氏は「そう1本で奥行きを感じるものなんです。」と2回目のトラブルをちゃっかりネタにして笑いを取っていた。

続いてアナログのモノラル「デイ・トリッパー」を聴いて、和久井氏が「アナログ盤には不良成分がたっぷり含まれていますねー。」と振れば浦沢氏は「これを聴いてイギリスのミュージシャンは皆不良っぽい音楽になってしまったんですね。」と同意した。

和久井氏は「ポール・マッカートニーがハイレゾ音源を配信していますが、聴くとちょっと落ち着かないんですよ。ダイナミックレンジが広過ぎて音がまとまらず、昔から聴いているコンプレッサー処理の音の塊がガツンと来ない。何か違うなー。」と語る。

和久井氏は、アナログテープは録音後30分過ぎれば劣化が始まるので有名スタジオには飛脚のような選任の運び人がいたという話をした。だから孫テープというだけでなく鮮度も悪いので日本盤のアナログディスクは音が悪かったと言う。ところがワーナーパイオニアのP8000番台は日本盤でも音が良い。これは日本のステレオに合ったマスタリングをしているからだと語った。

ニールヤングの「孤独の旅路」の米国盤と日本盤を掛けて日本盤の方が音の広がりが出て良い音だと言いつつ和久井氏は自宅で聴く米国盤はいまいちなんだけどこの高価なシステムだと結構聴けますねーと言う。

「音の違いは歌謡曲でもあります。」と言い和久井氏はジュリーの「危険なふたり」をLP次にEPで再生した。アナログだと45回転の方が音溝を多く刻めますからEPの方が音圧は高く音がいい。「売ってやるぞ!」「歌謡大賞取ってやる!」という製作者の熱意が感じられますと感想を述べれば観客大爆笑。

もっとも最初にLPを掛けた時に今までモノラルカートリッジを使っていたというミスが発覚して慌てて取り換えるという3回目のトラブルが発生していた。和久井氏は「さっき音の広がりが・・何て言っちゃったよ。」と赤面。浦沢氏も「ギターの音の分離が・・なんて言っていました。」と困り、同じく気付いていなかった観客も大笑い。

荒井由実の「ひこうき雲」はアルファが原盤を制作して東芝EMIが販売していたのでジャケットデザインに大きくアルファのクレジットを入れたら東芝が怒り回収騒ぎになりました。この初回盤は20-30万円で売れます。発売時は見開きジャケットだったものがこの後の再発売ではシングルジャケットに変わりました、と和久井氏が説明する。

ジャケットの帯には「魔女かスーパーレディか」と書いてありますが、「魔女でしたねー」と和久井氏が言うものだから笑いが起きた。「ひこうき雲」を掛け「ユーミンは2枚目で終わり。この曲なんか詩の世界が演奏に出ています。こう音が昇っていく様です。3枚目以降はただメロディを奏でるだけになってしまっています。」と厳しいことを言う。

浦沢氏はボブ・ディランの「ストリート・リーガル」を2枚続けて掛けた。発売時は音が悪く何か変だと悪評の1枚でした。リマスター盤が出たので買って聴いてみたら確かに聴きやすく変な感じはしなくなった。でもボブ・ディランのギターの音が聞こえなくなっただけじゃない、何かが無くなっている、そんなバージョンです、と熱く語った。

溝がグレーのレコードは音が良い、○○さん(名前失念)なんか聴く前に盤を見て「これは凄い!」なんて言うんですと二人は大笑い。

和久井氏は200〜300円の安い中古アナログレコードを買って聴いていればこれほどお金の掛からない良い趣味はありません。是非聴いてみて下さいと勧める。

浦沢氏は「20世紀少年」映画化の時にヒロインオーディションに出席したところ、何十人という若くて美しい女性たちから微笑まれて「私を選んで欲しい」と言う色香に当てられたら頭がクラクラして変になりそうだった。タクシーで帰る途中で中古レコード店「月光堂」に寄ってレコードをあさっているうちに正気に戻った、というエピソードを語りアナログの魅力を訴えて終了した。


とにかくアナログ好きが伝わってくる楽しいトークであっという間の70分間だった。家で無性にアナログレコードが聴きたくなってしまうという困った塾だ。それにしても沢田研二の声の色っぽいこと。まずはCDで聴いてみたいものだ。



posted by バンブーヤン at 23:51| HEST

2012年10月07日

【速報版】HI-END SHOW TOKYO 2012 AUTUMNに漫画家・浦沢直樹氏と井筒香奈江さん登場!

連休2日目の今日7日(日)はハイエンドショウトウキョウ2012秋へ行ってきた。11時から18時まで各社のタイムテーブルをチェックして試聴会を梯子するつもりだったが上手く調整出来ず途中参加のイベントが多くなってしまった。

11:00-11:30 1. 話題のDSDネイティブ再生の魅力に迫る 講師:岩井喬
 10:30開始に間に合わず後半のみ出席した。コルグの担当者が来ており5.6MHz 対応のDS-DAC10はストレートな音を目指しており好みの音色にはアンプ等で行って下さいとのこと。岩井氏は底板に銅メッキが施されている作りの良さが魅力で価格もお手頃な5万円台になりそうと言っていた。5.6MHz DSD録音音源は演奏が始まる前から録音現場の雰囲気が伝わってくるような情報量の多さに驚かされた。

2.ブランコオーディオ BALLON
 富士通テンECLIPSEを巨大化した様な白い目玉のデザインがインパクトある。20cmコアキシャルユニットを搭載しているので周波数レンジには不満が無く正当な音を聴かせる。1メートルもあるスピーカースタンドは細く地震に弱そうで怖い。(冷汗)

3.ONKYO 
 スピーカーはPL300を使用していたが最後の1曲はD-TK10に交換してリーリトナーの曲を掛けた。余りに合い過ぎてずるい選曲だ。(笑) ギターメーカーがキャビネットを製作しており月産50台と言っていたので、HB-1の月産20台と合わせて月70台も製造していることになる。

12:00-13:00 4. ヨシノトレーディング アナログ&JAZZタイム
 オリジナルから再発売盤まで何枚ものLPを聴かせてくれた。大変気持ち良く楽しませてもらったが、ここのイベントは1社だけなこともありスケジュール通り進行していないので他社イベントとの時間調整に困ってしまう。(苦笑)

13:00-13:50 5. 逸品館 “Glowing UP! Surround”
 DTS Demonstration DVD Surround.9に収録されている「Ghost in the shell.2:Innocence」と「Hero/Blue room」を使い音響イコライザーReal Sound APEQ8 Pro DIOの効果を比較した。リアスピーカーより後ろで立ち見していたのでその違いは分からなかった。(汗)

14:10-14:20 6. ヨシノトレーディング アナログテープマシンデモ
 ソニー・ロリンズ、ビル・エヴァンスのマスターに近い音源の2トラ38cmテープをDENON DH-610Sで再生した。初めて聴くその音は非常に生々しくオープンリールテープデッキの基本性能の高さを実感するものだった。「マイ・フーリッシュ・ハート」の情報量はSACD盤に匹敵するほどだ。

14:45-15:55 7. ヒリーハンハン 出張アナログ塾
 13:30から総合音楽プロデューサー和久井光司氏と漫画家・浦沢直樹氏のユニット「ヒリーハンハン」のアコースティックライブが行われていたらしいのだが気付かずアナログ塾を途中から出席した。

『ビートルズ原論 (河出文庫)』のカバーは浦沢直樹氏描き下ろしでそのメンバーの服装はどのアルバムジャケットから引用したのかと言った裏話が聞けた。LP/EPを掛けながらのトークはトラブルもなんのその、アナログ好きのマニア話を嬉しそうにするものだからあっという間の70分間だった。

16:00-17:00 8. 逸品館 “Glowing UP! PC Audio”
 USBケーブルをAudioquest USB Diamondに交換、外部クロックGPS-10MHを追加していきその音の違いを聴かせてくれた。外部クロックが入るとかっちりと音像が締まりS/Nが良くなったように聴こえる。この効果を知ってしまうと今後は外部クロック入力端子付きがハード選定の基準になりそうだ。(汗)

17:10-17:50 9.ハーマンインターナショナル JBL S3900の紹介
 井筒香奈江さんが試聴客席にいて持参したCD「時のまにまにU 春夏秋冬」3曲目「この空を飛べたら」をリクエストしてかかるというサプライズもある試聴会だった。S3900は音楽も選ばず鳴らし易そうでなかなか良いスピーカーだ。

HEST2012秋は東京交通会館12階1フロアを貸切としたことで余裕を持ったブース配置となり恒例の椅子移動はCルームとJルームの2部屋だけとなり落ち着いて聴くことが出来た。あとはイベント中の各部屋はドアを閉めるよう運用ルールを決めてくれれば少しは隣の部屋の音が気になることも減るだろう。

posted by バンブーヤン at 23:53| HEST

2012年05月31日

【詳細版】5/19(土) 13:30:デモ中にトライオード山崎社長がふと漏らした一言は・・・。

5/19(土)ハイエンドショウトウキョウ2012スプリングのトライオード詳細版をまとめようとオーディオ評論家の名前を検索して確認したが誰だか分からなかった。先生の試聴ディスクのリストが配られたものの立ち見客の人数分まで無くてもらえなかったのが痛い。(涙)

13:30−14:30 トライオード
 オーディオ評論家の先生が解説しつつ試聴が行われた。前半はトライオードのシステムでスペンドールSP100R2を、後半はGOLDMUNDのシステムでConfidence C4 Signatureを鳴らしていた。

毎回トライオードのブースは人気があって満席になるのだが今回は会場が半分になったこともあり立ち見も大勢出る混雑振り。社長も「大勢のお客様で音が吸収されてしまい50Wではパワー不足みたいです」と言っていた。私は遠い後で立ち見していたこともあるし、スピーカーも違うのでトライオードとゴールドムンドの音の違いは良く分からなかった。(苦笑)

先生は輸入オーディオ業界の裏話を色々話してくれた。
 「BBCはBBCモニターのライセンス料を販売価格の15%としているのでどうしても値段が高くなる。」
 「BBCモニターというライセンスは各社1台にしか認めていない。」
 「スイスは人口766万で人件費が高いのが特徴だ。マクドナルドの掃除婦の月給が27万もする。」
 「私が訪ねた時のゴールドムンドは研究者4人総勢15名の会社だった。開発時に技術者を一時雇用して手伝ってもらうこともある。」
 「アナログプレーヤーは量産効果が出ない商品で最終的には価格は600万にもなったが米国のハイエンドオーディオ雑誌でState of the Artと評価されたことでゴールドムンドが注目されるようになった。」
 「スイスの工業製品はコスト度外視で作っている物が多い。高くても欲しい人が買ってくれるだろうと思っているようだ。」
 「ソニーやパナソニックは量産効果で値段を下げている。トライオードでも設計は日本で行い製造は中国で行って価格を抑えている。」
 「同じスイスのオーディオメーカーPIEGA(ピエガ)の人と話をした時に、『FMアコースティクスの価格設定は異常だ。何を考えているのか分からない』と批判的だった。」
と中々刺激的な情報が聞けた。

同じ指揮者とオーケストラが演奏したドヴォルザークの交響曲第9番 ホ短調 作品95、B.178「新世界より」のワンポイント録音盤とマルチマイク録音盤の比較試聴があった。先生はワンポイントの広角レンズ的な音場、マルチの望遠レンズ的な音像とそれぞれ好みがあると言い、参加者はどちらが好きか挙手で確認したところマルチの方が優勢だった。私も分解能が高いマルチの方が好みだ。

ゴールドムンドジャパンの社長に就任した山崎順一氏は19,20日両日とも急がしそうにデモを行っていたが、ふと「どこまで体がもつか分かりませんが・・・」ともらした回があり、無理をなさらずこれからもオーディオ業界を元気にしていって欲しいと思わずにいられなかった。

【関連リンク】

『オーディオの祭典「ハイエンドショー東京」東京交通会館12Fより』
 http://www.ustnavi.com/movielist.cfm?twist_ch=cha120625

『<ハイエンドショウ>トライオード、リファレンスシリーズに「300B」版モノパワー/GOLDMUNDもデモを実施』
 http://www.phileweb.com/news/audio/201205/18/12097.html
posted by バンブーヤン at 00:20| HEST

2012年05月21日

【速報版】5/20(日)もハイエンドショウ2012春で試聴会を5つ梯子してみた

5/20(日)もHi-End Show Tokyo 2012 Springへ行ってきた。10時半から15時まで各社のタイムテーブルをチェックして試聴会5つを梯子した。

10:30−11:15 DSDマスターを聴こう&11:15−11:43 Suaraミニライヴ
 岩井喬氏がDSDネイティヴ再生方法の説明をしつつ試聴が行われた。

フルTADリファレンスシリーズによる試聴曲は以下の通り。
 1) 花詞 (AQUA PLUS VOCAL COLLECTION VOL.8より)
 2) WHITE ALBUM (AQUA PLUS VOCAL COLLECTION VOL.8より)
 3) Future World (AQUAPAZZA -AQUAPLUS DREAM MATCH-主題歌CDシングル)

FOSTEX HP-A8による試聴曲は以下の通り。購入者へのPure2 DSDマスターダウンロードサービスが予定されているとのことだ。
 4) SOUND OF DESTINY (AQUA PLUS VOCAL COLLECTION VOL.8のDSDマスター)
 7) 星想夜曲(Pure2のボーカルトラックDSDマスター)

KORGの試作機による試聴曲は以下の通り。コルグからマーケット調査の依頼があり購入希望価格をアンケートに書いて欲しいとの話があった。
 5) 君のかわり(AQUA PLUS VOCAL COLLECTION VOL.8のDSDマスター)
 6) ガーネット(Pure2のDSDマスター)

Suaraさんがライヴで歌われた曲は以下の通り。
 1) ブルーバード
 2) 君がいた夏の日
 3) POWDER SNOW
 4) 星座

最後に岩井氏から「新しいPureプロジェクトが動き始めていて1年後には皆様へお届け出来ると思います。」と言ったらSuaraさん「えっ、本当ですか。私聞いているかな?」と素で慌て出して観客が大笑いだった。

12:00−12:30 逸品館 Pure Audio (2)
 スピーカーをIMAGE11/KAI2からMusikelectronic ME25そしてPMC Twenty21と交換しながらそれぞれサブウーファーのB2.27MK2の有無で比較試聴を行った。ブックシェルフにはサブウーファー追加が効果的だ。

12:30−13:30 アナログの愉しみ 講師:貝山知弘氏
 貝山知弘氏は音元出版の原稿執筆で徹夜してしまいお疲れモード。LPを少し再生してはクリーナーにかけて音質の向上を確認すると言うスローテンポな試聴に私の方が思わず夢心地になってしまった。(苦笑)

確かに効果はあるけどアナログはこういったアクセサリーや針交換といったランニングコストが掛かるのが難点だと思う。

14:00−14:30 逸品館 Future Sound(1)
 iPod-USBケーブル交換でMP3を比較試聴、PC USBケーブル交換でWABを比較試聴、GPS-10M追加、TL3N/Analogueに交換とテンポ良く曲がカットアウトされていく。(汗)

このデモの中で
「SDカードに保存したデジタルデータ再生ではUSB2.0より3.0スロットを使った方が音は良い。」
「リッピング速度で音は変わらない。」
「リッピングソフトで音が若干変わるのはHDDへの記録位置が変わることでヘッド移動が起こり、それが何らかのアナログ的な影響を与えているのではないか。」
「真空管は電子がグリッドを通る時にデジタルで失われた響きを蘇らすのでデジタル音源と相性が良い」
と色々な興味深い考察が聞けて楽しかった。

14:30−15:00 ヨシノトレーディング
 試聴曲は以下のアナログ6曲。Bella Luna(ヴェラ・ルナ)で1,2曲目を、DIAPASON社ASTERAで3曲目、4曲目以降はTAD-E1が使用された。
 1)オスカー・ピーターソン/アズ・タイム・ゴーズ・バイ
 2)キースジャレット/(曲名不明)
 3)ちあきなおみ/星影の小径
 4)ピンクフロイド/(曲名不明)
 5)マイルス・デイビス/カインド・オブ・ブルーよりソー・ホワット
 6)We Are The World

「若い世代にもアナログを楽しんで欲しいのでclearaudio(クリアオーディオ)社Conceptは価格を抑えている」とのこと。「アナログレコードの片面20分という収録時間は人が集中出来る適切な長さで音楽と対峙出来る楽しみを与えてくれる」と熱くブラックディスクの魅力を語っていた。

確かにLPは何枚か持っているけど掛ける前の儀式を面倒と思っている時点で私は失格だな。(冷汗)

posted by バンブーヤン at 00:18| HEST

2012年05月20日

【速報版】5/19(土)ハイエンドショウ2012春で試聴会を5つ梯子してみた

5/19(土)はハイエンドショウトウキョウ2012スプリングへ行ってきた。13時半から17時半まで各社のタイムテーブルをチェックして試聴会5つを梯子した。入場した時に昨年秋よりも人が増えていて驚いたが、後で会場が半分になっていることに気付き納得した。

13:30−14:30 トライオード
 オーディオ評論家が解説しつつ試聴が行われた。前半はトライオードのシステムでスペンドールSP100R2を、後半はGOLDMUNDのシステムでConfidence C4 Signatureを鳴らしていた。

私的に一番受けたのは「同じスイスのオーディオメーカーPIEGA(ピエガ)の人と話をした時に、『FMアコースティクスの価格設定は異常だ。何を考えているのか分からない』と批判的だった」という話だ。それを話題にして大丈夫か!?(笑)

14:30−15:00 DYNAUDIO JAPAN
 無線スピーカーXeo 3ブックシェルフとXeo 5トールボーイを試聴したが価格相応の音質と感じた。パワード・スピーカーの電源コードはメガネタイプだ。送信機の入力端子が足りなくてホームシアターリアスピーカー用に流用出来ないのが残念だ。

アトールの無線対応DACではデモ中に音が飛ぶことがあり不調のようだった。特にオプションのiPhone接続キットは何度も途切れWi-Fi利用に不安を感じた。

15:30−16:30 完実電気
 PS AUDIO社のDAC新製品Perfect Wave DAC-MK2をメインとしたシステムでMORDAUNT-SHORT Performance6(65万)を鳴らしていた。11/07/05(火)記事の時より魅力的に聴こえたのはアンプとスピーカーの違いが大きそうだ。

16:30−17:00 ヨシノトレーディング
 TAD-E1でアナログサウンドを満喫出来る。試聴曲は次のアナログ4曲。
 1)Eagles/Their Greatest Hits 1971-1975よりTake It Easy
 2)ビリージョエル/ピアノ・マンよりピアノ・マン
 3)マイルス・デイビス/カインド・オブ・ブルーより(曲名不明)
 4)We Are The World

17:00−17:30 逸品館 Pure Audio (1)
 Magico Q1(336万)のスピーカーを次の4システムで比較試聴した。

 1.CD5004/LC4(5.8万)+PM5004/LC4(5.8万)
 2.SA15S2/Master(25万)+PM15S2/Master(25万)
 3.SA15S2/Master(25万)+TRV-88SER Vinatge(28万)
 4.TL3N Analogue(32万)+DAC-1 Cryo Limited(24万)+Stingray Ultimate(58万)
 5.クロック・ジェネレーターAntelope Audio OCX(14.8万)とGPS-10MH(21.5万)を追加

試聴曲は次の3曲。
 1)トニー・ベネット/デュエッツIIよりザ・レディ・イズ・ア・トランプ (duet with レディー・ガガ)
 2)カーペンターズ/遙かなる影(They Long to Be) Close to You
 3)松任谷由実/MISSLIMより海を見ていた午後

評判のマジコQ1が聴けるとワクワクして席に着いた。11.6万のシステムでは音が薄く明らかにスピーカーを鳴らせていない、50万台になり音に厚みが出てきたがまだまだ情報量不足だ。114万で音楽の表情が豊かになりカレンのリップノイズが聴こえリアルさが感じられる様になった。

Magico Q3(472.5万)のスピーカーを次のシステムで比較試聴した。
 1.TL3N Analogue(32万)+DAC-1 Cryo Limited(24万)+Tera Cryo/Limited(58万)+Digital Domain B1a×2(210万)
 2.クロック・ジェネレーターAntelope Audio OCX(14.8万)を追加
 3.GPSクロック・ジェネレーターGPS-10MH(21.5万)を追加

試聴曲は1曲のみ
 1)グレース・マーヤ/ラスト・ライブ・アット・ダグからモナリザ

さすがに796.5万のハイエンドシステムの音で11/10/30(日)の「マラソン試聴会」で聴いて感動したことを思い出す。

クロック・ジェネレーターを加えると元のシステムの価格に関係なくフロアノイズが下がり一音一音がクッキリと浮かび上がり曖昧さが無くなる様に感じる。

やはりこういったイベントでじっくり良い音楽を聴くと一気にオーディオ熱が高まる気がする。(笑)




【関連リンク】

『HI-END SHOW開幕。DYNAUDIOの無線スピーカー「Xeo」 −NASのDSDをネットワーク再生。GOLDMUNDも参加』
 http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20120518_533867.html

『ハイエンドショウトウキョウ2012スプリング』
 http://www.phileweb.com/topic/?%83n%83C%83G%83%93%83h%83V%83%87%83E%83g%83E%83L%83%87%83E2012%83X%83v%83%8A%83%93%83O
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posted by バンブーヤン at 00:25| HEST

2011年12月19日

【HEST追記版】quadral AURUM VULKAN VIIIはオール・ラクスマン8シリーズで高らかに歌う

10月、11月とイベントが多く記事テーマには困らなかったが逆に【速報版】のままで【追記版】まで手が廻らなかったものもある。10/09(日)の「HI-END SHOW TOKYO 2011 AUTUMN」がそれに該当する。ステレオ12月号P39を読んで、名前を失念していたオーディオ評論家が藤岡誠氏と判明したので追記しておく。

オーディオ評論家の講演が聞けるということでドイツのquadral AURUM VULKAN VIIIの試聴会に参加した。

機器構成は以下の通り。
 1)quadral AURUM VULKAN VIII(ペア税込210万)
 2)ラックスマン SACDプレーヤーD-08(税込95万)
 3)ラックスマン コントロールアンプC-800f(税込105万)
 4)ラックスマン ステレオパワーアンプM-800A(税込105万)


藤岡氏は冒頭から「PCオーディオなんて売るものが無くなったメーカーの商売ネタです。私は手を出しません。」と一刀両断。このショウ参加の会社半分を敵に回すような爆弾発言が出て思わずメーカー担当者の顔色を見てしまった。(冷汗)

「音楽の三要素はメロディとリズムとハーモニーです。これはスピーカーで聴かないと味わえない。ヘッドフォンで逆位相の音楽を聴いてご覧なさい。聞き分けられないでしょ」と昨今の流行に背を向けた骨のある発言が続きなかなか楽しく話を聞かせてもらった。

試聴曲はちゃんと曲名を紹介してもらえなかったようでメモに残っていないので忘れたが、「ガラスCDにして良い音楽とそうでないものがあるんです。AKB48の曲をガラスCDにしても誰も買わないでしょ」と言い森山良子デビュー45周年記念アルバム「日付けのないカレンダー」のガラスCDを掛けてくれたことは憶えている。

「いやAKB48総選挙投票用紙を100枚同梱すればヘタなガラスCDより数多く売れるぞ」と思わず秋元康氏みたいなことを考えてしまった。是非試して欲しい企画だ。(爆)


肝心の音はリボントゥイーターとミッドレンジの音の繋がりが気になったものの、キャビネットに斜めに取り付けられている低音に癖は無くオール・ラクスマン8シリーズの音楽性の高さもあり楽しく聴けた。

posted by バンブーヤン at 23:55| HEST

2011年10月13日

続:TAD-E1-WNはPioneer S-1EXの後継機か!?

09/30(金)に記事にした”TAD E1”は第15回 ハイエンドショウトウキョウ2011の10月7日(金)13:30からのイベント『TADの秋の新製品を聴く』で聴く機会があった。残念ながら私は仕事で参加出来なかったものの9日(日)にも展示してあった。
スピーカーユニットがS-1EXと似ていたのでのしっかり撮影して来た。

E1のCSTドライバー


S-1EXのCSTドライバーとウーファ


E1のウーファ


これらの写真を見てTAD-E1-WNはPioneer S-1EXの後継機か否か、それを判断するのは貴方次第です。(笑)
posted by バンブーヤン at 23:16| HEST

2011年10月11日

Monitor Audio GX300でLP,CD,HR音源を比較試聴してきた

10/09(日)の記事に続きHEST2011秋9日(日)のレポート・パート2となる。

5.完実電気Cルーム アナログ、CD、ハイレゾ比較試聴

スピーカーにはモニターオーディオGX300/PBを使用。


ダイアナ・クラールのアルバムLove ScenesのLP,CD,HR音源を1曲目から同時に再生して随時切り替えて比較試聴をするというデモがあった。大音量で再生中に切り替えてノイズでも入ればツィーターでも飛ばしかねないと見ているほうが冷や冷やする試聴会だったが終了後その種明かしがあった。フォノ・イコライザーはどのスイッチを切り替えてもノイズは入らないとのこと。またプリアンプもセレクタを切り替えてもノイズ・レスと言う。

さて3種類の音源の違いは次の様に聴こえた。
 LP:中低音が厚く力強い。
 CD:スッキリと音が整理されており見通しが良い。
 HR:情報量が増えて空気感が感じられるようになる。
それぞれ音源の個性が出て面白い試聴会だった。意外とCDの音を好む人がいそうな高度な音の違いだった。


Monitor Audio GX300は今回じっくりと2chで聴くことが出来たがやはり良いスピーカーだと思う。価格帯が違う分FOSTEX G1302/MGに比べ分解能は上を行き音離れも良かった。仕上げも美しいし購入した時の満足度は高そうだ。

説明員の話ではモニターオーディオのスピーカーを扱い始めて10年経過したが当初と比べて3,000%売り上げ本数が増えたと言っていた。製品構成が金銀銅と3ライン持っていること、ユニット素材を統一して音色を合わせていること等がこの成長を支えていると力説していた。


時間帯を逃して同じくMonitor Audio PL300/EBを聴けなかったのは残念だった。

posted by バンブーヤン at 23:13| HEST

2011年10月09日

HI-END SHOW TOKYO 2011 AUTUMNでFOSTEX G1302後継機を聴いてきた

9日(日)はHEST2011秋に行ってきた。11時から18時まで各社のタイムテーブルをチェックして試聴会を梯子した。

1. ナスペック Cambridge Audio
 ケンブリッジオーディオの5.1chサラウンドシステムのデモがあった。構成は次の通り。
 1)ユニバーサルプレーヤー Azur751BD 
 2)7.1ch AVアンプ Azur650R[参考出品]
 3)サテライトスピーカー Min20
 4)サブウーハー X300


ユニバーサルプレーヤーを核に12インチディスクなら何でも再生出来ると言う試聴会でCD2chからBD5.1chまで色々なソフトを聴かせてくれた。海外のAVアンプとは珍しいが元気の良い音でサラウンド感も十分。コンパクトなスピーカーからの音とは思えない迫力があった。魅力的なシステムではあったがピュアオーディオ派のイベントの為残念ながら集客には繋がっていなかった。Azur751BDはOPPO同様動作が速いことと日本語が化けることは確認できた。(苦笑)

2.バラッド 4Way・カーディオイド型アクティブ・モニター ME800K
 ME800Kの試聴会に参加した。ムジーク・エレクトロニク・ガイザイン社(MEG)のアクティブ・モニタースピーカーは試聴する度にこの手の音が好きな人にとっては魅力だろうなあと感心する。内蔵パワーアンプにより繰り出される力強く歯切れの良い低音。ツィーターとミッドユニットをマウントした特殊バッフルをウーハーシステムの前に取り付けて音に悪影響がないのか?という懸念を吹き飛ばす同軸ならではの定位の良さと分解能。坂本龍一のコンサートツアーのPAとしてRL901Kが採用されているという話も納得出来る高性能さだ。デザインが無骨なのもドイツらしいというところか。(笑)

3.quadral AURUM VULKAN VIII
 高齢のオーディオ評論家(名前失念)によるペア税込価格210万のスピーカーの紹介があった。再生機器は以下の通り。
 1) ラックスマン SACDプレーヤーD-08
 2) ラックスマン コントロールアンプC-800f
 3) ラックスマン ステレオパワーアンプM-800A


「PCオーディオ何て売るものが無くなったメーカーの商売ネタです。私は手を出しません。」と一刀両断。このショウ参加会社の半分は敵に回したな、という爆弾発言もありなかなか楽しく話を聞かせてもらった。リボントゥイーターとミッドレンジの音の繋がりが気になったものの低音に癖は無くオール・ラクスマン8シリーズの音楽性の高さもあり楽しく聴けた。

4.完実電気 FOSTEX G1302/MG


 完実電気でフォステクスG1302(1台税込241,500円)後継機らしいモデルG1302MGが一般初公開ということで試聴出来た。今までの直方体のキャビネットデザインとは異なり台形形になっているのはちょっとした驚きだ。
パワーが入りサイズからは想像出来ない低音も出る。音がイマイチ解れていなかったのは鳴らし不足だったのかもしれない。正式発表が楽しみなモデルだ。
posted by バンブーヤン at 23:38| HEST
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